日刊IWJガイド・非会員版「厚労省が新型コロナワクチン副反応の重篤な健康被害29件をはじめて救済認定! しかし報告されている副反応疑いは重症・死亡あわせて3338件!」2021.8.21号~No.3264号


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■はじめに~厚労省が新型コロナワクチン副反応の重篤な健康被害29件をはじめて救済認定! しかし報告されている副反応疑いは重症・死亡あわせて3338件!

■【中継番組表】

■<昨日の岩上安身によるインタビュー報告>「ここまでくると国民をわざとほったらかしにしているとしか思えない」「負のスパイラルに入っているとしか言えません」菅政権のコロナ棄民政策を止めるには、秋の選挙で政権交代を! 〜8.20 岩上安身による 日本女医会理事・青木正美医師 日本女医会前会長・前田佳子医師 インタビュー

■全国の自宅療養者が9万6857人に! 1ヶ月前の9倍に増加! 20日国内の新規感染者は過去最多の2万5876人!1ヶ月前の3755人に比べ6.9倍に膨れ上がる!

■俳優の千葉真一さんが19日、新型コロナ肺炎で死去。本人の意思でワクチン未接種。一方で大阪府は18日、今年3月1日以降の新規感染者でワクチン2回接種後14日以降に重症化、死亡した事例はないと発表!

■<IWJ取材報告 1>検査の拡充と隔離の徹底をするのか否か、というIWJ記者の質問に対し、質問の言葉を歪めた上で、「日本では法律上、憲法上、強制的に全国民に対しての検査はできない」と詭弁を弄して回答を事実上拒否! ~8.20田村憲久 厚生労働大臣 定例会見

■<IWJ取材報告 2>止まらぬ感染拡大に大臣の表情も暗く。状況とデータが詳細に図示されるが対応策はなし。IWJは「野戦病院」や「中国のデルタ株収束」に関する質問を用意して臨むが指名されず~8.20西村康稔 新型コロナ対策担当大臣 記者会見

■<新記事紹介>【特別寄稿】横浜市長選の新たな争点は「影の市長」菅首相の支配からの脱却! 市長選は菅首相への審判!「ハマのドン」藤木幸夫会長は「山中(竹春候補)が当選して菅は終わり」と断言! 最新の出口調査では?

■DAB(アフガン中央銀行)の保有資産90億ドルのうち、70億ドル(約7700億円)がニューヨークの連邦準備銀行に預けられている! このうちタリバンが使用できるのは、0.1%(約10億円)から0.2%(約20億円)! 他方で、北東部のパンジシール州に反タリバン勢力が集結!

■<本日の撮りおろし初配信>本日午後8時より、8月15日収録「靖国神社参拝者・千鳥ヶ淵戦没者墓苑献花者へのインタビュー」を撮りおろし初配信します! 岩上安身による白井聡氏インタビューが、来週8月25日(水)午後6時半からに決定!
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■はじめに〜厚労省が新型コロナワクチン副反応の重篤な健康被害29件をはじめて救済認定! しかし報告されている副反応疑いは重症・死亡あわせて3338件!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 厚生労働省は19日、新型コロナワクチン接種によるアナフィラキシーや急性アレルギーなど、重篤な副反応29件の救済を認定しました。

 19日に行われた「疾病・障害認定審査会 感染症・予防接種審査分科会」で、専門の委員らが18歳から83歳の男女41件の医療費・医療手当請求を審査し、29件について認定、12件については保留としました。否認はありませんでした。

※第143回 疾病・障害認定審査会 感染症・予防接種審査分科会(厚生労働省、2021年8月19日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20520.html

 予防接種による健康被害に対し、国は予防接種法にもとづき、医療費や医療手当、障害が残った場合には障害児養育年金や障害年金、万が一死亡した場合には死亡一時金や遺族年金、遺族一時金などが支払われる救済制度を設けています。

 しかし、複雑な書類をそろえて申請しても、疾病・障害認定審査会による因果関係の審査が行われ、認定された場合にのみ、厚生労働大臣が健康被害を認定し、市町村により給付が行われます。

※予防接種健康被害救済制度(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou20/kenkouhigai_kyusai/

 19日に行われた審査会で、新型コロナワクチン接種による副反応の救済が初めて認められましたが、その一方で厚生労働省には7月25日までに医療機関から副反応疑い報告が2万105件(ファイザー社製1万9202件、モデルナ社製903件)、そのうち重症報告数は3338件(ファイザー社製3254件、モデルナ社製84件)、さらにそのうち死亡報告数が670件(ファイザー社製665件、モデルナ社製5件)も寄せられています。

※第66回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第15回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料(厚生労働省、2021年8月4日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00028.html

※予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告状況について
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000816269.pdf

 救済措置は、被害者が申告してはじめて審議会にはかられますが、重篤な副反応の報告が3000件以上もある中で、今回、やっとはじめて29件の健康被害が認められました。670件ある死亡報告については、審議にもかけられていません。

 新型コロナワクチン接種後の健康被害救済制度については、ぜひ以下の記事もあわせて御覧ください。

※解消されない副反応への不安! 新型コロナワクチン接種後の死亡事例453件について、IWJ記者の質問に田村厚労相は救済申請数を明らかにせず、審査会が「予断なく審査」と答えるのみ!~7.13田村憲久 厚生労働大臣 定例会見 2021.7.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/494294

※「医師がワクチンの副反応と死の因果関係を認めず、国の救済措置の対象とならない場合は、市町村を通じて申請すると『疾病障害認定審査会』での審査対象となる場合もある」と田村厚労大臣~7.2田村憲久 厚生労働大臣 定例会見 2021.7.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/493868

※新型コロナワクチン接種後の重篤な副反応事例が病院側から厚生労働省へ報告されない事例について「自治体・市町村の窓口に報告すれば、厚労省まで報告が来る仕組みになっている」~6.25 田村憲久 厚生労働大臣 定例会見 2021.6.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/493581

