日刊IWJガイド・番組表「沖縄取材2日目!オスプレイ墜落現場近くでIWJの原佑介記者が東恩納琢磨・名護市議にインタビュー/新着記事☆国際法違反の『琉球処分』はアジア侵略の礎だった!鹿児島大・木村朗教授と琉球新報・新垣毅編集委員に岩上さんが訊く!/韓国から帰国した安道幹記者よりみなさまにご寄付・カンパのお願い」2016.12.16日号~No.1554号~


■■■ 日刊IWJガイド・番組表「沖縄取材2日目!オスプレイ墜落現場近くでIWJの原佑介記者が東恩納琢磨・名護市議にインタビュー/新着記事☆国際法違反の『琉球処分』はアジア侵略の礎だった!鹿児島大・木村朗教授と琉球新報・新垣毅編集委員に岩上さんが訊く!/韓国から帰国した安道幹記者よりみなさまにご寄付・カンパのお願い」2016.12.16日号~No.1554号~ ■■■
(2016.12.16 8時00分)

おはようございます。IWJ記者のぎぎまきです。

東京は昨日の日中からすっかり冷え込み、ブルブルと震えながら屋外でカメラを回していた私ですが、本格的な冬の到来です。皆様、体調は崩されてないでしょうか。

昨日15日、市民20名弱が官邸前でサイレントスタンディングを行いました。その目的は、オスプレイ墜落事故を受けて外務省、防衛省、官邸へ申し入れのため上京する、沖縄の翁長雄志知事を激励するためです。その後は別の市民団体が防衛省に緊急申し入れをし、墜落事故の真相究明を求めました。それぞれIWJ Ch6で配信しました。編集が終わり次第、記事を掲載する予定です!

非常に気になったのは、今回の事故を受けても防衛省がオスプレイ運用の安全性を米軍任せにしている事実が明らかになったこと。

私が話を聞いた市民の多くは、主権さえ放棄したように見える日本政府と、その深刻な事態に気づいていない多くの日本国民、そしてそんな国の未来がどうなるのかと、皆さん、強い危機感を抱いていました。

12月15日未明、第192臨時国会が事実上閉会しました。今国会は強行採決に次ぐ強行採決で、TPP、年金カット法案、カジノ法案が連続して成立してしまい、安倍政権がいかに国会を軽視し、国民を軽視しているかを、嫌というほど見せつけられました。

これで内閣支持率が下がらないというのですから、異常というほかはありません。深刻で重要なニュースであればあるほど、もたもたと扱いも小さく、報じる大手メディアは、権力を監視するという使命を自ら手放してしまったのではないか、と言わざるを得ません。

今日のガイドは各記者からの報告が盛りだくさんです!韓国取材から戻ってきた安道幹記者、そして昨日から沖縄取材を開始した原佑介記者が登場しますのでぜひ、最後までお読みください!新着記事もご紹介します!

本ガイドはIWJの定額会員の方のみを対象に、フルバージョンでお届けしています。各記者の報告はもちろん、世の中に溢れる重大ニュースをIWJ目線で切り出した<ニュース・フラッシュ>のコーナーも、最新の時事ネタが分かりやすくまとまり、大変便利です!ぜひ、定額会員となり、フルバージョンの日刊ガイドをご購読ください!

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原記者は今日も現場からリアルタイムでキャス中継!遠征取材にはとくに飛行機代やレンタカー代、宿泊費など多くの費用がかかります。また、現地の取材をサポートするため、社内の全セクションが慌ただしくなり、ルーティン・ワークに加えイベントの準備なども重なり、「師走」という名にふさわしく、今、事務所内はてんやわんやです!

