「桜を見る会」で飲食物提供と会場設営を受注した業者が入札前に事前打ち合わせ? 山口県の市民団体代表からは、公職選挙法・政治資金規正法違反の疑いがますます強まる「証言」が飛び出す!~1.7 第20回 総理主催「桜を見る会」追及本部ヒアリング 2020.1.7

記事公開日:2020.1.7取材地: テキスト動画
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(取材:浜本信貴 文:IWJ編集部)

 「桜を見る会」の問題については、安倍政権と内閣府はとにかく「幕引き」を図ろうと必死な様子だが、年が明けても次から次へと新しい情報が出てきており、収拾がつかない状態になっている。

▲招待客と写真撮影する安倍総理(官邸HPより)

 1月7日には、前年に「桜を見る会」の飲食物提供と会場設営を受注していた業者が入札の直前に内閣府と事前の打ち合わせをしていたという事実が、毎日新聞の取材により発覚した。

 打ち合わせは昨年の1月16日に内閣府の呼びかけにより行われたもので、飲食物の提供業者として「ジェーシー・コムサ」、会場の設営業者として「ムラヤマ」が参加した。その後、飲食物の提供業者については2月28日、会場の設営業者については3月14日に2019年の「桜を見る会」の入札公告があり、結果として上記の2社に対し前年に引き続き受注が決定している。

▲ジェーシー・コムサ社とムラヤマ社のホームページ

 「ジェーシー・コムサ」は、同社の役員と安倍晋三内閣総理大臣夫人の昭恵氏が懇意であることが既に知られており、2014年以降毎年「桜を見る会」の業務を受注していることが判明している。なお「ムラヤマ」と安倍総理夫妻との関係は明らかではないが、同社も2013年以降連続で受注している。

 「ジェーシー・コムサ」が受注した飲食物提供の業務は、メニューや費用等について審査を行って決定する「企画競争入札」により業者の選考が行われている。しかし、2015年と2017年以外は「ジェーシー・コムサ」1社のみの入札であった。

 「ムラヤマ」が受注した会場設営の業務は、入札額が最も安い業者が落札する「一般競争入札」により選考が行われているが、他に何社の入札があったのかは定かではない。また、同社が契約した金額は2016年に前年の800万円台から1400万円台に跳ね上がり、以後年々増加を続けている。昨年5月24日の衆議院内閣委員会では、「桜を見る会」の招待客の人数が増加していることを考慮しても入札額が年々高くなっていることが、立憲民主党(当時)の初鹿明博議員により指摘されていた。

 こうした事態を受けて、野党合同の「追及本部」による2002年最初のヒアリングが7日に行われた。

▲第20回 総理主催「桜を見る会」追及本部ヒアリング(2020年1月7日 IWJ撮影)

 追及本部によるヒアリングでは、最初にこの入札公告前の委託業者との打ち合わせという問題が採り上げられた。まず、なぜ入札の直前に一部の業者のみを呼んで打ち合わせをしたのかという質問に対し、内閣府側は「昨年実施を受託した業者に、次回に向けて改善すべき点などを聴き取るため」という趣旨の回答をした。

 しかし、「そうであれば『桜を見る会』開催直後の時期に聴き取ったほうが情報も正確で合理的なのでは」と追及本部側が指摘。また特定の業者との打ち合わせは、入札が行われる直前になればなるほど不正が疑われることになる。「ジェーシー・コムサ」及び「ムラヤマ」の受注は、実質的に「随意契約」によるものだったのではないのかと問いただした。

 これについて内閣府の酒田元洋大臣官房総務課長は、事前の打ち合わせは前年の「桜を見る会」での役務を提供した業者に、実施に当たって気付いた点などを聴き取り、改善につなげる目的だったと説明した。

 しかし実施における「改善点」は、企画競争入札においては審査・選考の対象となる「企画」に含まれると考えられる。そうすると、事前にそうした打ち合わせに参加できた業者と参加できなかった業者の間で不公平が生じるのではないか、と立憲民主党会派の山井和則衆議院議員が指摘した。

▲山井和則衆議院議員(右、IWJ撮影)

 これに対し酒田官房総務課長は、例によってはぐらかしたような発言を繰り返す。そこで追及本部側は、「打ち合わせをしたときの当日のメモが残っているはず」だとして、事前打ち合わせの際のメモの提出を内閣府側に要求した。

▲酒田元洋・内閣府大臣官房総務課長(中央、IWJ撮影)

 また、内閣府側は事前打ち合わせをしたことについて「招待を受けた参加者にはどんな料理に人気があったかなど、客の反応を把握する必要があった」と答える一方で、「それではそのやりとりの中でどのような料理の名前が出てきたのか」と訊かれると、明確に答えることができなかった。

 実際には、「桜を見る会」開催当日に出された飲食物は、開場前に入っていた安倍総理の後援会から招待された人たちが早々と食べ尽くしてしまっていたという話も出てきており、招待客に何が好評だったのか、どこに行列ができていたのかなどを的確に把握できるのかも怪しいのでは、と追及本部は指摘している。

 事実、岩上安身が2019年12月26日にインタビューした郷原信郎弁護士は、2013年と2014年に、総務省年金業務監視委員会の委員長として「桜を見る会」に招待された際の生々しい体験を証言している。郷原氏が入場したとき飲食物はほとんどなく、招待者へのアテンドもなく、氏はほんとうに質素な桜を見るだけの会と感じたと語る。ところが、正規開場時間8時半の前に安倍総理後援会の人たちが入場して飲食物を食べつくしたとわかったため、本来の各界功労者慰労の趣旨に反した、安倍首相支持者歓待が目的との疑問を持ったという。

  • 「桜を見る会」開場前から安倍総理の地元後援会の人らが食べつくし、飲みつくし、本来功績があって招待された方たちが来る頃には何もなし!? 岩上安身による郷原信郎弁護士インタビュー第1章

 この日のヒアリングは、通常よりも時間を延長して2時間近くにわたって行われ、山口県で活動している市民団体「『桜を見る会』問題の真実を求める下関・長門市民の会」の代表代表・豊嶋耕治氏も出席した。豊嶋氏によると、一部の人から「山口や下関には行きたくない」という声も届いており、地元の観光に影響が出ることを懸念しているという。

▲豊嶋耕治共同代表(IWJ撮影)

 市民団体のメンバーの知人の中には、実際に「桜を見る会」に招待され「前夜祭」を含めて出席した者が複数名いるが、その出席者に前夜祭の会費の領収書を受け取ったかどうかを尋ねると、「もらっていない」「記憶にない」として1枚も出てこない、ということを豊嶋氏が明らかにした。安倍晋三内閣総理大臣が「全ての人に領収書を渡した」と言っているのと食い違っている。

 この件について、市民団体が下関市の安倍事務所に対し、「前夜祭」の費用や参加人数などが分かる見積書や明細書の開示を要求しているものの拒絶されていることも明かした。また、参加者名簿についても安倍事務所は「持っていない」という回答に終始し、安倍総理がいうところの「丁寧な」対応とはほど遠いものだったという。

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  • 日時 2020年1月7日(火)16:00~
  • 場所 衆議院本館(東京都千代田区)

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