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◆中継番組表◆

**2021.8.21 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【撮りおろし初配信・IWJ_YouTube Live】20:00~「靖国神社参拝者・千鳥ヶ淵戦没者墓苑献花者へのインタビュー」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 8月15日に収録した、靖国神社を参拝される方々や千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪れた方々へのインタビューを配信します。これまでIWJが報じてきた終戦の日関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%b5%82%e6%88%a6%e3%81%ae%e6%97%a5

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◆中継番組表◆

**2021.8.22 Sun.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【タイムリー再配信 977・IWJ_YouTube Live】20:00~「『自由』と『戦争』をめぐって アメリカを駆動するメカニズムの正体とは~岩上安身によるインタビュー 第534回 ゲスト 立教大学特任教授・西谷修氏(1)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2015年4月に収録した、岩上安身による西谷修氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた西谷修氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e8%a5%bf%e8%b0%b7%e4%bf%ae

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/243795

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

8月13日に岩上安身が、7月30日の菅総理の会見の後に、官邸報道室宛に送っていた質問の回答が菅総理の回答として届く!菅総理の回答を全文掲載!菅総理からの回答は、検査総数が「前年比」で増えたと弁明するだけで、現在の悲惨な感染状況を直視せず!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495402

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■<昨日の岩上安身によるインタビュー報告>「ここまでくると国民をわざとほったらかしにしているとしか思えない」「負のスパイラルに入っているとしか言えません」菅政権のコロナ棄民政策を止めるには、秋の選挙で政権交代を! 〜8.20 岩上安身による 日本女医会理事・青木正美医師 日本女医会前会長・前田佳子医師 インタビュー

 日本女医会理事・青木正美医師と、日本女医会前理事・前田佳子医師を迎えて、「コロナ第5波感染爆発中! 五輪開催とコロナ感染拡大は安倍・菅政権による人災! パラリンピックは即刻中止を!」をお送りしました。

 実は、青木医師は岩上安身の「主治医」、前田医師は、IWJの産業医でもあります。

 青木医師は、長年、災害問題にも取り組んでいらっしゃいます。1995年の阪神淡路大震災、2011の東日本大震災を見てきて、いつか必ずやってくる首都直下大地震がライフワークです。今のコロナパンデミックは建物は壊れないけれども、大きな災害が広がっているようだと述べました。

 前田医師は、国際婦人年連絡会のCEOもされています。長らくニューヨークに滞在され、差別を受けていたユダヤ人が医学の勉強ができる場所として開設されたアルバート・アインシュタイン医科大学で研究されていたご経歴もあります。

 青木医師・前田医師のお二人は、フラワーデモの北原みのり氏・松尾亜紀子氏、宮古あずさ氏、望月衣塑子氏の6人と「私たちが止めるしかない 東京オリパラ〜女性たちの抗議リレー〜」を呼びかけました。

 青木医師「どうしてもオリンピックを止めなきゃといって、周りで反対している人をかき集めたらこのメンバーになりました」。

 前田医師は、医療の現場は女性が7割、コロナによる医療現場への負担も女性にかかっていると指摘しました。テレワークのできないエッシャンシャルワーカーや非正規雇用にも女性が多く、しわ寄せがきているのです。

前田医師「非正規の人は仕事がなくなったり、若い人は相談する人がいなかったり。孤立してしまいますね」

青木医師「経済的なことも大きいんですよね。ホテルに勤めている人でも、非正規だと仕事がなくなってしまう。これまでは自殺は男性が多かったんですが、女性の自殺が増えました。ステイホームによるDVなど、社会の中で弱い立場にいる女性たちにしわ寄せが行っている」

 政府が五輪を開催したことで、多くの人の気が緩んだのではないか、繁華街でもマスクをしていない人も多く見かけるようになったが、今はこれまでにない規模で感染が拡大し、医療も限界だと岩上安身が問題提起しました。

前田医師「東京都は10万床くらいあって、空いている病床は1万くらいと言われていますが、自宅療養者が2万人を超えているので、みんなが入院できるわけではないです」

青木医師「空いてるベッドがあるんだったら、受け入れられないですかと行政の方も言うんですが、いつも中華料理を作っている店で、ハンバーグ作ってくださいと急に言われても、どうしたらいいのかわかりません。

 実際には小さいところで何箇所かベッドが空いているというのではなく、これまでも夏場は小さく医療崩壊しているんです。去年、私の叔母が倒れた時、夜10時半ごろに駆けつけて病院に入れたのは翌朝の7時頃でした」

岩上「少し前まで救急車が毎日夜中でも走り回っていたが、ここ数日救急車の音がしない。これはなんだろうと。もうみんな諦めて救急車を呼ばないんだろうかと」

青木医師「119番をされると、まずは本当に救急搬送すべきかどうか医師が判断する。もう、軽症のコロナ患者の方は搬送できないと判断されているのではないでしょうか」

岩上「本当に、いざというとき受け付けてもらえないのかなと心配になります」

青木医師「通勤電車がかなりいっぱいなんですよ。満員電車の話がないのはどういうことでしょうね。それから、バス、電車、新幹線、飛行機、機密性の高いところなどが気になります」

前田医師「飛行機が危険なのは、今回のオリンピックではっきりわかりましたね。同じ飛行機に乗っていた人の間で感染が多かった」

青木医師「目に見えないのが感染症なので、まずはPCR検査をやらないと。白黒分ければ、そのあと自ずから問題点が浮き彫りになってくる。日本は最初からそれをやってこなかったから、日本のコロナ政策は一番上のボタンがかかっていない。ボタンの掛け違いじゃなくて、ボタンがそもそもかかっていないんですよ」

岩上「中国は恐るべきことにデルタ株を克服してしまいました。イデオロギーのことはさておき、虚心坦懐にみるべきだと思います。上海国際空港で1人感染者が出たら、7000人もの職員を一晩で検査した」

