日刊IWJガイド・非会員版「ロシア『ワグネル』創設者のプリゴジン氏が『特別軍事作戦の終了宣言が理想的』と表明! 中国はワグネルからの武器提供要請を拒否!!」2023.4.24号~No.3875号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~ウクライナ紛争の要衝バフムトのロシア側主力部隊「ワグネル」創設者プリゴジン氏が「特別軍事作戦の終了宣言が理想的」と表明!『フィナンシャル・タイムズ』は中国がワグネルからの武器提供要請を拒否していた」と報じる一方、『ワシントン・ポスト』は「中国はロシアへの『致死的(武器・弾薬)援助の提供』を承認し、軍事装備を民生品に偽装することを計画していた」と、正反対の報道も! どちらが正しい!? しかもどちらの報道も流出した米国の機密文書に書かれていた!

■IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした! 月間目標額390万円の45%に相当します! 4月は21日時点でご寄付の金額は163万2700円、月額目標の42%です。毎月、累積赤字が増え続けている状況ですが、4月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、残り58%、226万7300円のご支援をよろしくお願いします! また第13期入って以来、8月から3月まで8ヶ月分の累積の不足額1479万9100円を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

■「今後も継続して、マスメディアが真実を伝えない問題を追及し、報道してほしい」「IWJのウクライナ紛争関連報道は日本に住む私たちにとって極めて重要であり貴重です」、ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!

■【中継番組表】

■米軍がインド太平洋地域で作戦拠点を拡大! パラオ、ミクロネシア、マーシャル諸島を後方支援の拠点に整備!! 日本、台湾、フィリピンなど第1列島線を戦場にして中国に攻撃させ、米軍は日本の後方へ退却!?

■<IWJ取材報告>国際原子力ロビーがチェルノブイリと福島事故の矮小化と否定をしようとしている!~4.20 原発大回帰に抗して―講演:コリン・コバヤシ氏(作家・ジャーナリスト)、崎山比早子氏(3・11甲状腺がん子ども基金代表理事)

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!
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■はじめに~ウクライナ紛争の要衝バフムトのロシア側主力部隊「ワグネル」創設者プリゴジン氏が「特別軍事作戦の終了宣言が理想的」と表明!『フィナンシャル・タイムズ』は中国がワグネルからの武器提供要請を拒否していた」と報じる一方、『ワシントン・ポスト』は「中国はロシアへの『致死的(武器・弾薬)援助の提供』を承認し、軍事装備を民生品に偽装することを計画していた」と、正反対の報道も! どちらが正しい!? しかもどちらの報道も流出した米国の機密文書に書かれていた!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 ウクライナ紛争での激戦地である、東部ドネツク州の要衝バフムトでの戦況について、21日付け『ロイター』は、「ロシア国防省は(中略)ウクライナ軍がまだ保持しているバフムト西部でロシアの攻撃部隊が攻撃を続けていると表明した」とする一方、「ウクライナは、バフムト攻防戦でロシア軍が激しい戦闘の末に若干の前進を見せたとしながらも、状況は制御下にあるとの見方を示している」と報じました。

※ロシア国防省、バフムト西部で攻撃と表明(ロイター、2023年4月22日)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-bakhmut-idJPKBN2WI1LN

 この『ロイター』の記事は「ロシアはバフムトへの攻撃で民間軍事会社『ワグネル』の戦闘員に大きく依存」していると指摘した上で、ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏が、「西側諸国は(ウクライナに)戦車230両と装甲車1500両の引き渡した。本格的な反撃には十分だ」「雨が多い春が終わり地面が乾いてくればウクライナ軍は攻勢をかける」と、ウクライナの反転攻勢に懸念を表明していると報じています。

 また、15日付け『日本経済新聞』は、ウクライナの反転攻勢を警戒したプリゴジン氏が、「14日、ウクライナでの『特別軍事作戦の終了宣言が理想的だ』とする声明をSNS(交流サイト)上に投稿した」と報じています。

 この声明は、ロシアのプーチン大統領へのサインであると同時に、対立してきたウクライナや、それを軍事支援し続けている米国やNATO、そして仲裁の提言を行った中国や、中国の関与を認めた上で和平を求めた仏のマクロン大統領の発言に対する「アンサー」のようにも受け取れます。「そろそろその時期ではないのか?」というニュアンスです。

 もっとも、この『日本経済新聞』の記事では「今回の声明は(プリゴジン氏が)政権内における自らの立場を強めようと、アピールする狙いがありそうだ」との見方を示しています。この日経の記事の「味付け」の仕方にこめられているのは、プリゴジン氏の停戦を求めるメッセージは政治的な野心から出たものだから、真剣なものではない、「気にするな」ということなのでしょうか。

※ワグネル創設者、ウクライナ侵攻「終了」に言及(日本経済新聞、2023年4月15日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB151IF0V10C23A4000000/

