日刊IWJガイド・非会員版「ここに至っても、ノルドストリーム爆破の主体を明確に言及できないドイツ! ウクライナ紛争以降のドイツの主体性欠如の問題とは何なのか?」2024.10.17号~No.4355


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~ここに至っても、独露を結ぶパイプライン、ノルドストリーム爆破の主体を明確に言及できないドイツ! ウクライナ紛争以降のドイツの主体性欠如の問題とは結局何なのか? 右派のAfDの首相候補に指名されたアリス・ヴァイデル氏と左派の新党ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟(BSW)を創設したザーラ・ヴァーゲンクネヒト氏が、テレビ討論! 経済不況、ウクライナ紛争、イスラエル問題、移民問題など、現代日本と重なるトピックから見えてくるものとは?

■今年1月コロナ感染し、その後遺症か、体調不良が7、8、9月と続いた岩上安身は、静養の結果、体調も上向き、10月から積極的にインタビューを再開! 復帰第1弾の立憲民主党の原口一博議員インタビューは記事アップ済み!! 塩原俊彦氏インタビューは近日中に配信します! ぜひ会員にご登録の上、御覧ください! 10月は1日からの15日間で60件、58万829円のご寄付・カンパをいただきました! 月間目標400万円の15%。10月の折り返し時点でこれでは、今月もIWJの財政状況はまだまだピンチです! 一方では、「IWJしか報じられない情報」激増中! こうした時だからこそ、ぜひご支援をお願いいたします!

■「このような時だからこそ、IWJには苦境を乗り越えて、世界に警鐘を鳴らし続けて貰いたいと思います」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! ロシアのリャブコフ外務次官が「『ロシア、英国、中国、米国、フランスの核保有5ヶ国は、今後数週間以内に、ニューヨークで会合を開く予定だ。西側3ヶ国が、少なくとももう少し建設的に行動してくれることを期待する』と表明!】『定期会合』であるのに、『ロイター』は『具体的な日程を発表せず、どのようなレベルの当局者が出席するかについても言及しなかった』と、懐疑的に報じる!!(『タス』、2024年10月10日)

■<IWJ取材報告 1>「全米で一番問題の多い原発」は、なぜ廃止決定から一転、運転延長になったのか?~9.24 ディアブロキャニオン原発周辺事情~老朽原発の稼働延長と廃炉後の核ゴミの未来~登壇:キャロル久末氏(作家、アクティビスト)ほか

■<IWJ取材報告 2>道徳教育の行きつく先に、「国家にとって役に立つのか、役に立たないのか」といった基準で国民が選別される社会がある!~9.29 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「政治ホラーが進行する日本の教育」―登壇:斉加尚代氏(毎日放送報道情報局ディレクター)
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■はじめに~ここに至っても、独露を結ぶパイプライン、ノルドストリーム爆破の主体を明確に言及できないドイツ! ウクライナ紛争以降のドイツの主体性欠如の問題とは結局何なのか? 右派のAfDの首相候補に指名されたアリス・ヴァイデル氏と左派の新党ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟(BSW)を創設したザーラ・ヴァーゲンクネヒト氏が、テレビ討論! 経済不況、ウクライナ紛争、イスラエル問題、移民問題など、現代日本と重なるトピックから見えてくるものとは?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 10月9日水曜日の夕方(ベルリン時間)に、ドイツの国家主義政党、AfD(ドイツのための選択肢)の首相候補に指名されたアリス・ヴァイデル氏と、2023年10月23日に新党ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟(BSW)を創設したザーラ・ヴァーゲンクネヒト氏が、テレビ討論を行いました。

 このテレビ討論が、ドイツで大きな注目を集めています。

 多くのメディアから「極右」とラベリングされるAfDのアリス・ヴァイデル氏と、旧東独出身で、哲学者ヘーゲルに関心を寄せ、民主社会党(PDS)、や左翼党(Die Linke)に属していたザーラ・ヴァーゲンクネヒト氏は、思想的に左右正反対の立場になります。

 しかし両者は同時に、対ロシア・ウクライナ政策において、戦争を終わらせるべきだ、ウクライナへの武器支援はやめるべきだ、という点では共通し、既存政党やこれまでのドイツ政権及びEUの政策とは対立しているのです。

 このテレビ討論会は、右派出版社『シュプリンガー・フェアラーク』傘下の『ヴェルトTV』が主催したもので、このテレビ討論の狙いを、『ヴェルトTV』はこう説明しています。

 「私達はニュースチャンネルであり、刺激的な議論の場であることを目指しています。これまでの『ヘッケ対フォイグト』(テューリンゲン州のトップ候補であるビョルン・ヘッケ(AfD)とマリオ・フォイグト(CDU)との初対決)の討論でもその姿勢を示してきました。今回の『ワーゲンクネヒト対ヴァイデル』の討論を通じて、視聴者の皆さまがドイツで最も論争的かつ成功している女性政治家について自分自身の見解を持つ機会を提供したいと考えています。(中略)