青木医師「武漢は1000万人を10日で検査する。今の東京で1400万人、これを全員と言うと、3ヶ月でできるかな? 世界各国はこの1年半、どうやって効率よく検査するかお稽古をしているんですよ、日本はそれができていない」

岩上「日本製の優れたPCR検査機が世界中で使われているんですよ。本当に。(日本のPCR抑制の政策を進めてきた責任者を)刑事告発したいくらいです」

前田医師「感染症ムラがあるからですよ。オリンピックがあったことはさらに事態を悪化させたと思うけど、感染症ムラがあるが限りは、事態は変わらないと思います」

岩上「菅総理会見でも、僕は何回も検査のことは聞いているんですが、去年より何倍に増えたという答えしか返ってこない。世界でも感染規模でもなくて、『当社比』でしかないんですよ」

前田医師「医系技監がいますからね」

青木医師「私は政治家のエクスキューズだと思います。『医系技監が動かないんだよ』って。そんなの、杉田さんとかが『何やってんだ』と言ったら、『ハイッ』ってなりますよね。だから政治家はずるいと思う」

 岩上は、今の東京・首都圏でコロナ感染したらどんなことになるのか、IWJが独自取材した若い一人暮らしの男性の話を紹介しました。

 男性は8月3日に病院にたどり着きますが、担当医に「政府の方針が変わったから入院はできない」と、自宅で療養するように告げられました。まさに菅総理が「重症者以外は自宅療養」を打ち出した翌日です。

青木医師「一昨日、関西の経済連合会が、大規模な野戦病院が必要だといいましたね。本当にそういうものが必要な状況です。あれしかないです」

岩上「中国は14億人のなかで、感染者ゼロの日が何日も続くんですよ。このデルタの流行の中で。1人出てもその地域をロックダウンしますから」

前田医師「ニュージーランドも、1人出て国がロックダウンですよ。台湾も」

青木医師「東京オリンピックの間に、警察の人、警備、ボランティア、全国から来ていました。日本中の男衆が東京に出稼ぎ状態だったんですよ。バス会社なんかも、いろんな業種で。

 7月の終わりが会場数が一番多かったんですが、8月に入ると規模が小さくなって。7月の終わりに全国から人が集まって、それが8月に入って三々五々地元に帰っていった。ちょうど、お盆の帰省も重なって。それで、全国が一斉に今、40都道府県がレベル4になってしまった。

 私は東京がエピセンターになって世界中に感染をばらまいたらまずいと思っていたが、世界の人はきちんと隔離をやった。でも日本国内は何もやらなかった。いろはの『い』、検査が全くできていなかった」

前田医師「すでにうまく行っている(国の)見本がいくつもあったのに、(日本は)学習していないんですよ」

岩上「国民の命を尊重していないんですよ。五輪にあわせて、障害者差別、老人差別、女性差別、ホームレス、そしてホロコーストを揶揄すると言った話がぼこぼこ出てきた。

 これ、『社会にとってコストがかかる』といって、ナチスがまずやったのは障害者の安楽死ですよ。『この人のために何マルクかかっている』と言ってね。そのデータを持って、ホロコーストをやった。

 自民党の安倍(前)総理らが言っている改憲の狙いは、国民主権、基本的人権、平和主義の否定なんです。創生日本というグループがありますが、前法務大臣の長瀬甚遠氏が、安倍総理もいる前で、『国民主権、基本的人権、平和主義』があるから今の憲法(と自民党憲法改正草案)はダメだと言って、拍手喝采を浴びている。

※国民の権利没収改憲ムービー 憲法改正誓いの儀式 私は自民改憲案に不満があります(YouTube、2016年6月19日)
https://www.youtube.com/watch?v=KqT6oAoEkFU
 
 要するに戦争準備なんです。『国民主権、基本的人権、平和主義』があったら戦争なんかできませんから。緊急事態条項の導入は、まさに国会を停止して内閣独裁を可能にするものです。下村(博文)などは、コロナ対策のために緊急事態条項を導入すべきだなどと言っている」

青木医師「今みんな『日本ではお願いベースでしかできない』といいますが、できるはずです。公共の福祉のために、社会を守るために、公衆衛生を守るために、今の憲法、現行法でもできる。福島みずほさんくらいしか言ってないけど」

岩上「小西(洋之)議員も言ってます。現行法でできると。

 自民党の安倍・菅政権にとって、何が大事なのかと言うと、コロナから国民の命を守ることよりも、緊急事態条項を入れることの方が大事なんです。今回の秋の選挙が最後の選挙になるかもしれませんよ」

 コロナ・パンデミックは、米中覇権争いも揺さぶり、日本の政治・安全保障も揺さぶっています。

 ここで、IWJが取材したコロナ感染者Bさんの体験談に戻りました。Bさんは糖尿病と肺梗塞の持病がありました。コロナから生還した2ヶ月後に、脳梗塞で右半身麻痺になりました。Bさんの夫人は「コロナは確実に血栓をつくりやすくすると思っています」と述べています。

前田医師「もともと、糖尿病があるので血栓はできやすいんですね」

青木医師「免疫系を介して血栓(免疫血栓)ができてしまうのが、コロナなんです。コロナウイルスで免疫機能が爆発的に働いて、免疫暴走をおこしてしまう。

 癌の末期、大病の末期などでもこの免疫暴走はよく起こります。身体中に血栓ができてしまう。

 このウイルスは、そんな大病ではないのに、感染直後に、免疫暴走がバーンと起こる怖い病気なんです。固まっちゃいけないところで血液が固まってしまう。その血栓が脳や心臓でひっかかって、岡江久美子さんのように亡くなってしまうこともあります」

