┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~創業以来最大の財政危機! IWJは、会社を清算するか否かの岐路です! 支出を半分に削減し、収支を合わせる取り組みはすでに開始! 先月1月のご寄付・カンパは月間目標額の52%で、170万円弱が不足! 今期第16期は、昨年8月から今年1月末までの6ヶ月間で約1千万円の赤字! 会社の借り入れ残高は、岩上安身個人から約1100万円、金融機関から約1800万円! 合計2900万円! もはや岩上安身個人の私財だけでは、支えきれません! IWJ存続の可否は皆様からの会費とご寄付・カンパによるご支援にかかっています! どうぞ皆様、力強いお力添えをよろしくお願いいたします!
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┠■「なんという世界に私たちは住んでいるのか、と暗澹たる気分になります。そんな中で、IWJの役割はますます重要になっていると思います」~ご寄付をくださった皆様からの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!
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┠■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】
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┠■【第1弾! 英国の警察が「ノーフォーク出身の60代の男」アンドリュー元王子を逮捕! 英国の国際貿易・投資特別代表(貿易特使)だったアンドリュー元王子は、エプスタインにシンガポールや香港、ヴェトナムへの訪問に関する報告や、投資機会に関する機密情報を横流ししていた!!】英国の立憲君主制を、根本から揺るがす事態に!!(『BBC』、2026年2月20日)
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┠■【第2弾! トランプのついた嘘! トランプ大統領はエプスタインの性犯罪、児童虐待を知っていた! 2019年の会見で、エプスタインの犯罪を「まったく知らなかった」と主張していたトランプ大統領が、2006年に「ニューヨークの誰もが知っていた」と語っていたことが明らかに!「エプスタインをマール・ア・ラーゴから追放した」というこれまでの主張も、「退去を求めたことは一度もない」と、トランプ氏自身が証言していた部分が、公開されたファイルから削除されていたことも明らかに!!】これでもまだドナルド・トランプという男を信用するのか!?(『ニュースネイション』、2026年2月10日)
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┠■【第3弾! 核合意をのませるための武力攻撃を示唆! トランプ大統領が「イランに限定的な軍事攻撃を検討している」と発言!】「合意に達するか、それとも米国が軍事行動に出ることになるかは、今後、おそらく10日以内に明らかになるだろう」と発言しているが、昨年6月には「14日以内に決断する」と言った2日後にイランを爆撃! またも不意打ちか!?(『BBC』、2026年2月21日)
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┠■<IWJ取材報告>「日本の政治家や政府関係者とエプスタイン氏の関係について、政府・外務省として、総力をあげて調査すべきではないか?」IWJ記者の質問に「現時点で、そういった関与を承知をいたしておりません」とはぐらかす茂木大臣~2.20 茂木敏充 外務大臣 定例会見
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┠■<岩上安身によるインタビュー撮りおろし初配信!!>キエフ政権によるロシア語話者への差別と暴力的な弾圧により、ドンバス住民が無差別に殺戮された!! 本日午後7時から、「2015年から2022年までドンバス戦争を現場でその目で見てきた元OSCE監視員が、ウクライナ戦争の『真実』を明らかにする! 岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その5)」を撮りおろし初配信します!
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┠■<新記事紹介>評論家で元日経新聞・朝日新聞記者の塩原俊彦氏による【特別寄稿】「国際政治理論から斬る ウクライナ戦争丸4年〈上〉」をIWJサイトにアップしました!
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■はじめに~創業以来最大の財政危機! IWJは、会社を清算するか否かの岐路です! 支出を半分に削減し、収支を合わせる取り組みはすでに開始! 先月1月のご寄付・カンパは月間目標額の52%で、170万円弱が不足! 今期第16期は、昨年8月から今年1月末までの6ヶ月間で約1千万円の赤字! 会社の借り入れ残高は、岩上安身個人から約1100万円、金融機関から約1800万円! 合計2900万円! もはや岩上安身個人の私財だけでは、支えきれません! IWJ存続の可否は皆様からの会費とご寄付・カンパによるご支援にかかっています! どうぞ皆様、力強いお力添えをよろしくお願いいたします!
IWJ代表の岩上安身です。
関東地方では23日、春一番が吹きました。気温が25度を超えて、夏日となったところもありました。
2月4日の立春から数えて19日目。今年の春分は3月20日だそうです。近所では梅が咲き、春が近づいてきているのを感じます。
しかし、春の到来にも、喜び半分なのが、悲しいところです。
2月末まで、本日2月23日を含めて、あと6日間しかありません。月末が迫っています。
昨年8月から始まったIWJの第16期は、1月末で上半期が過ぎ、2月からは後半の下半期(2月~7月末)へと、折り返しのタイミングとなりました。
1月は、1日から31日までの31日間で、181万9000円のご寄付・カンパをいただきましたが、月間の目標額の350万円には、あと48%、168万1000円足りませんでした!
