日刊IWJガイド・非会員版「プーチン大統領を『容疑者』呼ばわり可能にする逮捕状を発行したICC(国際刑事裁判所)主任検察官カーン氏は、NATOと癒着!」2023.4.25号~No.3876号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~「独立・公平・誠実」を標榜する国際刑事裁判所(ICC)は2021年以降、著しく変質していた! ハリウッドスターのジョージ・クルーニーとアマル・クルーニー夫妻もその変質に深く関与! プーチン大統領を「容疑者」呼ばわり可能にする逮捕状を発行したICC主任検察官カーン氏は、NATOと癒着! ICCは親米国・親イスラエル・親NATOに大きく偏向!

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■【中継番組表】

■衆参5補選の結果は、自民党4勝、維新1勝で、立憲野党は全敗! 岸田総理は「しっかりとやり抜けという、叱咤激励をいただいた」と表明! 防衛費増額、増税、社会保険料引き上げが加速! 統一教会問題はうやむやに!!

■「権威ある」はずの米国のFDAは、信用できるのか!? 米FDA(アメリカ食品医薬品局)が、コロナワクチン接種簡略化のため、今後はまだ治験中のオミクロン株BA.4-5対応の2価ワクチンのみ使用すると発表! 2価ワクチンは従来ワクチンと同じ製造工程を使用しているから臨床データがなくても安全!? 日本でも、安全性の根拠なしに、すでにBA.4-5対応の2価ワクチンの追加接種が行われている!!

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!
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■はじめに~「独立・公平・誠実」を標榜する国際刑事裁判所(ICC)は2021年以降、著しく変質していた! ハリウッドスターのジョージ・クルーニーとアマル・クルーニー夫妻もその変質に深く関与! プーチン大統領を「容疑者」呼ばわり可能にする逮捕状を発行したICC主任検察官カーン氏は、NATOと癒着! ICCは親米国・親イスラエル・親NATOに大きく偏向!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 調査報道と分析を中心にした米国の独立系ニュースメディア『グレイゾーン』の創立者・編集主幹のマックス・ブルーメンタール氏が、4月13日付で注目すべきスクープを報じました。

 今から約1ヶ月前、国際刑事裁判所(ICC)が、3月17日、ロシアのプーチン大統領に対し、ウクライナの子どもの連れ去りに関与したとして、戦争犯罪の容疑で逮捕状を発行しましたが、この逮捕状の発行を主導したICCのカリム・カーン主任検察官を、NATOがどのように支援したのかを、暴露する調査報道なのです。

※はじめに~国際刑事裁判所(ICC)がプーチン大統領に逮捕状を発行! ICCに加盟していない米国のバイデン大統領は逮捕状の正当性を強調、やはりICCに加盟していないロシアは逮捕状は無効だと拒否! 逮捕権のないICCによってプーチン大統領を逮捕できる可能性は極めて低いにもかかわらず、ICCはあえて習近平国家主席の訪露日程が発表された17日に逮捕状を発行したのは、「平和を築く者」としての中国の外交的地位にミソをつけるため?(日刊IWJガイド、2023年3月19日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52023#idx-1

 カリム・カーン氏は、1970年3月30日生まれ。国際刑事法および国際人権法を専門とする英国の弁護士で、2021年から国際刑事裁判所の主任検察官を務めています。

 この13日付『グレイゾーン』の調査報道の、重要な部分を抄訳してお伝えします。

 この調査報道のタイトルは「ICC検察官のプーチン逮捕状をNATO諸国はどのように支援したのか?」というものです。

※How NATO states sponsored ICC prosecutor’s Putin arrest warrant(THE GRAYZONE、2023年4月13日)
https://thegrayzone.com/2023/04/13/nato-states-icc-prosecutor-putin/

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 マックス・ブルーメンタール氏は、まず、次のように記事の冒頭で、カリム・カーン主任検察官を紹介します。

 「ICCのカリム・カーン検事総長は、ウラジーミル・プーチンの逮捕状を作成する一方で、十分に立証された米国とイスラエルの戦争犯罪に関する調査を凍結し、NATO諸国から数百万ドルを集めた。その過程で、彼はワシントン、ロンドン、キエフ、そしてハリウッドに強力な友人を獲得した」

