日刊IWJガイド・番組表「関東大震災・朝鮮人虐殺から94年〜『負の歴史』を忘却しようとする小池百合子都知事らの『歴史改竄主義』を許すな! 本日、<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く【第一夜】を再配信!/本日、民進党代表選投開票!IWJは現場から生中継!」2017.9.1日号~No.1813号~


■■■ 日刊IWJガイド・番組表「関東大震災・朝鮮人虐殺から94年〜『負の歴史』を忘却しようとする小池百合子都知事らの『歴史改竄主義』を許すな! 本日、<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く【第一夜】を再配信!/本日、民進党代表選投開票!IWJは現場から生中継!」2017.9.1日号~No.1813号~ ■■■
(2017.9.1 8時00分)

★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>関東大震災・朝鮮人虐殺から94年〜「負の歴史」を忘却しようとする小池百合子都知事らの「歴史改竄主義」を許すな! 本日、「<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く第一夜」を再配信!(原佑介)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>
┠――【1】本日、民進党代表選投開票!IWJでは岩上さんが前原・枝野両候補にインタビュー!「共産党含む野党共闘」、「憲法改正」…政策の違いを比較!(小田和治)
┠――【2】「ゼロに近い金額までできるだけ努力する作業をやっている」!? 森友学園への国有地売却めぐり、財務省側が格安にする「努力」!?(小田和治)
┠――【3】防衛装備庁が「安全保障技術研究推進制度」で14件の研究課題を採択! うち6件は5年以内に計20億円を助成!?(ぎぎまき)
┠■<お知らせ>メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」を発行しました! 8月号は「『長州レジーム』から日本を取り戻せ! 歴史の闇に葬られた幕末の思想家・赤松小三郎の夢と明治維新の闇~ 岩上安身による拓殖大学・関良基准教授インタビュー」前編の続きです!(城石エマ)
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<はじめに>関東大震災・朝鮮人虐殺から94年〜「負の歴史」を忘却しようとする小池百合子都知事らの「歴史改竄主義」を許すな! 本日、「<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く第一夜」を再配信!
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 おはようございます。IWJテキスト班の原佑介です。

 今日から9月に突入しました。新学期が始まる9月1日は、18歳以下の自殺がもっとも多発する日だと言われています。「自殺のサイン」としては、「体調不良を訴える」「学校に行きたがらない」「宿題が手につかない」などが挙げられており、こうした兆候がみられた場合は軽視せず、子どもの気持ちに耳を傾け、心配していることを伝えてあげることが大事だそうです。

 他人とのつながりが希薄といわれる日本社会ではありますが、子どもたちの成長は社会全体で支えなければなりません。9月はイジメが多い月でもあるそうですから、イジメを目撃することがあれば、大人が止めに入ることも重要です。

 さて、今からちょうど94年前――1923年の今日、関東大震災が発生しました。死者・行方不明者は約10万5千人にものぼり、約37万棟もの建物が全半壊・焼失したといわれています。そして震災直後の混乱の中で、6000人以上の朝鮮人や中国人が、軍隊や自警団によって虐殺されました。

 この「朝鮮人虐殺事件」をめぐっては、小池百合子都知事が今年から朝鮮人犠牲者追悼式に追悼文の送付を取りやめると決定し、多くの批判の声が上がっています。続いて、追悼式が行われる東京・墨田区も、区長名で毎年送っていた追悼文の送付を見送ると決定。いずれも、「震災における遭難者への追悼は、同じ日に同じ公園内で行われる大法要に一本化する」などと説明しています。

・関東大震災 朝鮮人犠牲者追悼文、墨田区も取りやめ/東京(毎日新聞、2017年8月31日)
https://mainichi.jp/articles/20170831/ddl/k13/010/153000c

 関東大震災という自然災害の被災者と、関東大震災直後に人為的に虐殺された被害者とでは、犠牲や被害の意味がまるで違います。小池知事は会見で、朝鮮人虐殺の被害者を、「災害に続くさまざまな事情によって亡くなられた方々」などと表現し、「虐殺された方々」「殺された方々」という言葉を回避。さらに虐殺という史実についても、「様々な歴史的認識がある」などと、虐殺という「史実」そのものを曖昧にする姿勢を見せました。

