日刊IWJガイド・非会員版「8月上旬の自民党両院議員懇談会で、半数が石破続投に反対する可能性も! 臨時国会でキャスティングボートを握ったのは参政党か!?」2025.7.22号~No.4576


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~選挙続報! 次の注目点は8月上旬の自民党両院議員懇談会と臨時国会! 両院議員懇談会では、半数が石破続投に反対する可能性も! キャスティングボートを握ったのは参政党か!? 改憲発議は、参議院では可能! 衆議院では22議席足りず!

■今期最後の月、7月になりました! IWJの今期第15期の期末である7月末まで、あと10日です! 7月のご寄付・カンパは、56万5000円で16%の目標達成率です! 84%、293万5000円が不足しています! 今期のご寄付の目標額の不足分は、8月から6月までの11ヶ月間で、約2140万円にのぼっています! 代表の岩上安身の個人貯金で支えるのは、もはや限界です! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひ、よろしくお願いいたします!

■【中継番組表】

■ロシアの思想家ドミトリー・トレーニン氏が「第3次世界大戦はすでに始まっているが、誰もがそれを理解しているわけではない」との論考記事を発表! 第3次世界大戦の温床は、東ヨーロッパ、中東、日本を含む東アジア! スイス国籍で京都大学の准教授パスカル・ロッタ博士は、「西側は、ロシア人やパレスチナ人、レバノン人、イラン人など、敵を人間以下の存在とみなしている」と、トレーニン氏の論考を解説! YouTubeで世界中の知性にZoomでインタビューしたり、時事テーマを解説したりしているロッタ博士に、岩上安身がインタビューを行いました! 近日、翻訳のスーパーを入れて初配信します!

■<世界輸送回廊の覇権争い(その1)中国・イラン鉄道>イスラエル・イラン戦争の背景に、世界輸送回廊の覇権争い! 今年5月、ユーラシア大陸内陸部を通過する「中国・イラン鉄道」が開通! 中東から中国への石油輸送海路のチョークポイントであるマラッカ海峡を支配する米国に対し、中国はイランとの陸路での石油の代替輸送路を建設! 中国・イラン鉄道は、トルコを加えて欧州に至り、米国とイスラエルが推進するインドから欧州に至るIMEC(インド・中東・欧州経済回廊)と対抗! 中東における米国の輸送路の覇権を突き崩す「地政学的なトンネル」となるか!?
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■はじめに~選挙続報! 次の注目点は8月上旬の自民党両院議員懇談会と臨時国会! 両院議員懇談会では、半数が石破続投に反対する可能性も! キャスティングボートを握ったのは参政党か!? 改憲発議は、参議院では可能! 衆議院では22議席足りず!

 IWJ編集部です。

 昨日の『日刊IWJガイド』でお伝えしたように、第27回参議院選挙の結果、124の改選議席と非改選の東京選挙区の欠員補充1をあわせた125議席が確定しました。

※<2025参議院選挙結果速報>世論調査の予測通り、自公が大敗、過半数に届かず! 改憲勢力の国民民主党は野党第2党、参政党は第4党に躍進! 立憲民主党、日本維新の会、れいわ新選組は横ばい、共産党は後退、自公から流れた票を活かせず!(日刊IWJガイド、2025年7月21日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20250721#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54882#idx-1

 各党の獲得議席は、自民党39、立憲民主党22、公明党8、日本維新の会7、共産党3、国民民主党17、れいわ新選組3、参政党14、社民党1、保守党2、チームみらい1、無所属8でした。

 チームみらいは、昨年の東京都知事選に出馬し、15万4638票を集めて5位となったAIエンジニアの安野貴博氏が設立した政治団体です。「テクノロジーで誰も取り残さない日本をつくる」と訴え、幅広い分野で技術を駆使した政策に取り組む方針を示し、今回の選挙で得票率2%を上回って政党要件を満たしました。

 自民党は議席39と、歴史的な惨敗となりました。

 これで、衆参両院で少数与党という形になりました。

 自民党は、21日、党本部で臨時役員会を開き、今後の政権運営について意見を交わし、石破茂総理は、トランプ政権との日米関税交渉を理由に、続投の意志を明確にしました。

 今後のスケジュールとして、21日付『毎日新聞』は「森山裕幹事長から参院選を総括する検証委員会を立ち上げるとともに、8月上旬に想定される臨時国会前にも両院議員懇談会を開く考えが示された」と報じています。