スタッフが仕事に没頭できるのも、無事に給料が支払われ、生活ができるからです。11月の給与支払いは、皆さまからカンパやご寄付をお寄せいただき、岩上さんが新たに自らの貯金を切り崩すことなく支払われました。IWJからのSOSにお応えいただいたこと、心から感謝申し上げます。

しかし、IWJの財政難はそれでもまだ深刻で、このままの規模で来年の7月末まで、活動を続けると仮定すると、あと3千万円が足りない状況に変わりはありません。年内にご寄付がある程度集まらない場合、思い切ったリストラをするしかない、と代表の岩上さんは明らかにしています。どうぞ、みなさまのご寄付・カンパでIWJをお支えください。

※【岩上安身のツイ録】岩上安身の健康もIWJの財政も崖っぷち!ですが、倒産したり死ぬヒマはなし!日本は有史以来の危機に直面!!
IWJに仕事をさせてください!ご支援をお願いします! 2016.12.4
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/349482

※ご寄付・カンパのお願い
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

さて、岩上さんは昨日、島根大学名誉教授で『「神道」の虚像と実像』(講談社現代新書)の著者である井上寛司氏に3回目となる単独インタビューを敢行。近代と戦後を扱った今回は、16時30分に始まり、終了したのは23時前。またしても6時間を超えるロングインタビューとなりました!

教育勅語や靖国神社は、大日本帝国において「国家神道」が政治的イデオロギーとして発動される際、どのような役割を果たしたのか?そして「神道は太古から連綿と続く日本固有の民族宗教である」というドグマは、戦後、どのようなかたちで温存されたのか。井上氏にたっぷりとお話いただきました。

年が明け、お正月には神社に初詣に行かれる方も多いと思います。その前にぜひ、ご覧になっていただきたいと存じます。全国各地の神社が、『古事記』『日本書紀』の天皇神話とセットになり、古代・中世・近世・近代にかけてどのように再編されてきたのか、とてもよくわかるインタビュー・シリーズとなっていると思います。

動画全編は、編集作業が完了次第、ユーストリームのチャンネル1とツイキャスで配信しますので、どうぞご注目ください!

先ほど「イベントの準備」とお伝えしましたが、お馴染みの「ロックの会」が12月21日に迫っています!「2016年忘年会(仮題)」として、一夜限りで復活します!残念ながら、岩井俊二監督が急に渡米しなくてはならなくなり、欠席。そのため今回は、実質的に岩上さんオーガナイズの形となりそうで、ただ今、事務班がお越しいただけるゲストの方へのアポイントを必死に取っています。

充実した一夜になること間違いなしです。詳細については決まり次第、ご報告いたしますが、すでに参加ご予約も受け付けを開始しておりますので、ご都合の良い方はぜひ、ふるってお申込みください!

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◇ 日時:2016年12月21日(水)20:00開始~22:30終了
◇会場 代官山 カフェラウンジ UNICE(ユナイス)
http://www.unice.jp/
東京都渋谷区恵比寿西1-34-17 Za HOUSEビルB1
Tel: 03-5459-8631

※ご来場人数把握と会場整備のため、下記フォームよりご予約をお願いします!

【ご予約受付フォーム】
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdR1Z8Be5JjIxBHKdqXJ9Tp4pW6Xq49V8aHjb6ExUjiL7bGhw/viewform
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なお、IWJとしてもロックの会とは別途、今年は開催をとりやめとさせていただいた、「饗宴」に代わるイベント&パーティーを企画中です。

※岩上安身より、IWJ年末恒例シンポジウム「饗宴」開催とりやめのご報告と、緊急のご支援のお願い 2016.11.16
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/345856

こちらは、現在のIWJの窮状に鑑み、IWJとしては初の試みとなる「ファンドレイジング・イベント&パーティー」にさせていただこうと考えております。まことに勝手ながら、イベントの参加費にみなさまからのご寄付分を上乗せした、少し高めのお金をいただこうと考えているもので、経費を差し引いた売り上げは、IWJの活動費へ回させていただきます。日時、会場などが決まりましたら、お知らせします。師走の忙しい時ではありますが、ぜひ皆さま、お運び下さいませ!

