┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~一夜明け、あらわになった能登半島地震の被害の大きさ! 石川県では死者55人! 今回の地震で最大震度7を記録した志賀町には志賀原発が!! 2011年の福島原発事故直後、神戸大学名誉教授の石橋克彦氏は講演で「建設当時の地震学は古く、地震動の想定が甘い」と指摘!「原発震災は起こる」と警告していた!! この2011年の石橋氏の講演を含む緊急院内集会『「福島原発震災」後の日本の原子力政策を考える』をフルオープンで公開します!!
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┠■IWJへの緊急支援をお願いします! 2023年12月は、28日時点で月間目標額400万円の57%でした。IWJは事実にもとづいた真実を、市民の皆さまに伝え続けます! そのためには、市民の皆さんのご支持とご支援が何よりも必要です! 1月こそ毎月の月間目標額400万円に届きますように、よろしくお願い申し上げます!
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┠■元米国防副次官スティーブン・ブライエン氏が「ワシントンは、唯一の解決策として、ウクライナでクーデターを起こし、ゼレンスキーの代わりにロシア側と交渉する意思のある政治指導者か軍事指導者を選ぶしかない、と判断するかもしれない」と大胆予測!「第2のユーロマイダン・クーデター」が近い将来起きる!?
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┠■<IWJピックアップ集・2024年新春特設サイトのご案内>激動の2023年を振り返る! 年末年始12月29日から1月7日(予定)まで新春特設サイトを開設します!【ウクライナ編】【イスラエル編】【新型コロナウイルスとmRNAワクチン編】【安倍派等への強制捜査等(仮)】という4つの主題でIWJコンテンツを一堂に集めました! ぜひこの機会にゆっくりと御覧ください! なお、残念ながら4つ目は年内に作成が間に合っていないので、会員の方はアーカイブで御覧ください! 特設サイトにアップするのは、年明けになります!
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┠■IWJピックアップ集・2024年新春特設サイト 許されざる人道上の犯罪! パレスチナ人の大量虐殺と永久追放を進めるイスラエルと、あくまでもイスラエルを支援する米国が世界的に孤立を深める!【イスラエル編】
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┠■「ワクチン」と称するmRNA脂質ナノ粒子製剤接種による死亡・健康被害の実態!! その根底にあるものと対策、民主主義・科学と医学の危機など「5つの危機」――12月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、11月16日収録「岩上安身による京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! IWJのサポート会員になれば、IWJサイトでバックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!!
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■はじめに~一夜明け、あらわになった能登半島地震の被害の大きさ! 石川県では死者55人! 今回の地震で最大震度7を記録した志賀町には志賀原発が!! 2011年の福島原発事故直後、神戸大学名誉教授の石橋克彦氏は講演で「建設当時の地震学は古く、地震動の想定が甘い」と指摘!「原発震災は起こる」と警告していた!! この2011年の石橋氏の講演を含む緊急院内集会『「福島原発震災」後の日本の原子力政策を考える』をフルオープンで公開します!!
おはようございます。IWJ編集部です。
元旦の夕方4時10分ごろ、石川県能登半島を震源とする最大震度7の地震が発生し、その後も数回の最大震度5強の揺れを含め、余震が断続的に続いています。
気象庁が「令和6年能登半島地震」と名付けた地震から一夜明けた1月2日、その被害の大きさが、次々とあらわになりました。
最も揺れの激しかった、石川県能登半島の珠洲市や輪島市などを中心に、倒壊した家屋や、木造家屋が土煙をあげて崩れ落ちていく様子、横倒しになった鉄筋コンクリートのビル、一晩中燃え盛る輪島市中心部の火災現場、隆起してアスファルトがひび割れ捲れ上がった道路、不安を訴える避難者、津波の映像、朝になると、倒壊した建物に取り残された住民を救助するレスキュー隊員の姿などが、次々にニュース画面に映し出されました。
こうした映像を見て、阪神淡路大震災や東日本大震災の記憶がよみがえり、PTSDなど、不安やパニックになった方も多いのではないでしょうか。
石川県の地方紙『北國新聞』は2日夜11時30分配信のニュースで、「石川県は2日午後11時から、県庁で第5回災害対策本部員会議を開き、同日午後9時半時点で県内では55人の死亡が確認されたと発表した。重傷者は22人で、軽傷者は多数。行方不明者は確認中としている」と報じました。
※【能登半島地震】死者55人と発表 県、午後9時半時点 輪島で24人 約3万2000人避難(北國新聞、2024年1月2日)
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1280333
岸田文雄総理は、1日夜、特定災害対策本部を、非常災害対策本部に格上げし、2日朝、非常災害対策本部会議を開催したあと、午前10時15分から記者会見を行いました。
岸田総理は、「昨夜から全力をあげ、情報収集に努めていますが、道路寸断のため、能登半島北部地域への立ち入りが、極めて困難な状況にあります」と明らかにした上で、以下のように語りました。
「先ほど、現地に派遣した古賀(篤)内閣府副大臣と電話で話しましたが、上空からヘリで視察した結果、道路の寸断、土砂崩れ、火災等の被害が、広範囲で確認されたとの報告でありました。
また、地元自治体、警察、消防、自衛隊などからの情報を、災害対策本部が取りまとめたところ、多数の人的被害や建物崩壊、火災など、非常に大規模な被害が確認されている、こうした報告でありました。
自衛隊、警察、消防などの緊急援助部隊は、昨夜のうちに自衛隊の航空機など、あらゆる手段を用いて現地に部隊を進め、順次、救命救助等の活動を開始しています。
また、発災直後から、現地にいる輪島分屯基地の空自部隊が、被災者支援と倒壊家屋からの救出にあたっているほか、停電した病院から、透析患者の輸送などを行っています。
家屋やビルの倒壊については、自衛隊や、国土交通省のテックフォースなど、関係者が大型重機の搬入ルート確保に、不眠不休で取り組んでいます」。
※岸田総理 令和6年能登半島地震についての会見―令和6年1月2日(首相官邸)
https://youtu.be/t57pkfLX46k?si=Rn0AN4S2OhznrNCZ