 この冒頭の紹介に、ブルーメンタール記者のカーン主任検察官に対する批判が、ほぼすべて含まれます。

 第一に、プーチン大統領の逮捕容疑には根拠がないこと。

 第二に、プーチン大統領には逮捕状を出しながら、戦争犯罪容疑の証拠のあるイスラエルと米国の犯罪には、訴追を一切行わないこと。

 第三に、NATO諸国とウクライナとの間で、経済的にも人的にも結びついていること。

 のっけから、ブルーメンタール記者は、ICCの逮捕状に根拠がなく、米英の指示でカーン氏がプーチン大統領に逮捕状を出したことを暴露するのです。

 「2023年3月17日、カーンはプーチン逮捕のための正式なICC令状を発出し、ロシア大統領がウクライナの子どもたちをロシア各地の『収容所ネットワーク』に『不法に強制送還』したと非難した。この逮捕状は、NATOによるイラク侵攻20周年の数日前に届いた。この犯罪(逮捕状の発出)は、ICCが今日まで訴追を拒否している米国と英国の当局者によって指示された。

 『グレイゾーン』が報告したように、ICCの令状は米国務省が資金提供した報告書に触発されたもので、現地報告も戦争犯罪の具体的証拠もなく、ロシアが大規模な強制送還キャンペーンでウクライナの子どもたちを実際に標的にしていたという証拠もない。

 実際、調査官たちは、『この報告書で言及された複数の収容所で、性的・身体的暴力を含む子どもの虐待があったことを示す文書はなかった』と認めている。さらに、調査報告書の中心的な執筆者は『グレイゾーン』のジェレミー・レフレド(Jeremy Loffredo)に、彼のチームが調査したロシアのユースキャンプの『大部分』は『主に文化教育、例えば、テディベア(テディベアのぬいぐるみのように無害なもの)といったもの』だったと語っている」

 プーチン大統領に逮捕状を発行したロシアの子ども連れ去り容疑に根拠はなく、ユースキャンプにも性的・身体的暴力を示す証拠はなく、テディベアのぬいぐるみのように無害なものだったという、実際に収容所を調査した調査官の証言を紹介しています。

 他方、ブルーメンタール記者は、カーン主任検察官のダブルスタンダードと偏向を指摘しています。

 「カーンはプーチン狩りにおいて絶対的な独立(ウクライナにもロシアにも偏らない中立で公正な立場を貫くこと)を誓ったものの、現在ウクライナの戦場でロシアと代理戦争を繰り広げているのと同じ西側諸国政府と密接に連携している。

 一方、カーンはイスラエルに対するICCの裁判を停滞させ、包囲されたガザ地区での悲惨な暴力の犠牲者を弁護する人権弁護士を妨害した。さらに、アフガニスタンでの米軍の行動に対する国際刑事裁判所の提訴を正式に取り下げた」

 さらに、イスラエルと米国とカーン主任検察官の偏向した関係を次のように指摘するのです。

 「米国は2019年、当時のICCのファトゥ・ベンソウダ主任検事が、イスラエルがパレスチナ占領地で犯した戦争犯罪の調査を発表した後、ICCに対するキャンペーンを激化させた。

 マイク・ポンペオ国務長官が自らベンソウダを糾弾する一方で、上院は『政治化』したICCへの攻撃をエスカレートさせるよう求める超党派決議案を提出した。(中略)(バイデン政権は、イスラエルの戦争犯罪に対するICCの調査にも反対している)。

 翌年、ベンソウダ主任検事がアフガニスタンにおける人道に対する罪で、米国とタリバンの両方を調査する意向を表明すると、ワシントンはこの検事を制裁下に置き、米国ビザを剥奪した。

 2021年にカーンは、ベンソウダの後任を務めて以来、カーンは米国とその最も暴力的な同盟国(イスラエル)の神経を和らげるために働いてきた。『エルサレム・ポスト』は2022年6月、カーンが検事としての最初の1年間、『イスラエル・パレスチナに関して1度も公的な声明を発表せず、1度も公的な行動をとらなかった』ことから、『エルサレムでは安堵のため息が漏れている』と報じた。

 占領下のガザ地区でイスラエルによる暴力の被害者を代表する弁護団のメンバーは、『目立った進展も対策もなく、(イスラエルによる残虐行為の)捜査は検察の優先事項ではなく、まだ何も立件されていない』と、『グレイゾーン』に語っている。『カーンの前でこの問題が提起されるたびに、彼は決して立場を明確にせず、声明も出ていない』

 この弁護士は、現在『イスラエル』として知られる領土から中東全域の占領地や難民キャンプへの数十万人のパレスチナ人の強制送還をカーンが無視してきたことを考えると、カーンがウクライナからロシアへの民間人の移送に執着していることは皮肉だと指摘する。『パレスチナでは、市民が何十年も移送されており、歴史上最も過剰に記録された戦争犯罪の状況である』と彼らは言った。『パレスチナは、国際刑事裁判所の信頼性の最終基準となるべきである』」

