「活断層調査、長期化のおそれ 『夢の核燃料サイクル』もんじゅ」~高速増殖原型炉もんじゅ敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合による敷地内破砕帯調査 2013.7.17

記事公開日:2013.7.17取材地: 動画
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(IWJ・原佑介)

 高速増殖炉「もんじゅ」下を通る破砕帯の活動性を調べるため、原子力規制委員会は17、18日の二日間、専門家らとともに現地調査を行った。もんじゅは95年のナトリウム漏れ事故以降、ほぼ稼働していないが、破砕帯の活動性が認められれば「夢の核燃料サイクル」の計画は見直しが迫られるため、注目が集まっている。

 もんじゅから500m西側にある活断層「白木―丹生(にゅう)断層」と、もんじゅ原子炉建物下を通る「a断層」などの8本の破砕帯の連動性が指摘されているが、日本原子力研究開発機構はそれらの連動性を否定している。

 規制委・島崎委員長代理ら調査団は、原子炉建物横の地表剥ぎ取り地点などで破砕帯を調査し、敷地外から丹生断層の露頭や周辺の段丘面構成層なども確認。

 調査を終えた島崎委員長代理は、破砕帯の連動性については「評価会合で話し合う」と明言を避け、「すぐに結論が出る状況ではない」と、調査が長期化する可能性を示唆した。また、追加調査が必要だとの認識を示し、機構は、調査メンバーらの提案に沿った追加調査を進める意向だ。

■ハイライト

  • 8:40~ 挨拶、調査概要説明 [国際原子力情報・研修センター研究棟]
  • 9:10~ 白木-丹生断層調査 [白木漁港、白木-丹生断層露頭]
  • 11:15~ 破砕帯露頭B地点確認 [破砕帯露頭B地点]
  • 13:10~ 剥ぎ取り調査地点確認 [もんじゅ敷地内]、ボーリングコア確認 [倉庫内]
  • 16:00~ 海底地形図等の確認 [PR室]
  • 18:00~ 調査行程終了
  • <有識者>
  • 島﨑邦彦氏(原子力規制委員会 委員長代理)
  • 大谷具幸氏(岐阜大学 工学部社会基盤工学科准教授)
  • 竹内章氏(富山大学大学院 理工学研究部教授)
  • 水野清秀氏(産業技術総合研究所 地質情報研究部門 平野地質研究グループ グループリーダー)
  • 宮内崇裕氏(千葉大学大学院 理学研究科教授)

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