2021年10月15日(金)午前10時半より参議院議員会館にて、「みんなの未来を選ぶためのチェックリスト 衆議院選挙2021」記者会見が開催された。
これは、各自の問題意識・市民運動を通じてつながった有志の集まりが、国政政党へ公開質問状を送り、その回答を受け、今回の衆院選選挙での投票行動につながるよう、「みんなの未来を選ぶためのチェックリスト 衆議院選挙2021」というアクションを立ち上げたもの。
質問状を送ったのは、自由民主党、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組、日本維新の会、公明党、国民民主党。このうち、期限内に回答がなされたのは公明党、国民民主党以外の6党で、その結果をまとめたものが発表された。
回答があった場合、公明、国民民主からのチェックリストが追記される可能性もあるという。また、政党「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」には質問状は送っていないとのことである。
質問は19項目、計67問あり、原則○か×か△で回答させ、△の場合はその理由の記述を求めた。
選択的夫婦別姓制度の導入、消費税減税、温室効果ガス削減目標、性的指向などに関する差別禁止を明記した「LGBT平等法」の制定、朝鮮高校生徒のみを無償化制度から排除していることを改めるか、森友問題・加計問題、・「桜を見る会」問題について再調査をするか、任命拒否された6名を日本学術会議会員に任命するか、などの項目で、立憲・共産・社民・れいわと、自民・維新ははっきりと方針が分かれた。
各政党への質問と回答の詳細は、下記URLで公開されている。
このアクションの発起人は以下の13名である。
eri (デプトカンパニー代表 / アクティビスト)
佐久間裕美子(文筆家)
塩田潤 (活動家 / 研究者)
篠田ミル
スガナミユウ (SaveOurSpace / SaveOurLife)
長島結(#FREEUSHIKU)
natsume (グラフィックデザイナー / ミュージシャン)
西原孝至(映画監督)
Nozomi Nobody(ミュージシャン / 文筆家)
Mars89 (DJ / Composer)
町田彩夏 (政治アイドル)
馬奈木厳太郎(弁護士)
元山仁士郎(「辺野古」県民投票の会元代表 / 大学院生)
この日の会見にはeri氏、スガナミユウ氏、長島結氏、町田彩夏氏が登壇し、司会はNozomi Nobody氏が務めた。
また、佐久間裕美子氏、塩田潤氏、馬奈木厳太郎弁護士からはビデオメッセージが、元山仁士郎氏からは文書によるメッセージが寄せられた。
コロナ禍における音楽・映画・演劇等の文化施設とその関係者への助成を求める「SaveOurSpace」活動を行なっているスガナミユウ氏は、「#SaveOurSpace、#SaveOurLife、#WeNeedCultureの活動のなかで、政府に問いかけたい思いが今回のアクションにつながっていった。関心の領域のそれぞれ異なるひとたちと質問を練る中で、さまざまな気づきがあった」と述べた。
長島結氏は、「私が関わっている移民、難民、外国人労働者、入管行政の問題は、選挙権のない人々の問題であり、以前はどうしても選挙の際に前面に出ないこととして、このような問いかけの機会はなかった。それが少し変わってきたのかな、と希望をもった」と語った。
町田彩夏氏は、チェックリストについて、以下のように語った。
「このチェックリストはわかりやすく○×△で表されているが、その△の中身や、ある党が○としていても、別のところでその党の指針を見れば認識が違う、内実は○ではないということもある。
このチェックリストをそれぞれの関心、視点で見るひとがさらに詳しく確認していくことも必要だ。
そのうえでそれぞれの投票行動に役立ててほしい」
詳しくは全編動画を御覧いただきたい。