岩上安身は、東京の生まれ育ちで、父方も東京の家系ですが、母親が金沢出身で、子供の頃には能登半島にも、親に連れられて旅行に行ったこともあります。
また、母方の親戚は金沢と白山の麓の鶴来町にいて、母方の先祖の墓も本家も鶴来町にあるため、「他人事ではない」と気を揉んでいます。
また、岩上安身は、1988年、当時まだ「JICC出版局」という社名だった現宝島社の発行した、広瀬隆氏編著のブックレット『北陸が日本地図から消える日―能登原発恐怖の疑惑!』に、「能登原発”闇の開発史”」という一編を寄稿しています。
「能登原発」は、北陸電力が1960年代に、能登半島の4ヶ所を候補地として、原発の用地選定を始めた時の呼び名で、その後、1988年に、羽咋郡志賀町(はくいぐんしかまち)で着工されたのが、現在の志賀原発です。
この1988年の寄稿で、岩上安身は、北陸地方を現地取材しています。
今回の「令和6年能登半島地震」で最大震度7を記録した志賀町に建つ志賀原発は、1988年に設置許可を受けた際、付近の活断層が起こす地震を、マグニチュード6.1から6.6と想定していました。
ところが、「平成19年(2007年)能登半島地震」では、原発から17キロ離れた震源で、この想定を上回るマグニチュード6.9を記録しました。
※北陸電の想定マグニチュード上回る 能登半島沖地震(朝日新聞デジタル、2007年3月25日)
http://www.asahi.com/special/070325/OSK200703250204.html
気象庁の発表によると、今回の「令和6年能登半島地震」の震源は、輪島市の東北東30km付近で、深さは16キロと、原発からはさらに遠く離れていますが、マグニチュードは7.6と、2007年の地震を上回っています。
※「令和6年能登半島地震」について(第5報)(気象庁、2024年1月2日)
https://www.jma.go.jp/jma/press/2401/02c/202401021015.html
北陸電力は、1日、志賀原発での揺れについて「1号機原子炉建屋地下2階では震度5強、399.3ガルが観測されました」と発表しています。北陸電力が想定する揺れは、水平方向で最大600ガル、鉛直方向で最大405ガルです。
※令和6年能登半島地震について(北陸電力、2024年1月1日)
https://www.rikuden.co.jp/
しかし、この「ガル」という単位について、昨年2023年5月5日に、同じ能登半島で最大震度6強の地震が起きた際、政治経済学者の植草一秀氏がIWJ記者の取材に対して、次のように答えています。以下に、植草氏のコメントを再掲します。
「ガルの話は、(2014年に大飯原発の運転差し止め判決、2015年に高浜原発の再稼働差し止め仮処分決定を出した)福井地方裁判所の裁判長をしていた樋口英明さんが本(『私が原発を止めた理由』旬報社、2021年)に書かれていることですけど、従来、関東大震災のクラスでも、ガルに直せば400とか500だと考えられていて、原発が設計されたのが、1995年の阪神淡路大震災以降、いろいろとデータを取るようになって、もっと揺れが激しいという事実があります。
それで、東日本大震災の経験にもとづいて、全国の原発の耐震設計基準を引き上げたんですが、それでも800ガル程度にしか引き上げていません。その後も1500ガルを超えるような揺れが、最近でもかなり頻繁に観測されているので、樋口(元)裁判長の判断では、やはりこういう状態で原発を稼働させるのは、非常にリスクが大きいので、だめだということで判決を出しているんです。
ところが、他の裁判所で原発の稼働を許した判決の根拠としているのは、こういう問題についての判断は高度技術訴訟ということで、『専門的な見地から判断しなければならないので、原子力規制委員会の判断に委ねるのが正しい』というロジックで、裁判所は判断を回避しているんです。
しかし、樋口裁判長の考えでは、高度技術訴訟ではなく、誰にでもわかるロジックで、原発の耐震設計基準が不足しているのであれば、危険だろうということですね。
今回の地震では、珠洲市で729ガルでしたが、日本全国、1500ガル以上の揺れが原発を直撃する可能性は十分考えられるというのが、樋口さんの立場ですね。
日本の原発が今の設計基準で許されているのは、原発の立地地点には、1500ガルを超えるような激しい揺れは発生しないという前提に立った話になっているので、それを信用できるのかどうか。樋口さんの立場としては、信用できないということだったと思います」。
植草氏によると、日本で過去20年間に観測された最大の揺れは、2008年の岩手宮城内陸地震の4022ガルとのことです。
※はじめに~能登半島で最大震度6強の地震! 直後に被災地に追い討ちをかける大雨警報!! 能登半島には再稼働に前のめりな志賀原発が立地! 政治経済学者の植草一秀氏はIWJの取材に「原子力規制委は、原発の立地地点には、1500ガルを超えるような激しい揺れは発生しないという前提に立っているが、信用できるのか?」と指摘!(日刊IWJガイド、2023年5月8日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230508#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52251#idx-1
岩上安身は2021年3月10日、樋口英明氏にインタビューを行っています。ぜひ御覧ください。
※原発推進政策に忖度する判決ばかり出る中、「理性と良識」を重んじて3.11後初となる原発の運転差止め判決を下した元裁判長が「私が原発を止めた理由」を語る! 岩上安身によるインタビュー 第1033回 ゲスト 元福井地裁裁判長 樋口英明氏 2021.3.10
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/489677
また、樋口氏は退官後、原発の危険性を訴える講演活動を行っています。以下の記事もぜひあわせて御覧ください。
※原発の耐震基準は頻発する地震より低い驚くべき事実! そして「海岸沿いに原発並べた時点で国防不能」の指摘!~3.15院内集会 映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』上映後の元福井地裁裁判長 樋口英明氏講演 2023.3.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514730
志賀原発は、2011年の東日本大震災をきっかけに、1号機、2号機とも運転を停止中ですが、1999年に国内初の臨界事故を起こしながら、2007年に明るみに出るまで、事故を隠蔽していました。
※なぜ今? 北陸電力が「臨界事故隠し」を忘れない記念日を制定(朝日新聞デジタル、2023年6月17日)
https://www.asahi.com/articles/ASR6D5CMZR6DPISC005.html
また、志賀原発の敷地内には活断層があることが指摘されていますが、2016年に原子力規制委員会の有識者調査団が、原子炉直下を通る断層について「活動したと解釈するのが合理的」と、活断層である可能性を指摘していたにもかかわらず、今年3月には「活断層ではない」とする審査チームの結論を了承しています。