 2021年に、ファトゥ・ベンソウダ主任検事からカリム・カーン主任検事に代わって以降、ICCの体質が極端に親イスラエル・親米に変わったことが浮き彫りにされています。

 そもそも、国際刑事裁判所(ICC)は1998年7月17日に、国際連合全権外交使節会議において採択された国際刑事裁判所ローマ規程(ローマ規程または、ICC規程)にもとづき、2003年3月11日、オランダのハーグに設置された国際裁判所で、国際的な関心事である重大な犯罪について責任ある「個人」を訴追・処罰することで、将来において同様の犯罪が繰り返されることを防止することを目的としています。

 国際司法裁判所(ICJ)が、国連の常設司法機関で、領土の範囲など「国家間の法的紛争(係争案件)」の解決を役割としているのに対し、ICCはあくまで「個人」の戦争犯罪などに関する刑事責任を明らかにして処罰を科し、将来の同種犯罪抑止を目的としており、まったく別の裁判所です。

 このICCの目的に忠実だったファトゥ・ベンソウダ主任検事から、2021年にカリム・カーン主任検察官に代わって以降、ICCはその本来の目的を放棄し、米国やイスラエル、NATOにとって都合のいい機関に堕落したと言っていいのです。

 米国とICCの関係について、ブルーメンタール記者は次のように述べています。

 「カーンはまた、ICCのアフガニスタン調査の範囲を狭め、タリバンが犯した犯罪のみに焦点を当てることで、米軍を訴追から保護しました。アフガニスタンの独立人権委員会の前委員長であるシャハルザド・アクバル氏は、『この決定は、西側と西側によって設立されたこれらの機関が、西側の政治課題のための道具にすぎないという認識を強めるものだ』と、『インターセプト』に訴えた。

 アフガニスタンにおける米国の虐待を調査している米国の弁護士、ジェニファー・ギブソン氏は、カーンの行動について、『これは明らかに政治的な決定である。それ以外に解釈のしようがない』『米国とその同盟国に「免罪符」(刑務所から脱出するフーリーカード)を与えてしまった』と述べた」

 ブルーメンタール記者は、ICCとNATO諸国との経済的・人的な結びつきについても、暴露していきます。

 「ウクライナに焦点を当てたことで、カーン氏の事務所に対する欧米からの資金援助が急増し、その多くがロシア政府関係者の捜査に充てられるようになった。ICCがプーチンの逮捕状を発行したのは、英国ロンドンで開催された同裁判所の主要な寄付者会議と重なった。

 ICC検察官の政治的な絡みはこれだけにとどまらない。有名弁護士のアマル・クルーニー(IWJ注:ハリウッドスターのジョージ・クルーニーの妻)は、カーンの事務所の特別顧問を務めると同時に、ウクライナ政府に対して、ICCまたは他の国際機関による訴追の対象となるロシア政府関係者のイニシアチブについて助言している。また、クルーニーは英国外務大臣との特別連絡役も務めている」

 クルーニー夫妻の関与は、これだけにとどまりません。ブルーメンタール記者は、クルーニー夫妻とカーンとの10年にわたる歴史を暴露し、ICCのカーン主任検察官によるプーチン大統領への逮捕状の発出に夫妻が果たした役割に言及しているのです。

 「2021年9月、カーンはICC検察官に就任して数週間後、アマル・クルーニーをスーダンのダルフール地方での残虐行為に関する調査の特別顧問に任命した。その5カ月後、ロシア軍がウクライナに侵攻すると、クルーニーはウクライナ政府の『説明責任に関する法的タスクフォース』への参加を要請された。

 少なくとも10年にわたるカーンとの協力関係は、ICC検事総長の『独立、公平、誠実』という誓約にさらなる疑問を投げかけることになった。

 レバノン生まれのアマル・クルーニーは、ハリウッドの大スター、ジョージ・クルーニーとの結婚を機に、世界的な有名人になった。(ジョージ)クルーニー自身は、スーダン政府とその前大統領オマル・バシール(IWJ注:2003年から続くスーダン西部のダルフール紛争で集団虐殺に関与したとされる)を、ダルフールでの行動を理由に経済制裁と大量虐殺の罪で訴える運動を主導した著名な人道介入主義者である。

※南スーダンが、米中対立の最前線! CIAが南スーダンで暗躍! 自衛隊がPKO派遣されたときに激しい戦闘に巻き込まれた南スーダン内戦は、米国が中国の石油アクセスを妨害するために仕組んだものだった!(日刊IWJガイド、2023年4月21日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52155#idx-5