※石破茂首相、続投に意欲 臨時国会前にも両院議員懇談会開催へ(毎日新聞、2025年7月21日)
https://mainichi.jp/articles/20250721/k00/00m/010/138000c

 他方、石破総理の衆議院選挙、都議会選挙、参議院選挙の3連敗の責任を問う党内の声は、周囲に「続投は認めない」と話す麻生太郎氏だけでなく、西田昌司議員など、高市早苗議員に近い議員からも出ています。

※麻生太郎氏、「総理の続投認めない」発言にSNSで「頼むよ麻生さん」「自民も割れる!」(zakzak、2025年7月21日)
https://x.gd/oh9US

※石破首相、午後に続投表明へ 立憲、国民は連立に厳しい姿勢見せる(朝日新聞、2025年7月21日)
https://digital.asahi.com/articles/AST7P0JCLT7PUTFK002M.html

 参議院議員の通常選挙が行われた後には、必ず臨時会を召集しなければならないことになっています。

※国会の基礎知識(参議院、2025年7月21日)
https://www.sangiin.go.jp/japanese/aramashi/syousyu_kaiki.html

 この参議院の臨時会では、衆議院の特別会とは異なり、首相の指名選挙は行われません。

 今後の政局のかたちが決まってくるのは、8月上旬に予定されている臨時国会前の、自民党の両院議員懇談会において、ということになります。

 自民党の両院議員懇談会とは、衆議院議員と参議院議員の全員が出席して行われる会合のことを指します。

 国会の制度として存在するものではなく、自民党内の意思統一や情報共有を目的とした内部会合です。

 現在、自民党に所属する議員は、衆議院で196名、参議院で113名で、合計309名です。

※会派名及び会派別所属議員数(衆議院、2025年7月21日閲覧)
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/kaiha_m.htm

※会派別所属議員数一覧(参議院、2025年7月21日閲覧)
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/giin/217/giinsu.htm

 石破総理の続投に反対しているのが、麻生派と、西田昌司議員など、高市議員に近い旧安倍派だとすると、麻生派は55名、旧安倍派は92名ですから、衆参両院のほぼ半数が、両委員議員懇談会で、石破続投に反対する可能性もあります。

※自由民主党内出身派閥一覧(【國會議員要覧令和 6 年 8 月版】【國會要覧第 78 版】、2025年7月21日閲覧)
https://www.kokuseijoho.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/08/e3e2b7d690d870d8868ba1d7687fa66e.pdf

 臨時国会前に行われる自民党の両院議員懇談会は、相当、荒れることが予想されます。

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■今期最後の月、7月になりました! IWJの今期第15期の期末である7月末まで、あと10日です! 7月のご寄付・カンパは、56万5000円で16%の目標達成率です! 84%、293万5000円が不足しています! 今期のご寄付の目標額の不足分は、8月から6月までの11ヶ月間で、約2140万円にのぼっています! 代表の岩上安身の個人貯金で支えるのは、もはや限界です! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひ、よろしくお願いいたします!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 IWJの財政が、危機的状況です!

 IWJの今期第15期は、昨年8月にスタート、6月末で11ヶ月が経過し、7月末の期末まで、あと10日となりました。

 7月は、1日から18日までの18日間で、32件、56万5000円のご寄付・カンパをいただきました。これは、目標額の約16%に相当します。

 ご支援くださった皆様、本当にありがとうございます!

 残念ながら、昨年8月からの今期第15期は、6月までの11ヶ月間で一度も、月間目標額に達していません!

 この不足総額は、寄付部門だけで、2140万5645円にもなります! 現在、こうした不足額は、IWJ代表の岩上安身が、個人の貯金を投じて穴埋めしていますが、限界があります! その限界は近づいています!

 IWJが7月以降も活動を続けられますように、ご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!

 今期11ヶ月間の累計のマイナス約2140万円を少しでも埋められるよう、皆様の緊急のご支援をお願いしたいと存じます!

 インフレが続きますが、会費の値上げをせず、値段を据え置きながら、より一層、支出を切りつめる努力もしています。

 今後は、土曜日に発行していた『日刊IWJガイド』は、原則として、お休みさせていただきます。もちろん、何か事件などがあれば、『速報』や『号外』などは、週末であっても、発行させていただきます!

 目標額を下げ、支出を切りつめても、収支が改善されないようならば、IWJは今後、活動を続けてゆくことが困難になります!

 第15期が、赤字に転落しないように、無料でご視聴の方は、ぜひとも有料会員登録を、また、会員・非会員を問わず、緊急のご寄付・カンパによる、財政難のIWJへのご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます!