昨年8月に第16期がスタートして以降、ご寄付・カンパによるご支援は、月間目標額350万円に対し、8月は16%、9月は14%、10月は33%、11月は55%、12月は38%、1月は48%にとどまりました。
6ヶ月連続未達となり、トータルでも赤字幅は、半年間で約1千万円を超えています。
この月間の目標金額は、会費収入の不足分・目減り分を考慮に入れて、年間を通して支出とトントンでつりあう額を想定しています。前期はトータルで赤字であり、資本金500万円も食いつぶして債務超過となっています。今期も、この目標額を平均して半分以下に下回るペースで推移すると、取り返しがつかないことになります。
この赤字は、岩上安身個人の私財を投じてカバーしてきましたが、この赤字ペースが続けば、第16期は約2千万円を超える赤字になることになります。
岩上安身には、それだけの赤字を埋める貯えはなく、あと半年もこの赤字を続けることはできません!
今すぐ会社を精算するか、否かの選択を、迫られています!
支出を半減させ、収支をあわせる厳しい作業には、すでにスタッフ一同、全力で取り組んでいますが、急には半減まではできません!
この『日刊IWJガイド』を、質を落とすことなく、週3日の発行に変更させていただいたのも、その一環です!
IWJの活動に終止符を打たざるをえないのか。
それとも、支出を大きく減らした上で、収支をあわせて存続させていけるのか。
我々としては、後者のように、大幅にダウンサイズした上でなお、IWJを続けていきたいという思いです!
そのためには、IWJをお支えくださってきた皆様のご助力、お力添えが、ぜひとも必要となります!!
コロナの際に経営が危機に至った時に、私、岩上安身が会社に貸しつけたお金のうち、返済されていない残高がまだ約1100万円残っています。
それと、コロナの時の特例で自治体が利子を補助してくれて、無利子で金融機関から借りたお金も、あと返済が約1800万円残っています。
金融機関からの借り入れは、会社がつぶれようが、待ったなしで返し続けなければいけません! 保証人は岩上安身個人となっています。
つまり2900万円もの借入金が、まだ残っており、それが最終的には私、岩上安身個人の肩にのしかかってくる、ということです。その上でさらに今期は、現時点でも1000万円を超える赤字が出ている、ということになります。
会社を即、精算ということになると、借入金は保証人である私、岩上安身が返済しなければならなくなります。
もちろん、私自身が会社から受け取る役員報酬も、思いきって削減したいところです。業務悪化事由として、会社法の定めるところにより、削減することも可能ではあるのですが、事業年度開始の3ヶ月以内に限られています。顧問の税理の先生にも相談しましたが、期の途中での変更はやめた方がいいとアドバイスされました。
今月も、会社はキャッシュフローが不足していて、私は数百万単位で貸さないといけないようです。私の収入が急減すると、私が会社にお金を回すことができなくなります。なんとかあと半年、7月末まで会社を維持して、それから私の役員報酬を大きく削りたいと思います。
結局のところ、規模を縮小して、収支を黒字にして、私の健康の続く限り、IWJの活動を続け、その間に借入金を返済してゆくのが、健全で合理的なシナリオです。
IWJのオフィスの移転も、具体的に検討し始めています。活動を継続できるならば、の話ですが、より小さくて家賃の安いオフィスを探しつつあります。
IWJは、2010年12月に設立して、約15年が過ぎましたが、コロナになるまでは、金融機関から借り入れず、私自身の私財をつなぎの運転資金として注ぎ込み、会社から返済してもらうというサイクルで回してきました。
しかし、コロナ禍の際、私自身、コロナに罹患してから後遺症が重く、肺気胸、糖尿病の発症、たびたびの消化器系疾患での入院などが連続して、罹患以前の数分の1も活動できなくなり、会員数も減って経営難となってしまいました。
コロナ禍の時に無利子とはいえ、金融機関から借り入れしたのは、そうした理由もありました。
加えて、世界的な不況やインフレなど、終わらないウクライナ戦争に、新たに米国とイスラエルがイランに対して開戦する危険性が高まるなど、個々人ではどうにもならない外部環境の急激な悪化も重なりました。
既存メディアまでがネットメディア化して、新規参入が急増したことも、逆風となりました。
それでも、ウクライナ紛争ひとつとっても、ネット上の情報量は膨大な量となったのに、真実を伝えるメディアが比例して増えたかというと、そういうわけではありません。
むしろその逆で、西側の政府とマスメディアが無理やり作ってしまった「物語」をなぞる情報ばかりが増え、我々の希少性はかえって増している始末です。
我々IWJがやるべきこと、やらなければならないことはまだまだあると、確信はかえって深まっています。
1月末から2月初旬で、衆議院解散が決まってから、選挙の投開票までの短い期間に、2回連続してエコノミストの田代秀敏氏への緊急インタビューを行ったのも、他のメディアでは、ほとんど報じたり、論じられたりしていない論点を、投開票日までにお伝えするためでした。
幸いにして、大きな反響を呼んでおり、再生回数があわせて13万回を超えています。選挙のあとでも、視聴する価値のあるインタビューであると自負しています。まだ、御覧になっていない方々は、ぜひ、御覧になってください。YouTubeへの登録と高評価ボタンもよろしくお願いします!