 討論の焦点は、現在ドイツを揺るがすテーマにあります。AfDとBSWには共通点があるのか、何が両者を隔てているのか。彼らは移民危機をどのように解決するつもりなのか。そして、ロシアのプーチン大統領との距離感が欠如しているという批判について、どのように考えているのかが問われます」。

※WELT TV-DUELL: Wagenknecht vs. Weidel – moderiert von WELT TV-Chefredakteur Jan Philipp Burgard(ヴェルトニュース放送局、2024年10月12日)
https://youtu.be/RDhTPJySUvU

 ザーラ・ヴァーゲンクネヒト氏は、1969年に、イラン人の父とドイツ人の母のもとに、テューリンゲン州イェーナで生まれています。教育的な背景は、主に、哲学です。特に、ヘーゲル哲学の初期マルクスへの受容などを研究しています。

 他方、アリス・ヴァイデル氏は、1979年にノルトライン=ヴェストファーレン州のギュータースローで生まれ、現在、スリランカ出身のスイス人女性と共に暮らしながら、ドイツ民族主義的な政党を率いています。教育的な背景は、経営学です。大学卒業後は、ゴールドマン・サックス社などで勤務しています。

※Weidel versus Wagenknecht: This is how the TV duel between the populists went(24hours world、2024年10月9日)
https://24hoursworlds.com/politics/829766/

 彼女らの討論を取り上げるにあたって、IWJは、彼女らのすべての政策に同意しているわけではないことを、まず明言しておきます。

 同時に、対立している彼女達が、ロシアとウクライナに対する外交政策を劇的に転換し、平和を志向していることについては、強く同意します。

 こうしたことを明言する政治家が日本では皆無である、ということの無念さも含めて、この2人の討論を取り上げる意味がある、と思っています。

 彼女達を取り巻く既成の政治勢力に近いメディアの非難は嵐のように激しいものがあります。

 彼女達は、無風の中で、おしゃべりをしているわけではありません。

討論の両者は新党のリーダーですが、既成政党のSPD(社会民主党)の支持者が読者に多い『フランクフルター・ルントシャウ』は、10月11日付の記事でこの討論を分析し、かなり一方的な批判を展開しています。

※TV-Duell Wagenknecht vs. Weidel: Mehr Fragen als Antworten
https://www.fr.de/politik/antworten-afd-bsw-tv-duell-wagenknecht-weidel-fragen-93347031.html

 冒頭、『フランクフルター・ルントシャウ』は、次のように、この討論そのものを疑問視します。

 「水曜日(9日)の夜に行われたザーラ・ヴァーゲンクネヒトとアリス・ヴァイデルのテレビ討論は、多くの疑問を残しました。その一つは、ドイツのテレビで視聴率がすべてなのか、という問いでしょう。

 それ以外の理由で、この1時間の番組をスプリンガー傘下の『ヴェルトTV』が放送することは考えにくいです。

 問題は、このようなフォーマットが、ドイツ連邦共和国のオープンで寛容な西側志向を少なくとも疑問視し、場合によっては破壊しようとする政治家を招いていることにあります。

 そして、結局のところ、視聴者に『誰が勝ったか』を問いかけるのです。スマートフォンを手に取って、ぜひ投票してくださいと。

 この大々的に宣伝されたテレビ討論の問い自体が間違っていました。その問いは『AfDとBSWを分けるもの、つなげるものは何か?』でした。そこには、この女性達ができるだけ激しく言い争うことを期待している以外の意図はほとんど見えません。

 同じ疑いは、討論後のスタジオで行われた分析に、2人の女性だけが集まっている時にも感じられます。しかし、その夜に参加したこの女性達は、あまりに賢明であり、そのような安直なシナリオには引っかかりませんでした」。

 10月11日付『フランクフルター・ルントシャウ』が、このテレビ討論について、取り上げた論点は主に2つです。

 1つは、ウクライナ紛争。2つ目がドイツ経済の問題です。

 ウクライナ紛争については、こう論じています。

 「特にウクライナ戦争についての議論が、不快でした。予想通り、ワーゲンクネヒトとヴァイデルは意見が一致し、真実が無視される結果となりました。

 ここでザーラ・ワーゲンクネヒトは、ウクライナ侵攻の『真の原因』はプーチンが、NATOによる脅威を感じざるを得なかったからだと主張することができましたが、プーチンの大国志向に対する弱い反論では、説得力が欠けていました。