★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>日ロ首脳会談で2島先行返還の可能性?地元・山口でもてなし準備に勤しむ安倍総理のもとに、またも大遅刻してやってきたプーチン大統領/「カジノ法案」がついに成立、日本でカジノがついに解禁される…徹底抗戦に出なかった民進党・蓮舫代表「責任をもった判断をした」(城石エマ、ぎぎまき)
┠■<取材報告>沖縄より(原佑介)
┠■<★新着記事★>国際法違反の「琉球処分」はアジア侵略の礎だった!『沖縄の自己決定権』に迫る!「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会」鹿児島大・木村朗教授と琉球新報・新垣毅編集委員に岩上さんが訊く!(原佑介)
┠■<★岩上さんによるインタビュー予定★>「プロパガンダ研究シリーズ」~岩上さんが元博報堂社員で『原発プロパガンダ』著者の本間龍氏に、インタビュー第3弾を敢行!
┠■<★韓国からの帰国報告&お知らせ★>遅れてすみません!帰国後、はじめてのご挨拶です!あわせて、セウォル号事故の真相究明を求める「4.16連帯」の常任運営委員イ・テホ氏へのインタビュー記事をUPしました!~IWJへのご支援をよろしくお願いいたします!(安道幹)
┠■わとはぷ~What happened today?(福田玲子)
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◆中継番組表◆

**2016.12.16 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【ツイキャス・IWJ_OKINAWA1】随時中継「オスプレイ墜落事故が起きた沖縄県名護市 現地の模様」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1
※オスプレイが墜落した沖縄から、IWJ・原佑介記者が現地の模様を中継します。

【オスプレイ墜落!緊急配信!Ch4】16:00~「『安倍総理の「国家催眠」に引っかかるな』~前泊博盛氏が日米同盟の現実を解説──『オスプレイが首相官邸に落ちたら、米軍が官邸を封鎖するだろう。日本は主権国家ではなく属国だから』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※2015年12月19日収録。沖縄国際大学大学院教授の前泊博盛氏を講師に迎えて開催された、「なぜ、どうして、強行? 辺野古の新基地建設 日米地位協定に見る『日米同盟』の現実」の模様を再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279652

【オスプレイ墜落!緊急配信!・Ch1】19:00~「『高江は「安保のみえる森」だ』沖縄 高江区住民・ヘリパッドいらない住民の会 伊佐真次氏インタビュー 」
UST視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2013年4月2日収録。高江区が抱えるヘリパッド建設問題は、1996年のSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意が発端。合意では、沖縄の米軍基地の整理・縮小が標榜されているものの、伊佐氏は「むしろ、基地の『機能強化』の面が大きい」と述べました。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/72017

▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲

【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5

【IWJ_TOKYO8】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=tokyo8

【IWJ_IBARAKI1】19:00頃~「第212回原電いばらき抗議アクション」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=ibaraki1

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◆中継番組表◆

**2016.12.17 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_HOKKAIDO1】14:00~「緊急シンポジウム『市民が変えるx政治を変える 市民と野党の共同で安倍政権の暴走を止めよう!』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=hokkaido1
※「市民の風・北海道」、「医療九条の会・北海道」、「市民連合北広島」らが主催で開催されるシンポジウムを中継します。

【オスプレイ墜落!緊急配信!・Ch1】19:00~「日本全土が戦場に 在日米軍はまず逃げる!? 米軍『統合エアシーバトル』全容判明 伊波洋一元宜野湾市長インタビュー」
UST視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2013年4月2日収録。元宜野湾市長の伊波洋一氏に、沖縄県民の米軍基地問題やオスプレイ配備に対する民意とその変化、また、米軍の動向からみた基地移設の真意について、岩上安身が聞きました。米軍の統合エアシーバトル構想について伊波氏は、在日米軍が機能せず、「日本全域がバトルゾーン(戦場)になる」と警鐘を鳴らしました。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/72007

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

米海軍オスプレイが沖縄沖で墜落、大破…米軍幹部の「被害がなくて感謝されるべき」発言で明らかになる米の「植民地意識」
日本政府は1機200億円の桁違いの高額で17機を購入・配備予定
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/352476

「安保法制に反対の声をあげる会員を処分するな!!」「名誉会長がお元気であれば、『この状態は間違っている』と声明を出しているはず」――創価学会本部前で抗議のサイレント・アピール
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/351645

続いては、沖縄でオスプレイ墜落の現場を取材する原佑介記者より、ご報告いたします。

■<取材報告>奪われた日本の「主権」!米軍の支配下に置かれた「異様」な光景〜オスプレイ墜落の事故現場、大破した機体の残骸が散る沖縄の海から取材報告!

