2023年10月1日(日)14時から、大阪市立総合生涯学習センター(大阪府大阪市)にて、リニア市民ネット・大阪主催、一般財団法人日本熊森協会後援による『リニア勉強会 in 大阪「ストップ・リニア!訴訟報告会」』が開催された。この報告会では、ストップリニア訴訟弁護団の樽井直樹氏による講演が行われた。
樽井弁護士は、次のように事故・環境問題にもまったく危機感のない、事業者と裁判所の対応状況から解説していった。(14:40~)
「愛知県では、リニアのルートは全てトンネルだが、そのうちのほとんどの部分が大深度地下といって 40m以下の深いところを走るから、土地所有者の方の承諾がなくてもトンネルを作れるという、そういう制度になっている。
それがどんな問題かというお話を、この(裁判の)場でさせていただいた。その時に法律的にも大変な憲法に違反するような問題で、地下を通ってるから安全だとか影響がないというわけではないというような、そういうお話をさせていただいた。
ちょうどそういうお話をしてから1年半ぐらい経ってからだと思うが、 実際に東京の外環道でああいう陥没事故というのが起こった。
なので、大深度地下の大前提で、地下深いところで掘っているから、上の方には影響がないんだなんていうのは全くの根拠のない話。頭の中で作った理屈にすぎないということが、もう如実に明らかになった。
東京外環道での事故のことは当然、私たちが起こした裁判でも大問題になった。しかしJR東海は『外環道っていうのは特殊な地層の問題なんだから、リニアにとっては関係ない』といった基本的な説明で言い逃れをしているというような状況。
こういういろいろな問題が起こってくるけれども、それについて正面から向かい合わない。こういう対応をずっとJR東海は取っていて、結局、裁判所もそれを追認するような形になった」