 今後、戦争を長期化させようとする米国の主流派の考えに異を唱えて、停戦を訴える者が出てくるたび、敵であろうと味方であろうと、先日の『ワシントン・ポスト』の論説のタイトル『気にするな』というフレーズが使われ、聞き流され続ける気がします。

※はじめに~対米自立・独立外交を堅持するとのマクロン大統領発言に、米紙は「気にするな」と米国と欧州の一体性を強調! 帝国からの独立を求める属国の声を「気にするな」とは、どういう神経か!? 米仏大統領による電話会談で、米国が割愛した「ウクライナ紛争の終結に向けて中国との関係を維持することの重要性」を、フランス大統領府は掲出! 米国とEUの間に「隙間風」が吹く中、EUが「対ウクライナ禁輸措置」へ!? 英紙に対しEU高官は「ロシアに対する新たな制裁は終わった」とコメント! それでもG7は「対露全面制裁」にEUを参加させると意気軒昂!(日刊IWJガイド、2023.4.23号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52161#idx-1

 『日経』だけを読む限り、プリゴジン氏の停戦提言の真剣さはどの程度のものなのか、伝わりませんが、韓国の『中央日報』を読むと、それなりに考え抜かれた提案であることが感じられます。

 『中央日報』の4月17日6時51分配信の、「『勝利宣言して戦争を終わらせるのが理想的』…ロシア傭兵企業創設者のプリゴジン氏、突然の終戦主張」と題した記事は、以下の通りです。

 「ウクライナで戦争を遂行しているロシア傭兵企業ワグネル・グループの創設者が突然終戦論を提起したと16日(現地時間)、dpa通信が報じた。

 プリゴジン氏は『理想的な方法は特別軍事作戦の終了を発表し、ロシアがすべての計画された目標を達成したと発表すること』しながら『我々はウクライナ軍兵力を大規模に消耗させた。ある側面では実際に目標を達成した』と主張した。続いて『ロシアでは反撃が始まってから前方の状況が悪化するかもしれないリスクが今なお残っている』としながら、現在の唯一の選択肢は『縮小すること』と付け加えた。

 ただしプリゴジン氏はロシアの占領地返還を意味するいかなる種類の交渉にも反対するとも明らかにした。

 今回のプリゴジン氏の発言は約8カ月以上にわたる攻勢でロシアが兵力を大規模に失っている中で出てきた。ロシアの追加的な攻勢およびウクライナの反撃が思うように進んでいないことから、先制的に戦争終了を宣言して防御態勢に転じることがさまざまな側面で有利だと判断したものと分析できる。

 ロシアはワグネル・グループが激戦地バフムトで少しずつ前進して都市の80%を占めたと主張しているが、ウクライナは今も都市を守っていると反論している」

※「勝利宣言して戦争を終わらせるのが理想的」…ロシア傭兵企業創設者のプリゴジン氏、突然の終戦主張(中央日報、2023年4月17日)
https://japanese.joins.com/JArticle/303283

 一方、4月12日のこの日刊IWJガイドでも報じた、米国防総省の機密文書流出をめぐり、20日付け英『フィナンシャル・タイムズ』が、この機密文書の内容のひとつとして、「中国がワグネルから求められた武器供与を拒否していた」と報じました。

※はじめに~『ニューヨーク・タイムズ』が報じた、ウクライナ紛争をめぐる米国とNATOの戦争機密文書漏洩事件! 漏洩文書に韓国政府内の議論が含まれていたことから、CIAによる韓国国家安保室盗聴が発覚! 謝罪を求めない尹政権に韓国与党も「卑屈極まりない」と批判! 2013年のスノーデン氏による盗聴暴露問題も再燃し、米国のダブルスタンダード、繰り返される同盟国への盗聴に韓国メディアが猛批判を展開! 日本も盗聴されているはずだが、沈黙し続けるのか!?(日刊IWJガイド、2023年4月12日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52117#idx-1

 この『フィナンシャル・タイムズ』の記事によると、流出した機密文書には、「ワグネルが2023年初頭に中国に軍需品と装備を求めた」と書かれているものの、1月の時点で「中国は武器の納入に関してワグネルに接触していない」と書かれているとのことです。

※China snubbed Wagner arms request, says US intelligence leak(FINANCIAL TIMES、2023年4月)
https://www.ft.com/content/755b7302-6f69-4790-a143-d75dd2ad8aef

 しかしこれとは反対に、4月13日付けの『ワシントン・ポスト』は、「中国は今年初め、ウクライナ戦争におけるロシアへの『致死的(武器・弾薬)援助の提供』を承認し、軍事装備を民生品に偽装することを計画していたことが、漏洩した秘密文書で明らかになったロシア情報機関の米国による傍受によって判明した」と報じています。

※Russia says China agreed to secretly provide weapons, leaked documents show(The Washington Post、2023年4月13日)
https://www.washingtonpost.com/national-security/2023/04/13/russia-china-weapons-leaked-documents-discord/

 『ワシントン・ポスト』の記事によると、「この傍受は、米国がロシアの対外情報局(SVR)を盗聴して入手したもの」とのことで、流出した機密文書の中の「2月23日付けの最高機密の要約に含まれていた」とのことです。