下記にて、田代秀敏氏への1月のインタビュー(その1~16)、2月のインタビュー(その1~2)を御覧いただけます。
※【特集】エコノミスト 田代秀敏氏
https://iwj.co.jp/wj/open/tashiro
もちろん、そのような無理なスケジュールで仕事をすると、体調に響くこともありえます。
年始早々から、トランプの引き起こす狂乱沙汰を追い続けていくうちに、急性の胃炎で病院行きとなったことをお伝えしてきました。
弱り目にたたり目ですが、多くの方々に、ご心配をおかけして本当に申し訳なく思っています。
また、お見舞いの言葉も、たくさんの方々からいただいています。大変、励まされました。
この場をお借りしまして、御礼申し上げます。本当にありがとうございます。
2月4日に、胃の内視鏡検査の結果が判明しました。
検査時に、ドクターから気になる箇所があると言われ、細胞組織をつまんでの生検となりましたが、その結果は、腫瘍と潰瘍はあるものの、悪性のものではない、ということでした。ホッと胸をなでおろしました。
医師からは、投薬治療と、胃の負担を軽くするための食事制限をあと1ヶ月は続けるようにいわれました。そうしないと、吐き気に見舞われていた、1月上旬のような状態に逆戻りもありえる、というのです。実際、内視鏡検査のあとに吐き気に見舞われたことがありました。油断は禁物です。
医師の戒めを守りつつも、まずはIWJの収支をあわせることに、全力で取り組みたいと思います。
幸いなことに、我々の窮状の度合いが、会員や支持者の方々に届いたのか、2月に入ってから月半ばまでは、多くの方々にご寄付・カンパのご支援をいただきました。
2月は、1日から14日までの約半月の間で、約212万円のご寄付・カンパをいただきました。誠にありがとうございます!
これは、月間の目標額の350万円の60.7%に相当します。2月は通常月より短く、あと6日間で、月末を迎えますが、皆様のご支援があれば、今期に入って7ヶ月目にして初めて目標金額に達成するかもしれません! そうなれば、累積の赤字を解消できないまでも、赤字をこれ以上増やさずにすみます! 今月末の数字が活動を継続できるか否かのひとつの試金石だと思っております。
本当は100%を超えて、今月こそは黒字を出し、前半のうちに積み上げた約1000万円強の赤字分を少しでも削りたいところです。
下半期は、そうしたペースを維持できれば、今期末の今年7月末までに、収支を少なくともプラスマイナスゼロにもっていくことも夢ではないと願っています!
どうぞ皆様、この狂気の時代に、お伝えしたい正しい情報は山ほどありますが、IWJの活動が続けられるか、停止せざるをえないのかの瀬戸際ですので、存続を望まれる方、応援していただける方は、緊急のご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!
なお、スポンサーも募集しています。窮地のIWJを支えてくださる個人、法人の方々、ひと口3万円から、何口でも結構です。スポンサーとなっていただければ、『日刊IWJガイド』や、YouTube、ウェブサイトなどに、お名前や宣伝アピール、応援メッセージなどを貼らせていただきます。
個人の方も、本名でも、ニックネームでも構いません。掲示する箇所へのご希望も受け付けます。
お問い合わせは、以下のショップあてのメールにて、お願いします。
※ shop@iwj.co.jp
どうぞ、ご検討のほど、よろしくお願いします!
私自身も健康を回復し、IWJも、サバイバルできるように、2月から始まる今期の下半期は、上半期の赤字を巻き返して、黒字にまたもっていけるように、支出を削減して、頑張りたいと思っています!
IWJの活動を続けて、嘘情報だらけの情報の洪水の中に、真実を伝えていきたい、というのが、病を得て、なお強く思い至った本心です!
どうぞ、お力をお貸しいただければと思います! よろしくお願いいたします!
岩上安身 拝
※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!
みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
IWJホームページからも、お振り込みいただけます。
※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。ぜひとも、皆様、会員となって、お支えください!!
(会員登録済みの方)
https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
(新規会員登録の方)
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
YouTubeの登録と、高評価ボタンのプッシュもよろしくお願いいたします!
※Movie IWJ
https://www.youtube.com/@IWJMovie
■「なんという世界に私たちは住んでいるのか、と暗澹たる気分になります。そんな中で、IWJの役割はますます重要になっていると思います」~ご寄付をくださった皆様からの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!
IWJにご寄付をいただいた皆様から、応援・激励のメッセージをいただきました。ありがとうございます! ここに感謝を込めてご紹介させていただき、岩上安身がご回答させていただきます!
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今日、わずかですがカンパをいたしました。
大変な円安で、円の年金でユーロ圏で暮らすのは大変になってきており、長い間、カンパができませんでした。しかも、独立メディアやパレスチナ支援団体など、支えなければならないところがどんどん増えています。
金持ちはペドフィルの島で遊び、招待者に、「人を殺すなんて一生できないと思っていたが、できちゃった」とか「昨日の拷問ビデオはよかった」などのメールを出しているのに、FBIは差出人の名前を黒塗りにして発表……なんという世界に私たちは住んでいるのか、と暗澹たる気分になります。
そんな中で、IWJの役割はますます重要になっていると思います。
ただ、日刊は大変なので、週刊にするというお考えはないのでしょうか。私も他にもさまざまな媒体を読み聴きしていますので、週刊の方がじっくり読めると思うのです。
お身体お大事に、なんとか危機を乗り越えてくださいますよう、大海の一雫にしかならない声援をお送りします。
K.F. 様
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K.F. 様
ありがとうございます!
