日刊IWJガイド・ウィークエンド版「GPIFが5.2兆円の赤字を計上!安倍政権は国民の貴重な年金を何だと思っているのか!/大分県警隠しカメラ事件、『軽い処分』で幕引き!県警を直撃取材!/本日19時より岡山大学教授・津田敏秀氏インタビューを再配信!」2016.8.27日号~No.1443号~


■■■日刊IWJガイド・ウィークエンド版「GPIFが5.2兆円の赤字を計上!安倍政権は国民の貴重な年金を何だと思っているのか!/大分県警隠しカメラ事件、『軽い処分』で幕引き!県警を直撃取材!/本日19時より岡山大学教授・津田敏秀氏インタビューを再配信!」2016.8.27日号~No.1443号~■■■
(2016.8.27 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 国民の貴重な年金を、安倍政権は一体何だと思っているのでしょうか――。

 公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が昨日8月26日、2016年度第1四半期(4月~6月)の運用実績を公表。5兆2342億円の運用損を計上したと発表しました。2015年度第4四半期が5.3兆円の損失を計上したのに続き、2期連続の大幅マイナスとなります。

 つまりこの4ヶ月で、なんと約10兆円もの私たちの貴重な年金資金が、一気に吹き飛んでしまったのです。

 IWJでは、昨日14時から行われたGPIFの報告記者会見をぎぎまき記者が、17時30分から国会内で行われた民進党による「年金運用『5兆円』損失追及チーム」会合を城石裕幸記者兼カメラマンが取材しました。

 GPIFの記者会見では、責任者である高橋則広理事長は姿を見せず、ペーパーでコメントを配布したのみ。ふざけた話です。Brexit(英国のEU離脱決定)にともなう株価下落などを今回の運用損の理由として挙げましたが、記者会見からの「遁走」は、責任逃れと指摘されても仕方がないのではないでしょうか。

※2016/08/26年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)における平成28年度第1四半期運用状況の公表 記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327841

 しかし、この巨額損失の最大の責任者は、安倍総理に他なりません。安倍総理は、2014年1月22日のダボス会議での基調講演で「GPIFの資産構成の見直しをはじめ、フォワード・ルッキング(先読み的)な改革を行う」と大見得を切り、GPIFのポートフォリオ(資産運用比率)をよりハイリスクなものに変更していたのです。

 国会内で行われた民進党による追及チームを中継した城石カメラマンは、座長である初鹿明博衆議院議員を直撃取材!初鹿議員は以下のように話し、秋の臨時国会で安倍政権を追及する考えを示しました。

 「我々がずっと問題にしているのは、ポートフォリオを変更して、株での運用比率を高めた結果、損失が出たということ。つまり、(安倍政権は)判断を誤ったのではないか、と。ポートフォリオを変更していなければ、ここまでの損失は出ていなかったはず。これは明らかに政策的な失敗だと思う」

 この日の追及チーム会合の全編と城石カメラマンによる初鹿議員への直撃取材は、IWJ会員にご登録いただければご覧いただけます!この機会にぜひ、IWJの定額会員にご登録ください!

※2016/08/26民進党「年金運用『5兆円』損失追及チーム」会議
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327851

 昨日の日刊IWJガイドでは、佐々木隼也記者より、事件から1ヶ月が経った神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた凄惨な連続殺傷事件についてお伝えしました。そして今日の日刊IWJガイドでは、冒頭でこのようにGPIFによる巨額損失についてお伝えしました。

 大手新聞社であれば、相模原の事件は社会部が、GPIFは経済部が担当するニュースであるだろうと思います。しかし、小所帯であるIWJには、大手新聞社のような政治部、社会部、経済部・・・といったセクション分けはありません。

 例えば、昨日GPIFの記者会見を取材したぎぎまき記者は、21日(日)には、夜明けから強制撤去が始まった経産省前「脱原発テント」に誰よりも早く急行しました。城石記者は、伊方原発3号機が再稼働された8月12日には愛媛入りし、市民による抗議行動をレポートしました。