 『ワシントン・ポスト』の記事は、「情報概要によると、SVRは、中国の中央軍事委員会が武器の『段階的な提供を承認』し、それを秘密にすることを望んでいると報告した」と報じています。

 しかし、この『ワシントン・ポスト』の記事をよく読んでいくと、「ODNI(the Office of the Director of National Intelligence、国家情報長官室)はコメントの求めに応じなかった」とした上で、「『中国がロシアに武器を譲渡したり、致命的な援助を提供したという証拠は見ていない。しかし、我々は引き続き懸念しており、注意深く監視を続けている』と、ある政権高官は述べた。国防省の高官も、この評価に同意している」と、報じています。

 『ワシントン・ポスト』紙は、一方で、「中国はロシアに秘密裏に武器を送ることを承認した」と書き、他方で同じ記事内で「武器を提供した証拠はない」と書いているのです。読者の混乱を招く記事です。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

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 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした。月間目標額390万円の45%に相当します。

 厳しい経済状況の中、ご寄付をお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございました! しかし、3月は月間目標額の65%、214万4600円が不足となりました。

 ぜひ、皆さま、今月4月こそは、まずは月間目標額を達成できますよう、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!

 4月は、1日から21日までの21日間でいただいたご寄付は、83件、163万2700円です。これは月間目標額の42%にあたります。本日は24日、月末の30日まであと7日間、まだ月間目標額の58%、226万7300円が不足しています!

 累積の不足額を少しでも削れるように、引き続き、どうぞご支援をお願いします!

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費(最近の流行語ではサブスク)とご寄付・カンパ(最近の用語でいえばドネーション)の両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 2023年、ウクライナ紛争と続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」の、「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために全力で頑張ってゆきたいと思います。

 2月、ピューリッツァー賞を受賞した経歴をもつ、米国屈指の独立調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏が、米国が、ノルウェーと協力し、ドイツとロシアを直接つなぐ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したという驚愕のスクープを出しました。日本の新聞・テレビなどのメインストリーム・メディアは、一切このスクープを報じませんでした。

 IWJは、全文の仮訳を進め、全4回を号外でお送りしました。

※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その1~4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%a2%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5

 私は、ロシア軍がウクライナに侵攻して1年となる2月24日の岸田総理会見で、ハーシュ氏のスクープについて岸田総理に直接、質問しました。

 私が「日本政府は、このノルドストリーム爆破疑惑について、独自に検証や調査を行なっているのでしょうか?」と質問したのに対し、岸田総理は、「米政府は完全なるフィクションであるという評価をしております」「ノルウェー外務省もナンセンスと言っています」「多くの国においてこうした記事に関しては、否定的な評価がされている」とはぐらかし、日本政府・日本国総理としての独自の判断を示しませんでした。

※【IWJ代表:岩上安身質問】ノルドストリーム爆破疑惑について、日本は独自に検証や調査を行なっているのか?岸田内閣総理大臣記者会見-令和5年2月24日(Movie IWJ)
https://www.youtube.com/watch?v=9uUrTxr_Mss

※はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!~(日刊IWJガイド、2023年2月25日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51926#idx-1

 このウクライナ紛争は、ロシアを弱体化させるための米国主導の戦争です。

 ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、同盟国のドイツも多額の出資をしたノルドストリーム・パイプラインを爆破し、ドイツとロシアの仲を引き裂き、ウクライナを戦場にして、欧州とロシアの友好的な関係を完全に破壊し、欧州に天然ガスと石油を高値で売りつけて市場を奪い取ったということになります。

 つまり、米国は「敵国」のロシアだけでなく、米国の重要な同盟国であるはずのドイツにも大損害を与えた疑いがあるのです。これが真実であるならば、同盟国への重大な背信であり、裏切りです。犠牲を払わされたドイツと同じく、同盟国とは言いながら、ジュニア・パートナー(主権のない従属国)扱いされている日本も、同じ目にあわされる可能性があります。

 IWJでは、独自のIWJ検証レポートによって、ドイツとロシアを直接結ぶノルドストリームの建設を米国政府・議会が何度も妨害してきた事実、そして、完成はしたもののウクライナ紛争の勃発と対露制裁によって使用できなくなり、さらに爆破テロに見舞われるまでの経緯を、お伝えしています

※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプラインノルドストリームの阻止!!」~2022.4.27
(その1)https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505188
(その2)https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508187

 お読みいただければわかりますが、この経緯を知ると、ウクライナ紛争以前から、米国はノルドストリームの完成と開通を何としても阻みたいと思っていたという事実が明らかになります。

 岸田文雄総理は、1月早々、昨年末に閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて鼻高々でした。

 国会での議論と承認がなされなくても、米国からの要請があれば、「安保3文書」を閣議決定し、軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。

 上記の24日の岸田総理会見で、私は、「米国は誠実な同盟国なのかどうか、疑いの出ている中、日本の安全保障を米国に丸ごと委ねていていいのか」、「有事の際の自衛隊の指揮権まで米国に渡してしまっていいのか」と問いました。