海外でお暮らしになっていると、円安の痛みを、まさに肌で感じることでしょう。
本当はすべての日本人が、とどまることを知らないこの円安の破壊力について、危機感を持たなければならないはずです。
しかし、高市総理が、選挙前に「円安ホクホク」発言(失言)を口にしても、有権者の大多数は自民党に票を投じてしまいました。
世論に影響を与えられなかった我々の力不足をも、痛感しています!
『日刊IWJガイド』を週刊にしたらどうかというご提案につきましては、いよいよ苦しくなってきたら、週3回から週2回、さらに週1回の発行ということも、ありえるとは思っています。
実際、初期の頃は、ウィークリーとして発行しており、それを日刊化したのでした。
しかし、当面は、週3回のペースで、踏んばりたいと思います。情報は鮮度が命です。なるべく早く、皆様の手元にお届けしたいと思っています。
2月末の時点で、支出が思うように削れていなければ、週2回発行へと決断せざるをえないかもしれません!
なるべくそうならないように、皆様からのご支援をつのるとともに、自らの支出削減努力につとめたいと存じます!
どうぞよろしくお願いいたします!
岩上安身 拝
■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】
■【第1弾! 英国の警察が「ノーフォーク出身の60代の男」アンドリュー元王子を逮捕! 英国の国際貿易・投資特別代表(貿易特使)だったアンドリュー元王子は、エプスタインにシンガポールや香港、ヴェトナムへの訪問に関する報告や、投資機会に関する機密情報を横流ししていた!!】英国の立憲君主制を、根本から揺るがす事態に!!(『BBC』、2026年2月20日)
英国のチャールズ国王の弟、アンドリュー元王子(アンドリュー・マウントバッテン=ウィンザー)が、2月19日、公務上の不正行為の疑いで、英国の警察に居宅に踏み込まれ、逮捕されました。
アンドリュー元王子は、容疑を否認しています。
11時間に及ぶ取り調べののち、同日夜には釈放されましたが、これは、容疑が晴れたからではなく、捜査は継続されています。
1月末に新たに公開されたエプスタイン・ファイルによって、アンドリュー元王子が、公務で知り得た政府の機密情報を、エプスタインに漏洩した疑いが急浮上していました。
テムズバレー警察は、2月初め、アンドリュー元王子が、英国の国際貿易・投資特別代表(貿易特使)だった2010年に、機密の貿易報告書をエプスタイン氏に送ったという報告を「捜査中」だと発表していました。
アンドリュー元王子は、2001年から2011年まで、英国の国際貿易・投資特別代表(貿易特使)を務めていました。この期間は、エプスタインとの交友関係があった期間と重なっています。
2月19日付米『CBSニュース』は、「テムズバレー警察は木曜日(2月19日)、『捜査の一環として、本日(2月19日)、ノーフォーク出身の60代の男(アンドリュー元王子のこと)を、公務員としての不正行為の疑いで逮捕し、バークシャー州とノーフォーク州の住所を捜索している』と発表した」と報じました。
この『CBSニュース』は、「アンドリュー元王子が起訴された場合、英国では、最高で終身刑が科される可能性がある」と報じています。それほどの重罪の容疑がかけられている、ということです。
※Former Prince Andrew arrested over suspected misconduct in public office revealed in Epstein files(CBS、2026年2月19日)
https://www.cbsnews.com/news/former-prince-andrew-arrested-epstein-files-suspected-misconduct-public-office/
一方、2月20日付『BBC』は、公開されたエプスタイン・ファイルの中の、アンドリュー元王子とエプスタインのメールが、警察が捜査に踏み切る決め手となったとして、以下のように報じています。
「特に注目されたのは、2010年11月に送信されたメールだった。
そこには、元王子がシンガポールや香港、ヴェトナムへの訪問に関する報告や、投資機会に関する機密情報を、エプスタインへ伝えていた様子が記されていた。
イギリス政府の公式規定では、貿易特使は、訪問先に関する機密性の高い商業・政治情報について、守秘義務を負うと定められている」。
この『BBC』の記事によると、アンドリュー元王子は、特別補佐官から各国歴訪の報告書を受け取ると、その約5分後に、その報告書をエプスタインに転送していました。
さらに、2011年2月9日付の別のメールでは、アンドリュー元王子がエプスタインに、訪問先の企業への投資をうながしてもいました。
※【解説】 アンドリュー元王子の捜査、「エプスティーン資料」は「氷山の一角」か(BBC、2026年2月20日)
https://www.bbc.com/japanese/articles/ckgl7vy5gkzo
★英国の王族が、警察に逮捕されたのは、現在のウィンザー朝では初めてのことであり、英国の歴史上でも、1647年にチャールズ1世が、ピューリタン革命で議会派に捕われて以来の出来事です。
アンドリュー元王子の逮捕は、兄であるチャールズ国王にも知らされていませんでした。
立憲君主制の英国では、国王は国家元首の地位にあります。また、逮捕されたアンドリュー元王子は、国王となりうる王位継承権をもっていました。
このエプスタイン事件は、小児性愛(ベトフィリア)や、性犯罪事件の域を超えて、英王室と、英国の立憲君主制の土台を、根本から揺るがす大事件へと発展しました。
警察が「捜索している」と発表した、「60代の男のバークシャー州とノーフォーク州の住所」とは、ロンドン近郊の、ウィンザー城が建つウィンザー・グレート・パーク内にある、アンドリュー元王子が長年住んでいた(現在は、王室から退去を迫られている)「ロイヤル・ロッジ」と呼ばれる邸宅と、イングランド東部のノーフォーク州の王室の私有地「サンドリンガム・エステート」の中にある、「ウッド・ファーム」という名の新居です。
つまり、警察は、王室の領地内に建つ邸宅を家宅捜査した、ということです。
2月21日付『BBC』は、英国のスターマー政権が、アンドリュー元王子を「王位継承権から外す法案の導入を検討している」と報じました。アンドリュー元王子は、2025年10月に「王子」の称号や、爵位を剥奪されましたが、現在も王位継承順位は、8位のままです。