 米国のイスラエルロビーと当時のジョージ・W・ブッシュ大統領は、ハルツーム(IWJ注:スーダンの首都)に対する十字軍を大きく支援し、ブッシュ大統領は、バシールと対決するために石油資源の豊富な地域に米軍を派遣すると脅した。

 クルーニーは、アウシュビッツの記憶を持ち出し、この地域への国連の軍事介入を提唱した。その後、バシールの逮捕を求めるICCの令状は最終的に徒労に終わったが、クルーニーのキャンペーンは、国際人権業界における彼の信頼性を確立した。

 2016年、ジョージ・クルーニーは国内政治に焦点を当て、ヒラリー・クリントン前米国国務長官の大統領選挙キャンペーンに「猥褻な金額」と表現される資金を集めた。ジョージ・クルーニーとアマル・クルーニーが主催したヒラリー支持派の資金調達会では、参加費が1組あたり35万3400ドル(IWJ注:約4800万円)にも上った。

 同年、ジョージとアマルは、その名声を活かして『クルーニー正義のための財団』を設立。ビル・クリントンやバラク・オバマが大統領就任後に設立した財団と同様に、クルーニー夫妻はビル・ゲイツやジョージ・ソロスを含むリベラルな億万長者からの資金提供を受け、マイクロソフトや国連とパートナーシップを結んでいる。『クルーニー正義のための財団』は、米英政府が支援する情報機関ベリングキャットを公式パートナーとして挙げている。

 クルーニー夫妻の人権団体の議題は、ワシントンの外交政策目標と密接に関連している。同団体は、米国が政権交代を目指す国々での人権キャンペーンを推進する一方で、米国とイスラエルを含むその同盟国による十分に立証された残虐行為を看過している。

 例えば、米国が制裁と暴力的な軍事クーデターで政権交代を目指すベネズエラでは、クルーニー財団はニコラス・マドゥロ大統領に対するICCの調査を支援していると述べている。

 アマル・クルーニーは、財団を監督する一方で、ジェレミー・ハント英外相の『メディアの自由のための特使』を2年間務めたり、英司法長官の正式な国際法律顧問を務めるなど、英国政府からいくつかの役職を獲得している。

 クルーニーはかつて、獄中のウィキリークス出版社ジュリアン・アサンジの弁護団を務めていたが、ハントが元依頼人(であるアサンジ)を非難し、彼(アサンジ)の逮捕を擁護し、ジャーナリストの米国への引き渡しを支持しても、何も語らなかった。

 2022年4月、クルーニー財団は、ウクライナ政府のICC調査を支援するために、キエフにチームを派遣すると発表した。同月、アマル・クルーニーはカーンとともに国連人権理事会のパネルに登場し、ロシア政府がウクライナの子どもたちの集団誘拐に関与しているという疑惑を初めて世界に紹介した。

 『何千人もの子どもたちがロシアに強制送還されているのでは? 10代の少女が家族や隣人の目の前で路上でレイプされているのだろうか? …残念ながら、答えはイエスです』とアマル・クルーニーは宣言し、彼女の主張を裏付ける証拠は何も示さなかった。

 その2カ月後、カーンとアマル・クルーニーは、欧州連合(EU)のユーロジャスト・サイドイベントで、ウクライナのイリーナ・ベネディクトワ検事総長と再会し、ロシア当局者の訴追について会談した」

 バイデン大統領も共和党も、カーン主任検事を熱烈に支持していることがブルーメンタール記者の記述からわかります。

 「ジョー・バイデン米大統領は、ICCのカーン検察官のプーチンに対する逮捕状を全面的に支持し、『正当なもの』と宣言して、ワシントンの雰囲気を盛り上げることに成功した。共和党側では、ウクライナ代理戦争の最も熱心な応援者である米国上院のリンゼー・グラハムが、ICC検事を現代のナチス・ハンターとして称え、裁判所のキャンペーンをさらに熱烈に支持した」

 そして、カーンが、ウクライナ問題に焦点を当て、ロシアを敵視することで起きたのは、ICCとカーンの事務所へのNATO諸国からの莫大な資金の流入だったのです。

 「2月24日(ロシアがウクライナに侵攻した2022年)以降の数週間で、(国際刑事)裁判所には現金と出向者が殺到したとJusticeInfo.netは報じた(IWJ注1)。

(※IWJ注1)CAN 2023 BE THE BOOSTER YEAR FOR THE ICC BUDGET?(JusticeInfo.net、2022年12月2日)
https://www.justiceinfo.net/en/109715-2023-booster-year-icc-budget.html