 岸田総理は「自衛隊及び米軍は、各々独自の独立した指揮系統に従って行動をする、これはいうまでもないこと」などと、自衛隊の指揮権はあたかも米軍から独立して存在しているかのように述べました。

 しかし、この総理の発言は、事実と異なります。従来の幕僚長を事実上廃止し、新たに米軍との「統合司令部」を設置する「安保3文書」の改定は、自衛隊を米軍の司令下におく「2軍」にしてしまうものです。

 自衛隊が米軍と司令部を統合してしまい、自身で状況判断するための目と耳(情報衛星他)をもたず、独自に判断する頭(内閣に直結し、米国から独立した司令部)をもたない、そんな日本が、安全保障において、米軍から独立した主権をもつ、といくら岸田総理が口先だけで言っても、自衛隊のおかれたリアルな現実を国民に説明していることにはなりません。

 3月28日、「安保3文書」の改定を踏まえ、防衛費を大幅増額した2023年度予算案は、政府案どおり成立しました。

※令和5年度予算(財務省)
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2023/fy2023.html

 日本は、このまま米国追従を続け、米国の単独一極覇権を支えるために、日本自らは世界最悪の財政危機に直面しているというのに、米国の要請に従って、軍拡という重い財政負担を背負うのはあまりに愚かではないでしょうか!?

 そもそも日本が依存している米国は、誠実な、信頼に値する同盟国といえるのでしょうか!?

 4月12日の日刊IWJガイドの記事(※)も、ぜひあわせてお読みください。米国は、同盟国に対して、当たり前のように盗聴を仕掛けています。ドイツなどは米国政府に抗議しましたが、日本政府は、まったくしていません。

※『ニューヨーク・タイムズ』が報じた、ウクライナ紛争をめぐる米国とNATOの戦争機密文書漏洩事件! 漏洩文書に韓国政府内の議論が含まれていたことから、CIAによる韓国国家安保室盗聴が発覚! 謝罪を求めない尹政権に韓国与党も「卑屈極まりない」と批判! 2013年のスノーデン氏による盗聴暴露問題も再燃し、米国のダブルスタンダード、繰り返される同盟国への盗聴に韓国メディアが猛批判を展開! 日本も盗聴されているはずだが、沈黙し続けるのか!?(日刊IWJガイド、2023年4月12日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52117#idx-1

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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 岩上安身

■「今後も継続して、マスメディアが真実を伝えない問題を追及し、報道してほしい」「IWJのウクライナ紛争関連報道は日本に住む私たちにとって極めて重要であり貴重です」、ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!

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 メッセージひとつひとつに、岩上安身が返信を書かせていただきます! ぜひ嬉しい励ましのメッセージ、あるいは、ご質問やご提案などにもお答えしますので、お寄せください! ただし、会員の方で、ご寄付者様からのメッセージのみとさせていただきます!

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 今後も継続して、マスメディアが真実を伝えない問題を追及し、報道してほしい。
(K.K. 様)

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 K.K. 様

 ありがとうございます!

 日本だけでなく、西側の大手主要メディアは、どこもおかしな報道をずっと続けています。

 本日、「はじめに」で取り上げた『ワシントン・ポスト』紙の記事は、その一例です。

 「我々米国は悪事を働いているが、中国は近々同じような悪事を働くと確信している。彼らがやらないとは思わない。まだやっていないだけだ」というような、おかしなことを口走っているバイデン大統領をはじめ、バイデン政権の閣僚の面々の言動に対し、「彼らの言っていることは少しおかしくないか?」という批判がまったくなく、バイデン政権に同調・同化してしまっているような報じ方です。

 天下の『ワシントン・ポスト』であったはずなのに、これでは日本政府とその上位に位置する米国・米軍に迎合する、日本のテレビ・新聞などの記者クラブメディアと何も変わりません。

 『ワシントン・ポスト』と並ぶ、米国の二大高級紙とされてきた『ニューヨーク・タイムズ』も、シーモア・ハーシュ氏のスクープが出たあと、そのスクープを打ち消すためだけとしか思えない、根拠不明な記事を出して、ハーシュ氏のスクープのインパクトを希釈しています。

 岩上安身は、藤和彦氏、JOGMECの原田大輔氏へのインタビューで、『ニューヨーク・タイムズ』の記事について検証を行っています。

※「海外にエネルギー資源を依存している日本は『絶対に戦争のできない国』」~岩上安身によるインタビュー第1115回 ゲスト 現役経産官僚・経済産業研究所コンサルティングフェロー 藤和彦氏 2023.3.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515038

※「パイプラインはお互いの経済を潤すもの。それを破壊するのは第三者」~岩上安身によるインタビュー第1120回 ゲスト 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構 調査課長 原田大輔氏 第5回 2023.4.17
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515533