前田医師「コロナは全身のいろんなところで血栓ができる。家族で自宅療養中に亡くなった女性も糖尿病でしたね。おそらく、全身で血栓ができたのかもしれません。

 去年1年原因不明で亡くなった方が、後で調べてみたら400人ぐらいがコロナに感染していたと」

青木医師「デルタ株のことはインドでもうわかっていたんですよ、今年初めには。そこから偏西風のようにインドネシア、と広がってきて。

 その中でのオリンピックなんです。半年前のインドだったんじゃないの、という話なんです。そういうのを見ているのに、日本だけまるで『神風』が吹いていて大丈夫であるかのように言って、五輪をやった」

前田医師「今回の政府の方針転換(入院制限)の犠牲というだけではなくて、その前のマネジメントが悪くて、どうしようもなくなっての方針転換なんですよね」

 この後、日本が世界でも新規感染者数が世界8位に入っていること、100万人あたりの新規感染者数も欧米並みになってきているという事実、8月20日は、30万人突破、15府県で過去最多を更新した事実などについてご意見をうかがいました。『ファクターX』はもう突破されたのではないでしょうか。

青木医師「日本は去年は、欧米の3ヶ月遅れくらいでことが進んでいて。五輪やりたい、『ファクターX』があるといってきたんですよね。

 でも、目に見えないものを相手にするのは、検査しかないんです。日本はボタンもかけていないんですから、シャツの前、開け放しで」

 青木医師は「私たちが止めるしかない 東京オリパラ 〜女性たちの抗議リレー 」について、最近、そこで話していたことが今現実になっているね、と言われると述べました。

青木医師「当てずっぽうで言ってきたのではなくて(災害と同じで)最悪を想定してきただけなんです。災害は予測がつかないんですが、コロナは今世界中で広がっているんですね。これをみて最悪を想定して動くのが政治なんです。

 『モリ・カケ・サクラ』では、国民の命がかかるということまではなかった。でも、今回のコロナでは、今度は自分の命をかけるに値する人を選ばないと。イデオロギーの右や左は関係なく、そんなことは生き延びてから考えればいいんです。

 ここまでくると、国民をわざとほったらかしにしているとしか思えないですね」

前田医師「(自宅放置)ここまでくると、負のスパイラルに入っているとしか言えません。これから学校も始まり、となると本当に大変です。

 日本は集団免疫を目指していた節がありました。スウェーデンみたいにはっきりとは言いませんでしたが。日本は黙ったままズルズルきて、感染するかワクチンしかないという、ワクチン神話にすがってきて。でも、次は3度目のブースターワクチンだと、もう集団免疫もどうも難しくなってきてしまいました。

 とにかく、感染している数『母数』を減らさないとどんどん変異も発生してしまいます」

 菅総理は8月13日の会見で、コロナ患者への酸素投与が必要となった場合に利用できる「酸素ステーション」や「抗体カクテル療法」として新たに承認された治療薬の投与を集中的に行える拠点を整備する考えを示しています。

 この「酸素ステーション」なるものについても、話題となりました。

岩上「『酸素ステーション』て何ですか?」

前田医師「どうやって運用するのか。たぶん行けないですよ、苦しかったら。タクシーで行って酸素を吸ってタクシーで帰るんですか?」

青木医師「酸素ステーションなんてやってるとこ(国)ない」

岩上「ごまかしごまかし。入口にPCR検査あるんですか?」

前田医師「ないですよ。(入るには)陽性証明書がいるんじゃない(笑)」

 政府が唐突に打ち出してきた「酸素ステーション」なるものは、医師会などが求めている「野戦病院」ではなく、宿泊隔離施設でもなく、一時的に酸素吸入を行う場所のようです。自宅からそのステーションまでの往復はどうするのでしょうか?感染者がタクシーなどを使って行き帰りすれば、市中感染が拡大するばかりです。

 16日、「野戦病院」の設置を求めてきた東京都医師会の尾﨑会長は、「酸素が必要となる人は『中等症2』の人です。もうほとんど今度は重症化する方。そういう方には酸素だけでなく、他の薬物を含めて『医療』を提供する必要がある」と批判しています。

 岩上安身による青木医師・前田医師のインタビューは近日中にIWJサイトで公開します。ぜひ、IWJの会員となって全編を御覧ください。

■全国の自宅療養者が9万6857人に! 1ヶ月前の9倍に増加! 20日国内の新規感染者は過去最多の2万5876人!1ヶ月前の3755人に比べ6.9倍に膨れ上がる!

 厚生労働省は20日、新型コロナウイルス感染症患者の療養状況、病床数等に関する調査結果を発表しました。

 発表によると、8月18日現在の自宅療養者は全国で9万6857人に達しました。10万人を突破するのは目前です。また、療養先調整中は3万1111人です。

 全国の自宅療養者数は、7月21日は1万717人でした。7月28日は8216人増えて、1万8933人、8月4日は2万6336人増えて4万5269人、8月11日は2万8866人増えて7万4135人と、週を追うごとに倍増しています。

 この増加速度と、患者を収容できる医療施設や宿泊施設が限界に近づいていることを考えると、この先どうなるか、恐ろしくなります。患者はすでにあふれ返っているのです。今感染していない人も、いつ感染するかわかりません。急変しても、呼吸困難で酸素吸入が必要な中等症2の段階に至っても、入院できなくて、治療を受けられないかもしれないのです。事態は非常に深刻です。明日か、来週か、来月かもしれません。

 自宅療養者が最も多いのは東京都の2万2210人、次いで埼玉県の1万5354人、神奈川県の1万3040人となっています。

 一方、重症病床の使用率は、東京都が89%と最も逼迫しており、神奈川県が88%、千葉県が83%、沖縄県が82%、埼玉県が73%と続いています。

 いかに首都圏において、重症病床が逼迫しているか、その上で、その首都圏で自宅療養者が急増している現状を重ねてみると、非常に恐ろしい事態に至っていることがわかります。自宅で急変して重症化しても搬送される病院がない、という現状に至っているのです。

※新型コロナウイルス感染症患者の療養状況、病床数等に関する調査結果(厚生労働省、2021年8月20日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000821849.pdf