 なお、IWJでは、インタビューなどを、お見逃しになった方も、会員であれば2ヶ月間全編視聴が可能です!

 サポート会員ですと、過去のすべてのコンテンツについて、いつでも、いくつでも御覧になれます!

 公開済みのコンテンツの本数は、動画とテキスト記事あわせて2万6113本あります。このうち、動画が2万3502本、テキスト記事が1万1196本、ブックレビューなどその他248本あります(カテゴリーは重複するものもあります)。

 「IWJ特報」のバックナンバーも、1ヶ月遅れの分から、すべて読むこともできます!

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 6月末現在、IWJ会員の総数は1720人、このうちサポート会員の方は664人でした。

 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、サポート会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 会員総数が5000人、そのうちサポート会員が2000人いてくれたら、IWJの経営はご寄付を募らなくても格段に安定します!

 また、休会中の皆様は、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

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 年会費をまとまってお支払いいただければ、12ヶ月中2ヶ月分がサービスとなります。即ち、一般会員が月1100円で、年間だとその12ヶ月分1万3200円のところ、一括払いなら、1万1000円(消費税込み)となります。

 同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円(消費税込み)ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
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 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

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 どうぞ、皆様、米国の従属下のまま、憲法に緊急事態条項を導入し(自民党、公明党、維新、国民民主らが賛成)、無謀な戦争へと駆り立てられてゆく日本の対米従属権力(与野党を問わず)に対し、一切忖度しないで真実をお伝えしてゆく独立メディアIWJの活動をご支援ください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身 拝

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◆中継番組表◆

**2025.7.22 Tue.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2025.7.23 Wed.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

参院選2025 大阪選挙区 立憲民主党 登壇者 橋口れい候補 応援弁士:野田佳彦 つじもと清美 森山浩行 2025.7.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528373

◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆

【IWJ号外】米国が日本に25%の関税! IWJは、日本経済への影響と対策などについて、与野党10党にアンケート! 遅れて回答のあった参政党の公式見解を発表します! 2025.7.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528437

◆しばらくフルオープン! 動画をご視聴になり、記事をお読みになった方々は、ぜひ、この機会に会員登録をお願いします!◆

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「トランプ関税」の衝撃波が世界を襲う! 貿易政策と安全保障政策の融合!? 逆に米国と同盟国に、経済破綻と社会崩壊の危機が迫る!? 岩上安身によるインタビュー第1188回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第1弾 2025.5.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527367

40年間続いた米国債の価格上昇が、下落へ! 世界一米国債を保有する日本には、巨大な含み損が発生! 米国債務は対GDP比100%を超え、利払い費だけで、米防衛費を超過!「アメリカの、世界に対する覇権を支えている財政システムが、大変動を起こしている」! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 前編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527763

フォン・デア・ライエン委員長は「我々が知っていた西側は、もはや存在しない」と宣言!「日本人がもっと真面目に考えないと。日本の立ち位置って何ですか?『西側の一員です』と。でも、その『西側』はないんです」! 米国債がクラッシュしてしまえば、最大保有国である日本は、最大の被害国に! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 後編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527782

ヒンドゥー至上主義のインド・モディ政権によって酷い差別を受けているカシミールは、ユダヤ人至上主義によって民族浄化を受けるガザと共通性がある! パレスチナ問題とカシミール問題はともに大英帝国支配の負の遺産! しかし、英国は責任を果たさない! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第1回 2025.5.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527633

イスラエルは、トランプ米大統領のリゾート開発構想のために、ガザ戦争を再開! 毎日100人単位でパレスチナ人を殺害しているのに、主要メディアではほとんど報じられず、批判もされない! ユダヤ教の極右政党と連立するネタニヤフ政権は、UNRWA施設を破壊し、職員も殺害! 人道援助を妨害し、ガザは「国際法の墓場」に! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第2回 2025.6.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527726

「トランプは戦争をしない」は嘘! 米大統領がバイデンでもトランプでも、イスラエルのやることは全部支持! キリスト教に妥協したユダヤ教徒と、キリスト教シオニストの福音派の猛烈な支持を抜きには考えられず、イスラエルの利益を最大限に追求!~岩上安身によるインタビュー第1176回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/526058