※志賀原発 「直下に活断層」合理的解釈 1号機廃炉強まる(毎日新聞、2016年3月3日)
https://mainichi.jp/articles/20160303/k00/00e/040/163000c
※志賀原発「活断層ない」 規制委、審査チームの結論了承(日本経済新聞、2023年3月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA157PH0V10C23A3000000/
IWJは、2011年の東日本大震災直後の2011年4月26日に、参議院議員会館で行われた緊急集会「福島原発災害後の日本の原子力政策を考える」を中継し、記事としてIWJサイトにアップしています。
この集会では、神戸大学名誉教授の石橋克彦氏が講演を行いました。石橋氏は、福島原発事故よりも14年も前、『科学』(岩波書店)1997年10月号で、論文「原発震災―破滅を避けるために」を発表し、大地震によって原子力発電所が炉心溶融事故を起こし、地震災害と放射能汚染の被害が複合的に絡み合う災害を「原発震災」と名付けて、警鐘を鳴らしました。
この講演で石橋氏は、「1995年阪神淡路大震災、2005年宮城沖地震、2007年志賀原発、柏崎刈羽原発で震災被害など、今回の事故(2011年の福島原発事故)をみて、地震は日本に段階的に忠告を発していたと思った」と述べ、次のように訴えました。
「原発震災は起こる。日本列島の既存原発は、本質的に地震に弱い。なぜなら、建設当時の地震学は、黎明期で知識が古かった。同時に、日本は地震活動期ではなかった。地震動などの想定が甘い。危険性の合理的な認識と、真摯な対応精神が欠落している。危険な原発でも、1基たりとも整理しようとしない。
地震列島での原子力発電所の問題では、原発震災、依存都市の大停電の危険性、長期停止による安定供給特性が劣悪になるなど、大きな経済的リスクも内包している。また使用済み核燃料の処理の問題などが考えられる。日本国内だけで原発の是非を語っているのは、もはや不毛な議論だ」。
この2011年4月26日の、石橋氏の講演の記事を、公共性に鑑み、特別フルオープンにしました。ぜひ御覧ください。
※緊急院内集会『「福島原発震災」後の日本の原子力政策を考える』 神戸大学名誉教授石橋克彦氏講演会 2011.4.26
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/7934
前述の、2日午前に行われた岸田総理の記者会見では、これまでこうした「原発震災」への指摘があったにもかかわらず、記者クラブメディアの記者からは、原発の安全性や原発政策見直しに関する質問は、一切ありませんでした。
岩上安身は、民主党政権時代に、フリーランスの総理記者会見参加が認められて以来、10年以上にわたり、参加を認められ、歴代政権に質問してきました。
しかし、岸田政権は、2023年9月13日、岩上安身がトラブルも何も起こしていないのに、突如、会見への参加を認めないと通告してきました。
9月13日に行われた岸田総理の官邸での記者会見の申し込みについて、官邸報道室から、
(注)1. (社)日本専門新聞協会、2.(社)日本雑誌協会、3.日本インターネット報道協会、4.(社)日本新聞協会の加盟社(以下「加盟社」という)が発行する定期的刊行物等への掲載で、総理や官邸の動向を報道するものに限る
という条件が付加されていたのです。
岩上安身は「フリー」扱いで、総理会見への参加を続けていました。ところがこれにより、参加の申し込みすらできなくなってしまいました。
総理記者会見から、真実を突くフリーランス・ジャーナリストの排除が始まっています。
※【IWJ号外】岩上安身が、何のトラブルも起こしていないのに、総理官邸での総理会見から、今後排除されることに! 岩上安身は抗議するも、官邸報道室は「結論」を翻さず! 岸田改造内閣の顔ぶれが発表される! 2023.9.14
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/518524
※はじめに~岩上安身を、総理会見から官邸はついに排除! トラブルは何も起こしていないのに!?(日刊IWJガイド、2023年9月14日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230914#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52743#idx-1
天気予報によると、北陸地方は今日3日から雨が降り、日曜日からは冷え込みが厳しくなって雪になるようです。被害にあわれた方々、避難を余儀なくされている方々が、暖かく過ごせているのか、必要な食べ物や水は足りているのか、とても心配です。
■IWJへの緊急支援をお願いします! 2023年12月は、28日時点で月間目標額400万円の57%でした。IWJは事実にもとづいた真実を、市民の皆さまに伝え続けます! そのためには、市民の皆さんのご支持とご支援が何よりも必要です! 1月こそ毎月の月間目標額400万円に届きますように、よろしくお願い申し上げます!
いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。
12月は28日までの28日間で、141件、226万500円のご寄付をいただいています。ありがとうございます!
しかし、これは、毎月の活動費の月間目標額400万円の57%でしかありません。この状況は非常に厳しいと申し上げざるを得ません!
年が改まったこの1月こそは、月間目標額の400万円に届きますよう、IWJへのご支援をよろしくお願いいたします!
どうか引き続き、IWJ会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!
前期第13期は、大変大きな赤字を出してしまいました。私、岩上安身が自身の私財の中から、赤字の月のたび、その都度、緊急でつなぎ融資を出し、その額は合計で2200万円となってしまいました。第13期のこの事態は、IWJ創業以来初めての大ピンチです。第14期も同様の事態になると、私、岩上安身1人の力で乗り越えることはもはや不可能です。
これまでの前期1年間の累積の赤字2200万円(見方を変えると、個人岩上安身からの、会社IWJへの貸し付け)に加え、第14期スタートにあたっての銀行からの新たな借り入れ2500万円を考えると、約5000万円近い累積の債務を返済できてはおらず、危機を切り抜けたなどとはとても言えません。
今期14期はもちろん、支出を徹底的に削ってきました。今期は、赤字を出さないだけではなく、黒字を出し、累積した債務への返済にあてていきたいと真剣に取り組んでいる最中です。
月間目標額400万円を超えた分は、これまでに累積した債務約5000万円の返済に回したいと存じます!
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岩上安身拝
■元米国防副次官スティーブン・ブライエン氏が「ワシントンは、唯一の解決策として、ウクライナでクーデターを起こし、ゼレンスキーの代わりにロシア側と交渉する意思のある政治指導者か軍事指導者を選ぶしかない、と判断するかもしれない」と大胆予測!「第2のユーロマイダン・クーデター」が近い将来起きる!?