※2016/08/21「テントが一つ、二つなくなったからといって、脱原発の意志が変更されることはない!」――21日未明、休日を前に寝込みを襲う「脱原発テント」の強制撤去!! IWJは関係者に現場の模様をインタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326651

※2016/08/12 「あなたたちは嘘ばっかり!『事故は起こさない』なんて、何が信用できるの?子どもの、孫の命をおびやかす根元がここにある!」〜紳士協定は破ってもいいと言い切って建設された伊方3号機が約5年ぶりに再稼働
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/325198

 原発、TPP、憲法改正、安保法制、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法、歴史認識、築地市場の豊洲への移転・・・。これまでIWJが取材してきたテーマは、非常に多岐にわたります。IWJのスタッフは、これら一つひとつのテーマを選り好みすることなく、チームワークを駆使して報じてきました。

 岩上さんは常々、スタッフに対して「トータル・フットボール」を心がけるように、と指示を出しています。部門の垣根を超えて、少しでも手のあいている人間が、カバーアップにまわる。IWJはこの「トータル・フットボール」の精神で、日々、活動を行っています。

 そして岩上さんは、この「トータル・フットボール」の監督兼選手兼球団経営者として、日々、膨大な仕事をこなしています。この8月は、決算という時期でもあり、岩上さんは球団経営者としての役割に全力を投球していました。ですが9月からは、IWJという「トータル・フットボール」のプレイヤーとして、インタビューや単独原稿などのかたちで、表舞台にカムバックすることになると思います。

 岩上さんは昨日8月25日、午前10時前から昼過ぎにかけて、六本木―麻布一帯をウォーキング、その模様をインスタグラムとTwitterにポストし続けました。岩上さんは、7月には心臓発作や突然の目まいに襲われ、さらに持病の睡眠障害も悪化し、かかりつけの医師からは「仕事を控えないと本当に死ぬよ!」と強く注意を受けるほど、体調不良に陥っていました。その岩上さんが、長時間にわたってウォーキングができたのです!スタッフも「少しずつ、体調が回復してきているのかな」と、胸をなでおろしているところです。

 この一連の投稿は、「岩上安身のツイ録」としてIWJのサイトに掲載しましたので、ぜひ下記URLよりご覧ください。

※【岩上安身のツイ録】再度の心臓発作と酷いめまいに襲われた7月、リハビリの8月を乗り越え「復活」の「都心ウォーキング」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327750

 私は記者・編集スタッフですので、細かい数字までは分からないのですが、この間、IWJの経営はピンチの連続でした。昨年後半から今年前半にかけて、ご寄付・カンパの額が低迷し、今年3月の時点では、期末である7月末に3千万円の赤字を計上する見通しとなってしまったのです。

※2016/03/05 【岩上安身のツイ録】IWJの財政が悪化!このままでは7月末には3千万円の大赤字の見通し!皆様、ご寄付・カンパでの緊急のご支援をお願いします!IWJのピンチをお助けください!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/290545

 しかし、参院選、そしてその後の東京都知事選と重要な局面が続き、IWJとして配信規模を縮小するわけにはいきませんでした。そこで岩上さんが懸命に呼びかけをしたところ、ありがたいことにご寄付・カンパをお寄せくださる方が現れ、経営危機をなんとか乗り切ることができました。

 しかし、このように前期はなんとか乗り切ることができましたが、同様の配信規模を維持していれば、今期も赤字の危機に見舞われることは間違いありません。

 現在のIWJで、最大の支出幅となっているのが人件費です。IWJは、2010年12月の会社設立時とは比べものにならないほど大所帯となりました。経営者である岩上さんは現在、毎日のようにスタッフと面談を行いながら、経営上の細かい数字とにらめっこしつつ、支出の削減に取り組んでいます。

 IWJが現在の規模を維持するために会費だけでまかなおうとすると、一般会員が8千人、サポート会員が2千人、あわせて1万人に達する必要があります。最低限でも8千人は安定的な運営のために必要です。

 しかし、8月25日の時点で、会員数は5,933人と、再び6千人を割り込んでしまっています。収入の柱である会費が伸び悩めば、配信規模を縮小せざるを得ません。9月からは岩上さんもインタビューを再開し、独自コンテンツも豊富になること間違いありません!ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJをお支えください!