「戦争をやめさせる」はずのトランプ内閣が、ウクライナ紛争を剛腕で停戦させようとしているのに対し、イスラエルのジェノサイドはなぜ野放し!? その謎に迫る!!【ガザ戦争とハマス】15ヶ月に及ぶ戦争は中東地域に何をもたらしたか? トランプ政権によってパレスチナはどうなるのか? 岩上安身によるインタビュー第1184回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏 2025.2.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/526531

2024年を振り返る! そして1ヶ月後に始まる第2次トランプ政権で、米国は、そして世界はどう変わる!?~岩上安身によるインタビュー第1175回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525988

ハミッド・ダバシ氏が指摘「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」!「ガザ攻撃における植民地主義の視点」~岩上安身によるインタビュー第1145回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2024.2.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521575

「イスラエルがどんな戦争犯罪、人道に対する罪を行っても一度も裁かれなかった。こういう国際社会の『伝統』がジェノサイドを可能にしている」!!~岩上安身によるインタビュー第1144回 ゲスト 早稲田大学文学学術院教授・京都大学名誉教授・岡真理氏 2024.2.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521515

イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に対して行なっているのは「民族浄化」! イスラエルによる「報復」でもなければ、ハマスとの戦争でもない!~岩上安身によるインタビュー第1138回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2023.11.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519713

「絶望」に突き動かされたハマスがイスラエルを急襲! イスラエルは、「報復」の名のもとに「民族浄化」を開始! パレスチナ人の「完全追放」まで至るのか!?「第2のナクバ」に~岩上安身によるインタビュー第1137回 ゲスト 放送大学名誉教授 高橋和夫氏 2023.11.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519653

対等な者同士の「ハマス・イスラエル戦争」ではない!「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点が必要」~岩上安身によるインタビュー第1136回 ゲスト 東京大学名誉教授 板垣雄三氏 2023.11.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519527

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■ロシアの思想家ドミトリー・トレーニン氏が「第3次世界大戦はすでに始まっているが、誰もがそれを理解しているわけではない」との論考記事を発表! 第3次世界大戦の温床は、東ヨーロッパ、中東、日本を含む東アジア! スイス国籍で京都大学の准教授パスカル・ロッタ博士は、「西側は、ロシア人やパレスチナ人、レバノン人、イラン人など、敵を人間以下の存在とみなしている」と、トレーニン氏の論考を解説! YouTubeで世界中の知性にZoomでインタビューしたり、時事テーマを解説したりしているロッタ博士に、岩上安身がインタビューを行いました! 近日、翻訳のスーパーを入れて初配信します!

 7月12日、ロシアの思想家ドミトリー・トレーニン氏が、ロシアのメディア『プロフィリ』に、「戦争の時代:第3次世界大戦はすでに始まっているが、誰もがそれを理解しているわけではない」という論考記事を発表しました。

 まさに、日本国民のほとんどは、「第3次世界大戦はすでに始まっている」などと理解していませんし、政治家や官僚や主流メディアは、現実を否認するばかりです。この論文のタイトルは、日本の読者のために書かれたようなものです。

 「ロシアにとって(第3次世界大戦の)戦前の時期は2014年に終わり、中国にとっては2017年、イランにとっては2023年に終わった」と指摘するトレーニン氏は、「現在の世界大戦とは、米国とその同盟国、中国、ロシアといった主要国を巻き込んでいる、複数の紛争の集合体なのである」と論じています。

※Эпоха войн: Третья мировая уже началась, но не все это понимают(プロフィリ、2025年7月12日)
https://profile.ru/politics/epoha-vojn-tretya-mirovaya-uzhe-nachalas-no-ne-vse-eto-ponimajut-1726525/

 この論文を、『ニュートラリティ・スタディーズ』というYouTube番組が、7月17日付で紹介しています。

※これはもう世界大戦だ。これからもっと悪化する(Neutrality Studies、2025年7月17日)
https://youtu.be/qCIMLmDPCko

 『ニュートラリティ・スタディーズ』を主宰する、スイス国籍のパスカル・ロッタ博士は、国際関係における中立性の研究を専門とする学者で、現在は京都大学の准教授です。

 ロッタ博士によると、『ニュートラリティ・スタディーズ』は、「もともとは学術的なウェビナー(オンラインセミナー)をアップロードするための場所として始めたが、2022年2月、ロシアによるウクライナへの軍事攻撃の数週間前から、インタビュー番組として活用し始めた」とのことです。

 「有識者の方々と直接対話できる素晴らしいツールであることに気づき、続けていくうちに、自然とチャンネルも成長した」とのことで、現在、チャンネル登録者は、22.7万人に達しています。