元米国防副次官スティーブン・ブライエン氏が、『サブスタック』の自身のブログ「ウェポンズ・アンド・ストラテジー(武器と戦略)」で、12月29日、ウクライナ紛争の今後の展開の予測を示しました。
ブライエン氏の記事の題名は、「ウクライナが崩壊する前にゼレンスキーは去るべき――彼はロシアとの交渉を進める気がない」と、ゼレンスキー大統領の退陣を勧めるものです。
※Zelensky Needs to Go Before Ukraine Collapses(substack「Weapons and Strategy」、2023年12月29日)
https://weapons.substack.com/p/zelensky-needs-to-go-before-ukraine
ブライエン氏の分析によれば、ウクライナ軍はもはや限界にきており、ウクライナの崩壊を恐れる米政府は、NATOとロシアの直接全面対決へ踏み込むか、ウクライナがロシアとの交渉によって、政治的合意をもって停戦協定を結ぶかのどちらか、という瀬戸際に来ているというのです。
ブライエン氏は、ロシア側はNATOとの直接対決には慎重で、政治的合意を望んでいるが、米政府もまた何らかの合意を求めるのであれば、ゼレンスキー大統領が邪魔になるだろう、「彼は去るしかない」と指摘しています。
ブライエン氏は、「ワシントンは、唯一の解決策として、ウクライナでクーデターを起こし、ゼレンスキーの代わりにロシア側と交渉する意思のある政治指導者か軍事指導者を選ぶしかない、と判断するかもしれない」と述べています。
2014年のユーロマイダン・クーデターを仕掛けた、オバマ政権の中枢メンバーが残るバイデン政権が、「第2のユーロマイダン・クーデター」を謀るのでしょうか。ブライエン氏の興味深い分析を、IWJが以下に全文仮訳・粗訳しましたので、ぜひ御覧ください。
スティーブン・ブライエン氏の経歴などについては、日刊IWJガイド12月29日号を御覧ください。
※米国の元防衛副次官が衝撃の論文!「ウクライナはNATOにとって、あまりにも遠すぎる国だった! NATOは1949年4月の設立以来初めて、大敗北を経験することになる!」元米国防副次官のスティーブン・ブライエン氏が「軍事的現実」を赤裸々に論じた論文「NATOは混乱し、ロシアが勝利している~絶望的に不足する装備と人員」をIWJが全文仮訳!(日刊IWJガイド2023.12.29号)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20231229#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53066#idx-4
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「ウクライナが崩壊する前にゼレンスキーは去るべき 彼はロシアとの交渉を進める気がない」
「バイデン政権内では、ウクライナはロシアとの戦争にかろうじて持ちこたえており、何らかの交渉による解決が必要だというコンセンサスが生まれつつある。
これはバイデン大統領の『長年の方針』のように描かれているが、真実はその逆である。ロシアとの和平交渉を仲介しようとするあらゆる試みを、すべて妨害してきたのが、バイデン政権だった。
バイデン政権がゼレンスキーを支持してきたのも、同じ理由からである。1年以上前は、ロシアとの和平交渉の合意に前向きだったゼレンスキーだが、バイデンの国家安全保障チームの意向に沿うようになった。ゼレンスキーは、ウクライナの国会であるヴェルホヴナ・ラダで、戦争が続いている間は、ロシアとの和平交渉を違法とする法律を可決させたほどである。
米国とそのNATO同盟国は、ウクライナに大量の軍需品と弾薬を注ぎ込み、ウクライナの戦略的諜報活動のバックボーンを提供し、ウクライナ軍を訓練し、顧問らを現場に派遣してきた。そのうちの何人かは戦死している。
12月27日のロシア軍によるヘルソン(※ウクライナ南部の州)への、イスカンデル(※短距離弾道ミサイル)攻撃に関する報道が事実であれば、ロシアのロケット弾がヘルソンの車両基地に命中し、60人の兵士や警察とともに、4人の英国パトリオット(※迎撃ミサイル)操縦者が死亡した。
戦場では、ウクライナ軍は敗北に直面している。接触ライン(※戦線)沿いの、ほぼあらゆる場所で、後退が見られる。ロシア軍は、ドンバスの要衝であるマリンカ村でウクライナ軍を掃討し、バフムート、アウディウカ、ザポリージャのブラッドリー広場など、周辺の村々を制圧している。
ウクライナ軍の総司令官であるヴァレリー・ザルジニーは、アウディウカの町は今後数ヶ月で陥落すると予想している。実際には、ウクライナ軍はもっと早く撤退するか、壊滅的な攻撃を何とかしのぐための、自殺的な任務に就くことになるだろう」。
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2年目に入ったウクライナ紛争、闇バイト強盗「ルフィ」事件、袴田巌さんの再審開始、木原誠二前官房副長官の家族のからむ疑惑事件、G7広島サミットの開催、ジャニー喜多川氏の性加害問題とジャニーズ事務所の解体、福島第一原発のトリチウム水の海洋放出開始とアジアをはじめとする世界の反発、統一教会に対する質問権の行使と解散命令請求、インボイス制度の導入、東京都下をはじめ全国の米軍基地周辺でのPFAS汚染問題、10月7日に行われたハマスの「アルアクサの大洪水作戦」と、イスラエルによるパレスチナ人の大量虐殺、政治資金をめぐる裏金疑惑…と、2023年は、国内外ともに激動の1年でした。
そしてその激動のほとんど、特に中東問題などは、年末年始の休みもなく、年をまたいで継続しています。
2023年を、皆さまはいかがお過ごしになられたでしょうか。どうぞ、皆さまおひとりおひとりにとって、2024年がより良い1年となりますように、祈念いたします。
同時に、IWJの特にテキスト班としては、クリスマスもニューイヤーも戦火が途切れないイスラエルを中心とする中東の状況を、半ばお休みはとらせていただきますが、ウォッチし続けます。どうぞ、IWJにご支援をよろしくお願いします!