※「極右政治家」の本性!「関東大震災での朝鮮人虐殺はなかったか?」との質問には明確に答えず!震災被災者を追悼したから虐殺被害者に追悼文を出す必要はない!?~小池百合子都知事会見 2017.8.25
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396292

 小池知事の姿勢は、差別主義、歴史改竄主義に加担するものに他なりません。日頃から「朝鮮人虐殺なんて捏造だ!」とわめいているネトウヨなどは、今回の小池知事の判断を大歓迎していますが、このネトウヨこそが、大規模な自然災害が起きるたびに、「朝鮮人が窃盗事件を起こしている!」「自警団を結成する」などと、まさに朝鮮人虐殺を彷彿させる「流言飛語」を意図的に飛ばしていることは忘れてはいけません。

 IWJは災害のたびに、震災情報を速報でお伝えするとともに、こうした「流言飛語」を徹底的に非難して報じていますので、改めてご確認ください。

※【広島土砂災害】災害に乗じて広がる流言飛語 「朝鮮人洗浄」を煽る「自警団」 ~反復される関東大震災「朝鮮人虐殺」の記憶 2014.8.31
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/165801

※熊本で最大震度7の巨大地震発生/関東大震災の朝鮮人虐殺を彷彿させるデマ・ヘイトツイートも多発!〜1日目IWJ速報ツイートまとめ 2016.4.14
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/296781

 「私は恐る恐る板塀の穴からのぞき見をしました。何人かの朝鮮人が目かくしをされて立たされ次々と銃で打ち殺されたのを見ました。大きなわめき声を今でも憶えております」(原田勝見、荒川区の南千住警察署)

 「腹をさかれ、6~7ケ月になろうかと思われる胎児が、はらわたの中にころがっていた。が、その女の陰部に、ぐさり竹槍がさしてあるのに気づいたとき、ぼくは愕然として、わきへとびのいた」(田辺貞之助、江東区大島)

 あまりに残忍で、目と耳をふさぎたくなる証言ばかりですが、2016年9月に刊行された西崎雅夫さんの著書『関東大震災 朝鮮人虐殺の記録~東京地区別1100の証言』には、1100にものぼる朝鮮人虐殺に関する証言が収められています。「一般社団法人ほうせんか理事」で、朝鮮人虐殺事件の「語り部」として活動されている西崎さんには、岩上さんがじっくりとお話をうかがっていますので、ぜひ御覧ください。

・「関東大震災 朝鮮人虐殺の記録~東京地区別1100の証言」
http://amzn.to/2vuDNmu

※「次々と銃で撃ち殺されているのを見ました」――数多の証言から辿る、関東大震災・朝鮮人虐殺の「真実」~岩上安身による「一般社団法人ほうせんか」理事・西崎雅夫氏インタビュー 2016.11.17
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/346096

 「東京付近の震災を利用し、朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内に於いて爆弾を所持し、石油を注ぎて放火するものあり 既に東京府下には、一部戒厳令を施行したるが故に、各地に於いて十分周密なる視察を加え、鮮人の行動に対しては厳密なる取締を加えられたし」

 これは、警察を所管していた当時の内務省が、震災発生の2日後の9月3日午前中に、全国の道府県宛に送信していた電報です。専修大学文学部教授・田中正敬氏は当時の資料を引用し、いまだに果たされていない政府の責任追及を続けていますので、どうか御覧ください。時の流れとともに、政府の責任も水に流してしまおうという小池知事らの姿勢がいかに許しがたいものか、よく理解できるはずです。

※いまだ棚ざらしにされている朝鮮人虐殺の政府責任「『負の歴史』を含めて、真摯に過去に向き合うことは、決して『自虐』ではない」 歴史学者らが集会 2014.5.21
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/141020

 日弁連の関東大震災朝鮮人虐殺調査委員会の責任者として事件の調査にあたった梓澤和幸弁護士は、岩上さん、澤藤統一郎弁護士とともに自民党改憲草案を読み解いた『前夜』の中で、次のように警鐘を鳴らしています。

 「関東大震災では、市民だけではなく、軍が直接700~800名を虐殺したことが、記録から明らかになっている。本来なら軍法会議で裁判があるはずだが、一切、行われなかった。つまり今度、大震災など自然災害があった場合、国防軍が、反政府主義者を虐殺しても記録に残らないということだ」