 ワーゲンクネヒトは、この点をこれまでの他の討論番組でも単純に無視してきたのです。

 この場でブダペスト覚書に少し触れるだけでも、議論にもう少し深みが加わったでしょう。ご存知の通り、ここでロシアは、ウクライナが核兵器を放棄する見返りに、その主権と領土を尊重することを約束しました。

 この『ロシアへの脅威』という主張が、実際にはまったく異なる光を当てていることがわかるでしょう」。

 この日本のマスメディアと同様の、恥知らずの偏向記事は「ブダペスト覚書」の中に「ウクライナは、自国内のロシア語話者を差別、迫害、虐殺してもかまわない。内戦となってもロシアは、介入してはならない」と書かれていたかどうか、何も言及していません。

 この新聞の読者は、その点について、同紙に質問をすべきでしょう。

 そもそも仮にもジャーナリズムの一角を担うならば、2014年から2022年の間に、ウクライナ国内で、ロシア語話者のウクライナ国民に対して、ウクライナ国家がどんな残酷な暴力を加えてきたか、自ら報じるべきでしょう。

 ショルツ政権やワシントンの代理人のような、反露一辺倒のプロパガンダと呼ぶしかない『フランクフルター・ルントシャウ』の言論を見ると、現在でも、ドイツにおいて、真実から目をそらせる、情報操作が苛烈に行われていることがよくわかります。

 同時に、そうした逆風が吹きつける中で、新興の「極右」「極左」扱いされる新発の政治家が、ウクライナ紛争の長期化やエスカレーションを望まず、プーチンを追い込んだのはNATOの東方拡大だ、とまともなことを指摘している点では、日本の与野党の政治家の誰も、真実を語らないのと対比すると、さすがはドイツであるな、という思いもします。

 もちろんその一方で、そのあたり前で、まともな指摘をしただけで、不当な非難を受けなくてはならないドイツ国内の言論状況は、惨憺たるものであることがわかります。

 フランスの知識人、エマニュエル・トッド氏が、イタリアでのインタビューの中でも、触れましたが、「プーチンの大国志向に対する弱い反論では、説得力が欠けていました」という議論は、ロシアという国家の現在の社会的な成立条件を見れば、馬鹿げています。

 トッド氏は、インタビューの中でこう指摘しています。

 「ロシアは1億4400万人の人口を抱え、その人口は減少しており、1700万平方キロメートルの領土をすでに占有するのに苦労しています。

 共産主義前のロシアの国境が再編成されれば、ロシアには拡張の手段も欲望もないでしょう。ロシアがヨーロッパで拡張しようとしているという西側のロシア恐怖症は、真剣な歴史家にとっては単に滑稽なものです」。

 このイタリアでのトッド氏へのインタビューは、明日発行の【IWJ号外】でお伝えします。

 経済に関する議論についての、『フランクフルター・ルントシャウ』の言論も、米国によるロシア制裁と、米国の関与が濃厚のノルドストリーム爆破というドイツ経済の荒廃の根本原因に触れずに、次のように論評するのです。

 「経済に関する部分でも奇妙なことが起こりました。ブルガード(司会者)が『ドイツの経済状況は荒廃している』と最初に質問したのは、明らかに偏向していました」。

 実際には、間違いなく、ドイツ経済は沈没しつつあります。

 「しかし、二人の女性が曖昧な主張で切り抜けるのを放置したのは無責任でした。ヴァイデルは具体的な経済対策を一つもあげることができず、ワーゲンクネヒトは再び安価なロシアのガスを惜しむような発言をしました」。

 ワーゲンクネヒトの、ロシアの天然ガスが必要だ、という主張は、当然の主張です。ドイツ経済が死んでしまう前に、そして戦争を防ぐために、欧州とロシアは和解し、ノルドストリームを修理して再度、使用すべきでしょう。

 「少しは興味深い内容でしたが、社会福祉に関する議論も予想通りの展開となりました。この点で、ワーゲンクネヒトが事実上の勝者だったと感じた人もいたかもしれません」。

 事実上の敗者は、両者の討論をくさしている、この『フランクフルター・ルントシャウ』です。

 10月11日付『フランクフルター・ルントシャウ』の論評は、自らは語らないことによって、ドイツにおいて、だれがドイツ国家の主人なのか、を言外に語っています。

 それは、米国であり、米国が主人であるNATOなのです。

 では、実際の2人の討論を見てみましょう。

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■今年1月コロナ感染し、その後遺症か、体調不良が7、8、9月と続いた岩上安身は、静養の結果、体調も上向き、10月から積極的にインタビューを再開! 復帰第1弾の立憲民主党の原口一博議員インタビューは記事アップ済み!! 塩原俊彦氏インタビューは近日中に配信します! ぜひ会員にご登録の上、御覧ください! 10月は1日からの15日間で60件、58万829円のご寄付・カンパをいただきました! 月間目標400万円の15%。10月の折り返し時点でこれでは、今月もIWJの財政状況はまだまだピンチです! 一方では、「IWJしか報じられない情報」激増中! こうした時だからこそ、ぜひご支援をお願いいたします!

