みんなで書こう!よくわかる原発の「新安全基準」パブリック・コメント 2013.2.25

記事公開日:2013.2.25取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・阿部/奥松)

 2013年2月25日(月)18時より、東京都千代田区の参議院議員会館で、「みんなで書こう!よくわかる原発の『新安全基準』パブリック・コメント」が行われた。原子力規制委員会が募集するパブリック・コメントの締め切りは、新安全基準については2月28日(木)となっている。金属材料学専門の井野博満氏(東京大学名誉教授)が、一般人にとっては難解な原子炉の問題をわかりやすく解説し、コメントを書くにあたっての必要な知識をサポートした。

■ハイライト

  • 主催 原子力規制を監視する市民の会

 これは、同日行われた、原子力規制を監視する市民の会による記者会見の後に行われたもので、会見から引き続いて井野氏が参加し、先日出演したテレビ番組「モーニングバード」の映像を見ながら、新安全基準骨子案の問題点を挙げた。

 番組では、新安全基準骨子案について、外部電源を増やす、免震重要棟を作る、第2制御室へのテロへの想定など、周辺設備の対応ばかりで、「今ある原子炉自体について、具体的な記述がない」ことが指摘された。井野氏も同様に、「それなりに、今までより安全を高める効果はあるが、設計自体を問う、という事が抜けている」と、問題視する。

 「古い原発は設計も製造も未熟で、材料も悪い。70年代に作られた玄海1号、美浜1号は脆性(ぜいせい)破壊の問題がある」。つまり、運転開始から長い年月を経過した原子炉は、中性子の照射を浴びて金属自体が脆(もろ)くなり、事故等により水をかけて急に冷やした場合、割れる可能性が高くなるという。 「脆性遷移温度」とは、数字が高いほど壊れやすいことを意味し、それぞれ「玄海1号 98度」「美浜1号 95度」「美浜2号 86度」だという。井野氏は「80度を超えるのは危険」と警告する。さらに「原子炉の40年運転制限制というのを、しっかりと盛り込まなければいけない」と主張するが、今回の骨子案には、まだ含まれていない。

 もうひとつの問題点を、井野氏は「今回の骨子案を、事業者が値切ろうとしている。つまり、安全基準を緩めて、時期的にも先延ばししようということだ」と指摘した。「第2制御室などの特定安全施設について、『更なる信頼性を高める施設』という位置付けになっているが、これは『当面は、なしでも動かす』という風にも取れる」と述べた。

 原子力規制委員会の更田委員は、そういった意見に対し、「要求されたもの全てが揃うようにすれば、3~4年という時間がかかる。長期停止した炉を再起動するというのは、新設炉を立ち上げる時よりも、むしろ大きな懸念がある。利用する限りにおいて、最もリスクを小さく考えた場合、『どういう戦略がいいか』という話になる。可搬(設備)で要求できるもので、あるレベルを達成しておいて、更に、次のレベルのことも基準に盛り込んでいきたい」と反論した。

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入よりご覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 300円 (会員以外)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です