2022年12月25日午前10時より、東京都北区の赤羽公園にて、「’22-’23 年越したすけあいフェス」実行委員会の主催、「みなせん@東京12区」の協賛により、「’22-’23年越したすけあいフェス」が開催された。
また、赤羽公園近くの「のらねこハウスよろず相談室」では、フェスと並行して、雑貨、食器、生活用品、衣類などの在庫一掃バザーが行なわれた。
「のらねこハウスよろず相談室」は、「平和と福祉のまちをつくるみんなの会」が運営し、定例で軒下バザーを行うほか、曜日を決めて、健康・生活・労働・メンタルなどに関する「お困りごと」の相談窓口として機能している。
「年越したすけあいフェス」は、今年で3回目。コロナ禍の発生と同時期の2020年末に第1回のフェスが開催された。新型コロナが社会に与えた負のインパクトが大きかったことがうかがえる。
会場では、200人分の「基本食セット」の他、100人分の「カレー弁当」や各種野菜、レトルト食品、衣服などが提供された。また、労働相談所も設置された。
運営は50人のボランティアスタッフにより行われた。
ボランティアスタッフとして参加した、北区労働組合連合会事務局長の川邉隆氏は、「正規の労働者も大変だと思うのですが、非正規の労働者は30年前と比べて、もう2倍に増えて、20%から40%ということになっている」と語った。
その上で川邉氏は、「会社と団体交渉をしてもかなり厳しい。平気で『辞めたければ、辞めればいいじゃないか』というようなことを言う」と述べ、「最低賃金も低くて、長時間労働をせざるを得ない状況」だと、労働者の現状を示した。
さらに川邉氏は、「ダブルワーク、トリプルワークで何とかなっているが、組合員の中には、部屋の電球が切れて、次の給料にならなきゃ、電球を点けられない。本当に、そんな状態です」と、窮状を訴えた。
また、「のらねこハウスよろず相談室」代表の藤平輝明氏は、物価高騰によって格差が一層拡大している現状を、以下のように語った。
「貧困の問題と物価高、それが極端ですよね。食料品や物資の集まり具合も、今年は少ないんですよ。去年と比べると、食料品とかが非常に少ない。
コロナが少し緩和されてきたということもあるのかもしれないけど、いわゆる、フードロスとか、あるいはフードバンクに回ってくる食材が極端に減っているんですね。やはり、貧困というか、底が抜けて、格差がより一層強まっている感じがする。
だって、日本の賃金が30年の間上がってなくて、OECD諸国の一番下のほうになっているし、今年になって、ウクライナ戦争もあり、物価高がどんどんどんどん進んで、来年また、かなりの品目が値上げになりますでしょう。で、電気代も上がるという中で、これは、本当に生活に困っている人がたくさんいる、ということを実感できる」
詳細については、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。