 IWJ第15期の3ヶ月目となる10月も、半ばを過ぎました。

 第15期の最初の1ヶ月である8月のご寄付・カンパは、85件、156万2260円で、目標額400万円の39%どまりでした。

 9月ご寄付・カンパは、269件、233万787円で、月間目標額400万円に対して、58%どまりでした。

 カンパしてくださった皆さま、本当にありがとうございます。しかしながら、第15期が始まってから2ヶ月連続で、かなり厳しい状態にあると言わざるをえません。

 10月は1日から15日までの15日間で、60件、58万829円のご寄付・カンパをいただきました。これは月間目標額の15%にあたります。ありがとうございます。ただ、1ヶ月の折り返し時点で、まだ15%どまり、ということは、今月もかなり厳しくなりそうな予感がいたします。

 第15期こそは、赤字にならないようにするために、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 また、9月に静養しつつ、仕事もセーブしてきた結果、私、岩上安身の体調も上向いてまいりました。10月からは積極的にインタビューを入れてまいります。第1弾として、4日に、新刊『プランデミック戦争~作られたパンデミック』を上梓した原口一博衆議院議員にインタビューしてきました。7日に記事アップいたしましたので、皆さま、ぜひ御覧ください!

※「『パンデミック合意』の中身は遺伝子製剤を使った儲け話の分け前。世界の保健とか、健康とか、ましてや命の話ではない! WHOは反社! 邪悪そのもの!! しかも日本はその主犯! WHOの親善大使・武見敬三氏が厚労大臣になって、バリバリ進めた!!」作られたパンデミックである「プランデミック戦争」から日本人の命を守るには!?~岩上安身によるインタビュー 第1167回ゲスト 立憲民主党・原口一博衆議院議員 2024.10.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/524918

 16日には、6月17日に最新刊『帝国主義アメリカの野望~リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ』(社会評論社)を上梓した、評論家で元日経新聞・朝日新聞記者の塩原俊彦氏へのインタビューを録画収録で行いました。こちらも、編集が終わり次第、記事アップいたします。

 全編視聴は、会員のみとなりますので、ぜひ、会員登録を皆さま、よろしくお願いします!

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 9月末現在、IWJ会員の総数は2208人、このうちサポート会員の方は840人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

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みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
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口座番号 2043789
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城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

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 どうぞ、皆さま、欧州と同じく、米国に操られたまま、無謀な戦争へと向かう日本の対米従属権力に対し、リスクを負い、一切忖度しないで真実をお伝えしてゆく独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝

■「このような時だからこそ、IWJには苦境を乗り越えて、世界に警鐘を鳴らし続けて貰いたいと思います」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!

 IWJにご寄付をいただいた皆さまから、応援・激励のメッセージをいただきました。ありがとうございます! ここに感謝を込めてご紹介させていただき、岩上安身がご回答させていただきます!

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 この冬の深刻な電力不足で、国民の生活と命が今まで以上に危ぶまれているウクライナ。

 すでに大勢は決しているにもかかわらず、国境を超えた攻撃で局面の打開を図ろうとするネオナチ政権と西側のパトロン。

 同じように米英の後ろ盾の下、ナチズムと同化したシオニスト政権によるパレスチナ人への徹底したジェノサイド。

 核兵器まで使われかねないこの危機的状況を、私たち日本人はどれだけ認識しているのでしょうか?

 そして、危機が深まるにつれて、自ら主役の一人になろうとしているかのような自民党政権と似非野党による日本の政権運営。

 このような時だからこそ、IWJには苦境を乗り越えて、世界に警鐘を鳴らし続けて貰いたいと思います。

(T.M. 様)

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T.M. 様

 ありがとうございます!

 T.M.様の端的なまとめの言葉、とても的を射ていて、勉強になります。こうした頼もしい知的読者にIWJが支えられていると思うと、とても嬉しく、元気づけられます! ありがとうございます!

 体の調子が悪い時は、とにかく休むこと、休息をとること、そうやって自己治癒力が高まるのを待つことと、本当にお医者さんから、スタッフから、家族や友人から、会員の皆さまから、ありとあらゆる方々から、アドバイスされてきました。

 そのアドバイスを本気で聞き入れて、ひどく疲れるようになってしまった身体を、可能な限り休めてきました。

 眠って、眠って、眠れるだけ眠りました。

 猛暑が去って、短い秋が訪れたせいもあるとは思いますが、このような休息というか、療養を自宅でしてきたせいで、10月になってから、体力が少しよみがえってきた気がします。

 途中までになっていた、タッカー・カールソンによるプーチン・インタビューに手を入れ、再開させられたのも、体力の復活のおかげです。

 もちろん、数年前の半分くらいの仕事量ですし、急に無理をするのはよくないとわかっております。皆さんのアドバイスをよく聞き入れ、セーブしつつも、やるべきことをしっかりやって、コロナ・ワクチン問題にも、他人事でなく、自分のこととして、向きあってまいりますので、どうぞ、よろしくお願いします。

 ご心配をおかけして、本当にすみません!

