【特別寄稿】イージス・アショア配備見直しを訴える花田憲彦・阿武町長のイージス艦での代替案も面積要件の見直しにも一切言及なし! 「(山口)むつみ演習場が唯一の適地」と決めつけた「アベ米国下僕政治」! 2019.12.28

記事公開日:2019.12.28 テキスト
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(取材・文:ジャーナリスト横田一)

 山本朋宏・防衛副大臣は12月17日に山口県庁を訪れて村岡嗣政(つぐまさ)知事らと面談、イージス・アショア配備について「陸上自衛隊むつみ演習場」(萩市と阿武町)が唯一の適地とする再調査結果を報告した。

▲山本朋宏・防衛副大臣による山口県側への調査報告(横田一氏提供)

 防衛省が5月に山口と秋田で地元説明をした調査報告書に、角度違いなどのミスがあることが発覚し、共に再調査をしていたのだが、不思議だったのは秋田が隣県の青森と山形を含めた再調査を続けていたのに対し、山口では隣接する福岡県の調査をせずに早々と1ヶ所に絞り込み、前回と同じ結論を出したことだ。

 しかも秋田については12月11日付の東京新聞が「地上イージス 秋田見直し 反発に配慮、政府検討」と題して、政権内の見直しの動きについて「菅義偉官房長官は住宅地との距離を考慮するよう既に防衛省へ指示」などと報じてもいた。

 当然、誰もが「見直しの動きは山口にも飛び火する可能性は十分にある」と考える。安倍首相ら自公が支援した村岡知事でさえ、「秋田県と山口県への配備で日本全体を最も効果的に守れる」という防衛省の説明を紹介した上で、「もし(秋田の新屋演習場以外の)別の場所になれば、山口に置くことの意義について改めて確認する必要はあると思う」と釘を刺したのはこのためだ。

▲村岡嗣政・山口県知事(横田一氏提供)

 この知事発言に萩市の藤道健二(ふじみちけんじ)市長も同調。「秋田県が再検討されている状況では、萩市長として配備に関する態度の表明はできない」と強調し、門前払いに等しい対応をした。

▲藤道健二・萩市長

 「町の存亡に関わる危機」として一貫して配備断念を求めてきた花田憲彦・阿武町長も、「候補地の演習場は、住民の生活圏や生産活動圏にあまりにも近接しすぎていて、住民の理解は到底得られない」「住宅地との距離が判断要素になるのであれば、秋田であっても山口であっても人の命の重さには変わりはない」と畳みかけた。

 秋田での適地見直しの動きが山口の関係自治体トップにも波及した形だが、なぜか、地元山口が輩出した憲政史上最長総理大臣である安倍首相(山口4区)が、秋田以下の差別的対応を受けていることに対して異論を唱えていないのだ。

記事目次

「アベ米国下僕政治」の先進県・山口

 奇妙な逆転現象を目の当たりにした。

 この時、山口県庁では「安倍内閣総理大臣 総理在職歴代最長達成」を祝して「山口県の総理大臣展」が開催され、同県輩出の8名の総理大臣がパネル展示されていたが、一方の秋田県は同県出身の総理大臣は一人もいない。イージス・アショア配備に関しては、総理大臣を8名も生み出した山口県がなぜ、総理大臣ゼロの秋田県以下の差別的な扱いを受ける事態に陥っているのか。安倍首相の特異性が生み出した珍現象ではないかと疑ってしまう。

▲山口県の歴代総理大臣展ポスター(2019年12月3日、IWJ撮影)

 イージス・アショア山口配備で差別的対応をされても無頓着な安倍首相は、「米国下僕体質」が体の芯まで染みついているのではないか。トランプ大統領に言われて爆買いさせていただいた米国製兵器を地元に配備し、米国防衛前線基地として献上することに喜びを感じる自虐癖の持ち主なのではないか。

 2017年11月の日米首脳会談の共同会見で安倍首相は、トランプ大統領の失礼な冗談にまったく反論できずに「忠実な従属的助手の役割を演じている(Japanese leader Shinzo Abe plays the role of Trump’s loyal sidekick)」(ワシントンポスト)と酷評されたが、この時に求められたのが米国製兵器爆買いだった。

 もちろん安倍首相は「トランプ大統領の忠実な従属的助手(下僕)」として要請を快諾。翌12月にイージス・アショア2基購入が閣議決定された。日本国民の血税と国土の一部(秋田と山口)を米国防衛前線基地として献上することを決めたともいえるのだ。

過疎化を食い止めた阿武町の取り組み

 「米国益第一・日本国民二の次」の「アベ米国下僕政治」の先進地のような山口では、住民の切実な訴えが無視されるのが常態化している。

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