【秘密保護法】議場に靴を投げ入れ逮捕されたAさんの解放を求め弁護士らが院内集会 「威力業務妨害の構成要件に該当しない」 2013.12.26

記事公開日:2013.12.26取材地: テキスト動画
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(IWJ・松井信篤)

 12月6日の特定秘密保護法採決に抗議し、衆議院本会議場の傍聴席から、運動靴を片方ずつ議場内に投げ入れて逮捕されたAさんは現在、勾留延長され、起訴の可能性が高まっている。27日の勾留期限を前に、「Aさんの不起訴と年内釈放」と秘密保護法廃止を訴える院内集会が行われた。

■ハイライト

・発言者 海渡雄一(弁護士)、鵜飼哲(一橋大学)、神原元(弁護士)、浅野史生(弁護士)、ほか
・リンク 【行動予定】署名提出行動と年末大集会|国会内で逮捕された「秘密保護法と闘う男」(Aさん) を助け出そう!

 

「Aさん、あなたは私です」

 一橋大学教授の鵜飼哲氏は、Aさんの救援会のブログに寄せられたメッセージの中にあった「Aさん、あなたは私です」という言葉を引用し、「私自身もそのように感じています」と語った。

 2001年1月、NHKの「ETV特集」に対し政治的圧力が加えられ、番組内容が改ざんされた事件が起きた。同番組の企画に関わってきた鵜飼氏は、「この時に政治的圧力をかけた張本人が当時、官房副長官であった安倍晋三氏なんです。この人の思想が今回の秘密保護法には全面的に表現されている」と語気を強めた。

 また現在のNHK執行部人事について、「公然と安倍総理の息がかかった人物が選ばれることになっており、歴史の問題を彼らは秘密にしたいのだ」と説明した。

勾留延長する理由はない

 弁護団の浅野史生氏はAさんの今の状況について「意気軒昂で、取り調べに対して黙秘で戦っており、『秘密保護法廃止にむけて頑張っていく』と話している」と報告した。浅野氏はAさんの処遇について「威力業務妨害の構成要件に該当しない上に罪証隠滅、逃亡のおそれがない事から勾留延長する理由はない」と主張した。

審議手続きが極めて異常だった

 続いて弁護士の海渡雄一氏もスピーチを行い、参議院本会議が採決前に中断した理由について「Aさんが運動靴を片方ずつ議場内に投げ入れた事が理由ではなく、民主党が一旦退席してまた戻りたいと議運と交渉していたからだ」と説明した。秘密保護法については、「審議手続きが極めて異常だった。今までの自民党政権なら継続審議にしてもっと話し合いをする選択を取ったはずであり、安倍政権は独裁的傾向を強めている」と警鐘を鳴らした。

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