「侵略戦争も南京大虐殺も慰安婦の強制連行もなかった」――。
選挙戦も残り2日となった2月7日、銀座、歌舞伎座前で「田母神節」が炸裂した。
この日も、東京都の防災対策の強化を訴え、老若男女が気兼ねなくコミュニケーションを取り合う、映画「ALWAYS三丁目の夕日」のような東京を作る、と田母神俊雄都知事候補は宣言した。
(IWJ・原佑介)
特集 東京都知事選2014
「侵略戦争も南京大虐殺も慰安婦の強制連行もなかった」――。
選挙戦も残り2日となった2月7日、銀座、歌舞伎座前で「田母神節」が炸裂した。
この日も、東京都の防災対策の強化を訴え、老若男女が気兼ねなくコミュニケーションを取り合う、映画「ALWAYS三丁目の夕日」のような東京を作る、と田母神俊雄都知事候補は宣言した。
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田母神氏は「教育」をテーマに、得意の持論を展開した。「学力の向上、正しい歴史教育をしたい。日本では戦後、日本が『侵略戦争をした』とか、『南京大虐殺をした』とか、『慰安婦を強制連行した』とか子どもに教えてきました」と述べ、「これ全部嘘です」と断言。聴衆からは大きな拍手が起こった。
「変なウソを教えていては、日本で、自信と誇りを持つ子どもが育たない。石原元都知事が示した方向に、歴史教科書の見直しも進めていきたい」
歴史教育だけでなく、道徳教育にも田母神氏は言及。「日本国民はモラルが高い。武士の時代から道徳教育があった結果だ。しかし、戦後、道徳教育が軽視され、崩れようとしている。品格者を育てることを目標に、偉人の話を子どもに教え、『僕も立派な人間になろう』と思うような教育をしたい」
さらに田母神氏は、都知事になったら「不法滞在の外国人は徹底的に取り締まる」と意気込み、「歌舞伎町の一部や新大久保など、東京でありながら日本国民が近づきにくい場所がある。こういったところが東京都にあってはいけない。警察を増員し、国民がいつでも立ち入れる場所にしたい」と訴えた。
田母神氏の演説を聴いた高齢の男性は、「今の社会情勢に一番フィットしている人。私は戦争直後のことを知っているから。朝日新聞などは、終戦した途端に手のひらを返した。あんなに簡単に人間は変わるのかと思った」と語った。
埼玉から駆け付けた女性は、田母神氏について、「長年、白洲次郎さんのような、国威を堂々と発言できる方に出てきてほしいと思っていた。その姿を石原元都知事と田母神さんに重ねて見ている。白洲次郎そのものだと思う。応援する価値がある」と評した。