 東京都は20日、新型コロナの新規感染者が5405人、重症者が273人と発表しました。

※新型コロナウイルスに関連した患者の発生について(第2368報)(東京都福祉保健局、2021年8月20日)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/hodo/saishin/corona2368.html

 また、50代から90代の死者7人が確認されました。

※新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について(第2369報)(東京都福祉保健局、2021年8月20日)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/hodo/saishin/corona2369.html

 一方、スクリーニング検査の結果、デルタ株に見られるL452R変異が92%に達しました。

※変異株スクリーニングの状況について(第2370報)(東京都福祉保健局、2021年8月20日)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/hodo/saishin/corona2370.html

 NHKは午後8時半までの集計で、国内で過去最多となる2万5876人の感染が発表されたと報じました。

※【国内感染】新型コロナ 2万5876人感染 過去最多(20日20時半)(NHK、2021年8月20日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210820/k10013214461000.html

■俳優の千葉真一さんが19日、新型コロナ肺炎で死去。本人の意思でワクチン未接種。一方で大阪府は18日、今年3月1日以降の新規感染者でワクチン2回接種後14日以降に重症化、死亡した事例はないと発表!

 ドラマ「キイハンター」や「服部半蔵 影の軍団」、映画「戦国自衛隊」、米映画「キル・ビル」などで人気のアクション俳優・千葉真一(本名・前田禎穂)さんが、19日夕、お亡くなりになりました。マネジメント事務所の「アストライア」が、20日未明に発表しました。

※アストライア
https://www.astraia.tv/

 死因は新型コロナウイルス感染による肺炎で、千葉県君津市の病院に入院していたということです。

 千葉さんは、1939年1月22日福岡県出身の82歳。20日付けNHKは「本人の意思でワクチンは接種していなかった」と報じました。

※俳優の千葉真一さん死去 82歳 新型コロナ感染による肺炎(NHK、2021年8月20日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210819/k10013213051000.html

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https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■<IWJ取材報告 1>検査の拡充と隔離の徹底をするのか否か、というIWJ記者の質問に対し、質問の言葉を歪めた上で、「日本では法律上、憲法上、強制的に全国民に対しての検査はできない」と詭弁を弄して回答を事実上拒否! ~8.20田村憲久 厚生労働大臣 定例会見

 8月20日、午前10時50分頃より、東京・厚生労働省庁舎にて、田村憲久厚生労働大臣の定例会見が開催されました。

 冒頭、田村大臣より、新型コロナウイルスワクチンについて、2022年初めから、米ファイザーと1億2000万回分の追加供給を受ける前提で協議していること、また、22年初めにも米モデルナ社から5000万回分の追加供給を受ける契約を結んだこと、そして、米バイオ製薬ノババックスのワクチンについても交渉を進めていることの報告がありました。

 大臣からの報告に続いて、各社記者と大臣の質疑応答が行われました。IWJ記者は、新型コロナ感染拡大防止のための取り組み、および、デルタ株について、以下のとおり質問しました。

IWJ記者「中国は、ファクターXを突破したデルタ株による感染拡大を『検査の拡充』と『隔離の徹底』により収束に導きました。中国の人口は約14億人ですが、8月18日の新規感染者数は全土で28人で、100万人あたりに換算にすると、0.02人です。

 同じく8月18日の日本の新規感染者数は2万3917人と過去最多で、世界ワースト8位となっています。100万人あたりに換算すると190人となり、中国との差は歴然です。

 中国が採った手法は何も特別なものではありません。たとえどんな変異株が発生したとしても対応可能な普遍的なものです。これが『正解』なのだと、もう答えが出ているのではないでしょうか。つまり、『検査の拡充』と『隔離の徹底』です。

 政府が現行の方針を変更しないのであれば、それは、大げさな話ではなく、我々国民が政府に殺される可能性があることを意味します。我々国民の命がかかっています。秋の総選挙で、国民は自分たちの命を守ってくれる政党に票を投じるでしょう。方針を再転換するのか? 『しない』なら『しない』と明確なお答えをお願いします」

 この質問に対し、田村大臣は、以下のとおり回答しました。

 「検査の拡充」という言葉しか使っていないIWJ記者の質問を「強制的に全国民に検査をさせるという意味か?」と歪めたうえで「日本では、憲法上できないなど」と詭弁を弄しました。

田村大臣「それは、強制的に全国民に対して、検査をさせろということですか? そういうことは、日本では法律上、憲法上、できないという形になっていると思います。

 中国は、体制が違っておりますので、欧米を見ても、強制的に検査をやっている国は少ないと私は思っておりますが。

 もちろん、一部、オーストラリアとニュージーランドはやってるのかな? 今ちょっとわかりませんが、とにかく、全国民を、罰則を含めてかどうか、ちょっとよくわかりませんが、強制的に検査させるというようなことは、ちょっと、やはり、自由主義体制では、なかなか難しいというふうに思います。ちょっと体制が違う国なので、私からはコメントのしようがないわけであります。

 なおですね、いずれにしましても、この『デルタ株』というのは、何度も申し上げておりますが、これまでとは状況が変わってきているというのは、皆さんもご理解されていると思います。

 基本再生産数が8とか9。と言いますか、本当だとすれば、インフルエンザよりも感染力が強い。そういうような、ウイルスであります

 ということは、活動をある程度、広く動き出せば、感染は当然広がり、そういうウイルスでありますので、我々、実は、これ、一昨日のアドバイザリーボードでも、一定程度行動を制約しても、ウイルスが急激に減ることはない、というようなデータも見せて頂きました。

 ということは、今の感染者がですね、急激に減るということはなかなか難しいのだというふうに思います。

 そう考えたときに、やはり、病床をどう確保するかという時にですね、臨時の医療施設、これを全国的にですね、必要な自治体では確保いただくということも、検討いただかなければならない。