おはようございます。IWJ記者の原佑介です。

昨日はオスプレイの墜落事故現場となった名護市・安部(あぶ)地区の海岸で現地取材してきました。そこには、日本とは到底思えない、異様な光景が広がっていました。

規制線が張られ、オスプレイの残骸が散る沖縄の海。そこは米軍以外の立ち入りを拒否する「特区」となっており、日本の「主権」など幻想に過ぎないのだという事実を痛いほど突きつけられた思いでした。

現地が実際にはどんな様子か、現場にこられない方々に少しでも伝えたいと思い、多くの写真を並べてレポートをまとめましたので、ぜひ現地の様子をご覧ください!

※【IWJルポルタージュ】あっさり奪われた日本の「主権」!米軍の支配下に置かれた「異様」な光景〜写真でみるオスプレイ墜落の事故現場、大破した機体の残骸が散る沖縄の海
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/352462

「あれが“不時着”した姿ですか」――。

一緒に現地を歩いてくださった地元・名護市議会の東恩納琢磨議員は、「海の藻屑」と化したオスプレイの残骸を眺め、苦笑しました。

「政府や米軍の発表を鵜呑みにして情報を流す。メディアは、何に加担しているのか。一歩間違えたら事故現場は集落ですし、その時間帯は、海でいざり漁(大潮の干潮時に出かける漁のこと)をしている人たちもいました。それを『不時着』とは、よく言えたものです」

日本のメディアは、政府の広報さながら、今回の墜落事故を「不時着」と表現し、事故の矮小化に加担しています。オスプレイ墜落事故をめぐる各主要メディアの報道は昨日アップした下記記事にまとまっていますので、ぜひご覧ください!

※米海軍オスプレイが沖縄沖で墜落、大破…米軍幹部の「被害がなくて感謝されるべき」発言で明らかになる米の「植民地意識」 日本政府は1機200億円の桁違いの高額で17機を購入・配備予定 2016.12.15
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/352476

東恩納議員は、オスプレイの墜落事故を受け、より辺野古新基地建設に反対する決意を固めたといいます。

「(もし基地を受け入れてから)今回のような事故が起こったら、『あんたたちが新基地建設に賛成したんでしょ』と言われることは目にみえています。ここで人身事故が起こったら、『あんた方が自分で事故を招いたんだ』と」

ドイツのヒトラーもすぐに誕生したわけではない、という東恩納議員。「誰かに何かが起きても、国民は自分には関係ないと思い、黙っていました。そして、自分の身にきたときに声を出してももう遅かった」と述べ、沖縄はずっと基地反対の声をあげていると指摘。「沖縄だけのことだと思って黙っていたら、本土にも必ず降り掛かる」と警鐘を鳴らしました。

さっそく記事化しましたので、ぜひ東恩納議員の指摘に耳を傾け、拡散ください!

※「感謝しろ」だと!?米軍幹部が露わにした植民地意識!「新基地建設を認めれば『あんたたちが招いた事故だろ』と言われる」〜オスプレイ墜落現場を地元・名護市議の東恩納琢磨氏と歩く 2016.12.15
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/352506

IWJの沖縄取材には、経費がかかっています!往復の飛行機代だけでも零細企業のIWJには高額ですが、沖縄は車がなければ取材もままならず、どうしてもレンタカー代、ガソリン代がかかってしまいます。また宿泊費も、今のIWJには負担となります。

それでも、こんな重大事故を「不時着」などと言ってのけるようなメディアには任せておけないという思いもあり、現地取材を続けています!どうか皆さま、緊急のご寄付・カンパでIWJの取材活動をご支援ください!よろしくお願いします!

※ご寄付・カンパをよろしくお願いします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

続けて、原佑介記者より新着記事のご案内です。

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■<★新着記事★>国際法違反の「琉球処分」はアジア侵略の礎だった!『沖縄の自己決定権』に迫る!「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会」鹿児島大・木村朗教授と琉球新報・新垣毅編集委員に岩上さんが訊く!