 今後とも、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!

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◆中継番組表◆

**2024.10.17 Thu.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2024.10.18 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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【フルテキスト掲載!】違法寄付受領罪および収支報告書虚偽記載罪で刑事告発!落選対象議員「第4号」自民党・野村哲郎参議院議員(鹿児島選挙区)の疑惑に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第636回 ゲスト 神戸学院大学・上脇博之教授(その2)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/296258

高市総務相に計925万円の闇金疑惑!?「米国連邦議会立法調査官」の給料は松下政経塾から出ていた!~岩上安身によるインタビュー 第653回 ゲスト 上脇博之氏 2016.5.18
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【特別寄稿】「原発再稼働阻止のシンボル」泉田裕彦氏が自民党から立候補表明! 泉田ファンクラブ主宰の講演会で語った出馬動機をレポート! その場に登場した古賀茂明氏は泉田氏の目の前で「落選運動」を宣言!(ジャーナリスト・横田一) 2017.9.10
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ママたちはもう信用しません!「国民の命を危険にさらす法案を米国の利益のために無理やり通した」安倍総理――「安保関連法に反対するママの会」廃案と賛成議員の落選運動に向け決意表明 2015.9.25
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「じゃあ武藤さん、あんたが一番に前線に行くんだね?」~自民党・武藤貴也議員の選挙区で落選運動がスタート「絶対に今後、当選させてはならない」2015.8.8
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【フルテキスト掲載!】「野党共闘」が実現した注目の熊本選挙区、自民党の松村祥史議員に3500万円もの「出所不明金」!~岩上安身によるインタビュー 第636回 ゲスト 神戸学院大学・上脇博之教授(その1) 2016.3.26
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【フルテキスト掲載!】違法寄付受領罪および収支報告書虚偽記載罪で刑事告発!落選対象議員「第4号」自民党・野村哲郎参議院議員(鹿児島選挙区)の疑惑に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第636回 ゲスト 神戸学院大学・上脇博之教授(その2) 2016.3.26
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普天間「県外移設」の公約破棄だけではない!裏金作り?カレンダー配布?偏向ラジオ放送!?沖縄担当相の島尻安伊子参議院議員に浮かび上がった疑惑の数々!ついに刑事告発される! 2015.12.4
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自民党は39人処分するだけで幕引きをはかる!?「裏金問題はまだ始まったばかり」! 自民党議員らと岸田総理と後援会を次々と刑事告発!~岩上安身によるインタビュー 第1153回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.5
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「1994年の政治制度改悪が裏金作りを生み『米国の利益のための戦争をする国作り』に直結した!」~岩上安身によるインタビュー 第1154回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522670

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■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! ロシアのリャブコフ外務次官が「『ロシア、英国、中国、米国、フランスの核保有5ヶ国は、今後数週間以内に、ニューヨークで会合を開く予定だ。西側3ヶ国が、少なくとももう少し建設的に行動してくれることを期待する』と表明!】『定期会合』であるのに、『ロイター』は『具体的な日程を発表せず、どのようなレベルの当局者が出席するかについても言及しなかった』と、懐疑的に報じる!!(『タス』、2024年10月10日)

 10月10日付ロシア『タス』通信によると、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は10日、記者団に対し、「ロシア、英国、中国、米国、フランスの核保有5ヶ国は、今後数週間以内に、ニューヨークで会合を開く予定だ」と表明しました。

 記事によると、核保有5ヶ国の輪番議長国が、まもなくロシアから中国へ引き継がれることから、リャブコフ氏は「このグループの西側3ヶ国が、少なくとももう少し建設的に行動してくれることを期待する」と語ったとのことです。

※Big Five nuclear powers to hold regular meeting in New York soon ― senior Russian diplomat(TASS、2024年10月10日)
https://tass.com/politics/1854547

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 10月1日のこの『日刊IWJガイド』でもお伝えしたように、ロシアのプーチン大統領は、9月末、ロシアの核使用ドクトリンの修正を表明しています。