※政府はアンドリューを王位継承から外すことを検討している(BBC、2026年2月21日)
https://www.bbc.com/news/articles/c1kgv837wvdo
故・エリザベス女王の3人目の子供として生まれたアンドリュー元王子は、エリザベス女王から溺愛されていたことが、よく知られています。
また、1982年のフォークランド紛争に参戦し、帰還後は英国民から「国民的英雄」として、高い支持を受けていました。
※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください! 緊急のカンパもお願いします!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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■【第2弾! トランプのついた嘘! トランプ大統領はエプスタインの性犯罪、児童虐待を知っていた! 2019年の会見で、エプスタインの犯罪を「まったく知らなかった」と主張していたトランプ大統領が、2006年に「ニューヨークの誰もが知っていた」と語っていたことが明らかに!「エプスタインをマール・ア・ラーゴから追放した」というこれまでの主張も、「退去を求めたことは一度もない」と、トランプ氏自身が証言していた部分が、公開されたファイルから削除されていたことも明らかに!!】これでもまだドナルド・トランプという男を信用するのか!?(『ニュースネイション』、2026年2月10日)
米司法省が、今年1月末から2月にかけて新たに公開したエプスタイン・ファイルの中に、トランプ大統領が2006年に、「エプスタインがこんなこと(未成年者への性行為、児童虐待)をしてきたことは、誰もが知っていた」と語っていた記録があることがわかりました。
2月10日付米ケーブルTVニュース『ニュースネイション』は、司法省が公開した資料の中に、2020年4月23日に作成されたFBIの報告書があり、その中に、トランプ大統領の当時の発言が記録されていると報じています。
このFBIの報告書は、FBIが、フロリダ州パームビーチ警察署のマイケル・ライター元署長に行った事情聴取の記録です。
トランプ氏が2006年7月に、当時、エプスタインが、未成年者への性犯罪の疑いで逮捕された直後に、パームビーチ警察のマイケル・ライター署長に電話し、「エプスタインをクラブ(トランプ氏所有の高級リゾート施設マール・ア・ラーゴのこと)から追い出した。君が彼(エプスタイン)を止めてくれて良かった。彼がこんなことをしてきたことは、ニューヨークの誰もが知っていた」と語ったことが記されていました。
また、トランプ氏は、エプスタインの共犯者であるギレーヌ・マクスウェルについても、「邪悪な人物であり、彼女にも捜査の焦点を当てるべきだ」と、ライター署長に語ったと、報告書に書かれていました。
※Epstein doc shows what Trump allegedly said after throwing him out of Mar-a-Lago(NEWS NATION、2026年2月10日)
https://www.newsnationnow.com/crime/trump-epstein-throw-out-mar-a-lago-fbi
★トランプ大統領はこれまで、エプスタインがマール・ア・ラーゴのスパで働く女性従業員を「盗んだ」ため、追い出したと語っています。
エプスタイン事件の重要な証言者である、故バージニア・ジュフリー(旧姓ロバーツ)さんは、かつてマール・ア・ラーゴのスパのロッカー係でした。トランプ大統領は、彼女の存在と、彼女がエプスタインに連れ去られた事実を知っていたことになります。
2000年に、当時16歳だったジュフリーさんは、スパでマッサージ療法の本を読んでいたところを、ギレーヌ・マクスウェルにスカウトされ、エプスタインのもとへ連れて行かれて、その後、英国のアンドリュー元王子らとの性的関係を強要されたと訴えています。
※「エプスタイン人脈」の解明(その3)、英国王チャールズ三世の実弟、アンドリュー王子の場合! 性犯罪の被害者であるジュフリー氏は「エプスタインは、私に『今まで教えたことのすべてを上回るように』と言い、アンドリュー王子が望むことは何であれ、必ず満たすようにと強調しました」と告白! 英王室は、アンドリュー氏の「王子」としての資格剥奪を決定!!(前編)(日刊IWJガイド、2025年11月25日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20251125#idx-5
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55251#idx-5
※「エプスタイン人脈」の解明(その3)、英国王チャールズ三世の実弟、アンドリュー元王子の場合! エプスタインとの交流は、なんと1999年に遡る! アンドリュー氏には共犯者がいた! 英王室の評判を守るための「1年間の守秘義務」を、ジュフリーさんに課していた! 2011年に自らの警護官に対し「彼女(ジュフリー氏)を貶める情報を探せ」と依頼していた!?(中編)(日刊IWJガイド、2025年11月27日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20251127#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55255#idx-4
※「エプスタイン人脈」の解明(その3)、英国王チャールズ三世の実弟、アンドリュー王子の場合! エプスタインとの交流は、なんと1999年に遡る! アンドリュー氏には共犯者がいた! 英王室の評判を守るための「1年間の守秘義務」を、性犯罪被害者のジュフリーさんに課していた! 2011年に自らの警護官に対し「彼女(ジュフリー氏)を貶める情報を探せ」と依頼していた!?(後編)(日刊IWJガイド、2025年11月28日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20251128#idx-5
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55257#idx-5