※IWJの会員登録はこちらから!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 また、現実の支出と、会費収入との差額を埋めるために、どうしても皆様からのご寄付・カンパが必要となります。既存大手メディアが権力の顔色ばかりをうかがい、市民が本当に必要とする情報を伝えないなか、手前味噌ながら、独立メディアであるIWJが果たす役割は今後ますます大きくなるものと自負しています。IWJが今後も活動を続けられるよう、ご寄付・カンパによるご支援を、どうかよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからよろしくお願いいたします
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

★本日の日刊IWJガイドは「ウィークエンド版」として、一週間のふりかえりの内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■<★岩上さんが執筆した記事アップのお知らせ★>天皇陛下の「お気持ち」に反発する「日本会議」メンバーたち~「天皇の退位を突っぱねるのは冷酷な専制君主だけだ」、英紙「ガーディアン」の記事を一挙仮訳!(平山茂樹)
┠■<★IWJが報じた1週間総まとめ★>経産省前「脱原発テント」を国が強制撤去!/米NSAとジョージ・ソロス氏がハッキングの対象に!/DVD「ドキュメント築地市場移転」全編をサポート会員向けに緊急アップ!(平山茂樹)
┠■<★新着記事のお知らせ★>大分県警隠しカメラ設置事件「軽い処置」で幕引き?「政治捜査は京都では頻繁にやられていたこと」と渡辺輝人弁護士が証言、県警は「そう言われてもおかしくないが、それはない」と否定!(原佑介)
┠■<★本日の配信★>福島県小児科医会が甲状腺検査の「縮小」を要請!昨年、小児甲状腺がんに関する論文を発表した岡山大学教授・津田敏秀氏インタビューを緊急再配信!(本多容子)
┠■<★お知らせ★>民主主義と憲法について話すことが「共謀」になるその前に!「TALK ABOUT DEMOCRACY」Tシャツ発売中!コラボ企画の寄稿もまだまだ募集しています!(原佑介)
┠■わとはぷ~What happened today?(平山茂樹)
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◆中継番組表◆

**2016.8.27 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【ツイキャス・IWJ_OKINAWA1】6:00頃~「政府による高江での米軍ヘリパッド強行建設工事と市民による抗議・集会の模様」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1
※沖縄県東村高江から現地の模様を中継します。

【ツイキャス・IWJエリアCh1・沖縄】随時~「政府による高江での米軍ヘリパッド強行建設工事と市民による抗議・集会の模様」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1
※沖縄県東村高江から現地の模様を中継します。

【Ch6】13:30~「8・27集会 “スノーデンの警告” -ここまできている日本の監視社会 -日本のジャーナリストで初めてスノーデン氏に単独インタビューした 小笠原みどりさんのお話しとシンポジウム」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※第一部は小笠原みどり氏(ジャーナリスト)による講演、第二部は海渡雄一氏(「秘密保護法」廃止へ!実行委員会)、宮崎俊郎氏(共通番号いらないネット)、小倉利丸氏(盗聴法廃止ネット)らが登壇するシンポジウムを予定。

【IWJ_OSAKA1】14:00~「なくすのやめて!府と市の衛生研究所 大阪市を残そう ―5.17後の『都構想』を考える市民集会 ―」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=osaka1
※「環科研・公衛研まもれネットワーク」主催の市民集会を中継します。藤井聡氏(京都大学大学院教授)の講演ほか。

【SEALDsが残したデモクラシーの軌跡 特集8・再配信・Ch4】18:00~「SEALDsと学者の会主催のシンポジウムに1500人!山口二郎氏『彼らが新しい政治文化を開いてくれた』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※2015年10月収録の、SEALDsと「安保法制に反対する学者の会」主催で開催されたシンポジウムを再配信します。
[掲載記事はこちら] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/272070

【Ch5】19:00~「AEQUITAS 生活苦しいヤツは声あげろ 貧困叩きに抗議する新宿緊急デモ」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※AEQUITAS主催の新宿緊急デモを中継します。