※【ウクライナと西側諸国による攻撃のエスカレートに対し、ロシアが核使用のドクトリンを修正!】「核保有国(米英仏)が参加する非核保有国(他のNATO諸国とウクライナ)による侵略は、ロシアに対する共同攻撃とみなす」!「ミサイルや無人航空機の集中的な発射及びそれらの国境越えに関する信頼できる情報を得た後、ロシアは核兵器の使用を検討する可能性がある」!!(『ロイター』、2024年9月30日)(日刊IWJガイド、2024年10月1日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20241001#idx-6
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53963#idx-6

 「核保有5ヶ国」とは言いますが、実際に戦争で核兵器を使って人間(日本の民間人)を無差別かつ大量に殺傷したのは、米国だけです。

 その米国が、核戦力を保持し続け、いつでも使える状態にスタンバイしたまま、ロシアに対して「自らの生存のために、核を使わざるを得ない」という状況にまで追い込み、そのロシアを自分のことは棚に上げて危険視している事実を、上記の『ロイター』のような西側メディアは巧妙に隠しつつ、ロシアを冷笑し、読者に「いくら攻撃してもかまわない対象」として、印象付けているのです。

 旧ソ連の共産党支配が崩壊して、ロシアが民主化された今、争うべきイデオロギーもないのに、核戦争の瀬戸際まで、ロシアを追い込んでいるのは、世界で唯一、核兵器を戦争で使用した米国である、という事実を、被爆国であり、米軍の占領が続いている日本は、決して見落としてはなりません。(IWJ)

■<IWJ取材報告 1>「全米で一番問題の多い原発」は、なぜ廃止決定から一転、運転延長になったのか?~9.24 ディアブロキャニオン原発周辺事情~老朽原発の稼働延長と廃炉後の核ゴミの未来~登壇:キャロル久末氏(作家、アクティビスト)ほか

 住民運動などを背景にした閉鎖予定から、一転して運転延長となった、米国のディアブロキャニオン原子力発電所に関して、その近郊に住むキャロル久末氏による講演が、2024年9月24日、東京都千代田区の衆議院第2議員会館で開催され、IWJが配信しました。

 札幌のリモート会場や、オンラインでの参加も実施されました。主催は「泊原発の廃炉をめざす会」です。

※9月24日 集会「ディアブロキャニオン原発周辺事情」とパブリックビューイングのご案内【資料あり】(泊原発の廃炉をめざす会
https://tomari816.com/blog/?p=3586

 米カリフォルニア州の電力会社PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック)社は2016年、再生可能エネルギーによる発電コストの低下と電力需要の伸び悩みを理由に、当時州内で唯一操業していたディアブロキャニオン原発を2015年までに閉鎖すると決定し、2018年、カリフォルニア州は原発の廃止を容認しました。

 ところが、2020年の夏に、同州は記録的な厳しい熱波に見舞われ、電力が逼迫し、州知事が緊急事態を宣言、電力会社に計画停電を指示しました。

 2022年2月3日には、80人近い科学者と学者が連名で、地球温暖化の抑制を理由に、原発閉鎖を遅らせるよう、カリフォルニア州のニューサム知事に要請しました。要請書簡は、原子力発電の排出利益を促進する非営利団体「セーブ・ザ・クリーン・エナジー(Save Clean Energy)」の創設者兼常務取締役であるイザベル・ボエメケ(Isabelle Boemeke)氏によって作成され、チュー元米国エネルギー省長官も名を連ねました。

 さらに同年夏にも、カリフォルニア州は、熱波と電力供給の逼迫懸念から、緊急事態を宣言。同年9月には、エネルギー需給を理由に、州知事の主張にもとづいて、州議会が「原発の操業を延長する法改正」を行いました。なお、この年は、ロシアのウクライナ侵攻で、エネルギー資源が高騰した年でもありました。

※米加州最後の原発閉鎖へ、再生エネに置き換え(ウォールストリート・ジャーナル、2016年6月22日)
https://jp.wsj.com/articles/SB11897586888049333566304582143790022108720

※カリフォルニア州、脱原発州になることが決定。唯一稼働中のディアブロ・キャニオン原発の6年後の廃炉決まる。代替発電は再エネ発電で(RIEF)(一般社団法人環境金融研究機構、2018年1月17日)
https://rief-jp.org/ct4/75981

※[米国] 科学者集団が、原子炉閉鎖を遅らせるようカリフォルニア州知事に要請(電気事業連合会、2022年2月15日)
https://www.fepc.or.jp/smp/library/kaigai/kaigai_topics/1260687_4815.html

※カリフォルニア州議会、ディアブロキャニオン原子力発電所の運転延長法案を承認(原子力産業新聞、2022年9月2日)
https://www.jaif.or.jp/journal/oversea/14556.html

 ディアブロキャニオン原発は、付近に活断層がある点で、北海道の泊原発と同様であり、また、老朽化した原発の運転期間延長など、日本の原発と共通するさまざまな問題を抱えている、と主催者である「泊原発の廃炉をめざす会」は指摘しています。