 資金の多くはカーンの事務所に直接流れ、ロシア政府関係者をターゲットにした取り組みに特別な使途が設定されていた。ヒューマン・ライツ・ウォッチのマリア・エレナ・ヴィニョーリがJusticeInfo.netに語ったように、『さまざまな誓約をめぐるメッセージでは、各国は必ずしも慎重ではなく、しばしばその貢献とウクライナを結びつけるため、国際刑事裁判所の仕事には政治性あるいは選択性が存在するという認識を生み出していた』」

 さらに、カーン主任検察官の偏向ぶりは、ウクライナに対しても顕著なのです。

 「ブチャに散乱する死体の画像を見て、ゼレンスキーはロシア政府を『ジェノサイド』と非難し、バイデン米大統領はプーチンに戦争犯罪法廷への出廷を要求した。バイデン氏の要求は、米国防総省がこの町でロシア軍によって行われた処刑形式の虐殺について『独立かつ単独で確認することはできない』と譲歩したにもかかわらず、行われたのである。

 カーンは2022年7月に3度目のウクライナ訪問を行った際、ハリコフに向かった。再びウクライナのヴェネディクトワ検事総長を伴って、ICCがキエフに現地事務所を設置する予定であることを発表した。

 その時点で、ゼレンスキー政権は13の野党を非合法化し、主な大統領候補を投獄し、批判的なメディアをすべて閉鎖し、ロシア正教会の総主教を禁止し、そのトップの神父を逮捕する方向で進んでいた。キエフはまた、ロシアに協力したとされるウクライナ政府高官を標的とした暗殺キャンペーンの一環として、政敵や人権擁護者を消したり、拷問したりしていた。ネオナチの過激派は、ロシアのシンパと疑われる人物を処刑する様子をビデオに撮ったりもしていた。

 一方、(ロシアの侵攻あるいはウクライナ紛争の勃発の前から)ウクライナ軍はドネツクとルガンスクの独立共和国全域で民間人への攻撃をエスカレートさせ、市場を爆撃し、ある例ではトーチカUミサイルで通勤客を乗せたバスを大量虐殺した。また、ウクライナ兵が非武装のロシア人捕虜を処刑し、膝を撃ち抜いたことも記録されている。

 しかし、カーンはウクライナ各地を飛び回りながら、自分の目と鼻の先で行われている虐待の記録にはまったく関心を示さなかった。彼はプーチンを、そして彼のミッションを推進する欧米の寛大な寄付をしっかりと見据えていたのである」

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 以上が、13日付『グレイゾーン』の調査報道の抄訳となります。

 ICCの偏向ぶりに、唖然とさせられます。

 その偏向がはなはだしくなるのは、2021年に、カリム・カーン氏に主任検察官が交代して以降なのです。

 ICCが国連の会議で設置が決まった国際裁判所であるからと言って、公平でも、独立でも、誠実でもなく、選出された主任検察官によって、こうまで簡単に調査対象や立件対象が偏向してしまうことに驚かされます。

 加盟国は123か国で、米国、ロシア、中国、イラン、スーダンなどは非加盟国です。日本は2007年に加盟しています。

 ICCも、ウクライナ紛争において、「プーチンの悪魔化」に大きく貢献する壮大な情報操作装置になっていることがわかります。情報操作の対象は、ICCが「独立・公平・誠実」な国際機関である、という標語を額面通りに信じている(あるいは信じたふりをしている)日本や欧州のようなNATO諸国であり、対露制裁にも加わっている、そうした西側諸国の政府と主要メディアです。

■IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした! 月間目標額390万円の45%に相当します! 4月は21日時点でご寄付の金額は163万2700円、月額目標の42%です。毎月、累積赤字が増え続けている状況ですが、4月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、残り58%、226万7300円のご支援をよろしくお願いします! また第13期入って以来、8月から3月まで8ヶ月分の累積の不足額1479万9100円を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした。月間目標額390万円の45%に相当します。

 厳しい経済状況の中、ご寄付をお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございました! しかし、3月は月間目標額の65%、214万4600円が不足となりました。

 ぜひ、皆さま、今月4月こそは、まずは月間目標額を達成できますよう、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!

 4月は、1日から21日までの21日間でいただいたご寄付は、83件、163万2700円です。これは月間目標額の42%にあたります。本日は25日、月末の30日まであと6日間、まだ月間目標額の58%、226万7300円が不足しています!

 累積の不足額を少しでも削れるように、引き続き、どうぞご支援をお願いします!