おはようございます。IWJテキスト班の原です。

県民がどれだけ強く反対しても基地を押しつけ、県民が抵抗すれば本土から送り込まれた機動隊員らが暴力をもって排除にかかる。機動隊員は地元住民を「土人」と罵倒し、日本政府はこれを差別と認めず容認する――。

なぜこんな沖縄差別がまかり通っているのでしょうか。

岩上さんが12月4日、「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会」の共同代表の木村朗(あきら)鹿児島大教授と同呼びかけ人の琉球新報・新垣毅(あらかき つよし)報道部長にインタビューし、「沖縄の自己決定権」と「東アジア共同体構想」をメインに話をうかがいました!

琉球処分以降、沖縄は国家の「捨て石」として沖縄戦で莫大な犠牲を強いられ、米軍の占領時代を経て、本土「復帰」後の今も膨大な米軍基地が押しつけられています。こうした沖縄差別の根源はどこにあるのでしょうか。

西洋列強国の脅威が日本に迫りはじめた幕末から、幕府や明治政府は琉球を「捨て石」としてみなしてきました。

常陸水戸藩の藩主・徳川斉昭(なりあき)は、フランスが琉球を占領する可能性を耳にし、「琉球が奪われても、日本から援軍を送り、フランスに多数の犠牲者が出れば、小さな琉球を支配することさえこれだけ血を流すのだから、日本占領は何十倍もの犠牲を覚悟しなければならないと考え、日本攻撃を差し控えるだろう」と琉球の『捨て石』作戦を提唱しました。

インタビューで新垣氏は、「結局この案は採用されなかったが、政治の中枢の人間のこうした考え方は今に続くものがある」と指摘しています。

他方で琉球は、中国、薩摩と「二重の主従関係」を続けながらも、独立国としての地位を維持してきました。沖縄の地政学上の優位性に目をつけた米国、オランダ、フランスと、不平等ではあるが修好条約も締結しており、この事実は、独立国として承認されていた証でもあります。

結局、1879年、武力による強制的な併合「琉球処分」によって日本の一部として組み込まれてしまいました。歴史を紐解くと、琉球は、アジアで覇権拡張を目指す明治政府の最初の犠牲者だったといえます。

そして琉球の国民は、日本本土による差別を恐れ、「生活改善運動」と称して独自の文化を捨て、日本人に同化しようとしましたが、その結末が、「国家への従属を義務づけられた「臣民」として、「お国のため」に集団自決にまで追い込まれた「沖縄戦」だったといえます。

インタビューで新垣氏は、琉球処分から現在に至るまでの琉球の歴史を振り返りつつ、日本政府の一方的な琉球処分は、当時の国際法が禁じた「国の代表者への強制」にあたると指摘。ウィーン条約法条約51条にもとづき、現在から遡って「主権=自己決定権」の保障を要求できるとする研究者らの見解を紹介しました!

さらにインタビューでは、スコットランドの例などをもとに、「沖縄独立」の可能性なども探りつつ、鳩山政権が目標に掲げたものの、文字通り潰された「東アジア共同体構想」について、木村教授を中心に話をうかがいました。沖縄問題の決定版とも言えるインタビュー、ぜひご覧ください!!

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※国際法違反の「琉球処分」はアジア侵略の礎だった!『沖縄の自己決定権』に迫る!「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会」鹿児島大・木村朗教授と琉球新報・新垣毅編集委員に岩上安身が訊く! 2016.12.4
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/349501
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┠■<★岩上さんによるインタビュー予定★>「プロパガンダ研究シリーズ」・岩上さんが本間龍氏にインタビュー第3弾を敢行!