【再配信・Ch1】19:00~「岩上安身による津田敏秀・岡山大大学院教授インタビュー『福島原発事故にかかるガン発症』について疫学調査の専門家に聞く」
UST視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2015年2月に収録した、岩上安身による津田敏秀 岡山大大学院教授インタビューを再配信します。
[掲載記事はこちら] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/285916

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◆中継番組表◆

**2016.8.28 Sun.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【ツイキャス・IWJ_HOKKAIDO1】13:30~「バイバイ大間原発はこだてウォーク」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_hokkaido1
※大間原発の建設中止を訴え、函館市街をデモ行進する「バイバイ大間原発はこだてウォーク」を中継します。

【IWJ_HYOGO1】14:00~「『参院選後の憲法と生活の行方』~これからの運動の重点を考える ~講師 石川康宏氏(神戸女学院大学教授)」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=hyogo1
※講師に石川康宏 神戸女学院大学教授を招いて開催される「9条の会.ひがしなだ」主催の講演会を中継します。

【ツイキャス・IWJエリアCh2・大阪】14:30~「STOP!辺野古新基地建設!大阪アクション 2周年集会 辺野古新基地はできない 工事中断から断念へ! ―講演 北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会、辺野古抗議船船長)」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach2
※「STOP!辺野古新基地建設!大阪アクション」主催による集会を中継します。北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会、辺野古抗議船船長)による講演を予定。

【IWJ_KYOTO1】16:00~「生活苦しいヤツは声あげろ 貧困叩きに抗議する京都緊急街宣」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=kyoto1
※AEQUITAS KYOTO主催の京都緊急街宣を中継します。

【SEALDsが残したデモクラシーの軌跡 特集9・再配信・Ch未定】18:00~「『解散はSEALDsという一つの手段が目的化しないためにも必要なことだった』~1年3ヶ月の活動に終止符、メンバー27人による『SEALDs』解散記者会見」
※2016年8月16日収録の、SEALDs解散記者会見を再配信します。
[掲載記事はこちら] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/325860

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■<★岩上さんが執筆した記事アップのお知らせ★>天皇陛下の「お気持ち」に反発する「日本会議」メンバーたち~「天皇の退位を突っぱねるのは冷酷な専制君主だけだ」、英紙「ガーディアン」の記事を一挙仮訳!

 8月22日(火)、天皇陛下が「生前退位」の意向をにじませた「お気持ち」に関して、岩上さんが「岩上安身のニュースのトリセツ」を執筆しました。

※【岩上安身のニュースのトリセツ】何様なのか!?天皇陛下「生前退位」に反発する安倍総理と日本会議メンバー~「天皇の退位を突っぱねるのは冷酷な専制君主だけだ」、英紙「ガーディアン」の記事を一挙仮訳!(第2回)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326783

 今回の天皇陛下による「お気持ち」表明に対し、最も強硬に反発しているのが、本来であれば日本の伝統と皇室を尊重するはずの「保守」あるいは「右派」の人々です。特に、安倍総理の支持母体である日本最大の右派組織「日本会議」のメンバーからは、「天皇の生前御退位を可とする如き前例を今敢えて作る事は、事実上の国体の破壊につながるのではないかとの危惧は深刻である」(小堀桂一郎・東京大学名誉教授)などといった反対意見が提出されています。

 本来であれば天皇を敬う立場であるはずの「右派」の組織である「日本会議」が、なぜ、今回の天皇陛下の「お気持ち」表明に反発するのでしょうか?それは、今回の「お気持ち」表明により、天皇陛下が、天皇を「象徴」と規定する現行の日本国憲法を擁護する立場を改めて鮮明にしたからだと考えられます。改憲によって天皇の「元首」化を狙う「日本会議」、そして彼らが支持する安倍総理の考えと、現在の天皇陛下の「お気持ち」は正面から対立するのです。

 こうした日本会議メンバーからの「反・天皇陛下」の動きに関して、岩上さんは8月22日、新たに「岩上安身のニュースのトリセツ」として原稿を執筆しました。本原稿では、天皇陛下と安倍総理による対立の構図に関して詳しく報じた英紙「ガーディアン」の記事の仮訳も一挙掲載しています。ぜひ、ご一読ください!