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費(最近の流行語ではサブスク)とご寄付・カンパ(最近の用語でいえばドネーション)の両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 2023年、ウクライナ紛争と続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」の、「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために全力で頑張ってゆきたいと思います。

 2月、ピューリッツァー賞を受賞した経歴をもつ、米国屈指の独立調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏が、米国が、ノルウェーと協力し、ドイツとロシアを直接つなぐ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したという驚愕のスクープを出しました。日本の新聞・テレビなどのメインストリーム・メディアは、一切このスクープを報じませんでした。

 IWJは、全文の仮訳を進め、全4回を号外でお送りしました。

※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その1~4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%a2%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5

 私は、ロシア軍がウクライナに侵攻して1年となる2月24日の岸田総理会見で、ハーシュ氏のスクープについて岸田総理に直接、質問しました。

 私が「日本政府は、このノルドストリーム爆破疑惑について、独自に検証や調査を行なっているのでしょうか?」と質問したのに対し、岸田総理は、「米政府は完全なるフィクションであるという評価をしております」「ノルウェー外務省もナンセンスと言っています」「多くの国においてこうした記事に関しては、否定的な評価がされている」とはぐらかし、日本政府・日本国総理としての独自の判断を示しませんでした。

※【IWJ代表:岩上安身質問】ノルドストリーム爆破疑惑について、日本は独自に検証や調査を行なっているのか?岸田内閣総理大臣記者会見-令和5年2月24日(Movie IWJ)
https://www.youtube.com/watch?v=9uUrTxr_Mss

※はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!~(日刊IWJガイド、2023年2月25日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51926#idx-1

 このウクライナ紛争は、ロシアを弱体化させるための米国主導の戦争です。

 ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、同盟国のドイツも多額の出資をしたノルドストリーム・パイプラインを爆破し、ドイツとロシアの仲を引き裂き、ウクライナを戦場にして、欧州とロシアの友好的な関係を完全に破壊し、欧州に天然ガスと石油を高値で売りつけて市場を奪い取ったということになります。

 つまり、米国は「敵国」のロシアだけでなく、米国の重要な同盟国であるはずのドイツにも大損害を与えた疑いがあるのです。これが真実であるならば、同盟国への重大な背信であり、裏切りです。犠牲を払わされたドイツと同じく、同盟国とは言いながら、ジュニア・パートナー(主権のない従属国)扱いされている日本も、同じ目にあわされる可能性があります。

 IWJでは、独自のIWJ検証レポートによって、ドイツとロシアを直接結ぶノルドストリームの建設を米国政府・議会が何度も妨害してきた事実、そして、完成はしたもののウクライナ紛争の勃発と対露制裁によって使用できなくなり、さらに爆破テロに見舞われるまでの経緯を、お伝えしています

※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプラインノルドストリームの阻止!!」~2022.4.27
(その1)https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505188
(その2)https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508187

 お読みいただければわかりますが、この経緯を知ると、ウクライナ紛争以前から、米国はノルドストリームの完成と開通を何としても阻みたいと思っていたという事実が明らかになります。

 岸田文雄総理は、1月早々、昨年末に閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて鼻高々でした。

 国会での議論と承認がなされなくても、米国からの要請があれば、「安保3文書」を閣議決定し、軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。

 上記の24日の岸田総理会見で、私は、「米国は誠実な同盟国なのかどうか、疑いの出ている中、日本の安全保障を米国に丸ごと委ねていていいのか」、「有事の際の自衛隊の指揮権まで米国に渡してしまっていいのか」と問いました。

 岸田総理は「自衛隊及び米軍は、各々独自の独立した指揮系統に従って行動をする、これはいうまでもないこと」などと、自衛隊の指揮権はあたかも米軍から独立して存在しているかのように述べました。

 しかし、この総理の発言は、事実と異なります。従来の幕僚長を事実上廃止し、新たに米軍との「統合司令部」を設置する「安保3文書」の改定は、自衛隊を米軍の司令下におく「2軍」にしてしまうものです。

 自衛隊が米軍と司令部を統合してしまい、自身で状況判断するための目と耳(情報衛星他)をもたず、独自に判断する頭(内閣に直結し、米国から独立した司令部)をもたない、そんな日本が、安全保障において、米軍から独立した主権をもつ、といくら岸田総理が口先だけで言っても、自衛隊のおかれたリアルな現実を国民に説明していることにはなりません。

 3月28日、「安保3文書」の改定を踏まえ、防衛費を大幅増額した2023年度予算案は、政府案どおり成立しました。

※令和5年度予算(財務省)
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2023/fy2023.html

 日本は、このまま米国追従を続け、米国の単独一極覇権を支えるために、日本自らは世界最悪の財政危機に直面しているというのに、米国の要請に従って、軍拡という重い財政負担を背負うのはあまりに愚かではないでしょうか!?

 そもそも日本が依存している米国は、誠実な、信頼に値する同盟国といえるのでしょうか!?