おはようございます。日韓ガイドの発行を担当させていただいております、段田亜由美と申します。

来たる12月19日、18時からの予定で、岩上さんが、元博報堂社員で『原発プロパガンダ』著者の本間龍氏に、第三弾となるインタビューを行います。

岩上さんは、近代から今にいたるまでの日本史を読み解く上で非常に重要な鍵となる、メディアによる国民のコントロール、すなわち「プロパガンダ研究」に、精力的に取り組んでいます。

このテーマに伴いお話をうかがっている、近現代史研究者で『大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争』の著者、辻田真佐憲氏、編集者・広告の収集・研究者で「原発ユートピア日本」の著者、早川タダノリ氏、そして今回の本間龍氏それぞれのインタビューは、少しずつ異なった切り口ゆえに、あわせてご覧いただくことで各々が有機的に結びつき、立体的に見えてくるものがあります。

また大手広告会社におられた本間氏のお話は、多発する過労死の問題に、早川氏のお話は、年々増え続ける「日本スゴイ!」系の自画自賛本や番組の問題に、そうして辻田氏のお話は、事実上の「墜落」でありながら「着水」「不時着」などと言い替えられている、オスプレイ事故の、まさに「大本営発表」問題にもつながっています。

3氏が語る問題は、実はけして「過去」のものではなく、現在の、あるいは遠くない未来の私たち自身に、かかわってくる問題でもあるのです。これらのインタビューを、ぜひあわせて御覧ください!

※40年間で2兆4000億円もの「電気代」が原発プロパガンダに消えた!? 日本のメディアを牛耳る巨大広告代理店「電通」の実態に迫る!~岩上安身が『原発プロパガンダ』著者・本間龍氏に訊く 2016.10.13
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/338266

※元博報堂・本間龍氏がスクープ証言!「電通過労死事件」で安倍総理が「オリンピック」への影響を懸念!電通・石井社長が官邸に呼び出されていた!?岩上安身が独占インタビュー!(続編) 2016.11.11
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/344919

※歌劇、講談、浪花節・・・そして「萌えミリ」から『シン・ゴジラ』まで!? 日本軍が注目した「たのしいプロパガンダ」、その実態とは? 岩上安身が近現代史研究者の辻田真佐憲氏に訊く!前編 2016.10.27
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341950

※2016/11/25 「撤退」は「転進」に、「全滅」は「玉砕」に――嘘とデタラメと捏造の限りを尽くした「大本営発表」、その知られざる実態とは? 岩上安身が近現代史研究者の辻田真佐憲氏に訊く!後編
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/347519

※平和」「未来」「安全」・・・ってホント!? 読売新聞にはじまる膨大な広告群がでっち上げてきた「原発の安全神話」を解体する!~岩上安身が『原発ユートピア日本』著者・早川タダノリ氏に訊く 中編 2016.11.5
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/343917

※『主婦の友』が「アメリカ人をぶち殺せ!」――大日本帝国の過激で珍妙な「戦争プロパガンダ」~現在に至る「自画自賛」の系譜を岩上安身が『神国日本のトンデモ決戦生活』著者・早川タダノリ氏に訊く! 前編 2016.10.18
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/339622

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続いては、大統領退陣に揺れる韓国を取材してきた、安道幹記者よりお知らせです。

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■<★韓国からの帰国報告&お知らせ★>遅れてすいません!帰国後、はじめてのご挨拶です!あわせて、セウォル号事故の真相究明を求める「4.16連帯」の常任運営委員イ・テホ氏へのインタビュー記事をUPしました!~IWJへのご支援をよろしくお願いいたします!

おはようございます。IWJで記者をしている安(あん)と申します。

12月5日(月)に韓国から帰国し、気がつけば10日も過ぎてしまいました!皆さまへのご挨拶がズルズルと遅れてしまい、申し訳ありません!帰国後、日本では臨時国会が行われているということで、TPP法案に年金カット法案、カジノ法案など、政府・与党による無茶苦茶な国会運営のために、IWJ記者としては休む暇もなく、ノンストップの取材が続いておりました!(言い訳ですみません…)

さて、12月3日(土)に韓国全土では過去最大規模となる232万人もの市民が結集し、その後、9日(金)には韓国の国会で、朴槿恵大統領の弾劾を求める議案が可決され、大統領の職務が停止されました。翌日10日(土)に行なわれたソウルでのキャンドルデモは祝賀ムードに包まれていたと、取材でお世話になったソウルの知人たちが言っておりました。

崔順実(チェ・スンシル)という一般女性による国政介入疑惑を発端として、10月29日(土)にはじめてソウル中心地でデモが開催されて以降、11月19日100万人、26日190万人、12月3日232万と、デモに参加する市民たちの数は爆発的に膨れ上がりました。IWJは、11月26日、30日、12月3日に行なわれたデモの様子を生中継しています。

