2020年7月16日、新型コロナウイルス対策で、東京電力本社会見場での会見を別会場に移し、ウェブ中継による東電定例会見が行われた。
会見で、東電グループ内でのウイルス感染者数を聞かれた斎藤幹雄・福島第一廃炉推進カンパニー・広報担当は「東電ホームページで公表されていないグループ会社で19名、東電ホールディングスと基幹事業会社で14名の合計33名の感染者がいる」と述べ、中でも関電工で13名の感染者がいる事を明らかにした。
7月9日に発生した体調不良者について、記者から「脱水症と診断されているが、6月15日に発生した体調不良者には、対策として熱中症と同等の対策が取られている。それでも熱中症としてカウントしないのか」との質問があった。
これに対して佐藤広報担当は「診断は医師の判断」と回答したが、重ねて質問した記者は「今年度から脱水症という表現が現れているが、そうすると熱中症にカウントされることが少なくなる」と指摘した。
また、東京電力が、Jヴィレッジの原状回復工事に関して、工事で発生した1㎏あたり8000ベクレル以下の放射能に汚染された1700㎥の廃棄物を、産業廃棄物として処分したとしている件についての質問があり、「アスファルト除去などに従事した作業員及び収集運搬に従事した作業員の延べ人数と、実人数」の公表を要求した。この質問者は「これらの方々の放射線管理、放射線教育を実施しているかどうかも合わせて次回定例会見で回答を」と迫った。