※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

 阪神・淡路大震災以降、21年間にわたって被災者の救済、災害関連法制にかかわってきた永井幸寿弁護士によると、関東大震災時には「戒厳」が実施され、司令官は治安目的で軍隊に武器の使用などを命じ、軍に対し、一般市民が組織した自警団への指示権を付与。この権限は現場で濫用され、軍隊や自警団が多くの朝鮮人を殺害しました。朝鮮人虐殺の原因は「大震災によるパニック」もありましたが、本当の引き金は「戒厳」にあったと指摘しています。

 自民党改憲草案は、震災時などに総理大臣や内閣に強大な権限を与える「緊急事態条項」を定めており、同条項は、地方自治体も政府の指揮下に置けるとしています。北朝鮮の脅威が煽られ、ヘイトスピーチが横行する中で、憲法改正によって緊急事態条項が導入されれば、朝鮮人虐殺が引き起こされた時代の「条件」が整ってしまうように思います。朝鮮人虐殺を過去の話として忘却せず、真摯に向き合わなければ、再び取り返しのつかない過ちを繰り返してしまうかもしれません。

※2016年最大の喫緊のテーマ! 「国家を守り、人権を制限するのが国家緊急権。多くの国で権力に濫用されてきた過去がある」 〜岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー 2015.12.19
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279662

※【IWJブックレビュー】「治安維持法の拡大」「関東大震災の朝鮮人虐殺」「ナチス独裁」――「国家緊急権」が招いた歴史上の悲劇! 永井幸寿著『憲法に緊急事態条項は必要か』(岩波ブックレット)
http://iwj.co.jp/feature/book/archives/1393
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 IWJでは本日19時から、「<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く 第一夜」を再配信します。『九月、東京の路上で』の著者の加藤直樹さんと岩上さん、IWJスタッフが朝鮮人虐殺の引き起こされた現場を実際に歩き、実際に現場でどんな凄惨な出来事があったかを振り返っています。本日の再配信をお見逃しなきよう、よろしくお願いします。

・「九月、東京の路上で」
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※【IWJ追跡検証レポート】『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く 2014.8.29
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/165254

 ここでご紹介した関東大震災・朝鮮人虐殺に関するIWJの記事は、ほんの一部です。IWJの取材活動は、会員様の会費で支えられています。まだ会員登録がお済みでない方は、この機会にぜひご登録いただき、IWJの活動をお支えください。

※会員登録はこちらからよろしくお願い致します。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 IWJの活動費の半分は、皆様からのご寄付によってまかなわれています。現状の活動規模を維持するには、年間6000万円のご寄付が目標となっており、1か月換算では500万円のご寄付を必要としています。残念ながら、先月8月はお寄いただいたカンパが非常に少なく、100万円少しにとどまってしまいました。今後もIWJが活動を継続できるよう、皆様のご支援をどうぞお願いいたします。

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

<8月30日発行日刊IWJガイド内で引用した朝日新聞デジタル記事に関するお知らせ>

 8月30日発行の日刊IWJガイド<はじめに>の中で引用している朝日新聞デジタル8月29日付けの記事「日本の領空を2分間飛翔 中距離弾道ミサイルの可能性」(http://www.asahi.com/articles/ASK8Y34NHK8YUTFK00C.html)について、読者の方から「『日本の領空』とは書いておらず、『日本の上空』となっています」とのご指摘を受けました。

 ご指摘を受けIWJが確認したところ、8月31日現在、当該記事は「日本の上空を2分間飛翔 中距離弾道ミサイルの可能性」(http://www.asahi.com/articles/ASK8Y34NHK8YUTFK00C.html )とタイトルの「領空」が「上空」に変わっており、文中の小野寺五典防衛相のコメントとしての「領空」の部分も「上空」と書き換えられていました。

 IWJが朝日新聞に確認をしたところ、朝日新聞より、「速報段階では『領空』と報じたものの、取材を重ねた結果『上空』と後日修正した」との回答を得ました。なお、防衛省も、小野寺防衛相が「領空とは発言していない」とコメントしています。

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◆中継番組表◆

**2017.9.1 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch4】11:00頃~「『9・1朝鮮人犠牲者追悼式典』、『関東大震災石原町犠牲者慰霊祭』現地レポート」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4

