2012/11/24 【福島】フクシマ・アクション・プロジェクト結成集会

記事公開日:2012.11.24
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 2012年11月24日(土)13時30分より、福島市のコラッセふくしまにおいて、「フクシマ・アクション・プロジェクト結成集会」が行われた。IAEAは福島県の要請に応じて、福島県立医大と共に、除染と健康管理の共同研究を行うという。このような状況に危機感を感じ、「自分たちの暮らしと命、子供たちの未来は、自分たちの手で守らねばならない」と考える人々が、フクシマ・アクション・プロジェクトを立ち上げ、総会を開催した。

■内容 第1部 立上げ総会、第2部 結成集会、講演・崎山比早子氏(医学博士 元国会事故調委員)「国会事故調から見た放射能問題 ~ 20mSv/年は安全か」、竹内雅文氏(翻訳家)「IAEAって何?」、パネルディスカッション

■主催 フクシマ・アクション・プロジェクト

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 会合は、立ち上げ総会から始り、本プロジェクトの要旨、会計、活動計画などについて、実施方針などが提案された。FoE Japanの飯塚氏は「IAEAは、原子力の平和利用を目指す推進派だ。そのIAEAの支部が、今度、福島にできる。IAEAは福島で何をしようとしているのか、見極めよう。そして、福島の声をIAEAに届け、働きかけをしていく」などと述べた。引き続き、賛同の決議、役員紹介、閉会の辞を副会長よりスピーチがあり、第1部が閉会した。

 続く、結成集会では、小渕共同代表の結成の挨拶のあと、元国会事故調委員で、医学博士の崎山氏による「国会事故調から見た放射能問題 ~20mSv/年は安全か」と題した講演が行われた。

 崎山氏は「低線量放射線被ばくリスク評価では、『100ミリシーベルト以上の被ばくで0.5%のがん死亡率上昇、100ミリシーベルト以下での発がんリスクの証明は困難、がん以外の疾患は起こさない』と、内閣官房低線量ワーキンググループ、原子力安全委員会、文科省、福島県立医大副学長らが表明している」と述べた上で、1950年~2003年までの原爆被爆者8万7000人の生涯追跡調査を例に挙げ、低線量被ばくの方が、がん発症率が高い傾向があることや、臓器や性差、年齢別に見る放射線の感受性の違い、小児白血病と脳腫瘍や甲状腺がんの危険性を説明した。

 続けて崎山氏は、文科省などが提言する原子力教育の実態を話し、「2011年4月の文科省の通知には、『チェルノブイリ事故で小児甲状腺がん以外のがん増加は認められない。放射線そのものよりも心的ストレスの影響の方が大きい』とある。IAEAは、神経系疾患に関してはヒステリーが原因とまで言っている」と批判した。また、「国会事故調の調査結果が出たことで、東電の原子力部門にとって、原子炉の長期間停止と裁判に負けることがリスクとなった。そのために、東電は規制当局に働きかけ、規制強化を極力避けようとしている」と話した。さらに、安定ヨウ素剤の一般的知識、使用方法、今回の事故における行政の対応、緊急被ばく医療体制などについて、所見を述べた。

 次に、竹内氏が登壇し、「ヨーロッパの反原発派にとって、IAEAは大きな批判の対象だ。原爆を指揮したトルーマン大統領やアイゼンハワー大統領が、戦後、原子力の平和利用を訴え、IAEA(International Atomic Energy Agency)の設立に至った。現在は、安全保障理事会の常任理事国(米国、イギリス、ロシア、フランス、中国)の管轄下にあり、これら5カ国は核実験を行い、核弾頭も保有する。つまり、核の平和利用と謳っていても、核を維持し続けるための機関とも言える」と、IAEAの目的を指摘した。

 続けて、竹内氏は、チェルノブイリ事故に対するIAEAの対応について、「IAEAは、年間500ミリシーベルトを超えなければ避難させなくてよい、というICRPの緊急時基準(1984年)をチェルノブイリに適用するように要求した。また、1995年11月、WHOの会議の席上で、ウクライナのコロレンコ博士(保健相)が、26万人の被ばく者のうち2万4000人が重い障害を負っていると発表したが、IAEAはこれを公表できないように差し止めた。さらに、チェルノブイリ事故での小児の甲状腺病との相関性を否認。がん以外の疾病をいっさい認めないままだ」と話した。

 講演終了後は、崎山氏、竹内氏と主催者とのディスカッション、参加者からの質疑応答が行われた。【IWJテキストスタッフ・関根/奥松】

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