IWJでは、年末年始12月29日から1月7日(予定)まで「新春特設サイト」を開設しています。激動の2023年のIWJコンテンツを【ウクライナ編】【イスラエル編】【新型コロナウイルスとmRNAワクチン編】【安倍派等への強制捜査等(仮)】という4つの主題で、皆さまにぜひみていただきたい2023年の岩上安身によるインタビューやIWJ取材・ハイライト、そして日刊IWJガイドの記事を一堂に集めました。
それぞれ以下のリンクから御覧ください。
1)【ウクライナ編】
※IWJピックアップ集・2024年新春特設サイト ウクライナ紛争2年目、米国覇権の凋落が顕著に! ウクライナ軍の『反転攻勢』は失敗! あくまで戦争継続を望むゼレンスキー大統領とバイデン政権、次は米NATOとロシアの直接対決か?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520608
※日刊IWJガイド2023年総まくり【ウクライナ編】
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520733
2)【イスラエル編】
※IWJピックアップ集・2024年新春特設サイト パレスチナ人の大量虐殺と永久追放を進めるイスラエルと、あくまでもイスラエルを支援する米国が世界的に孤立を深める!【イスラエル編】
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520580
※日刊IWJガイド2023年総まくり【イスラエル編】
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520743
3)【新型コロナウイルスとmRNAワクチン編】
※今こそ「リスクよりも便益が勝る」と進められたメッセンジャーRNAワクチン接種の検証を! レプリコンワクチン・パンデミック条約の危険性とは?【新型コロナウイルスとmRNAワクチン編】
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520618
※日刊IWJガイド2023年総まくり【新型コロナウイルスとmRNAワクチン編】
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520741
4)【安倍派等への強制捜査等(仮)】
※ウクライナ同様、日本が米国の代理戦争の捨て駒にされる、その布石か! 死の直前の故・安倍晋三元総理の発言はプーチンの論理を肯定していた!【安倍派等への強制捜査等(仮)】(仮題)
残念ながら4つ目は年内に作成が間に合っておりません。会員の方はアーカイブで関連コンテンツを御覧ください。特設サイトにアップするのは、年明けになります!
普段は忙しくてゆっくりインタビュー動画を見る時間がないという方も、ぜひこの機会にインタビュー全編やハイライト、日刊IWJガイドの記事などを御覧いただければと思います。
■IWJピックアップ集・2024年新春特設サイト 許されざる人道上の犯罪! パレスチナ人の大量虐殺と永久追放を進めるイスラエルと、あくまでもイスラエルを支援する米国が世界的に孤立を深める!【イスラエル編】
10月7日、パレスチナ・ガザ地区を統治するイスラム組織・ハマスの軍事部門カッサム旅団が「アルアクサの大洪水」作戦、電撃的な奇襲攻撃をイスラエルに対して行いました。
現地時間7日午前6時半ごろ、カッサム旅団がガザ地区から、5000発以上と主張する大規模なロケット攻撃をかけ、それと前後してカッサム旅団の戦闘員がガザを包囲する壁やフェンスを動力付きのパラグライダーで飛び越えるなどして、イスラエル側に侵入しました。
ハマスとその他のパレスチナの解放を求める抵抗組織は、この時、推計250人のイスラエル人や外国人の人質をとったとされています。
IWJが10月10日に取材した放送大学名誉教授の高橋和夫氏は、ハマスが奇襲攻撃をかけた一番の理由として、「エルサレムの聖地、アルアクサ・モスクがイスラエル人に汚されてきたことへの怒り、それから、ヨルダン川西岸地区におけるパレスチナ人に対する人権を無視したイスラエル側の行動、そして、ガザの封鎖が続いているという状況、こうした状況に対する怒りが爆発した」ものであり、「ハマスを突き動かしているものは絶望」だと述べました。
高橋和夫教授は、11月9日に行われた岩上安身のインタビューでは、「ガザの状況が本当に悪くて、いつか爆発するな、たぶんそんなに遠い将来じゃないなというのは、もう今年の春くらいから感じていた」とも述べました。
高橋教授は「ヨルダン川西岸で、どんなにひどいことが起こっているか、全然報道されていなくて」、「新聞やテレビなどメディアが、1948年から1967年のパレスチナ自治区の地図」を使うので、「ヨルダン川西岸が、イスラエルによる不法な入植によって暴力的に次々と奪われて、大半がイスラエルに不法に支配されている実態が伝わっていない」と、マスメディアの報道姿勢を厳しく批判しました。
「アルアクサの大洪水作戦」を受けて、即座にイスラエル軍はハマスに対する報復と称して、実際にはガザ地区への大規模空爆によるパレスチナ人の民間人に対する無差別殺戮を開始、それと同時に、イスラエルは、「ハマス=悪、テロリスト」だとするプロパガンダをも展開し、米国はもちろんのこと、日本を含む西側のメディアも、追随しました。
例えば、イスラエル人女性ジャーナリストがハマスの攻撃を受けたクファル・アザで、子供40人を含むイスラエル人200人の遺体が発見され、一部の赤ん坊は首を「切り落とされていた」と報じました。
ネタニヤフ首相の報道官は、乳児や幼児が「首を切られた」状態で発見されたと明言し、バイデン大統領は10月12日、ホワイトハウスで「テロリストが子供たちを斬首している写真を実際に見ることになるとは思ってもいなかった」と語りました。
「ハマスが赤ん坊を斬首した」というニュースは一気に世界中に配信されましたが、その後、この報道はまったくの虚偽であったことが判明しています。
NATOの一角をなすトルコのエルドアン大統領は10月11日、イスラエルのガザ完全包囲作戦は、「人々の最も基本的ニーズを満たすのを妨げ、民間人の住宅を爆撃すること、要するにあらゆる恥ずべき方法を用いる行為は、戦争ではなく無差別虐殺だ」と、強く非難しました。
10月13日、イスラエル軍は、ガザ地区北部の住民を24時間以内に南部へ退避させるよう国連に通告しました。しかし、イスラエル軍は避難民の車列に対してすらも空爆をかける無差別爆撃を行いました。民間人に対し南部への避難を呼びかけておきながら、その避難民を故意に攻撃する意図は明らかです。
オランダの軍事アナリストは、戦闘開始から6日間で、イスラエル軍がガザに投下された爆弾の数は、米軍が1年間にアフガニスタンに投下した数を上回ると指摘しました。こうしたイスラエル軍による大規模な無差別殺戮によって、10月14日には、ガザの死傷者は1万人を超えました。
