2019年12月28日の日刊IWJガイドでご紹介した、自衛隊の中東派遣が27日に「閣議決定」された件について、公明党の山口那津男代表が同日、自衛隊の海外派遣は「これまで特別措置法を制定」「それに匹敵する閣議決定」と記者団に語った。
- 公明・山口代表「特措法に匹敵」 自衛隊派遣の閣議決定(産経新聞、2019.12.27)
この発言に、すぐさまネット上で「つまりは内閣が国会の権能を侵害して立法行為をしたに等しいという意味」「ナチスでさえ手順を踏んだのに」と批判が起こった。戦史/紛争史研究家の山崎雅弘氏はそれを引くとともに、メディアの反応も批判した。
「これも論理的に思考すれば重大な権力暴走だとすぐ理解できるはずだが、メディアの反応は異様に弱い。形式的な言葉の羅列と詭弁を『説明』と錯覚する思考の陥穽に、多くの大手メディアは落ちている」
■山崎雅弘氏のツイート
【つまりは内閣が国会の権能を侵害して立法行為をしたに等しいという意味】
これも論理的に思考すれば重大な権力暴走だとすぐ理解できるはずだが、メディアの反応は異様に弱い。形式的な言葉の羅列と詭弁を「説明」と錯覚する思考の陥穽に、多くの大手メディアは落ちている。https://t.co/sPh3fFPHZu
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) December 28, 2019
作家の室井佑月氏も「超えてはいけない一線を超えてしまった」、参議院議員の小西ひろゆき氏が「与党の力不足」など、さまざまな人が山口氏の発言を批判し始めている。
■室井佑月氏のツイート
あ〜あ、超えてはいけない一線を超えてしまったな。https://t.co/jGB2Egj79i
— 室井佑月 (@YuzukiMuroi) December 27, 2019
■小西ひろゆき氏のツイート
これまでの海外派遣は「非戦闘地域、PKO五原則」などを法律で定め、自衛隊が戦争をしない仕組みを措置してきた。
野党共同会派は「派遣地域で戦闘が生じない確たる見通し」などが閣議決定に明記されなければ9条違反たり得ることを指摘した。
与党の力不足も甚だしい。https://t.co/XjGzWC8GZY
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) December 27, 2019