 ロッタ博士は、これまでに、IWJでもしばしば取り上げている、コロンビア大学のジェフリー・サックス教授や、シカゴ大学のジョン・ミアシャイマー教授、旧ソ連駐在の最後のアメリカ大使であるジャック・マトロック大使、1972年にニクソン大統領の訪中に同行し、元国務省中国担当部長、国防次官補、サウジアラビア大使などを歴任したチャス・フリーマン氏などにも、インタビューを行っています。

 岩上安身は、パスカル・ロッタ博士にインタビューを行いました。インタビューは質問を日本語で行い、ロッタ博士には英語で答えていただきました。翻訳や字幕付け、編集作業が終わり次第、近日中に配信する予定です。

 ロッタ博士は、2022年6月29日に、ドミトリー・トレーニン氏にインタビューを行っています。

 上述の17日付『ニュートラリティ・スタディーズ』の中で、ロッタ博士は、ドミトリー・トレーニン氏について、「1990年代のロシアと西側諸国の和解を最も推進していた人物の一人であり、モスクワ、ワシントン、(NATO本部のある)ブリュッセルの間で、相互理解を促進するために、30年近く尽力してきた」と紹介しています。

 トレーニン氏は、米国のカーネギー財団がモスクワに設立したシンクタンク、カーネギー・モスクワ・センターの所長を、2022年まで勤めていました。

 「卓越したアナリスト」であるトレーニン氏の分析が、「ますます暗いものになってきていることは、我々全員が、真剣に考えるべきことです」と、ロッタ博士は警告しています。

 ロッタ博士は、2022年のトレーニン氏へのインタビューを振り返り、「トレーニン氏は、当時、ロシアと西側諸国の間で起きていることを、『新たな冷戦』という枠組みでとらえていました」と述べています。

 しかし、12日に『プロフィリ』に発表された記事では、トレーニン氏は、現在の状況を「大規模戦争の可能性は再び危険なほどに高まった」と指摘し、「これは『第2の冷戦』ではない」と断言しています。

 ロッタ博士は、このトレーニン氏の現状認識について、「これは、ロシア側から見れば、まったく理にかなっています」として、次のように論じています。

 「なぜなら、彼らは、直接戦闘に従事しているからです。

 一方、米国やヨーロッパは、まだ代理勢力(ウクライナ)に武器を供与し、その代理勢力が、彼らのために戦争をしている段階にとどまっています」。

 なお、ロッタ博士は、このトレーニン氏の記事は、『RT』(英語版)でも読めるが、「『RT』は、ロシア語の原文から記事を取り、それをChatGPTにかけている。ただ(英文に)翻訳するだけでなく、それを短くまとめている」と指摘しています。

 ロッタ博士は、「ChatGPTによる翻訳の特徴は、『AではなくBだ』という対立の構図を作る点だ」と指摘し、「これでは非常に読みにくく、センセーショナルになりすぎる」と指摘しています。

 「私達には『RT』が必要です。『RT』にはいい記事を発表してほしい」というロッタ博士は、『RT』にChatGPTによる翻訳をやめるよう、要望しています。

※Dmitry Trenin: World War III has already begun(RT、2025年7月14日)
https://www.rt.com/news/621486-dmitry-trenin-world-war-iii/

 ロッタ博士は、トレーニン氏の記事について、「全体的に憂鬱な内容」だとした上で、以下のように解説しました。

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■<世界輸送回廊の覇権争い(その1)中国・イラン鉄道>イスラエル・イラン戦争の背景に、世界輸送回廊の覇権争い! 今年5月、ユーラシア大陸内陸部を通過する「中国・イラン鉄道」が開通! 中東から中国への石油輸送海路のチョークポイントであるマラッカ海峡を支配する米国に対し、中国はイランとの陸路での石油の代替輸送路を建設! 中国・イラン鉄道は、トルコを加えて欧州に至り、米国とイスラエルが推進するインドから欧州に至るIMEC(インド・中東・欧州経済回廊)と対抗! 中東における米国の輸送路の覇権を突き崩す「地政学的なトンネル」となるか!?