ガザで無差別殺戮を行うイスラエルに対し、英国のロンドン、米国のサンフランシスコ、ニューヨーク、ワシントン、デンマークのコペンハーゲン、スイスのジュネーブ、スペインのマドリード、アイルランド共和国のダブリンなど、欧米各地で大規模な抗議デモが起きました。日本でも小規模ながら、反対デモや、集会もありましたが、日本のマスメディアは、国際規模の民衆の意思表示をほぼ無視しました。
10月18日、国連安保理はガザへの援助提供を可能にするため、紛争の人道的な一時停止を求める、国連安保理におけるブラジルの決議案に対し、12ヶ国が賛成票を投じましたが、米国が拒否権を発動してこれを否決しました。米国が停戦を求めない姿勢が浮き彫りになり、イスラエルの無差別虐殺の「共犯」であることを隠そうともしなくなりました。
米国務省では、政治軍事局のジョシュ・ポール局長が10月18日、イスラエルへの軍事支援を継続するバイデン政権の決定に抗議して、辞職したことを表明しました。
早稲田大学大学院文学研究科の岡真理教授は、10月20日の講演会で、「アルアクサの大洪水作戦」では、ガザ周辺のイスラエル軍の施設12ヶ所を攻撃し占拠したという、解放を求めての軍事行動としての側面が報道されず、キブツを、音楽祭を襲撃して、民間人を惨殺した戦争犯罪の面ばかりが報道されている、と指摘しました。
イスラエル軍の攻撃は、ガザ最古の聖ポルフィリウス正教会にも及びました。
10月21日、戦闘開始から2週間経って、ようやく初めての人道援助トラックがガザに入り、ロンドンではパレスチナを支持する大規模な集会が行われ、10万人が参加しました。
イスラエル軍は、10月26日、ガザ地区北部で地上部隊が作戦を展開し始めたと発表、実質的な地上進攻が始まりました。
27日、国連緊急特別総会で、ガザでの「即時、永続的かつ持続的な人道的停戦」を求める決議が賛成121、反対14、棄権44という、圧倒的多数で採択されました。
グローバル・サウス諸国の政府とメディアはむろんのこと、西側諸国のメディアも、ウクライナ紛争報道とは違い、プロパガンダの統制がきかなくなり、ガザの惨状とイスラエル軍の残酷さを伝えるようになりました。
10月13日付のイスラエル情報省によるガザ地区の人口削減と住民のエジプト領土への強制移住を求める」政策文書が漏洩し、28日に『シチャ・メコミット』が全文を公開しました。
「ガザ住民はエジプト領土に移動し、永久にガザ地区に戻ることは許されない」とする文書は、イスラエル軍がガザ地区で行っている軍事行動は、「ハマス殲滅」を口実にした、ガザ地区に暮らす230万人のパレスチナ人の永久追放計画であることを裏付ける内容でした。
水も、食料も、医薬品も極端に制限され、ガザ住民は飢餓状態におかれています。全員が爆弾や銃弾で殺される前に、そしてガザからエジプトの砂漠へ放り出される前に、ガザ住民の多くが餓死してしまうかもしれません。
IWJは、イスラエルによるガザ地区からのパレスチナ人永久追放計画の背後には、ガザ地区沖で1990年代に発見された天然ガス田(通称ガザ・マリン)と、ベングリオン運河、そして米国が主導する「インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)」の権益があることを指摘しました。
岩上安身は11月2日、イスラム研究者で、東京大学名誉教授の板垣雄三氏に、インタビューを長野県内で敢行しました。
板垣教授は、「標準的にイスラエル・ハマス戦争というような形で言われている。これ非常に紛らわしい」と批判しました。イスラエル側は「征服したり、支配したり、抑圧したり」しており、パレスチナ側は「征服され、支配され、抑圧されている側が一生懸命抵抗している」のであり、「抑える側と抵抗する側という関係」があると指摘しました。
最も基本的な人権の一つである「抵抗権」は、武力で闘って独立を勝ち取ることや武装抵抗も重要な要素として、国際法上認められています。
板垣教授は、10月7日のガザの爆発は、ハマスだけではなく、パレスチナの解放を求めるジハード・イスラーム、アルアクサ殉教者軍団など複数の団体が団結して、「一緒に手を組んで動いた」、「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点」が必要だと指摘しました。
10月7日の「アルアクサの大洪水作戦」で、約1400人(その後1200人に修正)のイスラエル人が、ハマスらによって殺害された、とされていましたが、実はイスラエル軍によって殺害されたイスラエル国民が相当数いたことが明らかになってきました。
10月7日のイスラエル軍による非情な自国民殺害について、西側で最初に報じたのは、10月27日付の独立系メディア『グレイゾーン』でした。
キブツ・べエリで、民家に隠れるテロリストと人質になっているイスラエル人に、イスラエル軍が一斉に十字砲撃をかけ、「自国の市民を射殺した」と生存者のイスラエル人女性が10月16日付で証言し、IWJは11月6日に号外を出してこれを報じました。
11月14日には、スコット・リッター氏が、レイム音楽祭の会場ではイスラエル軍がアパッチ・ヘリコプターから無差別に攻撃を行い、自国民を殺害していたと分析して、「10月7日に起きたのはテロ攻撃ではなく、軍事襲撃だった」、「10月7日の出来事を(ハマスによる)テロ行為とレッテルを貼ることで、イスラエルは莫大な損失の責任を自国の軍事、治安、情報サービスからハマスに転嫁している」と指摘しました。
11月11日、サウジアラビアの首都リヤドで、アラブ連盟とイスラム協力機構(OIC)の合同首脳会議が緊急に開催され、シリアのアサド大統領やイランのライシ大統領も参加しました。
共同声明では、ハマスの奇襲に対する自衛としてのイスラエルの行為の正当化を拒否し、ガザでの軍事作戦(という名の無差別殺戮)の即時停止を求め、パレスチナ領土で「イスラエルが犯している戦争犯罪と人道に対する罪」を捜査するよう国際刑事裁判所に要請しました。
イスラエル軍による攻撃は、病院、国連が運営する学校、避難所、モスクなどにも及び、ガザ地区を「平らにする」「消し去る」といった強烈な発言が、ネタニヤフ政権の閣僚から次々となされています。
岩上安身は11月13日、パレスチナ・イスラエル問題や社会思想史を専門とする早尾貴紀東京経済大学教授にインタビューを行いました。
早尾教授は、イスラエルの歴史家イラン・パペ著『イスラエルの民族浄化』などを引用し、「エスニック・クレンジング(民族浄化)の定義は、ありとあらゆる手段を使って、民族集団を一定地域から追い出すこと。最大のメインは追放」だと指摘しました。
早尾教授は、「長期的には『パレスチナの消滅=民族浄化』が、イスラエルの視野にある」、「イスラエルの能力からすれば、100万人だって殺せる」が、国際社会や国内感情、政権への支持など「いろんな要素を考えて、計算ずくで殺している」と分析しました。
国連安保理で拒否権を発動して、停戦を阻止した米国の内部でも、バイデン政権のイスラエル支持に対して、若い有権者を中心に反対の声が大きくなり、「ジェノサイド・ジョー、今日は何人子供たちを殺したんだい」という歌がSNSで拡散されました。
