岩上安身によるインタビュー 第62回 ゲスト 『権力とマスコミの横暴に抵抗する国民の会』 2010.11.3

記事公開日:2010.11.3取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・関根かんじ)

 2010年11月3日(水)、岩上安身が、『権力とマスコミの横暴に抵抗する国民の会』にインタビューを行った。

 この会は、10月24日に「検察、検審を糾弾するデモ」を行い、Twitterを使った呼び掛けだけで、全国から約1000人にも上る参加者を集めた。インタビューでは、デモを行うにいたったキッカケ、前例のないTwitterによる開催となった経緯、また検察やマスコミに対して市民が抱いている疑念や、初めてのデモの準備での警察とのやり取り、デモでのエピソード、市民運動の第一歩の印象なども含め、話を訊いた。

■ハイライト

 岩上が、この権力とマスコミの横暴に抵抗する国民の会は、10月24日の「検察、検審を糾弾するデモ」を、Twitterを使った呼び掛けだけで、全国から約1000人にも上る参加者を集め実現したと前振りを話すと、会のメンバーの矢野さん(代表・有機農業経営)、八谷さん(環境コンサルタント)を紹介した。

 矢野氏は、「10月18日、急きょ実行委員会を開き、会の名前を決めた。次回は、11月5日、18:45分、明治公園スタートで、『11.5 第2回 検察・検察審査会を糾弾する、マスコミの偏向報道を許さない』というテーマで行う。このままでは民主主義の危機になる。自分たち、子供たちの生活を守る、という気持ちを押さえられなくなった。検察権力の悪い部分が、とくに表にでてきている。

 ツイッターのオフ会みたいなノリで始まった。100人くらい集まればいいと思っていたのが、1000人以上集まった。すべての動員は、ネットでの告知のみ。デモ行進のやり方、雰囲気、参加者たちの応対などすべてに関して、まったく無知で、平和ボケだと非難されても、仕方ない。有機農業の同業者の中に、若いころ活動していた人がいた。それで、最初は、警察にいってデモのやり方、申込みの仕方などを教えてもらった。警察は、思いの外、親切だった」と話した。

 次に、八谷氏が、会の趣旨を説明した。

 「ポイントは、人権。その人権を、守っていくためには、司法、行政、立法の三権分立が大前提。しかし、三権分立の尊重が、守られているのか、ちゃんと機能しているのか。それらを訴え、また、検証することも、これからやっていきたい。今後、理念を確立して、組織、運動、規約など団体の概要を、話しあいながら決めていきたい。集まった人たちの志は同じだ」とした。

 岩上は「最近、ネットの告知だけで、見ず知らずの人たちが集まって、意思を共有する行動をよく目にする。多極的に自発的に、いままで体制側だった人も含めて、多くの人たちが危機感を共有しているのだと思う」と感想を語ると、矢野氏は「今までは、お上の言うことに素直に従っていたが、それでは危ない、と感じ始め、自ら行動するようになった。

 ツイッターなどで意見を発することも、勇気はいる。しかし、バーチャルな世界で、実体はない。自分たちは、そのバーチャルな世界から、現実に移った悪あがきだけで、終わらないようにしたい」と思いを述べた。

 岩上が、検察審査会のことについて、「検察・検審を糾弾するのは、国家権力の効力を変えるという主張だと思うが、小沢氏との関連性は」と訊いた。

 矢野氏は「もちろん賛同者に小沢支持派も多い。また、小沢議員の訴訟がなければ、検審も知ることはなかった。この問題は、小沢氏のみならず、今後、一般市民にも関係してくる重要な問題で、民主主義の危機だ」と。

 続けて、「推定無罪が、成り立っていないのは非常に危険」、「組織に入ったら、服従しなければならないのはわかるが、マスコミの偏向報道も、とても危惧する」など、矢野、八谷両氏は語った。

 岩上は「まったく知らない者同志でも、共通した問題意識が、お互いにわかりあえる何か、キッカケがあると、1000人とか集まってしまう時代だ。それで今後、国家権力の抵抗も出てくるだろう。ところで、民主党本部などはデモ禁止区域になったという」と述べると、矢野氏は「まだまだ小規模な運動だが、大きくなってきたら反権力だ、とか誤解も生むだろう。しかし、あくまでも自分たちは、反・悪権力だ」と訴えた。

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