※Intelligence Suggests Pro-Ukrainian Group Sabotaged Pipelines, U.S. Officials Say(The NewYork Times、2023年3月7日)
https://www.nytimes.com/2023/03/07/us/politics/nord-stream-pipeline-sabotage-ukraine.html

 中国は、ウクライナ紛争開始から1年を過ぎたのに、ロシアへの武器支援は行っていません。これまでこのウクライナ紛争に関連して、中国の態度は、身じろぎもせず、といったものです。

 理由はいろいろあるのでしょうが、ひとつには、中国はロシアと友好関係にありますが、ウクライナとも友好関係にありました。

 たとえば、中国初の空母である遼寧は、ウクライナから未完成のアドミナル・クズネツォフ級空母「ヴァリャーグ」を購入して、中国国内で完成させたものです。

 ウクライナ紛争前から、中国企業はウクライナ国内に投資をして、活発にビジネスを展開していました。ロシアの侵攻後も、すぐにウクライナ国内から退却せず、最も遅くまで残っていたのは中国から来たビジネスマンでした。

 ロシアとウクライナのどちらにも、和平を呼びかけ、平時に戻ったら、どちらとも貿易や友好関係を再開したいというのは中国の本音でしょう。

 こうした複合的な事実を伝えず、一方のサイドを「善」、一方のサイドを「悪」としてのみ描き、対立を煽る報道をする、さらには戦争扇動を行うというのは、メディアとして、ジャーナリズムとして、最低のあり方でしょう。

 残念ながら、特に日本のメディアは、その最低の方向へ突っ走っています。自国でも、「台湾有事」を理由として、米軍と一緒に自衛隊が出動し、対中戦争を戦うことになるだろう、今からその時に向けて、準備をしておかなくては、という「大本営発表」記事で埋め尽くす用意万端、という様子には、本当にうんざりさせられます。

 とりわけ、リベラルを称していた勢力が、即時和平に反対し、「今、停戦したら、ロシアがウクライナの領土を奪ってしまう。ウクライナの領土を取り返し、ロシアをウクライナから叩き出すまで停戦はおあずけだ!」と、平和勢力という看板を投げ捨てるような主張を繰り返していることには、本当に辟易します。彼らは、東アジアで、何か事があれば、あっという間に好戦派となりうるでしょう。今回のウクライナ紛争で馬脚を表しました。

 IWJは、リアリズムにもとづいて、「孤立」を恐れず、勇気をもって、馬鹿げた戦争に反対します。東欧においても、東アジアにおいても同じです。我々は、左右を問わず、資源のない島国である日本という国が、戦争を遂行しうる、という幻想は、脳内の「お花畑」の妄想である、と断言しておきます。

 この妄想の最もダメなところは、その根っこにある、米国の子分として、米国の単独覇権維持への執着のために、米国が犯す「不正義」をいくらでも見逃し、許す、という「弱さ」を抱えていることです。

 米国は、「超帝国」の座から階段をひとつ降りて、謙虚になり、多極化された世界を支えるひとつの極として、世界の平和的発展に貢献すべきです。そして日本は、何も自分の頭で考えず、自分で胸を痛めることもせずに、米国の顔色をうかがい、忖度ばかりする「属国」から自立し、国として、国民も含めて成長すべきです。

 その日が来るまで、IWJは頑張ります!

 今後とも、ご支援をよろしくお願いします!

 岩上安身

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 IWJのウクライナ紛争関連報道は日本に住む私たちにとって極めて重要であり貴重です。IWJの活動が停滞することなく安定的な運営ができるよう願っています。
(M.K. 様)

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 M.K. 様

 ありがとうございます!

 IWJは、スタートしてから13年になりますが、今、巨大な地球的・世界史的な転換期に際して、これまでになかったほど、重要で希少な情報をお届けしている、という手応えがあります。口はばったいながら、いささかの自負もあります。

 しかしながら、コロナ禍、止まらない少子高齢化、ウクライナ紛争以降の政治とメディアの「翼賛体制」化と極端な情報操作による世論の硬直化、長引く不況の上にインフレも重なり、会員数の減少や、毎月のご寄付・カンパでのご支援に翳りが見られるなど、経済的にはかんばしくありません。ネット上に情報があふれ、SNSも多様化し、人々の「時間」を奪う競争が激化していることも一因でしょう。

 しかし、外部環境が厳しくなったと嘆くばかりではなく、数年間は安定して均衡していたIWJの収支があわなくなったのは、IWJの運営の仕方にも理由があり、我々の活動の仕方にも時代とともに変化させていかなければならない時が来ているのだ、と私は思います。

 IWJでは現在、これまでであれば、カメラを片手に駆けつけていた選挙、デモ、集会、その他の「公共コンテンツ」の取材・配信を縮小しています。今回の統一選も、各候補の街宣などをほとんど取り上げませんでした。支出の削減が急務だからでもありますが、こうした公開の現場では、あらゆる人々がスマホをもって撮影し、編集までしてYouTubeにアップすることが当たり前になってきたからです。

