阿蘇山噴火は大規模な噴火の連鎖の予兆かもしれない!? 大地震の可能性に警鐘を鳴らしてきた立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学教授が大噴火のシナリオを解説! 2016.10.10

記事公開日:2016.10.10 テキスト
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(文・城石エマ)

 「各地で大規模な火山の噴火が起こる可能性も」――。

 2016年10月8日午前1時46分、熊本県の阿蘇山の中岳第一火口で爆発的噴火が発生した。気象庁によると、この噴火による噴煙は高さ1万1000mまで到達。1kmを超える広い範囲に噴石が飛散した可能性があり、降灰は兵庫県あわじ市にまで及ぶ可能性があるという。熊本県の阿蘇市、高森町、南阿蘇村では入山規制が発令された。

 10月8日20時現在、人的被害はまだ報告されていないが、引き続きの警戒が必要そうである。

 今回の阿蘇山噴火を受け、立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学教授は、IWJ代表岩上安身に宛てて情報提供をしてくださった。

 「東北地方・太平洋沖地震後の火山活動は、これから盛んになる恐れがあります」

 これを受け、IWJは、今回の噴火について、高橋教授にお話をうかがった。

「各地で大規模な火山の噴火が起こる可能性も」――連鎖の範囲は、東北、北海道、朝鮮半島にまで!?

 高橋教授は、今回の火山活動の原因について、2つの予測を示した。

 「一つは、日本列島の南半分を北西に向かって押し上げている『フィリピン海プレート』が、大陸方面から日本列島を東に押している『ユーラシアプレート』を押したために、『ユーラシアプレート』の中にマグマがつくられ、噴火につながった可能性です。

 この場合、『ユーラシアプレート』の中にあるマグマ溜まりを押し出してしまえば、噴火は大規模にはいたらずに終わりますが、南海トラフの大地震を意識しなければなりません」

 「もう一つは、日本列島を太平洋側から西に向かって押している『太平洋プレート』が、東日本大震災以降、それまでの3~4倍の速さで『北米プレート』の地下に潜り込んでいるために、どんどんとマグマ溜まりがつくられ、噴火につながった可能性です。

 この場合、マグマはつくられ続けるため、一度の噴火で終わらず、各地で大規模な火山の噴火が起こる可能性があります。噴火の連鎖は、東北や北海道、さらには北朝鮮と中国の国境沿いに位置する白頭山にまで及ぶ可能性があります」

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 今回の噴火がどちらの原因によるものかは、さらに1週間ほど様子を見る必要があるという。

噴煙1万1000m以上で起こる「パラソル効果」の怖さ…地球寒冷化、食糧難、その果てに戦争の可能性も!?

 大規模噴火となった場合、警戒しなければならないのは「火山灰」、それも「降ってこない火山灰」であるという。

 「噴煙が1万1000m以上のものを、大噴火と呼びます。大噴火となった場合、火山灰は大気圏に突入し、地球全体に広がっていきます。火山灰が太陽光を遮る『パラソル効果』が起こるかもしれません。そうなると、長期間にわたって、地球全体が寒冷化します。

 江戸時代の1783年(天明3年)には浅間山と、アイスランドのラキ火山が大噴火しました。そのときまさに、『パラソル効果』で地球規模の寒冷化が起こりました」

▲高橋学教授(2016年4月17日、岩上安身のインタビューで)
▲高橋学教授(2016年4月17日、岩上安身のインタビューで)

 地球全体が寒冷化すれば、当然、農業にも影響がおよび、私たちの食糧問題にまで直結してくる。

 「人間は2週間も食糧がなければ生きられませんから、特に食糧備蓄のない国などでは、食糧を得るために強硬手段にでることもあるでしょう。隣国へ攻めていき、戦争、ということにもなりかねません」

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