日本全国で「アベ政治を許さない」――安保闘争を取材したジャーナリスト・原寿雄氏「60年安保は動員ばかりだったが今は違う、民主主義が1人ひとりのものになりつつある」 2015.7.18

記事公開日:2015.7.19取材地: テキスト動画
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(取材:川島安乃ほか、IWJ中継市民、記事構成:原佑介)

 「アベ政治を許さない」

 多くの国民の反対を押し切り、衆院で安全保障関連法案、いわゆる「戦争法案」が強行採決された。これに憤った市民らが2015年7月18(土)、全国各地で「アベ政治を許さない」と書かれたポスターを掲げ、抗議の意思を示した。

▲「アベ政治を許さない」と書かれたポスターを掲げる参加者

 今回の全国一斉行動は作家の澤地久枝氏が中心となって呼びかけ、東京、大阪、名古屋、新潟など、全国の100カ所以上で同時に行われた。

 迫力ある「アベ政治を許さない」の文字は俳優の金子兜太(とうた)氏が書いた。呼びかけ人にはジャーナリストの鳥越俊太郎氏、瀬戸内寂聴氏、作家の落合恵子氏、浅田次郎氏ら124名の著名人が名を連ねた。

■ハイライト(5分)

  • 参加予定 澤地久枝氏(作家)/落合恵子氏(作家)/神田香織氏(講談師)/鳥越俊太郎氏(ジャーナリスト)/渡辺一枝(作家)/石坂啓氏(漫画家、作家)ほか
  • 日時 2015年7月18日(土)12:45〜13:00
  • 場所 国会議事堂正門前(東京・永田町)
  • 告知 澤地久枝のよびかけ

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「60年安保とは違う、民主主義が1人ひとりのものになりつつある」

 国会前では午後1時から鳥越氏の司会で集会が始まり、参加した市民ら約5000人(主催者発表)が「アベ政治を許さない」と声を上げながらポスターを一斉に掲げた。

▲スピーチする作家の澤地久枝氏と司会を務めるジャーナリストの鳥越俊太郎氏

 澤地氏は「今、若い人たちが国会前で抗議しています。私は84歳だが、同じ思いで世代を超えて繋がることができる」とスピーチし、「政治を変えるのは、10代でもなければ80代でもない。『反対』と思っている人たちが手を繋ぐことで初めて政治が変わるんです」と訴えた。

 さらに「安倍総理は支持率が下がって、慌てて新国立競技場計画の白紙撤回を発表しました。国民をなめている。支持率が上がると思って、あんなことやったんでしょう。一人ひとりが人権意識を持って、ごまかされないようにしていきましょう」と呼びかけた。

 呼びかけ人のひとり、元共同通信記者の原寿雄氏(90)は「ノーモア安倍政権」と書かれたゼッケンをまとって参加した。

 原氏は、「60年安保闘争のときは騒動を記者として見ていました。当時はこの国会の周りを何重にも毎日、デモ隊が取り囲んだが、全部、動員された組織的な人たちばかりだった」と振り返り、「しかし、今は違う。日本の民主主義が1人ひとりのものになりつつあるとつくづく感じる」と語った。

鳥越氏「安倍政治は嘘と裏切りで彩られている」

 有田芳生参議院議員は「先の戦争で、アジアでは2000万人、日本でも310万人が命を失いました。その犠牲の上に成り立った日本国憲法を蹂躙する安倍政権とは、これからも断固、闘っていこう」と訴える。

 有田氏は「私の父は85歳になります、86歳の難病の母を、毎日朝から夜まで看病していますが、週に2回、街に出てマイクで『安倍政権許さない』の声をあげています」と紹介し、世代を超えた連帯を呼びかけた。

 さらに、法案が衆院を通過したことに触れ、「次は私たちのいる参議院に回ってきます。参院の特別委員会は『35人』と自民党は提案してきています。それだと自民は17人、民主は8人、共産2人…と言った具合で、社民は討議に参加できないことになる。許せない。私たちは認めていない。安保法案を撤回させると同時に、安倍政権を打倒しようじゃありませんか」と力を込めた。

 鳥越氏は「安倍さんは嘘つきだ」と断じる。

 「五輪招致委で、『福島の汚染水はアンダーコントロールできている』と世界に堂々と嘘をついた。そして今回、新国立競技場の白紙撤回を宣言しましたが、しかし、10日前には『今さら見直しは間に合わない』と言っていたんです。わずか10日間でこんな嘘つくかと思う。安倍政治は嘘と裏切りで彩られています。国民を裏切り、国民を戦争に巻き込みかねないのが安倍政権の本質です」

小林節氏「次の総選挙で政権を倒す。それしかない」

 名古屋市では、一斉抗議行動の呼びかけ人でもある小林節・慶應義塾大学名誉教授と近藤昭一・衆議院議員も参加して、栄・もちの木広場でプラカードを掲げた。

 小林氏は「衆議院の議論で気付いたと思いますが、安倍さんたちはいわゆる『馬鹿の壁』で、何も答えられない。これが本質です」と指摘。

 「我々の真っ当な質問に答える内容がない。天下に公然と『悪事を働いています』と言っていたようなもの。議員に無視され、はぐらされ、めげないでください。参議院で同じ馬鹿たらしい議論が繰り返されますが、知らない人が大変な悪事だと気付きます」

 その上で、「次の総選挙で政権を倒す。それしかない」と訴えた。名古屋に集まったおよそ700人の参加者はその後、市内をデモ行進した。

 神戸市でも抗議行動「アベ政治を許さない市民デモKOBEーアベ首相の支持率を下げて戦争法案を廃案に!ー」が行われ、330人(主催者発表)がデモ行進の後、ゴール地点の中央区・東遊園地で一斉にプラカードを掲げた。

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