 アゼルバイジャンが、ロシア治安当局によるアゼルバイジャン系の犯罪組織を摘発した際に、主犯格の2名が死亡した件を契機として、ロシアに対して強硬な対抗姿勢をとっていることは、7月11日の『日刊IWJガイド』でもお使えしました。

※今度は、ロシアとアゼルバイジャンが一触即発!? アゼルバイジャンは、ウクライナ・欧州・イスラエルのエネルギーハブであると同時に、ロシアとイランを結ぶ南北輸送回廊の経由地! ロシアを苛立たせたいウクライナ、アゼルバイジャンをけしかけてロシアを挑発し、イランを困らせたいイスラエル、アゼルバイジャンに疑念を募らせるイラン! マクレガー大佐は「新しい長期戦」は「イスラエルと、アゼルバイジャン・トルコ同盟が、イラン北部を攻撃し、併合するかもしれない」と予測! イラン北部には、たしかにアゼルバイジャン人と同じアゼリー人が住むが、イラン最高指導者ハメネイ師もアゼリー人!
(日刊IWJガイド、2025年7月11日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20250711#idx-5
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54825#idx-5

 アゼルバイジャンは、ロシアとイランを結ぶ南北輸送回廊の一部です。アゼルバイジャンとロシアが敵対するようなことがあれば、ロシアとイランを結ぶ南北輸送回廊が停止に追い込まれるリスクがあります。

 南北輸送回廊が順調に運用され、発展していけば、ロシアからイランへの支援(あるいはその反対)も拡大していくことが可能になります。イスラエルとの対立が続けば、イランにとっては、いずれロシアとの軍事的な支援や協力関係を深化させる必要性が高まります。当然、イスラエルと、米英としては、ロシアとイランの軍事的な協力関係が深まることは、避けたい事態です。

 一方で、イラン国内から中国へとつながる東西のインフラも、整備が進んでいます。中国東部とイランを結ぶ「中国・イラン鉄道」です。

 中国は、イランにとって最大の石油輸出相手国であり、中国側は、コンピューターや携帯電話などの電子機器を含む、イランが必要とするほぼすべての工業製品を、テヘランに供給することができます。

 イスラエルがイランに奇襲先制攻撃をかける前、トランプ政権とイランが、核開発を巡って、まだ協議を重ねていた時期である、今年5月25日、中国東部の都市西安から、テヘラン近郊のアプリン港(ドライポート、道路または鉄道で海港に直結した内陸複合一貫輸送ターミナル)に、最初の貨物列車が到着し、中国とイランを結ぶ新たな商業鉄道路線が、正式に開通したと、イランの『タスニム通信』が報じました。

 5月12日には、イラン、中国、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、トルコの6ヶ国の鉄道関係者らが、テヘランで会合し、アジアとヨーロッパを結ぶ大陸横断鉄道網の推進に取り組んだと、『タスニム通信』が付け加えました。

 「中国・イラン鉄道」は、中国の「一帯一路」政策の重要な一部分であり、トルコを加えて、中国と欧州を結ぶ陸の輸送路「中国・イラン・ヨーロッパ鉄道回廊」となることが期待されています。

※Freight Route Gets Rolling As Chinese Train Unloads in Iran’s Dry Port(Tasnim Mews Agency、2025年5月25日)
https://www.tasnimnews.com/en/news/2025/05/25/3320800/freight-route-gets-rolling-as-chinese-train-unloads-in-iran-s-dry-port

 中国が中東から輸入する石油の8割は、現在は海路によって運ばれ、マラッカ海峡を通過します。しかし、この狭いマラッカ海峡を支配しているのは、米軍の第7艦隊です。

 ブルガリアの独立メディア『モダン・ディプロマシー』によると、2019年9月24日、シンガポールと米国は、シンガポールにおける米国の施設の使用に関する1990年の覚書を改正する議定書に署名しました。これによって、シンガポールはアジア最大の米軍基地となりました。

 シンガポールは米第7艦隊とその所属艦艇(空母を含む大型艦艇を含む)に、兵站と整備サービスを提供しています。米軍は、シンガポールに高度な兵器と装備を配備しています。

 シンガポールを拠点とすることによって、米第7艦隊は、マラッカ海峡を通って、インド洋とアラビア海に入り、24時間以内に湾岸地域に到達することができます。

 有事には、米軍は直ちにマラッカ海峡を封鎖できます。マラッカ海峡が封鎖されれば、中国は、備蓄だけで60日以上持ちこたえることは困難になると見られています。

※The Strait of Malacca: China between Singapore and the United States(Modern Diplomacy、2020年11月24日)
https://moderndiplomacy.eu/2020/11/24/the-strait-of-malacca-china-between-singapore-and-the-united-states/

 したがって、中国にとっては、マラッカ海峡が封鎖された場合の代替輸送路が重要であり、そのひとつが「中国・インド鉄道」です。

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