 私は市民1人1人がメディアとなること、情報の発信者となることを、もともと予見していました。それによって、情報の発信をマスメディアが独占していた状態から、脱中心化された、多様な視点をもつ社会が実現するとも発言してきました。

※独立系ジャーナリズムの可能性~IWJの社会的役割(札幌学院大学総合研究所ブックレット『震災を乗り越える社会情報学』より)2011.12.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/251578

 ある意味で、その予想は実現したのだと思います。統一地方選では、各候補者や陣営や支援者らが、YouTubeなどで自身の主張をアップしています。どこの誰でも、集会などでも、スマホひとつで中継や録画配信が可能となりました。

 かつては、それらすべてを、IWJが何人ものカメラマン兼記者を手分けして現地へ行かせて、「報じられないものは、存在しないものとされてしまう」という危機感から、躍起になって多元中継を行ってきました。約10年くらい前、ツイキャスすらなく、ライブ・ストリーミングといえばユーストリームだけで、スマホではそのサービスが使えなかった頃の「大昔」の話です。

 そうした日々が懐かしくもありますが、もうIWJが行わなくても、誰もが中継を行うことは可能になったのですから、我々は「多元中継」の旗をおろして、「情報発信の多極化」の「実験的な先駆者」という役割から、もうおりていいのだろうと思います。

 今後は、IWJがこれまでも行ってきた、米国の従属国の「奴隷」として日本国民が思考し、行動するように、常時、情報操作が行われ、管理されていることすらわからなくなってしまったこの情報空間に風穴をあけ、日本が米国への隷属から自ら立ち、「独立」して、なお国際社会で生存できるよう、そして米国だけでなく、グローバルサウスを含めた全世界の人々と平和的に共生できるよう、必要な情報を届け続けるメディアとして、活動を続けたいと思っています。

 皆さまのご支援・ご支持がある限り、IWJは自らの使命を果たすべく、苦難を乗り越えて、活動し続けてまいります。

 どうぞ、これからもご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.4.24 Mon.**

 あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】13:00~「今こそ停戦を。ceasefire now ! 停戦の呼びかけ~その後~記者会見 ―登壇:伊勢崎賢治氏(元アフガン武装解除日本政府特別代表)ほか」

視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「株式会社サステナ」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきたウクライナ関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/ukraine

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◆中継番組表◆

**2023.4.25 Tue.**

 あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】19:00~「たんぽぽ舎・新ちょぼゼミシリーズ『原発をやめるべきこれだけの理由:老朽化と安全工学』―登壇:後藤政志氏(元東芝・原子炉格納容器設計者)」

視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 これまでIWJが報じてきた後藤政志氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%be%8c%e8%97%a4%e6%94%bf%e5%bf%97

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

国際原子力ロビーがチェルノブイリと福島事故の矮小化と否定をしようとしている!~4.20 原発大回帰に抗して―講演:コリン・コバヤシ氏(作家・ジャーナリスト)、崎山比早子氏(3・11甲状腺がん子ども基金代表理事)2023.4.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515571

「2022年度分 福島第一原発事故の東電賠償金は赤字拡大を理由にゼロ。だが国民の負担はある。全てが閣議決定や大臣の判断で決められていく独裁政権の現状を、皆さんも知る必要がある」~4.21 原発反対八王子行動 2023.4.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515585

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■米軍がインド太平洋地域で作戦拠点を拡大! パラオ、ミクロネシア、マーシャル諸島を後方支援の拠点に整備!! 日本、台湾、フィリピンなど第1列島線を戦場にして中国に攻撃させ、米軍は日本の後方へ退却!?

 21日付け『日本経済新聞』は、「バイデン米政権がインド太平洋地域で米軍の作戦拠点を拡大し」、「中国に対処するため太平洋で防衛線を張る」と報じました。

※米軍、太平洋に防衛線 中国抑止へ島しょ国に拠点分散(日本経済新聞、2023年4月21日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13BBT0T10C23A4000000/

 この『日本経済新聞』の記事によると、米軍はマーシャル諸島、ミクロネシア連邦、パラオと自由連合協定を結んでおり、軍事協力をしているとのこと。

 『日本経済新聞』は「米軍は戦力や部隊の分散先として3カ国に期待する」とした上で「パラオは日本の小笠原諸島からグアムを経由してパプアニューギニアに至る第2列島線に近い。台湾周辺や南シナ海での有事の際は前線部隊を後方から支援したり、戦闘任務に加わったりする拠点になりうる」と報じています。

 さらに「グアムでは米海兵隊が1月、約70年ぶりに基地を新設した。地対艦ミサイルや地対空ミサイルを運用する『海兵沿岸連隊』を配置する公算が大きい。有事の際は即応部隊として前線への派遣が視野に入る」として、次のように報じています。

 「米軍が部隊の分散を進めるのは中国のミサイルの精密さや飛距離が向上するからだ。中距離弾道ミサイルDF26はグアムを射程に入れる。米軍は少数の基地に集中すると標的になりやすく、攻撃を受ければ戦力が一気に下がりかねない」