 つまり、呼吸科の重症者の方は難しいのですが、中等症の2の方ですかね。酸素吸入が必要な方々をですね、しっかりと対応できるような、そのような、臨時の医療施設というものを確保していくことが非常に重要だと思っております。

 各自治体、都道府県にですね、国のほうからも、そういう旨のですね、通知等をさせていただく中において、しっかり、感染者が、また季節性の部分もありますから、仮に、今回のが運良く、これから収まっていったとしても、冬場になると、どうしても、換気が滞ってまいりますから、感染する可能性もあるわけで、そういう意味からすると、またウイルスの変異の可能性もります。

 そのような場合も踏まえた上で、しっかりとですね、中等症、呼吸が非常に苦しくなられた患者の方々に対応できるような体制というものをですね、やはり早急に、整えていただくということが重要だというふうに思いますので、そういうことも国のほうから、各都道府県に、まあ、国も協力させてもらいながら、体制整備に向かって協力いただいて参りたいというふうに思っております」

 IWJ記者が質問で口にしたのは「検査拡充」という言葉です。検査を拡充し、多くの国民に検査の機会を与えて無症状感染者を割り出すことと、「強制的に全国民に検査を受けさせる」ことはまったく異なります。田村大臣の答えは、問題のすり替えに過ぎません。

 また、日本と中国とでは、社会体制が違うから、比較できないかのように田村大臣は言いますが、日本の検査回数は、2040万6145回で、人口100万人あたり16万2902回で世界で143位という低さです。資本主義と共産主義の違いなのではなく、日本がただただ、ダントツで検査をしていないのです。

※Worldometer HP(2021年8月20日)
https://www.worldometers.info/coronavirus/?utm_campaign=homeAdUOA?Si%3Ca%20href=

 また、田村大臣は「酸素吸入が必要な中等症患者のための臨時の医療施設の確保」を訴えていますが、これはあくまで「酸素ステーション」であって、多くの医療関係者らが求めている「野戦病院」のことではなさそうです。入院施設でも、宿泊できる隔離施設ではない、「酸素ステーション」なるものを作るとは、いったいどういうことなのでしょうか。

 酸素吸入が必要な中等症の患者を運ぶのは、救急車なのでしょうか?そうでなければ、タクシーなどを使って自分自身で、あるいは家族などと同伴するのでしょうか?

 また、宿泊でもないならば酸素の吸入が必要な患者に、一定時間、酸素を吸入させたら、また帰す、ということなのでしょうか? 陽性者が街中を移動すれば、確実にそのリスクは増加します。そのリスクは頭にないのでしょうか?

 検査・隔離という感染拡大防止策と重症化予防、治療を同列に論じることも、厚労大臣としての資質に疑問を感じざるを得ません。

 8月17日のこの日刊IWJガイドでもお伝えしましたが、東京都医師会の尾崎治夫会長は、医師や看護師、医薬品や医療機材などの医療資源を集約して活用する「野戦病院」の必要性を訴え、「田村大臣に伝わっているはず。田村大臣からも『東京が協力してくれるなら本気で考える』という話も伝わってきている」と述べています。

※はじめに~15日、沖縄県でついに「医療崩壊」! 「重症」と「中等症2」用の病床がすべて埋まったことが明らかに! 東京都は7日連続で重症者が過去最多を更新、268人に! 東京都医師会の尾崎治夫会長は「早急に野戦病院を!」と政治・行政に訴え! 他方、臨床医が、検査で10人のうち7人が陽性(デルタ株)と悲痛な主張!
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/49278#idx-1

 尾崎会長の発言が本当であれば、なぜ田村大臣の口から「酸素ステーション」ではなく「野戦病院」の話が出てこないのか、田村大臣も厚労省としても、酸素ステーションでお茶を濁すつもりなのかもしれず、田村大臣の考えを確かめる必要がありそうです。

 田村大臣からの報告、ならびに各社記者と田村大臣の質疑応答の一部始終については、全編動画にてご確認ください。

※検査の拡充と隔離の徹底に関するIWJ記者の質問に「日本では法律上、憲法上、強制的に全国民に対しての検査はできない」と反論、中等症患者への臨時の酸素吸入医療施設の確保を強調!~8.20田村憲久 厚生労働大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495407

■<IWJ取材報告 2>止まらぬ感染拡大に大臣の表情も暗く。状況とデータが詳細に図示されるが対応策はなし。IWJは「野戦病院」や「中国のデルタ株収束」に関する質問を用意して臨むが指名されず~8.20西村康稔 新型コロナ対策担当大臣 記者会見

 8月20日午前11時頃より、西村康稔新型コロナ感染症対策担当大臣の記者会見が開催されました。

 会見冒頭、西村大臣より、新型コロナ感染症の感染状況についての報告がありました。東京都の主要地点の人出、全国の都道府県のステージ判断のための指標、人流および接触機会の低減強化に関して図表を示しながら報告がなされました。

 また、REVIC(株式会社地域経済活性化支援機構 Regional Economy Corporation of Japan)による、新型コロナ感染の拡大によって影響を受けた事業者に対する支援となる投資予定についても報告がなされました。

 大臣からの報告に続いて、各社記者との質疑応答となりました。

 産経新聞記者が、「コロナ対策として推奨されているテレワークが日本社会においてなかなか広まっていない状況について」、情報誌「FACTA」編集・発行人 宮嶋巌氏が「海外のようなワクチン接種済み証、ワクチンパスポートを日本で運用することを考えているか」について、ロイター記者が「自民党総裁選への出馬を考えているか」などを質問しました。

 IWJ記者は、以下のような質問を携えてのぞみましたが、指名されることはありませんでした。

 「8月4日の菅総理の会見で、『重症者や中等症で重い症状の人を除き、重症化リスクが低い中等症や軽症の人は自宅療養』という方針転換が打ち出され、そのため、救急隊が到着後、彼らが現場で搬送するかどうかを判断し、多くの場合は搬送せず、結果、病状が悪化し、死に到るケースも出て来ています。