一方で、エプスタインが2019年7月6日に、性的人身売買や未成年者への性的虐待などの疑いで2度目に逮捕され、8日に起訴された直後、当時第1次政権だったトランプ大統領は、7月12日の記者会見で、記者から「エプスタインが、若い女性や未成年女性を性的虐待しているのではないかと、疑ったことはありましたか?」と聞かれ、以下のように、矛盾した、支離滅裂な答えを口にしています。
「いや、知らなかった。まったく知らなかった。何年も、何年も、彼と話していない。でも、まったく知らなかったわけじゃない」。
※Remarks by President Trump Before Marine One Departure(ホワイトハウスアーカイブ・トランプ、2019年7月12日)
https://trumpwhitehouse.archives.gov/briefings-statements/remarks-president-trump-marine-one-departure-52/
この2019年のトランプ大統領の答弁が、「まったく知らなかった」だけであれば、明確に嘘をついていたことになります。
しかし、直後の「でも、まったく知らなかったわけじゃない」というつぶやきによって、エプスタインの性犯罪について「知らなかったわけじゃない」と言ったのか、エプスタインという人物を「知らなかったわけじゃない」と言ったのかが、曖昧となっています。
トランプ大統領は、曖昧な言葉を用いてごまかすのではなく、事実を誠実に述べ、米国民と、世界中の市民に対し、説明をするべきです。
彼に誠実さのかけらでも残っていれば、の話ですが。
トランプ大統領をひたすらかばい、政権にとって都合の悪いことは、何事も「極左の陰謀」として退けることで知られるホワイトハウスのキャロライン・リービット報道官は、今年2月10日の記者会見で、上記のFBIの報告書の内容について、記者から「パームビーチの警察署長との会話は、実際にあったのか? そして、この食い違い(過去に『まったく知らなかった』と発言していたこと)をどう説明するのか?」と質問され、以下のように答えています。
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■【第3弾! 核合意をのませるための武力攻撃を示唆! トランプ大統領が「イランに限定的な軍事攻撃を検討している」と発言!】「合意に達するか、それとも米国が軍事行動に出ることになるかは、今後、おそらく10日以内に明らかになるだろう」と発言しているが、昨年6月には「14日以内に決断する」と言った2日後にイランを爆撃! またも不意打ちか!?(『BBC』、2026年2月21日)
イランの核開発をめぐる、米国とイランの協議が、継続的に行われています。協議は、イランが米国との直接対話を拒んでいるため、仲介国のオマーンを介した間接協議となっています。
次回、3回目の協議は、2月26日に、スイスのジュネーブで開催されることが、発表されました。
※米・イラン、26日に第3回核協議 米特使は元皇太子と会談(ロイター、2026年2月22日)
https://jp.reuters.com/world/security/ZFCSGNT4MRJL5JD2E4VEMLK4XU-2026-02-22/
こうした中、2月21日付『BBC』は、「トランプ大統領は20日、イランの核開発を制限するための合意をイラン側に迫るため、限定的な軍事攻撃を検討していると述べた」と報じました。
※トランプ氏、イランへの「限定的軍事攻撃」を検討と 核合意迫る(BBC、2026年2月21日)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c20412zlxjlo
★これ以前から、トランプ大統領が、イランに核合意を迫るために、規模を限定したイランへの軍事攻撃を検討していることは、米国のメディアで報じられていました。
20日のトランプ大統領の発言は、以前から報じられていたこの攻撃について、記者団の質問に答え、「検討していると言っていいだろう」と述べたものです。
米国は、イランが核兵器を開発していると一方的に決めつけていますが、イランは一貫して否定しています。
核保有国である超大国の米国と、核保有について曖昧にしていながら、世界から何のサンクション(制裁)も受けないイスラエルが、イランが核を保有する前に武力で叩き潰し、体制転覆してしまえ、と迫る様子は、核を背景とした力の論理だけがまかり通るこの地球上では、核なき国はいつでも核を保有する強者によって、滅ぼされかねないのだ、という現実を、まざまざと思い知らせてくれます。
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■<IWJ取材報告>「日本の政治家や政府関係者とエプスタイン氏の関係について、政府・外務省として、総力をあげて調査すべきではないか?」IWJ記者の質問に「現時点で、そういった関与を承知をいたしておりません」とはぐらかす茂木大臣~2.20 茂木敏充 外務大臣 定例会見
2月20日午前11時より、東京都千代田区の外務省にて、茂木敏充外務大臣の定例会見が行われました。
会見冒頭、茂木大臣から報告はなく、そのまま各社記者と茂木大臣との質疑応答となりました。
他社の記者からは、「茂木大臣外遊中のSNSでの動画発信」、「平和理事会への日本の関与」、「地域レベルの日印交流の受け止め」などについて、質問がありました。
IWJ記者は、「米司法省によるエプスタインに関する文書の公開」について、以下の通り質問しました。
IWJ記者「エプスタイン文書について質問します。
米司法省のエプスタイン文書公開を受け、米国内、及び英国、フランス、ノルウェー、スロバキアなどの国々で、要人の辞職・辞任が相次いでいます。
本件は、米国の内政問題であるにとどまらず、各国の要人を巻き込んだ外交問題ともなりうる重大な問題だと考えます。
各国の政府、外務省及び捜査当局が、自国の外交官や政治家とエプスタイン氏との関係について調査を進める中、日本政府及び外務省として、総力をあげて調査を行うべきだと考えます。
茂木大臣のお考えをお聞かせください。よろしくお願いします」
茂木大臣は、以下の通り、答えました。
茂木大臣「おそらく、日本の政治家であったりとか、政府関係者の関与というものが出ていることはないんだと思っておりまして、外務省として、現時点で、そういった関与を承知をいたしておりません」