 4月12日の日刊IWJガイドの記事(※)も、ぜひあわせてお読みください。米国は、同盟国に対して、当たり前のように盗聴を仕掛けています。ドイツなどは米国政府に抗議しましたが、日本政府は、まったくしていません。

※『ニューヨーク・タイムズ』が報じた、ウクライナ紛争をめぐる米国とNATOの戦争機密文書漏洩事件! 漏洩文書に韓国政府内の議論が含まれていたことから、CIAによる韓国国家安保室盗聴が発覚! 謝罪を求めない尹政権に韓国与党も「卑屈極まりない」と批判! 2013年のスノーデン氏による盗聴暴露問題も再燃し、米国のダブルスタンダード、繰り返される同盟国への盗聴に韓国メディアが猛批判を展開! 日本も盗聴されているはずだが、沈黙し続けるのか!?(日刊IWJガイド、2023年4月12日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52117#idx-1

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?

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 岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.4.25 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】19:00~「たんぽぽ舎・新ちょぼゼミシリーズ『原発をやめるべきこれだけの理由:老朽化と安全工学』―登壇:後藤政志氏(元東芝・原子炉格納容器設計者)」
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 「たんぽぽ舎」主催の学習会を中継します。これまでIWJが報じてきた後藤政志氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%be%8c%e8%97%a4%e6%94%bf%e5%bf%97

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◆中継番組表◆

**2023.4.26 Wed.**

調整中

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■衆参5補選の結果は、自民党4勝、維新1勝で、立憲野党は全敗! 岸田総理は「しっかりとやり抜けという、叱咤激励をいただいた」と表明! 防衛費増額、増税、社会保険料引き上げが加速! 統一教会問題はうやむやに!!

 23日に統一地方選とともに、投開票が行われた、5つの衆参補選の結果が明らかになりました。

 このうち、安倍晋三元総理の死去に伴う衆院補選山口4区では、昭恵夫人が応援する、自民党の前下関市議・吉田真次氏が初当選しました。立憲民主党は、元参議院議員で統一教会問題を追及し続けてきたジャーナリストの有田芳生氏を擁立しましが、及びませんでした。

 『朝日新聞』によると、自民・吉田氏の得票数5万1961票(得票率63.48%)に対し、立憲民主・有田氏の得票数は2万5595票(得票率31.27%)でした。山口4区には、ほかに政治家女子48党の渡部亜衣氏と無所属の大野頼子氏、竹本秀之氏が立候補していました。

※衆院補選 山口2区・4区(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/senkyo/local/2023/koho/A35.html

 また、23日付け『NHK』によると、山口4区補選の投票率は、過去最低の34.71%でした。安倍元総理のお膝元とはいえ、後継候補への支持が盤石というわけでもなく、岸・安倍家と統一教会との長年の癒着を、思い出させる有田芳生氏という対立候補の存在に、投票所へ向かう足が遠のいたといえるかもしれません。

※衆院山口2区・4区補選 確定投票率(NHK、2023年4月23日)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20230423/4060016828.html

 選挙戦で、統一教会問題や安倍政治の検証を訴えた有田芳生氏は、24日、『毎日新聞』の記事を引用して、次のようにツイートしています。

 「後継勝利で安倍氏後援会が解散へ 関係者『一つの時代が終わる』毎日新聞 得票を見れば、『安倍時代』だけでなく『保守王国』が溶けはじめました。自民党候補は『圧勝』『8万票』が目標でしたが、結果は5万票。次期選挙には林芳正外相が新3区に入ってきます」

※有田芳生氏のツイート(2023年4月24日)
https://twitter.com/aritayoshifu/status/1650254437011820546

 有田氏が指摘するように、山口県では次期衆院選で小選挙区の区割りが4から3に減少し、現在の4区は3区の大部分と一緒に新3区となります。現在の3区は、山口県内の自民勢力を「安倍派」と「林派」に二分している林芳正外相の選挙区です。安倍元総理の「後継」として指名され、当選したものの、得票数が伸びなかった吉田氏が、次期総選挙で自民党の公認を得られるのか、今から危惧されています。

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■「権威ある」はずの米国のFDAは、信用できるのか!? 米FDA(アメリカ食品医薬品局)が、コロナワクチン接種簡略化のため、今後はまだ治験中のオミクロン株BA.4-5対応の2価ワクチンのみ使用すると発表! 2価ワクチンは従来ワクチンと同じ製造工程を使用しているから臨床データがなくても安全!? 日本でも、安全性の根拠なしに、すでにBA.4-5対応の2価ワクチンの追加接種が行われている!!