 この『日本経済新聞』の記事は「日本の沖縄や台湾、フィリピンを結ぶ第1列島線でも米軍は拠点を増やしている」と報じていますが、中国のミサイルによる精密攻撃を想定して基地を分散させているということは、「台湾有事」の際には、パラオなどよりもよほど中国に近い日本中の米軍基地が攻撃対象となることが想定内されている、ということです。何しろ、三沢、横田、横須賀、岩国、嘉手納など、日本各地に大型の米軍基地が「集中」しています。これらの大型基地は、中国のミサイルによって破壊されると、米軍は読んでいるのでしょう。

 さらに第2列島線に近いパラオや、それよりハワイ寄りのミクロネシア、マーシャル諸島を「前線部隊を後方から支援したり、戦闘任務に加わったりする拠点」と考えているということは、第1列島線上の日本列島は、防衛線の内側で守られるのではなく、その外側にあって「戦場」として考えられている、ということです。米軍は、日本や台湾にミサイルの雨が降り注がないように、安全に守るために防衛線を敷いているのではないということです。

 この『日本経済新聞』の記事は、米インド太平洋軍のジョン・アキリーノ司令官が4月18日の下院軍事委員会の公聴会で、パラオ、ミクロネシア、マーシャル諸島について「第2次世界大戦での我々の成功に極めて重要だった。今も重要であり戦略的な場所に位置している」と語ったと報じています。

 第2次世界大戦で米軍は、こうした南方の島伝いに北上していって、爆撃機が届く距離の島を占領してから、日本本土への空襲を繰り返し、沖縄に上陸し、占領しました。「台湾有事」では、日本に配備したミサイルで中国を攻撃させて、中国には日本列島を攻撃させて、ミサイルの数を消費させ、米軍は第2次大戦時とは逆の方向に向かって島伝いに後方へ退却していく、ということを考えていると思われます。

 日本全土を戦場にする米軍のオフショア・コントロールや統合エアシーバトル構想について、岩上安身は現参議院議員の伊波洋一氏に、繰り返しインタビューを行っています。ぜひ、以下の記事を御覧ください。

※[IWJ日米地位協定スペシャルNo.4]日本全土が戦場に 在日米軍はまず逃げる!? 米軍「統合エアシーバトル」全容判明~岩上安身によるインタビュー 第295回 ゲスト伊波洋一元宜野湾市長 2013.4.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/72007

※「米国の攻撃には、いつも『嘘』や『騙し』が入っている」~岩上安身によるインタビュー 第337回 ゲスト伊波洋一氏 2013.8.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/98767

※【沖縄県知事選スペシャル】「アメリカ流非対称戦争」への準備が進む中の知事選~岩上安身によるインタビュー 第471回 ゲスト 元宜野湾市長・伊波洋一氏 2014.10.17
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/185135

※【饗宴アフター企画第6弾】沖縄が、日本が、「最前線の戦場」にさせられる! 米軍の戦略に乗せられる日本「オール沖縄」が、米軍基地を拒む理由~岩上安身による緊急インタビュー 第500回 ゲスト 伊波洋一 元宜野湾市長 2014.12.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/215279

※「中国のミサイル1400発で日本は一度壊滅させられ、中国に花を持たせて戦争を終結させる。それが米国の戦略」~岩上安身によるインタビュー 第600回 ゲスト 伊波洋一・元沖縄県宜野湾市長 2015.12.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/279853

※岩上安身によるインタビュー 第658回 ゲスト 参院選野党統一予定候補(沖縄選挙区)伊波洋一・元宜野湾市長~自身の掲げる主要政策、米国の戦略「オフショア・コントロール」など 2016.6.12
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/308352

※「中国と戦争になっても米国は守ってくれない。日本は盾と矛の役割を担わされている」~変化する米中関係、敵基地攻撃論が浮上した「理由」!~岩上安身によるインタビュー 第828回 ゲスト 伊波洋一参議院議員! 2017.12.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/408133

※パックス・アメリカーナの解体をとらえ日米安保を乗り越えよ! ~岩上安身によるインタビュー 第901回 ゲスト 参議院議員・会派「沖縄の風」幹事長 伊波洋一氏 2018.9.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/430985

※重要土地調査規制法案スピード可決「台湾有事のための戦時立法」アメリカ軍の戦略のために日本全体を最前線の「戦場」にする法案 ~岩上安身によるインタビュー第1044回 ゲスト 沖縄の風・伊波洋一参議院議員 2021.6.22
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/493483

■<IWJ取材報告>国際原子力ロビーがチェルノブイリと福島事故の矮小化と否定をしようとしている!~4.20 原発大回帰に抗して―講演:コリン・コバヤシ氏(作家・ジャーナリスト)、崎山比早子氏(3・11甲状腺がん子ども基金代表理事)