 墨田区横網町公園より現地の模様を中継します。
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【Ch6】13:00~「民進党 代表選出選挙 臨時党大会」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6

 民進党 代表選出選挙 臨時党大会を中継します。議案は党規約および代表選挙規則に基づく代表選挙。
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【再配信・YouTube Live】19:00~「<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く 第一夜」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2014年8月収録の、IWJ追跡検証レポート『九月、東京の路上で』第一夜を再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/165254
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▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲

【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5

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◆中継番組表◆

**2017.9.2 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch4】16:00~「関東大震災94周年 韓国・朝鮮人犠牲者追悼式」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4

 「一般社団法人ほうせんか」主催の追悼式を中継します。
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【ツイキャス・IWJエリアCh1・大阪】17:30~「日本共産党近畿ブロック比例代表そろいぶみ街頭演説」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1

 日本共産党の近畿ブロック比例代表そろいぶみ街頭演説を中継します。
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【再配信・YouTube Live】20:00~「<IWJ追跡検証レポート>『九月、東京の路上で』~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く 第二夜」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2014年8月収録の、IWJ追跡検証レポート『九月、東京の路上で』第二夜を再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/165254

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「加計孝太郎と安倍晋三を詐欺容疑で告発します」~加計学園問題を追及している黒川敦彦氏らが集会――安倍やめろ! 8・29緊急市民集会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396603

「辺野古新基地がいらないということにも完結した哲学がある! 一個大隊規模が沖縄にいることが抑止の計算上どんな意味があるのか?」元内閣官房副長官補・柳澤協二氏―新外交イニシアティブ訪米報告会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396607

「もう少し大人の頭で考えてください!」原子力規制委・田中俊一委員長が詰め寄る記者に激怒! 答弁拒否も―柏崎刈羽原発安全審査が最終盤、東電・福島第一汚染水の具体的処分方法示さず、規制委も触れず
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396686

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<お知らせ>メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」を発行しました!8月号は「『長州レジーム』から日本を取り戻せ!歴史の闇に葬られた幕末の思想家・赤松小三郎の夢と明治維新の闇~ 岩上安身による拓殖大学・関良基准教授インタビュー」前編の続きです!
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 IWJでは毎月末、岩上さんによる有識者の方への単独インタビューをフルテキスト化し、読みやすいように再構成したうえで詳細な注釈を付した大ボリュームのメルマガ「岩上安身のIWJ特報!」を発行しています。8月は7月に続き、6月6日におこなわれた、岩上安身による拓殖大学・関良基准教授インタビュー(その1)の残り半分をテキスト化しました。インタビューの動画は以下のURLからご確認ください。

※「長州レジーム」から日本を取り戻す! 歴史から消された思想家・赤松小三郎の「近代立憲主義構想」を葬った明治維新の闇~岩上安身による拓殖大学・関良基准教授インタビュー・その1 2017.6.6
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382111

 来年2018年が明治150年であることから、「明治の精神に学び、日本の強みを再認識する」と明治礼賛にひた走る安倍政権。8月29日には、関連事業として、神奈川県大磯町にある初代総理大臣・伊藤博文の邸宅が一般公開向けに整備されることが報じられました。

・伊藤博文邸 政府が整備へ 明治150年事業で(毎日新聞、2017年8月29日)
https://mainichi.jp/articles/20170830/k00/00m/020/092000c

 しかし、安倍政権が明治礼賛をし、マスコミが政府の主張を垂れ流す中に、「明治維新」の正しい姿を伝えているものがどれほどあるでしょうか?

 関氏は著書『赤松小三郎ともう一つの明治維新』の中で、明治維新の影で幕末の上田藩士・赤松小三郎が歴史から消されていることに注目しています。赤松は、「普通選挙」や「国権の最高機関としての議会」「教育の権利と平等」「法の下の平等」「個人の尊重」「職業選択の自由」など、現在の日本国憲法にも匹敵するような「近代的」な憲法を提唱していました。しかし、赤松の名を知る人はほとんどいません。

 明治時代と言えば、日本が近代化した時代としてのイメージが先行していますが、政治的には日清・日露戦争に見られるように、侵略国家・日本としての道を切り開いた時代でもあり、赤松のような近代的な思想を踏み潰した時代でもあります。