 首都圏のFMラジオ局、『J-WAVE』の開局当時のナビゲーターや、同じく『InterFM』のDJなどを務めたことで知られるキャロル久末氏は、2006年からカリフォルニア州の牧場に、自給自足の生活を求めて住み始めました。

 実はその南約10kmに、ディアブロキャニオン原発が位置していましたが、当初、強くは意識しなかったといいます。しかし、福島第一原発の事故以降、同氏は脱原発の運動に携わるようになり、現在はディアブロキャニオン原発の廃止を求めるNPO法人「Mothers for Peace」の役員を務めています。

 講演でキャロル久末氏は、水圧系の漏れや火災等の事故をはじめ、「全国で一番問題の多い原発のひとつ」とされるディアブロキャニオン原発が、住民運動等で、いったんは閉鎖が決定された後、紆余曲折を経て運転延長とされた経緯、そして、これに反対する「Mothers for Peace」等の取り組みや、取りまく社会・政治の環境について、詳しく説明しました。

 その上で、キャロル久末氏は、「この悪夢から目覚めるには、どうすればいいのでしょう?」と問いかけました。

 現在、規制委員会(米国原子力規制委員会・NRC)への要求は、ほとんど却下され、「Mothers for Peace」は「次のステップは、政治的圧力しかないのでは」と考えているとのことです。

 講演に続いて、キャロル久末氏に加えて、「泊原発の廃炉をめざす会」の共同代表で前弁護団長の市川守弘弁護士と、同会の核ゴミ問題担当世話人であるマシオン恵美香氏の3人が、参加者から寄せられた質問に答える形で、「使用済み核燃料の未来」など、様々な角度から、日米の原発の状況について語りました。

 また途中で、立憲民主党の逢坂誠二衆議院議員が登壇し、「日本は3つの意味で、原発にふさわしい国だとは思えない」等と訴えました。その3つとは、「世界のマグニチュード6以上の地震の20%近くが、日本列島周辺で起きている」「日本の原発は過酷事故が起きない前提で立地させており、避難することを前提に作られていない」「日本列島には常に動いており、地下水も豊富であり、使用済み核燃料等を処分する土地がない」という点です。

 残念なことに、逢坂議員は、戦争リスクについては、まったく外されていました。

 この点は、我々有権者、国民、市民が、声をあげて、国会議員の頭の中にインプットさせていかないと、いつまで経っても、戦争と原発の話は切り離されたままで、無防備なまま、「本番」をむかえてしまいそうです。

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。

※「全米で一番問題の多い原発」は、なぜ廃止決定から一転、運転延長になったのか?~9.24 ディアブロキャニオン原発周辺事情~老朽原発の稼働延長と廃炉後の核ゴミの未来~登壇:キャロル久末氏(作家、アクティビスト)ほか
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/524670

■<IWJ取材報告 2>道徳教育の行きつく先に、「国家にとって役に立つのか、役に立たないのか」といった基準で国民が選別される社会がある!~9.29 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「政治ホラーが進行する日本の教育」―登壇:斉加尚代氏(毎日放送報道情報局ディレクター)

 9月29日午後1時30分より、東京都千代田区の専修大学神田キャンパスにて、「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」によるシンポジウム「政治ホラーが進行する日本の教育」が開催されました。

※平和を求め軍拡を許さない女たちの会
https://gunkakuyuhantai.awe.jp/

 このシンポジウムは今回で4回目となりますが、IWJは過去3回のシンポジウムをすべて中継取材しています。第1回から第3回までは、以下の記事を御覧ください。

※「『ロシアとどうやって停戦していくか、一日でも早く休戦できるか』ということを考えろと、ゼレンスキーに言いたい」~6.4 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「安全保障のジレンマ」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516370

※古賀氏「絶対戦争しないなんて国、日本は変な国として尊敬されている」、漫画家・東村アキコ氏「この15年ぐらいで、ムードがすごく変わってきた。男の子たちが戦争をしたがっているような会話が多い」~10.22シンポジウム「平和主義を捨てた日本」―登壇:古賀茂明氏(元経産官僚)ほか
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519260

※三上智恵氏「機動隊だって沖縄県警だって、本当にやりたくてこんな仕事をやってるわけじゃない。なんで沖縄県民同士が誰も知らないところで戦っているのか、毎回涙が出ますよ」~4.14シンポジウム「平和主義を捨てた日本」―登壇:三上智恵氏(ジャーナリスト・映画監督)ほか
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522637

 このたびのシンポジウムには、毎日放送報道情報局ディレクターであり、映画「教育と愛国」の監督でもある斉加尚代(さいかひさよ)氏が登壇し、「政治ホラーが進行する日本の教育」と題する基調講演を行いました。