 世界的な原発回帰への対抗を訴える講演会が、4月20日、東京都新宿区の飯田橋セントラルプラザにある東京ボランティア・市民活動センターで行われました。

 冒頭で、主催者であるATTAC Japan(首都圏)運営委員の稲垣豊氏が、同団体の活動を紹介しました。ATTACは「市民を支援するために金融取引への課税を求めるアソシエーション」の英文頭文字です。アジア通貨危機の際、投機マネーへの課税の呼びかけがフランスでスタート。新自由主義的グローバリゼーションに抗する活動を進めています。

※ATTAC Japan
http://www.jca.apc.org/attac-jp/japanese/

 最初に講演した崎山比早子氏は、元国会東電福島原発事故調査委員会委員で、現在は3・11甲状腺がん子ども基金代表理事を務めています。

 崎山氏は、国会事故調の報告書で自身が訴えた、再稼働の資金や労力があれば、事故収束に使うべきという提言と、まったく逆のことが行われていると指摘しました。

 その上で、汚染水を止める重要性と方策、使用済み核燃料取り出しの難しさ、ペデスタル(原子炉圧力容器の土台)崩壊による原子炉・核燃料プール倒壊の危険性、汚染土再利用や汚染物焼却による汚染物質拡散の問題、甲状腺がんの検査の「過剰診断」という指摘への批判などを、詳しく論じました。

 次いで講演したコリン・コバヤシ氏は、1970年に渡仏した造形作家で、反戦、反核反原発、反差別運動に関わり、現在フリージャーナリスト、著述家、映像作家として活動しています。著書に、『国際原子力ロビーの犯罪 チェルノブイリから福島まで』などがあります。

※国際原子力ロビーの犯罪 チェルノブイリから福島まで(以文社)
http://www.ibunsha.co.jp/books/978-4753103140/

 コバヤシ氏は、「国際原子力ロビー」すなわち「原子力を推進しようとする世界の利益共同体」が、「チェルノブイリと福島事故の矮小化と否定」をしようと決断していると指摘しました。そして、ロビーを構成するIAEA(国際原子力機関)、UNSCEAR(放射線影響に関する国連科学委員会)、ICRP(国際放射線防護委員会)、WHO(世界保健機関)・REMPAN(放射線緊急医療準備・支援ネットワーク)等が相互に関係して、原発推進に好都合な放射能防護の基準を決める有様を明らかにしました。

 また、コバヤシ氏は、チェルノブイリ後に始まった「放射能被曝受忍論」にもとづく隠蔽戦略「エートス・プロジェクト」を紹介しました。このプロジェクトは、汚染地住民の自己責任に任せて治療をせず、居住し続けることを推進する事業で、福島県でも実施されました。

 さらにコバヤシ氏は、フランスが核エネルギーを「国の誇り」とし、マクロン大統領が原発を推進する「原発大回帰」の様子を解説しました。

 続いて、高エネルギー加速器研究機構名誉教授の黒川眞一氏がコメントしました。黒川氏は、福島事故当時の福島市中心部の放射線濃度に関して、モニタリングポストの実測データの100分の1の低いデータを示した、ATDM(大気拡散シミュレーション)の数値をもとに、UNSCEARが「福島の被曝線量は小さい」と過小評価したと指摘。また、福島でエートス・プロジェクトを進めた安藤量子氏の著書を引いて批判しました。

※原発事故が起これば人権剥奪!? 原発を抱えながらのファシズムが目前に!! 宮崎・早野論文批判!~岩上安身によるインタビュー 第938回 ゲスト 高エネルギー加速器研究機構名誉教授 黒川眞一氏 2019.5.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/448529

 次いで、福島県伊達市議会議員の島明美氏による、伊達市民の被曝データを使用した「宮崎早野論文」の捏造等の問題に関するコメントが代読されました。

 続いて、司会を務めたジャーナリストの藍原寛子氏が、自ら取材した福島事故後の国際原子力ロビーの動きについて発表しました。

 講演について、詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。

※国際原子力ロビーがチェルノブイリと福島事故の矮小化と否定をしようとしている!~4.20 原発大回帰に抗して―講演:コリン・コバヤシ氏(作家・ジャーナリスト)、崎山比早子氏(3・11甲状腺がん子ども基金代表理事)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515571

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

 ご応募の資格は、第一に穏やかな性格で明るく協調性のある方。第二にトラブルなく対外的な交渉をできるコミュニケーション能力の高い方。第三にPCスキルがある方です。時給は1200円から、仕事の習熟に伴って昇給していきます。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!

 日刊IWJガイドや記事の執筆、編集などの作業のうち、主に日刊IWJガイド校了前の赤反映業務に携わってもらいます。パソコンのスキルが必要です。時に深夜まで及ぶことがありますが、社用車での帰宅、あるいは自宅への送りが可能です。

 雇用形態はアルバイトまたは契約社員で時給1300円からのスタートになります。能力と実績次第で昇給します。正社員登用の途もあります。在宅勤務や業務委託契約も相談に応じます。残業代、深夜残業代もきっちりお支払いします。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230424

IWJ編集部(岩上安身、木原匡康、六反田千恵)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
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