■<★IWJが報じた1週間総まとめ★>経産省前「脱原発テント」を国が強制撤去!/米NSAとジョージ・ソロス氏がハッキングの対象に!/DVD「ドキュメント築地市場移転」全編をサポート会員向けに緊急アップ!

【1】「脱原発テント」を国が強制撤去!午前3時の強制執行に市民らが怒りの声!IWJでは「脱原発テント」の歩みを振り返るスペシャル・ムービーを製作中!

 8月21日午前3時半過ぎ、霞が関の経済産業省前に市民が設置した「脱原発テント」に対し、東京地方裁判所が強制執行を開始。市民による「脱原発」運動の象徴的な存在だった「脱原発テント」は、2011年9月11日の設置から約5年を経て、国により強制撤去されてしまいました。

 IWJでは、強制撤去開始の知らせを受けたぎぎまき記者が、早朝の午前5時過ぎに現場に到着し、Ustreamでの中継を開始。その後行われた緊急の記者会見や抗議行動などを、ぎぎ記者、葦澤美也子記者、川島安乃スタッフ、城石裕幸カメラマンの4人でつなぎながら、午後18時30分頃まで中継を続けました。

 早朝から騒然となった現場の様子は、事務所で中継のモニタリングを行った安道幹記者と学生インターンの西原良太さんが「速報記事」としてまとめました。記事にはYouTubeのハイライト動画もあわせて掲載していますので、ぜひ、下記URLよりご覧ください。

※【速報!】「テントが一つ、二つなくなったからといって、脱原発の意志が変更されることはない!」―21日未明、寝込みを襲う「脱原発テント」の強制撤去!! IWJはテント関係者に現場の様子を直接インタビュー!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326651

※【続報】福島県双葉町の女性は「こんな辛い思いを、私と同じ惨めな思いをさせたくない」~脱原発テント強制撤去に対する緊急抗議会見!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326652

 IWJでは現在、この5年におよぶ「脱原発テント」の歩みを振り返るスペシャル・ムービーを、事務班兼動画班チーフの谷口直哉スタッフが中心となって製作しています。編集作業が終わりましたら、この「日刊IWJガイド」やTwitter、Facebookなどで改めて告知しますので、どうぞご注目ください!

【2】NSAとジョージ・ソロス氏がハッキングされ、機密ファイルがネットでさらされた!国民国家を食い破るグローバル・パワーとその支配に対抗するハッカーたち。両極のアナーキーの暗闘!!

 世界で最も複雑で巧妙な技術を駆使し、世界中の政府や企業に次々とサイバー攻撃を仕掛けることで知られるハッカー集団、「EquationGroup(イクエージョングループ)」が、ハッキングされたことが分かりました。

 ややこしい話ですが、常時、ハッキングをしているグループが、逆にハッキングされてしまったわけです。プロの泥棒が盗みに入られたようなものです。しかも、情報を盗まれたイクエージョングループの正体とは、なんと米国家安全保障局(NSA)の一部局であるというのがもっぱらの噂で、NSAのエリート部門TAO(Tailored Access Operations unit)をベースに活動している可能性が高いとされています。

 イクエージョングループをハッキングしたのは、「シャドーブローカーズ」と名乗る別のハッカー集団。彼らは、イクエージョングループ、即ち天下のNSAが使う、ハッキング用の攻撃ソフトやコンピューターウィルスの情報の一部をネット上にさらしてしまいました。

 米国というグローバルな「帝国」のお抱えハッカー集団さえもハッキングされてしまう現実。私たちのネット上の安全性はどうなってしまうのでしょう。この件に関して、なぜか大手メディアは小さな記事を掲載するのみ(共同通信、日経新聞)で、その脅威が十分に報じられているとはいえません。

 この事件について、IWJでは、翻訳担当の本田望スタッフが急遽リサーチし、岩上さんが記事を構成した記事をアップしましたので、ぜひ下記のURLからご一読ください。

※2016/08/24 NSAとジョージ・ソロス氏がハッキングされ、機密ファイルがネットでさらされた!国民国家を食い破るグローバル・パワーとその支配に対抗するハッカーたち。両極のアナーキーの暗闘!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327461

【3】築地市場関係者らへのヒアリングと市場視察の2本の記事をアップ!大人気「ドキュメント築地市場移転」DVDの動画を、サポート会員限定でアーカイブ化しました!

