2020年4月22日(木)15時より千代田区永田町の参議院議員会館にて、社会民主党 福島瑞穂党首の定例記者会見が開かれた。
まず冒頭に語られたのは、政府が打ち出した国民一人あたりへの10万円の現金給付が、世帯主の口座にまとめて支給されることに対する疑義と改善要求であった。
福島氏は、「国民みんなの声、野党の声が届いての10万円給付決定はよかったが、その支給方法に問題がある。総務省に対して、世帯主だけを受給権者とすることの再考を願いたい。世帯に払われた場合、妻や子どもにお金が届かない可能性がある。DV被害を受けて世帯主から逃れている人や家庭内でDVを受けている人、虐待などで家にいられない子どもなどが給付を受け取れないかもしれない。これは「世帯」中心の家族観、ジェンダーの平等とも関係してくる問題。知恵を絞って多くのひとに給付が行き渡るようにしたい」と語った。
そのほか全世帯に配布される布マスクについても、「厚生労働省のマスク班から情報を得て判明したことは、3企業がマスク製造を受注して、その契約金額が合計約90億9千万円、政府の布マスク配布に充てられる予算額約466億円からするとこの額はあまりにも少ない。百何十億かの配達費もあるだろうし、まだ事業途中ということもあるのかもしれないが、これでは不明瞭すぎる。政府にはこの全体像を詳細に説明してもらいたい。466億円の内訳を何がいくら、これがいくら、とわかるよう国会で追及していく」と述べた。政府は布マスク配布に充てられる予算額は約466億円で、内訳は配達費128億円、マスク調達費338億円と説明している。
また、全国の妊婦さんに送られたマスクに異物の混入や汚損があったことに対し福島氏は、「受け取った方は不安になったでしょうし、このような不手際は極めて問題です。これが商品なら消費者生活安全法によるリコールが起きるような事態。なぜこんなことになったのかも明らかにする」と語った。
そのほかにも福島党首は、「我が党は住宅事情に関する支援を訴えてきた。現在の状況で家賃を払うのが苦しいひともいる。来週から始まる補正予算の審議で組み換えの動議をしていく。コロナ収束後の経済回復を対象にした旅行クーポン券などを盛り込んだ『GO TOキャンペーン』に1兆6千億をつぎ込むという話もあるが、これはやめてもらいたい。いまは、ひとびとの生活を守ることをやるべきだ、と強く言っていきたい」と述べた。