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※「光は、闇に勝つ!」11月26日、ソウル中心地に150万のキャンドル!! IWJが生中継し、市民たちの声を聞いた!! ~歴史的な大規模デモの様子を写真レポート 2016.11.26
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/348207

※朴槿恵大統領の即時退陣を求めて労働組合が「総ストライキ」に突入!全国各地の大学が呼応し「同盟休校」(学生ストライキ)を開始!IWJが労働者と学生らの抗議集会を現場から生中継! 2016.11.30
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/348520

※「国民向け談話」に怒り爆発! 朴槿恵大統領の即時退陣を求めるキャンドルデモをIWJがソウルで生中継!! ~全国各地で232万人が結集した過去最大規模のデモの様子を写真レポート 2016.12.3
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/349420
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朴政権への国民の怒りは、この崔順実氏をめぐる一連の疑惑だけに留まりません。抗議デモの盛り上がりを受けて、韓国内で改めてクローズアップされているのが、2014年4月16日に発生した「セウォル号転覆事故」です。被害者のほとんどは修学旅行で乗船していた高校生と教職員でした。事故当日、約7時間にわたる朴大統領の行動が分かっていない「空白の7時間」は、現在まさにセンセーショナルな議論を呼び起こしており、朴大統領への国民の不信感がここにもあります。

「セウォル号転覆事故」を扱った映画『ダイビング・ベル/セウォル号の真実』が日本で公開されるにあたり、今年4月には岩上さんが特別上映会のトークゲストを務めました。こちらもあわせてご視聴ください。

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※『ダイビング・ベル/セウォル号の真実』特別上映会アフタートーク トークゲスト・岩上安身(動画)2016.4.27
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/299706
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2014年5月には、セウォル号の被害者遺族が真相究明のための特別法制定を求め、650万もの署名を集めて制定にこぎつけます。この特別法のもとで実際に調査を担う実働部隊として設立されたのが「4.16セウォル号惨事特別調査委員会(特調委)」ですが、「政府機関」であるはずのこの特調委は、この2年間、実質的には韓国政府によってその存在自体を否定されてきたと言っても過言ではありません。

今回の韓国取材では、セウォル号転覆事故の真相究明を求める市民団体「4月16日の約束国民連帯」(4.16連帯)の常任運営委員イ・テホ氏にインタビューしています。

インタビューでは、事故をめぐる韓国政府の対応のずさんさや、予算や人員の削減などで、政府がどのように特調委の活動を妨害してきたのか、また、事故をめぐる現在の国会で動きや、遺族の思いなど、日本ではほとんど報道されない貴重な話をうかがっています。動画記事をUPしましたので、こちらもあわせてご覧ください!

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※「セウォル号事故の真相究明は朴槿恵大統領と大統領府によって妨害されてきた」~セウォル号事故の遺族や支援者でつくる全国組織「4.16連帯」のイ・テホ常任運営委員にIWJがインタビュー! 2016.11.30タイトル
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/348531
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財政難のIWJから今回の韓国取材に行かせてもらうために、私は岩上さんに長い時間をかけ陳情をし、岩上さんは悩みに悩んだ末にGOサインを出してくれました。この日刊IWJガイドでも韓国取材のための皆さまからのご支援をお願いし、なんと会員の方から飛行機のマイルをいただくこともできました。現地では、知り合いのつてを頼って宿代も一日約2000円に抑え、全体の取材経費も、なんとか10万円程度に抑えることができました。ご支援くださったみなさま、本当にありがとうございました!

IWJは、韓国取材に続き、一昨日からはオスプレイの「墜落」を受けて、原記者が急遽、沖縄入りしています!ノンストップのIWJが、今後も続けて事件の現場に駆けつけることができるよう、引き続き、市民の皆さまによるご寄付・カンパのご協力を、何卒よろしくお願い致します!

※ご寄付・カンパをどうぞお願いいたします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

それでは皆様、良い1日を!

※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20161216

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岩上安身サポーターズクラブ事務局
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