 リオ・オリンピックの閉会式から帰国した小池百合子・東京都知事が、昨日8月26日(金)、帰国後はじめてとなる定例会見に臨みました。築地市場の豊洲への移転に関して、小池都知事から何らかの意思表明が行われるものと見られていましたが、昨日の会見では特にこれといった発表は行われませんでした。

※2016/08/26 小池百合子 東京都知事 定例記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327842

 小池知事はリオに出発する前、8月12日には、実際に築地市場で水産仲卸を営む移転反対派の人たちや、移転推進を求める業界代表者らにヒアリングを実施。さらにその4日後の8月16日には、築地市場と豊洲新市場を視察に訪れました。

 こちらのヒアリングと視察に関して、IWJでは現地で取材にあたった城石エマ記者を中心に記事としてまとめましたので、ぜひ、下記URLからご一読ください!

※オリンピックありき!? 小池百合子知事がまもなく決断!豊洲移転計画を「延期」か「決行」か?〜反対派と賛成派が都知事と初の意見交換会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/325229

※「リオ五輪の閉会式から帰ってきたら結論をお伝えする」~築地市場・豊洲新市場を視察に訪れた小池知事百合子都知事が発言!ついに市場移転をめぐる決断か!?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/325862

 さらに今、築地市場移転問題が正念場を迎える中、岩上さんがIWJ設立前から継続して取材し続けてきた築地市場移転問題取材の総集編、「ドキュメント築地市場移転」DVDの動画を、サポート会員限定でアーカイブ化しました!DVDの方は、おかげさまで売り切れとなり、現在品切れ状態となっています。

 今、このタイミングで改めてこのDVDを観たい、という問い合わせがIWJに寄せられています。「ドキュメント築地市場移転」DVDを、「買い損ねてしまった!」という方のために、急ぎアーカイブ化しました!ぜひ、この機会にIWJのサポート会員にご登録いただき、アーカイブからご視聴ください!

※サポート会員限定 DVD「ドキュメント築地市場移転」全編公開!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/327667

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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 次は本多容子スタッフより、本日の注目配信のお知らせです!

■<★本日の配信★>福島県小児科医会が甲状腺検査の「縮小」を要請!昨年、小児甲状腺がんに関する論文を発表した岡山大学教授・津田敏秀氏インタビューを緊急再配信!

 おはようございます。IWJの本多容子です。

 東電福島第一原発事故後、福島県では、当時18歳以下の子供を対象とした甲状腺検査が行われてきました。

 「県民健康調査」といいます。異常を発見する前の一時検査は、血液検査もされず甲状腺のエコー検査だけ。

 チェルノブイリ事故後、とくに男児に少ない小児甲状腺がんが多発したのです。

 検査結果はつきそいの親にも知らされません(抗議を受け現在は請求すれば知らされるように変わりました)。

 子供の健康を心配して行う当事者のための調査でなく、「子供の異常が出たかどうかを県が調査する」調査です。マクロデータの収集が最優先されているのです。

 福島県全体をおおまかに3つに区切ったこの調査は、現在2巡目ですが、こんな内容なので調査を受ける親子がだんだん減っていきました。

 それにもかかわらず、3月末までに、県内で173人の子供たちが小児甲状腺がんの疑いがあるとされ、うち131人が手術を受けてがんと確定しました。

 県外、北茨城など関東地方でも、甲状腺がんや疑いのある子供がいるのです。

※北茨城市甲状腺超音波検査事業の実施結果について
http://www.city.kitaibaraki.lg.jp/docs/2015082500032/files/koujousenn.pdf

 昨年10月、事故後4年半経った状態で、岡山大学の津田敏秀教授(疫学)は、福島県内の子供の甲状腺がんの発症件数が急増していることについて、東電福島第一原発事故の被曝が原因と疑わなければ説明できないと、データをまとめて発表しました。