 斉加氏は、1987年に毎日放送(MBS)に入社。報道記者などを経て、2015年からドキュメンタリー担当ディレクターとなり、2015年9月に「映像’15 なぜペンをとるのか~沖縄の新聞記者たち~」で第59回日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞、2017年1月には「映像’17 沖縄 さまよう木霊~基地反対運動の素顔~」で第72回文化庁芸術祭優秀賞などを受賞しています。

 斉加氏は、2017年に『MBS』で放送され、その年のギャラクシー賞テレビ部門大賞を、そして、「地方の時代」映像祭では優秀賞を受賞し、大きな反響を巻き起こした番組「映像‘17 教育と愛国~教科書でいま何が起きているのか」に、最新の追加取材の内容を加え、2022年5月に映画版「教育と愛国」を公開しました。

 この映画版「教育と愛国」は、2022年5月13日から12月16日の期間で、全国62ヶ所の映画館で上映され、第65回JCJ大賞を受賞。また、日本映画ペンクラブの2022年文化映画ベスト1、第96回キネマ旬報の文化映画ベスト・テン第4位にも輝きました。

 斉加氏は、講演のタイトルに使われている「政治ホラー」という言葉について、次のように語りました。

斉加氏「本日の講演のタイトルになっています『政治ホラー』という言葉ですが、『これは政治ホラーだ!』と、この映画を見てくださった方が、何人もの方が、『背筋も凍る政治ホラーだ』と、感想を言ってくださいました。(中略)

 (この映画は)教科書づくりの現場と、実際に先生達と子供達が関わる教育現場への政治介入、そこに充満する圧力を描いた映画です。

 私自身は、1990年代から大阪の公立学校を取材してきたんですけれども、明らかに2010年ぐらいには学校現場が様変わりしていくというのを目撃して、さらに、『コロナ禍』によって、学校の先生も子供達も、もう疲弊していく状況を目の当たりにして、これは関西のローカルドキュメンタリーとして伝えるだけでなく、全国に伝えなければいけないテーマだと思って、映画の制作に乗り出しました。(中略)

 (映画は)冒頭、教育現場に関わりのない方にも入りやすく、気持ちが和らいでいただけるように、道徳の教科書のページから始まっています。

 道徳は2018年に導入されたわけなんですけども、当初、文部科学省は戦前の『軍国主義』に染まったような『忠君愛国』を掲げるような道徳ではありません、と。考え、議論する道徳ですと、いじめ防止対策にもなるんです、ということで、教科にしていくわけなんですが、実際のところ、学ぶべき徳目というのが教科書にすべて書いてあって、小学生でも『善悪の判断』、『正直、誠実』、『節度、節制』、『親切、思いやり』、『感謝』、『礼儀』、『規則の尊重』…、いろいろ、『愛国心』もそうですけど、書いてあるんですね。(後略)」

 斉加氏は、こういった教育の行きつく先に、「『国家にとって役に立つのか、役に立たないのか』といった基準により、国民が選別される社会がある」と述べました。

 日本学術会議の問題などのように、「任命」を「拒否」された学者達が「役に立たない」として、ネット上で激しく排斥された事態を、その顕著な例としてあげ、日本学術会議の問題は、いまだ何一つ解決されておらず、すべてが現在進行形であることを強調しました。

 斉加氏は、教育を「国家社会の形成者」を育成するプロセスとしてとらえることの危うさについても触れ、「いきなり国家に飛ぶ前に、それぞれの生活基盤となる地域社会の形成者、つまり、沖縄なら沖縄、大阪なら大阪という地域の形成者を育成する、というふうに、地に足の着いた教育が語られないことが、日本の教育の弱さであり、その点がもっと問題化されなくてはならない」と語りました。

 また、斉加氏は、現在、内閣総理大臣、科学技術政策担当大臣のリーダーシップのもと、「総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)」が国家政策立案プロセスのトップに置かれており、科学技術やイノベーションが最優先にされることで、本来の文部科学省の力がものすごく弱まっている、という点も問題視しました。

 斉加氏の基調講演を受けて、法政大学名誉教授・前総長で「女たちの会」共同代表の田中優子氏、専修大学教授(言論法、ジャーナリズム研究)の山田健太氏、そして、青木クリニック院長で女医会副会長の青木正美氏によるパネルディスカッションが行われました。

 パネルディスカッションの内容など、シンポジウムの詳細については、ぜひ全編動画を御覧ください。

※道徳教育の行きつく先に、「国家にとって役に立つのか、役に立たないのか」といった基準で国民が選別される社会がある!~9.29 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「政治ホラーが進行する日本の教育」―登壇:斉加尚代氏(毎日放送報道情報局ディレクター)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/524769

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