バーニー・サンダース米上院議員は、11月29日、米上院議会で、イスラエルのガザ攻撃を強く非難して即時停止を求め、米国民の血税をイスラエルに支援するのであれば、これまでのように白紙委任にするのではなく、条件をつけるべきだと主張しました。
11月24日から人質交換のための戦闘休止が始まりましたが、12月1日イスラエル軍は攻撃を再開、戦闘休止は7日間で終わりました。
12月1日付け『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、米国がイスラエルに、重量2000ポンド(約900キロ)の大型地下貫通弾「バンカーバスターBLU-109」100発のほか、「無誘導爆弾『Mk82』5000発超、重量2000ポンドの無誘導爆弾『Mk84』5400発余り、小直径爆弾『GBU-39』約1000発、無誘導爆弾に装着して精密誘導を可能にする誘導システム『JDAM』約3000個など」を提供した、とスクープしました。
バイデン大統領やユダヤ人であるブリンケン国務長官は、表向きは「民間人の被害を最小限にすべきだ」などと述べていますが、とんでもない無差別殺傷兵器を大量にイスラエルに提供していたのです。バイデン大統領は、明らかなシオニスト・イスラエルの「共犯」であり、「ジェノサイド・ジョー」という呼び名は、少しも大げさとは言えません。
12月1日に再開したイスラエル軍の攻撃は、今度は、パレスチナ人が避難するガザ地区南部に向けられました。
12月12日、国連総会は、加盟193ヶ国のうち、153ヶ国が決議案を支持するという圧倒的多数で、ガザ地区における「人道目的の即時停戦」を求める決議案を採択しました。反対したのは、米国とイスラエル、オーストリ、チェコなどの10ヶ国のみでした。前回、棄権した44ヶ国のうち、日本を含む26ヶ国が賛成に転じました。
12月13日、パレスチナ自治区のシンクタンク・『パレスチナ政策調査センター(PSR)』が、パレスチナ人の7割が、10月7日のハマスの攻撃は「正しい」と支持し、95%が「イスラエルは戦争犯罪を犯している」、4人に1人が「ガザの人々の苦しみは米国のせい」、圧倒的多数が「米国と欧州諸国は道徳的羅針盤を失った」と述べているという、最新の世論調査を発表しました。
12月8日、国連安保理が開かれ、ガザでの即時停戦決議案に13ヶ国が賛成しましたが、またもや米国が拒否権を発動し、否決されました。
その後、調整が続けられ、22日に、人道支援を可能にするための「緊急かつ持続可能な、敵対行為の停止」を求める文言を、「敵対行為の停止に向けた環境づくり」を求めると弱めて、米国は棄権して、採択に至りました。
米国内のユダヤ人コミュニティーが、米国の政治に対し、支配的な影響力を行使している実態を明らかにした『イスラエル・ロビー』の共著者・シカゴ大学のミアシャイマー教授は、イスラエルが行っているパレスチナ人に対する民族浄化を強く非難する発言を行っています。
ミアシャイマー教授は、イスラエルと米国の「7つの大罪」をあげ、イスラエルと米国の指導者と支持者に対し「あなたたちには、良識はないのか?」と問い詰めました。
この12月12日付けの論文を、IWJでは「IWJ号外」で紹介しました。ミアシャイマー教授は、イスラエル政府高官らによる「パレスチナ人は人獣」、「ガザの民間人は正当な標的」といった発言についても取り上げ、厳しく批判しています。
岩上安身とIWJは、岩上安身によるインタビュー、そしてIWJの取材活動、「IWJ号外」や日刊IWJガイド等で、イスラエルが行っているパレスチナ人に対する民族浄化の事実と、それを正当化する狂信的思想の背景を掘り下げ、大手メディアには出てこないイスラエルの戦争犯罪とアパルトヘイト問題を追ってきました。
関連コンテンツを一堂に集め、2024年新春特設サイトとして、年末年始12月29日から1月7日(予定)まで開設します。ぜひ、この機会に御覧になってください。
■「ワクチン」と称するmRNA脂質ナノ粒子製剤接種による死亡・健康被害の実態!! その根底にあるものと対策、民主主義・科学と医学の危機など「5つの危機」――12月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、11月16日収録「岩上安身による京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! IWJのサポート会員になれば、IWJサイトでバックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!!
IWJでは、メルマガサイト『まぐまぐ』で、『岩上安身によるインタビュー』をテキスト化し、詳細な注釈をつけて「岩上安身のIWJ特報!』として、毎月発行しています。
12月発行分の『岩上安身のIWJ特報!』は、11月16日に収録した、「岩上安身による京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました。
2023年5月8日、新型コロナウイルス感染症は、感染症法の分類で季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられました。これに伴い、国が行ってきた感染者数の全数把握は終了し、「マスク、うがい、消毒、3密回避」への人々の意識も急速に緩んでいき、世の中は「コロナ前」に戻ったかのような「空気」が広がりました。
振り返ると、日本で最初の感染者が確認されたのが2020年1月。感染力が強い未知のウイルスで有効な治療薬もない。この時は、結核やSARSと同じ危険度の「2類相当」に指定されました。コロナ禍の始まりです。
医療現場をはじめ、人々の生活全般が大混乱に見舞われ、志村けんさんや岡江久美子さんなど、感染した著名人の訃報も相次ぎました。政府は緊急事態宣言を出し、街から人の姿が消えました。そんな中、唯一の光明のように「感染しても重症化を防ぐ」というワクチンが登場しました。
2021年1月、菅義偉総理(当時)は、河野太郎行政改革担当大臣をワクチン接種推進担当大臣に任命し、自衛隊を使ったワクチンの大規模接種を実施しました。自治体や企業単位の接種も始まり、メディアはこれを大きく喧伝、人々はワクチン予約に殺到しました。
しかし、国民がワクチン接種を義務や救いのように思い込み、2回、3回と回数を重ねていくうちに、接種後に身体の異変を訴える人が増えてきました。その症状は多岐にわたり、死亡例も少なくありません。いわゆる「コロナワクチン後遺症」と呼ばれるものですが、医療機関を受診しても「ワクチンとの因果関係は不明」とされることも多く、患者は途方に暮れているのが現状です。
「ああ、バカなことやってる。こんなことやってたら死ぬに決まってる」。
そう話すのは、世界的に知られる医学事典『MSDマニュアル』日本版の総監修を務めた、京都大学名誉教授の福島雅典氏です。
福島氏は2023年11月16日、名古屋で岩上安身のインタビューに応じ、薬剤疫学の専門家の視点から新型コロナのmRNAワクチンの問題について、警鐘を鳴らしました。