 「福島で生活する人には被曝の軽減対策が必要」「正確な情報を伝えて」と訴えました。

※福島の小児甲状腺がんの発症率、日本の平均比では20~50倍」!! ~岡山大学・津田敏秀教授が警告「県や県立医大は認識が甘い。チェルノブイリ並みの『多発』に備えた対策を
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/269511

 実は、この前6月に県民健康調査検討委員会の甲状腺評価部会の医師たちが、
健康調査本体とは別の研究論文で「事故による小児甲状腺がんの増加が否定できないために検査を続け、注意深く見守る必要がある」「県内だけでなく県外周辺県の子供にもがん登録と被曝者手帳を与えて」と発言し始めていました。

 ところが原発の再稼動とともに、避難者の帰還促進が言われる最近は、子供の被曝の可能性さえ押しつぶそうという動きが続きます。

 8月8日、県民健康調査検討委員会は「早ければ9月にも、甲状腺検査の対象者縮小や検査方法の見直しを視野に入れた議論に着手する」と発表。

 その前7月3日には、事故後にできた県内小児科臨床医(エコー検査に駆り出される当人)の団体、福島県小児科医会が「県民健康調査対象縮小や見直し再検討のための会独自の検討委員会設置」という初の総会決議を採択しました。

 この動きを見て、小児甲状腺がん患者の家族会「3・11甲状腺がん家族の会」は8月23日、がんの早期発見と治療の環境整備、検査規模を縮小しないよう求める要望書を県に提出。すると先の福島県小児科医会は8月25日、県に甲状腺がん検査の規模の縮小、見直しを求める要望書を提出。

 要望書を出した太神会長は、「規模を縮小しても、放射線被曝影響の有無の把握は可能」「児童や保護者、県民には不安が生じている」と科学的な証明や、今までより入り口を狭める受診者の同意を得た上での検査などを求めています。これを満面の笑みで受けた県民健康調査事務局担当者は「さまざまな意見がある。今後最善の方法を見つけていきたい」。

 つまり今福島では「子供の被曝被害の強い可能性をさえ覆い隠そうという」事実隠蔽の動きが起こっているのです。

 そこで本日IWJは、岩上さんが2016年2月に津田先生を岡山大学に訪ねておこなったインタビューを再配信します。ぜひ、御覧になってください!

 最後に希望のあるニュースを1つ。政府や福島県の事実隠蔽の動きとうらはらに、実質上の小児甲状腺がん患者家族会である「3・11甲状腺がん家族の会」や「3・11甲状腺がん子ども基金」など長期的な戦いを見据えた団体が結成され始めています(IWJの岩上安身代表は後者「3・11甲状腺がん子ども基金」の呼びかけ人の一人でもあります)。

 子供の健康被害の問題を矮小化しようとする政府や県の動きと同時進行で、避難者、そして被曝した子供をかかえる家族を支える動きも起きていることを、ぜひ知っていただきたいと思います。

■<★お知らせ★>民主主義と憲法について話すことが「共謀」になるその前に!「TALK ABOUT DEMOCRACY」Tシャツ発売中!コラボ企画の寄稿もまだまだ募集しています!

 おはようございます。記者の原です。この秋は、「マジありえない」事態に直面しそうです。

 政府は、犯罪の計画を実行しなくても計画を相談するだけで処罰対象とする共謀罪を盛り込んだ「組織犯罪処罰法改正案」を、秋の臨時国会に提出する方向で検討を始めました。昨日、複数の政府高官が明らかにしました。

※共謀罪、対象絞り提出へ 9月の臨時国会、テロ対策前面(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016082602000247.html

 共謀罪法案については、小泉政権当時に関連法案が3回にわたって国会提出されましたが、いずれも廃案になっています。元衆議院議員の三宅雪子さんによると、小泉元総理は採決の一時間前に「私は『平成の治安維持法』を作った総理になりたくい」と述べ、採決を思いとどまったということです。

※三宅雪子氏ツイート
https://twitter.com/miyake_yukiko35/status/668437374989262848

 小泉元総理が「平成の治安維持法」として採決できなかったほどの危険をはらんだ法案ですが、安倍政権下では、ためらいもなく強行採決されてしまうのでしょうか?