IWJ記者は、「(日本の外交官や政治家とエプスタインの関係を)調査を行うべきではないか」と質問したのですが、茂木大臣は、「現時点で、日本の政治家や政府関係者の関与は承知していない」と、まったくちぐはぐな回答を返してきました。自ら積極的な調査は行うつもりはない、ということのようです。
米国内、および各国で行われている調査の今後の進展を注視する必要があります。
会見の詳細については、全編動画を御覧ください。
※「日本の政治家や政府関係者とエプスタイン氏の関係について、政府・外務省として、総力をあげて調査すべきではないか?」IWJ記者の質問に「現時点で、そういった関与を承知をいたしておりません」とはぐらかす茂木大臣~2.20 茂木敏充 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530678
■<岩上安身によるインタビュー撮りおろし初配信!!>キエフ政権によるロシア語話者への差別と暴力的な弾圧により、ドンバス住民が無差別に殺戮された!! 本日午後7時から、「2015年から2022年までドンバス戦争を現場でその目で見てきた元OSCE監視員が、ウクライナ戦争の『真実』を明らかにする! 岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その5)」を撮りおろし初配信します!
本日午後7時から、「2015年から2022年までドンバス戦争を現場でその目で見てきた元OSCE監視員が、ウクライナ戦争の『真実』を明らかにする! 岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その5)」を撮りおろし初配信します。
インタビューの(その1)から(その4)までは、会員向けサイトのアーカイブにて、ぜひ以下のURLから御覧ください! 会員にまだなっていない方は、この機会にぜひ、会員登録をお願いします。
※岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その1)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529868
※岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その2)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529875
※岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その3)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530052
※岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530096
(その5)では、パレ氏の著書『What I Saw in Ukraine (ウクライナで見たこと)』の中から、2014年のユーロ・マイダン・クーデター当時の世論調査では、ウクライナ東部や南部で、「統一ウクライナを望む人は少数派だった」「74%は、暫定大統領(オレクサンドル・トゥルチノフ)を非合法とみなしていた」というデータが示されました。
さらに、ウクライナ民族主義者によるロシア語話者の虐殺が激化する以前は、「ロシアとの統合を望む人は、少数派だった」という事実も示されました。
パレ氏は、次のように解説しました。
「(ユーロ・マイダン・クーデターについて、)西側で説明されていた、『腐敗した大統領、あまりにひどい統治を終わらせたい人々が、汚職をなくし、民主主義を求めて、ヤヌコヴィッチを追い出した』という『物語』は、ウクライナの人達自身が、現実をどう受け止めていたかとは、かなり違っていました。
確かに多くの人がウクライナの統治のあり方に不満を持ってはいたけれども、だからといって、ロシアへの編入を望む人が多数だった、ということでは決してなかったのです」。
パレ氏は、「もう一つの重要な点」として、人々の意識の変化をあげています。
「当初、(ドンバス地方の)多くの人々は、『連邦化』を希望していました。
これは別の国を作りたいという意味ではなく、『ウクライナ国内での分権化』を進めようという話でした。つまり、異なる地域ごとに、ある程度の自治権を持たせようという考えです。
つまり、ロシア語を話す人達は、キエフの中央政府の権力から、もっと自治を持ちたいと考えていたのです。彼らは、キエフが、ロシア語を話す自分達の権利に対して敵対的だと感じていました。
だからこそ、『自治』という考え方が出てきたのであって、独立を求めていたわけではありません。
でも、その状況は、次第に過激化していきました。
それは、ウクライナ政府が、デモ参加者に対して、非常に迅速かつ強硬に対応したからです。人々を抑圧すると、その抑圧以上の反発を生むことがありますよね。いわば、エスカレーションです。
こうして、ドンバス危機が生まれたわけです。
私が、本のために調査をした時、これがさらにはっきり理解できました。実際に現地に派遣されていた時にも、その一端を目の当たりにしました」。
さらにパレ氏は、ドンバスの住民による、キエフ政権への抵抗について、次のように指摘しました。
「西側では、『ドンバスには反乱などなかった』『ロシアの侵略だった』と言われますが、実際の現場の状況は、主にドンバスの人々による、草の根的な反乱でした。おそらく、ロシアも手助けはしたでしょうが、あまりその必要はなかったのです。
多くの人々が、非常に憤っていて、自分達のアイデンティティが、中央政府によって脅かされていると感じていたからです。
彼らは、ヤヌコヴィッチ大統領が、クーデターで追い出されたと感じていました。
ヤヌコヴィッチはドネツク出身で、かつてドネツク州の知事も務めていた人物です。ですから、ドネツク州の人々にとって、自分達の代表である大統領が、こんな形で追放されたことは、とても腹立たしく、同時に屈辱的だと感じたのです」。
パレ氏は、「不満を暴力で押さえつけても、さらに不満を生むだけで、何も解決できない。ただ状況を悪化させるだけだ」と述べ、ウクライナ政府に、状況を悪化させ、戦争を始めた責任があると指摘しました。
パレ氏は、「西側諸国の人達の多くが『最後のウクライナ人まで戦え』と発言するのを聞くと、考えさせられる」と述べ、以下のように続けました。
「なぜ、そこまでして、分離主義者達を排除したいのか? なぜ、そこまでして、彼らを押し潰そうとするのか? 彼らがいったい、あなた達に何をしたというのか?