 例えば伊藤博文について、彼は千円札の顔としてもよく知られ、日本の初代内閣総理大臣となった人物ですが、実際には英国公使館焼き討ちに参加し、塙忠宝・加藤甲次郎を暗殺するなど、「志士」ときれいな呼ばれ方をされてはいますが、事実上のテロリストであることを、このインタビューでは明らかにしています。

 他にも坂本龍馬や勝海舟など、世間で語られる「偉人」と現在呼ばれる人々が、実際には何をしたのかが次々と暴かれ、幕末から明治維新にかけての見え方が変わります。安倍政権が持ち上げる「明治」とは、美しく改竄され、そして赤松はじめ、光を当てられるべき人間が次々と暗殺され、歴史から存在の痕跡そのものが消し込まれて今に至る、そのスタート地点なのだということがよくわかります。

 その明治時代をやたらと礼賛し、あろうことか「明治の精神に学び、日本の強みを再認識する」などと謳う安倍政権が目指すのは、明治維新とその後の対外侵略戦争を主導した明治から1945年まで、つまり第二次大戦で壊滅的な敗戦に至るまでの体制なのでしょう。関氏はこの体制を、「長州レジーム」と呼び、「『長州レジーム』から日本を取り戻さなければならない」と訴えます。

 7月と8月にかけて発行した「IWJ特報!」では、赤松の思想に詳細に分け入ったり、一般的に「維新三傑」として知られる西郷隆盛・大久保利通・木戸孝允らのうち2人が赤松の暗殺に関与していた可能性があるなど、「ヒーロー」たちの知られざる素顔に迫ったりと盛りだくさんの内容です!

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※【第322-325号】岩上安身のIWJ特報! 「長州レジーム」から日本を取り戻せ! 歴史の闇に葬られた幕末の思想家・赤松小三郎の夢と明治維新の闇岩上安身による拓殖大学・関良基准教授インタビュー(その1) 2017.8.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/394996

 これまで「IWJ特報!」では、緊急事態条項をはじめとする自民党改憲案の問題点から、安倍政権が進める「英語化」政策、さらには歴史修正主義・改竄主義の問題など、様々なトピックを扱ってきました。「動画で全編を見る時間がない」「自分の目で、岩上さんのインタビューを読んでみたい」という方は、ぜひフルテキスト化された「IWJ特報!」をお読みください!

※【第315号-321号】岩上安身のIWJ特報! 国家戦略特区で国民の財産を私物化!? 加計学園による獣医学部新設問題の真相に迫る 日本獣医師会顧問・北村直人氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/387449

※【第305-314号】岩上安身のIWJ特報! NSAによる巨大監視システムの実態に迫る スノーデン氏が日本人に伝えたいこととは ジャーナリスト・小笠原みどり氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/380336

※【第296-304号】岩上安身のIWJ特報! なぜ、安倍総理は日本国憲法を忌み嫌うのか 「戦前回帰の情念」、その正体とは? 戦史研究家・山崎雅弘氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/376510

※【第288-295号】岩上安身のIWJ特報! 「英語化」が、日本社会を粉々に破壊する!? 新自由主義と「言語帝国主義」の野放図な拡大を阻止せよ! 九州大学准教授・施光恒氏インタビュー 第二弾
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/376486

※【第282-287号】岩上安身のIWJ特報! 日本語が「国語」から「現地語」に転落するとき 安倍政権による「英語化」政策を警戒せよ! 九州大学准教授・施光恒氏インタビュー 第一弾
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/376304

※【第275-281号】岩上安身のIWJ特報! 立憲主義を「保守」することの意味 憲法学の「権威」が語る、自民党改憲案の危険性 東京大学名誉教授・樋口陽一氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/376189

※【第266-274号】岩上安身のIWJ特報!「改憲勢力3分の2」で現実化する「ナチスの手口」 ヴァイマル末期と酷似する現代日本 東京大学教授・石田勇治氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/376108

※【第254~260号】岩上安身のIWJ特報! 災害対応に「緊急事態条項」は不要! ~安倍政権の卑劣な「惨事便乗型全体主義」を警戒せよ! 永井幸寿弁護士インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/312256

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 それでは今日も1日、よろしくお願いします!

※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
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