過去の薬害に詳しい福島氏は、このワクチン後遺症の原因究明、治療法の開発を目指して、同じ問題意識を持つ医師や研究者らと共同でワクチン問題研究会を立ち上げ、代表理事を務めています。
※「『リスクよりも利益が勝る』と厚労省はずっと言ってきた。じゃあ、その『利益』とは何なのか」レプリコンワクチンの接種が迫る中、私たち日本人がなすべきことは?~9.7「一般社団法人ワクチン問題研究会」設立に関する記者会見 ―内容:会の設立とその経緯 2023.9.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/518359
ファイザーやモデルナが開発した新型コロナワクチンは、メッセンジャーRNA(mRNA)を使って、人工的に合成したウイルスの遺伝情報を体内に入れて抗体を作るものです。しかし、メッセンジャーRNAはヒトに投与すると異物と認識されて炎症反応を引き起こします。そのため、医薬品に使うには難しいとされていました。
しかし、米国の研究者2人が2005年に炎症を抑える方法を発表しており、それを使って新型コロナワクチンの開発は急速に進みました。2人の研究者はパンデミックの収束に貢献したとして、2023年のノーベル生理学・医学賞を受けています。
福島氏によると、メッセンジャーRNAの分解酵素は強力で、生体にさまざまな悪さをするため、本来、すぐ壊れるようになっているとのこと。その、壊れなくてはいけないものを、壊れないようにしてワクチンを作ったため、多くの弊害が現れているのだと説明しました。
※「ノーベル賞を取っても被害をなかったことにするわけにはいかない」コロナワクチンの問題指摘する専門家に聞いた(2023年10月3日、CBC news)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/757044?display=1
岩上安身は高血圧や狭心症などの既往症があるため、新型コロナのワクチン接種を医師に勧められ、4回接種したところで、その後、後遺症のためか1ヶ月間、全身の痛みで起き上がれないなど、体調を崩しました。5月の収束宣言のあと、新型コロナにも罹患してしまいました。
それを聞いた福島氏は、「このワクチンを打った人は免疫能力が下がる。4回打ったら、そのあと感染しやすくなるし、どういう病気が起きてもおかしくない。一番起きやすいのは自己免疫疾患的なもの。それから内分泌系が起きやすい。学会報告もちゃんとされているけれど、まだ、本当に氷山の一角ですよ」と語りました。
その上で、どんな薬も生体にとっては異物、必ず副反応があるのでリスクを重視するべきだと説き、「儲けたいとか、政策としてやってるところは、リスクを議論せずに『効く効く』と言いたくてしょうがないわけ。だけど、実際にこういう被害が出ていて、その人たち(後遺症の患者)に『そんなことはないんだ』って、うそぶいておれるっていうのは、人間性に問題があると思うよ」と痛烈に批判しました。
多忙な福島氏は、基本的にメディアの単独インタビューをほとんど受けません。しかし、IWJのコンテンツ、過去の岩上安身によるインタビュー出演者のラインナップに共感されたということで、今回、特別にインタビューを受けていただきました。非常に希少価値のあるインタビューとなりました。
以下、12月発行の『岩上安身のIWJ特報!』の目次です。IWJ会員ではない方も、ぜひご購読ください。
(第627号の目次)
◆かつて京大の薬剤疫学講座を立ち上げた福島氏、新型コロナワクチンについて歯がゆい思いを吐露!「医者は、自分が投与した薬に責任があるんですよ」
◆もともと、薬は毒。今の西洋医学が作り出した薬にはリスキーなものがたくさんある。きちんと警告しないと薬害は頻発する!
(第628号の目次)
◆インフォームド・コンセントがなかった時代、新しい抗がん剤を1人の患者さんに次々と試していた医療現場。「これ、人体実験だよねって…」
◆国家を定義するのは「国民、国土、主権」の3つ。国民の健康は安全保障の最たるもの。それを守れないで国家と言えるのか?
◆「日本では世界に通用しない抗がん剤が年間800億円も使われている」と告発し、医師会が反対したインフォームド・コンセントの法制化を国に進言!
◆「黙っていたら、世の中が良くなるわけがない」。歴代の厚労大臣に建白書を提出、筋道を立てて物申してきた福島氏の足跡
(第629号の目次)
◆国をあげての新型コロナワクチンの奨励は「利益がリスクに勝る」から!? 拙速なワクチン接種開始を見て、すぐに「これは重大なことが起こる」と確信!
◆新しい医薬品の開発をする以上、そのリスクについては責任を持って明らかにしておかないといけない!
◆未熟な医者は次々と投薬し、副作用が起きたら、それにも薬を出す悪循環に。「薬をもらえればいいという患者もいるが、そういうもんじゃないんです」
◆生体にとって、薬というものは常に異物。副作用のない薬はない。ワクチン接種後の体調不良を「気のせいでしょう」と言う医者は不届きだ!
◆物事をあるがままに見るのは難しい。人は「こうあってほしい」と願うから「薬は良いもの、ワクチンは病気予防に必要」と刷り込まれてしまう
『岩上安身のIWJ特報!』は、まぐまぐ大賞2022のジャーナリズム部門で1位になりました!
まぐまぐ大賞2022は、2022年にもっとも輝いたメルマガを読者投票とまぐまぐ審査で選出するものです。
『岩上安身のIWJ特報!』は、2021年の「まぐまぐ大賞2021」のジャーナリズム部門でも第2位に選ばれており、2022年ついに1位を獲得しました。
※まぐまぐ大賞2022部門別賞
https://www.mag2.com/events/mag2year/2022/list.html?cid=journalism&aid=77
※「岩上安身のIWJ特報!」ご購読はこちらから(月額税込880円、初月無料)
https://www.mag2.com/m/0001334810
岩上安身による京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏インタビューの動画は、以下のURLから御覧ください。
※「ワクチン」と称するmRNA脂質ナノ粒子製剤接種による死亡・健康被害の実態!! その根底にあるものと対策、民主主義・科学と医学の危機など「5つの危機~岩上安身によるインタビュー第1133回 ゲスト 京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏 2023.12.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519765
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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240103
IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵)
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