フランスやドイツ、スペインに住む人達に、彼らが何かしたのでしょうか? 私達(ヨーロッパ人)は、関係ないはずです。
なぜ、彼らを殺すことに、そこまで関わらなければならないのか? 彼らは、私達に、何の害を与えたのでしょうか?
それどころか、ウクライナに対して、いったい何をしたというのでしょうか?
なぜ、ウクライナ西部は、彼らをそのままにしておけないのか?
本当に、非常に深い問いが、いくつも浮かんできます」。
パレ氏は、「なぜ、意味もないのに、しかも人間として考えれば理解できないのに、ウクライナにさらに戦争を続けさせようとする人達が、こんなに多いのか?」と述べ、「立ち止まって考える必要がある」と強調しました。
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【撮りおろし初配信】19:00~
キエフ政権によるロシア語話者への差別と暴力的な弾圧により、ドンバス住民が無差別に殺戮された!! 2015年から2022年までドンバス戦争を現場でその目で見てきた元OSCE監視員が、ウクライナ戦争の「真実」を明らかにする! 岩上安身によるインタビュー第1209回 ゲスト 元フランス陸軍予備役将校(大尉)、元欧州安全保障協力機構(OSCE)監視員 ブノワ・パレ氏 第1回(その5)
視聴URL:https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530101
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■<新記事紹介>評論家で元日経新聞・朝日新聞記者の塩原俊彦氏による【特別寄稿】「国際政治理論から斬る ウクライナ戦争丸4年〈上〉」をIWJサイトにアップしました!
元日経新聞・朝日新聞記者である評論家、塩原俊彦氏による【特別寄稿】「国際政治理論から斬る ウクライナ戦争丸4年〈上〉」をIWJサイトで公開しました。
塩原氏は、著書『ウクライナ3.0~米国・NATOの代理戦争の裏側』(社会評論社、2022年)などをはじめとする、一連のウクライナ関連書籍で、2024年度「岡倉天心記念賞」を受賞されました。
岩上安身のインタビューにも、たびたびご出演いただいています。
※塩原俊彦氏関連コンテンツ
https://iwj.co.jp/wj/open/?s=%E5%A1%A9%E5%8E%9F%E4%BF%8A%E5%BD%A6&area=
塩原氏は、この特別寄稿で、リアリズムに立脚するトランプ大統領がウクライナ紛争の停戦を求めるのに対し、理想主義に立脚する欧州のリベラリスト達が戦争の継続を求めて、衝突する諸相を描き出し、ミュンヘン安全保障会議など最新の時事問題を分析しています。
塩原氏の「まえおき」から一部を抜粋します。
「私は、地政学・地経学上の大転換期にある以上、理論レベルでその大転換を明確に理解することが制度や現実の理解に資すると考えている。このため、多少難しい内容であっても、心ある読者に国際政治理論上の変化に気づいてほしいと思う」。
<記事目次>
〈上〉
・トランプ大統領の登場
・リベラルデモクラシーにもとづく米国の外交戦略
・「リアリスト=トランプ」のリベラリズム批判
・ウクライナ戦争をめぐる国際政治理論上の対立
・「バイデンの戦争」の意味
・戦争継続派のリベラリスト
・偽善に満ちたリベラリスト
・欧州政治指導者の欺瞞
・似非リアリズムという偽善
・ウクライナ経済の破綻という現実
・道徳の後退という現実
・「信念」の全盛
・「プラグマティック」と「オブジェクト指向」
・重要なスペクター論文
・偽善から効率へ
近日中に続編も公開します。どうぞ、ぜひIWJ会員となって、塩原俊彦氏による最新の論考を御一読ください。
※【特別寄稿】国際政治理論から斬る ウクライナ戦争丸4年〈上〉
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530696
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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
YouTubeへの高評価とチャンネル登録も、よろしくお願いします。10万人登録まであと少しです!
ご支援のほども、よろしくお願いします。
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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、浜本信貴)
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