 4月22日にこの日刊IWJガイドでお伝えしたように、政府は新型コロナウイルスの感染法上の位置付けを、5月8日に季節性インフルエンザと同じ5類に移行するのに伴い、65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人を対象に、ワクチンの追加接種を行います。

 しかし、新型コロナが引き起こす副反応被害の問題はますます世間の関心を集めています。米国では、ワクチン懐疑派として知られるロバート・ケネディ・ジュニア氏が大統領選への出馬を表明しており、ワクチンの安全性についての議論はますます盛んになるかもしれません。

※米国ではワクチン懐疑派のロバート・ケネディ・ジュニア氏が大統領に出馬表明! IWJは号外で深堀り! 新型コロナ対策の専門家組織が厚労省に「第9波が起きる可能性は非常に高い」と提言!「第8波よりも大きな規模になる可能性」も指摘!! しかしコロナの後遺症の危険性とともに、ワクチンの副反応の危険性が明らかにされつつある中、果たしてこれまで通りの対処でいいのか!? 政府は5月8日の5類以降にあわせて65歳以上に追加接種を開始! ある開業医は、政府の目的はワクチンの「在庫一掃」だろうと指摘!(日刊IWJガイド、2023年4月22日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52158#idx-2

 追加接種に使われるのは、ファイザー社とモデルナ社の、オミクロン株に対応したmRNA2価ワクチンと、ノババックス社が開発し武田薬品が薬事承認を受けた組換えタンパクワクチンです。

 厚生労働省は、このうちの2価ワクチンについて、「従来株及びオミクロン株BA.1又は従来株及びオミクロン株BA.4-5に対応した2価ワクチン」であり、「オミクロン株対応2価ワクチンとは、従来株とオミクロン株系統のそれぞれのスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを有効成分とするワクチンです」と説明しています。

※ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチンについて(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_pfizer_bivalent.html

※モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチンについて(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_moderna_bivalent.html

 このモデルナとファイザーのmRNAワクチンについて、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)は4月18日に、「緊急使用承認(EUA)を改正し」、今後は2価ワクチンのみを使用し、(オミクロン株対応以前の従来の)「1価のモデルナとファイザー製COVID-19ワクチンは、米国での使用が認可されなくなりました」と発表しました

 FDAは改正の理由を「接種スケジュールを簡略化するため」としています。

※Coronavirus(COVID-19)Update: FDA Authorizes Changes to Simplify Use of Bivalent mRNA COVID-19 Vaccines(FDA、2023年4月18日)
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-authorizes-changes-simplify-use-bivalent-mrna-covid-19-vaccines

 このFDAの発表について、米国の臨床研究に関する独立メディア『トライアル・サイト・ニュース』が19日、「国家的な公衆衛生上の緊急事態が終了したのにもかかわらず、認可されたオリジナルのCOVID-19ワクチンを一切使用せず、まだ治験中の2価のブースターショットのみを使用することを決定した」のは問題ではないかと、批判的に報じています。

※Vaccines: Now Only Investigational Products Available to Market ― Despite End of Public Health Emergency(Trial Site News、2023年4月19日)
https://www.trialsitenews.com/a/fda-scraps-licensed-mrna-vaccines-now-only-investigational-products-available-to-marketdespite-end-of-public-health-emergency-f00c3ad9

 ちなみに、厚生労働省のホームページには、日本国内でも、モデルナ社の従来型1価ワクチンは、今年2月11日で接種が終了しており、ファイザー社の従来型1価ワクチンは、初回接種(1、2回目)のみで、3回目以降の追加接種は3月31日で終了していると書かれています。日本でも、米国と同様の状況にあり、他人事ではありません。

※ワクチンごとの情報(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_yuukousei_anzensei.html

 『トライアル・サイト・ニュース』の記事は、この「認可」と「治験中」について、次のように続けています。

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■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

 ご応募の資格は、第一に穏やかな性格で明るく協調性のある方。第二にトラブルなく対外的な交渉をできるコミュニケーション能力の高い方。第三にPCスキルがある方です。時給は1200円から、仕事の習熟に伴って昇給していきます。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!

 日刊IWJガイドや記事の執筆、編集などの作業のうち、主に日刊IWJガイド校了前の赤反映業務に携わってもらいます。パソコンのスキルが必要です。時に深夜まで及ぶことがありますが、社用車での帰宅、あるいは自宅への送りが可能です。

 雇用形態はアルバイトまたは契約社員で時給1300円からのスタートになります。能力と実績次第で昇給します。正社員登用の途もあります。在宅勤務や業務委託契約も相談に応じます。残業代、深夜残業代もきっちりお支払いします。

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※スタッフ募集フォーム
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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
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IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、前田啓)

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