「今の日本では安い牛丼しか食べられない人もいるというのが現実で、それがグローバル化の結末じゃないかと思う」~世界フェアトレード・デーに考える 未来を生きるために知っておきたいTPPのこと(映画『世界が食べられなくなる日』先行上映後トーク) 2013.5.11

記事公開日:2013.5.11取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・齊藤/奥松)

特集 TPP問題

 2013年5月11日(土)21時から、東京都渋谷区のアップリンクで「世界フェアトレード・デーに考える 未来を生きるために知っておきたいTPPのこと(映画『世界が食べられなくなる日』先行上映+トーク)」が開催された。グローバリゼーションへの対抗軸として、フェアトレードに取り組んできた方々が「TPPで、私たちの暮らし、世界の環境問題や人権状況はどうなるのか?」を語った。

■ハイライト

  • 出演 鈴木隆二氏(ぐらするーつ代表)、吉澤真満子氏(APLA事務局長)、鶴見済氏(フリーライター、『脱資本主義宣言』著者)

 遺伝子組み換え作物と原発の2つをテーマにしている映画、『世界が食べられなくなる日』上映会のアフタートークで、ネグロス島バナナのフェアトレード(公平貿易)に携わっている吉澤氏は、「原発、遺伝子組み換え作物などは、それぞれ個別の問題として取り上げられがちだが、企業が、利益追求と、さらなる事業拡大を目的に推進している、という構造が共通している。その枠組みを、さらに強化してしまうのがTPP(環太平洋パートナーシップ協定)ではないか」と、危惧の念を表した。

 渋谷でフェアトレードの会社を経営している鈴木氏は、身近にグローバリゼーションの影響を感じる例として、渋谷の街の変化を挙げた。「17年間、店を続けているが、始めた当初は、やりたいことをやりたいようにやる、小さな店がたくさんあった。それが10年、15年とたっていくうちに、どこにでもあるような店ばかりになった。ビールもおつまみも全部270円均一、というような居酒屋が増えていき、ちゃんと仕込みからやるような店が、ほとんどなくなってしまった。それも、グローバリゼーションのひとつの結末ではないか」と語った。

 また、トークの中で、グローバリゼーションの結果、われわれは知らないうちに、他の国の人々の生活を脅かし、人権を侵害し、環境を破壊することに加担してしまっている、という点も指摘された。

(…会員ページにつづく)

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「「今の日本では安い牛丼しか食べられない人もいるというのが現実で、それがグローバル化の結末じゃないかと思う」~世界フェアトレード・デーに考える 未来を生きるために知っておきたいTPPのこと(映画『世界が食べられなくなる日』先行上映後トーク)」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    鶴見済氏「食糧の自給率は40%しかないとよく言われるが、洋服の自給率というのは、4%しかない。輸入先の8割が中国。ユニクロのような企業が、われわれが気づかないうちに、中国に全部工場を持って行った。」
    http://iwj.co.jp/wj/open/archives/78335 … @iwakamiyasumi
    https://twitter.com/55kurosuke/status/926571143384809472

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