 8月19日夜の朝日新聞デジタルほかの記事によると、妊娠中に新型コロナに感染し、自宅療養していた千葉県柏市の30代女性が、8月17日に産気づいたけれども入院を断られ、医師不在のまま自宅出産し、生まれた赤ちゃんが死亡するという痛ましいケースも起きています。

 日本政府は、このように症状の急変リスクを抱えた軽症患者を自宅に放置したままで、パラリンピックの開催を強行するのでしょうか? 『野戦病院』を設置し、自宅療養、患者放置をゼロにするおつもりはないのでしょうか?」

 「中国は、デルタ株による感染拡大を『検査の拡充』と『隔離の徹底』により収束に導きました。中国の人口は約14億人ですが、8月18日の新規感染者数は全土で28人で、100万人あたりに換算にすると、0.02人です。

 同じく8月18日の日本の新規感染者数は2万3917人と過去最多で、世界ワースト8位となっています。100万人あたりに換算すると190人となり、中国との差は歴然です。中国が採った手法は何も特別なものではありません。たとえどんな変異株が発生したとしても対応可能な普遍的なものです。これが『正解』なのだと、もう答えが出ているのではないでしょうか。つまり『検査の拡充』と『隔離の徹底』です。

 政府が現行の方針を変更するのか?しないのか?『しない』なら『しない』と明確なお答えをお願いします」

 会見の詳細は、ぜひ全編動画を御覧ください。

※止まらぬ感染拡大に大臣の表情も暗く。状況とデータが詳細に図示されるが対応策はなし。IWJは「野戦病院」や「中国のデルタ株収束」に関する質問を用意して臨むが指名されず~8.20西村康稔 新型コロナ対策担当大臣 記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495410

■<新記事紹介1>【特別寄稿】横浜市長選の新たな争点は「影の市長」菅首相の支配からの脱却! 市長選は菅首相への審判!「ハマのドン」藤木幸夫会長は「山中(竹春候補)が当選して菅は終わり」と断言!最新の出口調査では?

 22日に投開票日を迎える横浜市長選は、後半戦に突入し、菅義偉首相が全面支援をする小此木八郎・前国家公安委員長と、立憲民主党推薦の山中竹春・元横浜市立大学教授(共産・社民支援)との一騎打ち状態になりつつあります。

 取材を続けているフリージャーナリストの横田一氏によると、「それまで三位に食い込んでいた林文子市長がやや後退し、知名度が高く公約も高評価の田中康夫・元長野県知事に『出口調査で抜かれた』という情報も流れ始めた」とのこと。

 ところが、林氏支持が相対的に減った分、小此木氏支持が増えていればトップに躍り出ても不思議ではないが、実際には山中氏がややリードという情報も流れているのだといいます。

 「ハマのドン」と呼ばれる「横浜港ハーバーリゾート協会」の藤木幸夫会長は、横田氏の取材に、菅義偉総理が横浜市政の「影の市長」であることを認め、「山中が当選して菅は終わりですよ」と断言しました。

 なお、8月21日の、共同・テレビ神奈川他の出口調査によると、山中氏が40.6%、小此木氏が21.9%、林氏が12.5%、田中氏が11.9%となっています。

 横田一氏による横浜市長選の続報をIWJサイトにアップしましたので、ぜひご一読ください。

※【特別寄稿】横浜市長選の新たな争点は「影の市長」菅首相の支配からの脱却! 市長選は菅首相への審判!「ハマのドン」藤木幸夫会長は「山中(竹春候補)が当選して菅は終わり」と断言!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495430

 前回の記事第一弾は、こちらを御覧ください。

※【特別寄稿】横浜市長選は小此木八郎氏、山中竹春氏、林文子氏の三つ巴の戦いに! カジノ誘致予定地では「米中戦争」が勃発!「隠れカジノ推進派」候補でほとぼりが覚めたら米系カジノを誘致か!? 2021.8.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495355

■DAB(アフガン中央銀行)の保有資産90億ドルのうち、70億ドル(約7700億円)がニューヨークの連邦準備銀行に預けられている! このうちタリバンが使用できるのは、0.1%(約10億円)から0.2%(約20億円)! 他方で、北東部のパンジシール州に反タリバン勢力が集結!

 昨日もお伝えしたアフガン中央銀行の保有資産ですが、DAB(アフガン中央銀行)の総裁代行で、8月15日に米軍用機でアフガニスタンを出国したアジマル・アフマディ氏は、18日の一連のツイッターの中で、DABの保有資産が、先週の時点で、およそ90億ドル(約9900億円)だったことを明らかにしています。

 この保有資産の大半は、国際基準に従い、国債や金などの安全で流動性の高い資産で保有しているとしています。

※アジマル・アフマディ氏の18日のツイート
https://twitter.com/aahmady/status/1427883011207467009?s=20

 このDABの保有資産90億ドルのうち、70億ドル(約7700億円)がニューヨークの連邦準備銀行に預けられています。

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■<本日の撮りおろし初配信>本日午後8時より、8月15日収録「靖国神社参拝者・千鳥ヶ淵戦没者墓苑献花者へのインタビュー」を撮りおろし初配信します! 岩上安身による白井聡氏インタビューが、来週8月25日(水)午後6時半からに決定!