 今回の法案は、対象となる集団を絞り込んで、要件も変更、「共謀罪」もテロ対策を前面に出した罪名に変えるということですが、悪法は小さく産んで大きく育てるのが政府のこれまでの「手口」。戦前の治安維持法も、最初は取り締まり対象が限定されていて、のちに拡大したといいます。決して許してはいけない蟻の一穴です。

 今度出される法案の中身はまだすべては明らかにされていませんが、これまで提出されてきた共謀罪法案は国民の「思想・信条の自由」を奪う、まさに民主主義、立憲主義に明確に反する法案でした。

 原案によると「共謀罪」とは、4年以上の懲役刑に該当する犯罪について、「共謀」することを罰するもので、これに該当する犯罪の数はなんと600種類以上(!)にものぼります。

 「共謀罪」は、「未遂罪」や「予備罪」とは、まったく性質が異なります。犯罪の実行に着手したが、結果的に遂げられなかったものが「未遂罪」、計画した殺人に使用する目的で凶器を購入することなどが「予備罪」…つまり、「未遂」以前の、そのまた「予備」以前の、「話し合って合意したとみなされる段階」で裁くことが「共謀罪」なんです。早い話が、「相談したらアウト!」というわけです。

 「相談」の時点で裁こうとするわけですから、警察による違法な盗聴、盗撮もますます増えると思われます。先ほどご紹介しましたが、大分県では別府警察の署員が野党候補を支援する団体が入る建物の敷地内に監視カメラを仕掛けていたことが発覚。違法行為として関係者は書類送検されましたが、同様の違法捜査がさらに蔓延する懸念は拭えません。

 あまりに民主主義・立憲主義から逸脱した、前時代的な法案だと言えます。「これはマジありえない」と考えたIWJは、早々に共謀罪特集を組み、この法案の危険性について警鐘を鳴らしてきました。ぜひご覧ください!

※【特集】マジありえない共謀罪・盗聴法・マイナンバー
http://iwj.co.jp/wj/open/%E5%85%B1%E8%AC%80%E7%BD%AA

 我々はあるべき民主主義や立憲主義についてもっと議論を深めなければいけません。でなければ、自民党による憲法改悪を阻止できたとしても、違憲立法や戦争立法によって、次々と事実上の憲法改正が行われてしまいます。

 そこで、IWJでは現在、「みんなで語る『改憲への危機感』」と題した寄稿文を募集しています!本日はパート主婦・摩 弓さんからいただいた寄稿文をご紹介します!

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太陽二つ分の
原子力の炎で灼かれた
ヒロシマとナガサキ
生き永らえた人も
親しい人の酷い死に
心打ち砕かれて
生きる意味を見失った
生きている自分が
罪人に思えて
朝が来ることを喜べない
何故なら、原子力の炎は
繋がる未来を一瞬にして
融してしまったから

維新以降日清、日露と明治政府が進めて来たアジアへの侵略の果てに、人類初の核爆弾のモルモットになってしまったと言う揺るがぬ史実…この様な『過ちを繰り返しませんから』
《広島の碑》に刻まれたあの誓いを裏切らないことが、戦争放棄の平和憲法を護ることが、今私達日本人が、この地球上に生き残る為の唯一つの道です。
そう、この道しかない。

(パート主婦 摩 弓さん)
http://iwj.co.jp/wj/open/consti-msg/1-037
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 摩弓さん、ありがとうございました!さらに、IWJはコラボ企画として、「復刻版!! Tシャツ TALK ABOUT DEMOCRACY」を販売中です!向かい合った男女が民主主義や憲法について語っているのですが、ゆるっとしたオシャレなデザインに仕上がっております。

 「なんだそのTシャツは!さては貴様ら、何か共謀しているな!?」と取り締まられる時代がこないように、民主主義、憲法について今こそ語り合いましょう!

※復刻版!! Tシャツ TALK ABOUT DEMOCRACY 色:ヘザーグレー・ブラック
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=256

※復刻版!! Tシャツ TALK ABOUT DEMOCRACY 色:バーガンディ・キナリ
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=257

 それでは、本日もよろしくお願いいたします!

※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20160827

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