 第二次世界大戦の敗戦から76年となった8月15日。東京都千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で「戦争犠牲者追悼 平和を誓う8・15集会」が開催されました。IWJは千鳥ヶ淵戦没者墓苑での集会後、献花に訪れた方々にインタビューを行いました。

 本日は、このインタビューの様子を、撮りおろし初配信でお届けします。

 正午前、集会は参加者全員による黙祷から始まりました。

 集会には、主催者であるフォーラム平和の共同代表である藤木泰成氏、立憲民主党の近藤昭一衆議院議員、同じく立憲民主党の阿部知子衆議院議員、社民党幹事長の服部良一氏、戦争をさせない1000人委員会事務局長の内田雅敏氏が出席し、挨拶を行いました。

 主催者代表挨拶を行った藤木泰成氏は、「戦後76周年にあたり、戦争の惨禍に命を落とされた方々のまことの思いを受けとめ、二度戦争を繰り返さない。その決意を新たにし、誓いの言葉とさせていただきます」と述べ、戦争を二度と繰り返さないことを誓いました。

 立憲民主党の近藤昭一議員は、枝野幸男・立憲民主党代表による戦後76周年の談話を代読し、アジア諸国に及ぼした多大な損害を反省した上で、戦争の惨禍を繰り返さないことを誓いました。

 その後、集会を支援する団体の代表献花が行なわれた後、一般の方々の献花が行なわれました。

 IWJでは毎年、千鳥ヶ淵戦没者墓苑に献花に訪れた方と靖国神社に参拝に来た方にインタビューを行っています。今年はあいにくの大雨のため、屋根がある場所でお話をうかがえる千鳥ヶ淵戦没者墓苑のみのインタビューとなりました。

 最初に、父親をレイテ島の戦いで亡くし、毎年献花に来ているという80歳の男性Aさんにお話をうかがいました。

 IWJの「敗戦から76周年、政府は先の大戦の反省を活かしていると思いますか」との問いに対して、Aさんは、「僕は今年の防衛白書の報道を見ていて、あれは憲法違反ではないかとみている」と答えます。

 Aさんは、その理由として「中国が武力の予算も大きくなって、高度化している、それに対して日本も(武力を)拡張しなければならないという論理だ」と政府の思惑を指摘し、「それは武器と武器との拡張競争、我々の今の憲法では想定していないはず」だと批判します。

 続いて、毎年献花に訪れているという男性Bさんにお話をうかがいました。

IWJ「戦後76年経った今も尚、米軍基地が日本にあり、また、日本自身も、軍備を拡大していることについてどう思いますか」

Bさん「中国の脅威があるから、それに対抗するためには、しょうがないんじゃないでしょうか。中国の脅威が拡大しているから、軍備も増えていくのは当然じゃないでしょうか」

IWJ「日本が軍備を拡大すれば、激化する米中の覇権争いに巻き込まれるのではないでしょうか。それについては、どうお考えですか」

Bさん「それは、しょうがないのではないでしょうか。日本は西側にいますからね。中国とは、違いますから」

IWJ「それは米国と共に戦っていくということですか」

Bさん「はい。民主主義の国家ですからね。共産党は独裁国家ですからね」

IWJ「米中の戦争が起こった場合、中国は日本にある米軍基地やミサイル基地を狙うなど日本を舞台とした戦争になってしまうのではないですか」

Bさん「日本が第一線ですから、しょうがない。積極的にやらないとダメじゃないですかね」

IWJ「中国は人口をみても世界一で、工業生産もすでに米国を抜いている状態で、戦争をして勝てますか」

Bさん「西側がひとつになったら負けないことはないと思いますよ」

 Bさんは終始中国の脅威について語り、日本がアメリカなどの同盟国と一緒に、中国に対抗していくべきであるという姿勢を崩しませんでした。

 また、この日、靖国神社前では、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが、ハンガーストライキを行っていました。

 具志堅さんは、戦没者の遺骨が多数含まれているとみられる沖縄本島南部の土砂を、名護市辺野古の新基地の埋め立てに使う計画に反対しています。具志堅さんはこのハンストを、8月13日から続けており、この日で3日目となりました。

 IWJ記者は、具志堅さんにも単独インタビューを行いました。

 ハンガーストライキを始めた理由について、具志堅さんは「この問題を多くの方に知ってもらいたいから」と答えました。

 「沖縄にいる日本兵は全国から来ています。これは、沖縄だけの問題ではありません」。

 なぜ靖国神社の前を選んだかについて訊ねると、具志堅さんは「終戦記念日に、日本で一番戦没者のことを考える日だと思います。ご遺族、あるいは靖国神社に参拝に来られる方々に、戦争の犠牲者の遺骨が埋め立てに使われるかもしれないというような計画を、国が防衛省が立てたという事実を知ってもらいたい。それに撤回を求めるために、一緒に声を上げて欲しいというそのことを、伝えるためにここにきました」と答えます。

 続けて、激化する米中の覇権闘争の中、日本政府が続ける対米従属ありきの外交方針についてもお話をうかがいました。

IWJ「日本には、いまだに米軍の基地があります。米中の覇権争いが過激化し、戦争になったら日本にある米軍の基地などが標的となり、日本が戦争に巻き込まれる可能性があると思うのですが、いかがお考えでしょうか」

具志堅さん「これについては、とっても重要なことだと思ってます。これは、台湾有事になった時でも単純に日本が狙われる、あるいは、米軍と一緒に中国を攻撃するとかそんな問題にはしてほしくない」

 詳しくは、午後8時からの撮りおろし初配信をご視聴ください。

 仮に、その日の都合で見られなくても、会員になっていただければ、一般会員なら2ヶ月以内、見逃し配信を自由な時間に見られますし、サポート会員ならば、いつまでも、いつでも好きな時にコンテンツを無期限で視聴できます!

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【撮りおろし初配信・IWJ_YouTube Live】20:00~
靖国神社参拝者・千鳥ヶ淵戦没者墓苑献花者へのインタビュー
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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※戦没者遺族の80歳男性がIWJ記者の質問に政府を厳しく批判!「中国の武力予算拡大・高度化に日本も拡張するという論理は拡張競争! 今年の防衛白書は憲法違反だ!」~8.15靖国神社・千鳥ヶ淵墓苑参拝者へのインタビュー
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495314

 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20210821

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、浜本信貴、城石裕幸、仲川正紀、六反田千恵、中村尚貴)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/