2012年12月19日(水)20時から、岡山県新見市のまなび広場にいみで、「NPO法人『にいみ新エネルギー普及協議会』設立記念講演会」が行われた。人口の流出に悩む地域で、再生可能エネルギーを利用して地域を活性化させることについて、中部大学客員教授の福田良輔氏が「太陽エネルギーによる農村の再生」と題する講演を行った。
(IWJテキストスタッフ・荒瀬/奥松)
2012年12月19日(水)20時から、岡山県新見市のまなび広場にいみで、「NPO法人『にいみ新エネルギー普及協議会』設立記念講演会」が行われた。人口の流出に悩む地域で、再生可能エネルギーを利用して地域を活性化させることについて、中部大学客員教授の福田良輔氏が「太陽エネルギーによる農村の再生」と題する講演を行った。
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福田氏は「岡山から100キロから110キロ離れてはいるが、島根県に3基の原発があり、ひとたび事故が起きればチェルノブイリを超える規模になると考えられる。福島の事故では、電力会社を始め、原発を建設したメーカーですら、充分な責任を取っていない。人が作るものに絶対安全はありえない。事故の責任を取り得ないものは作るべきではない」と話した。
続けて、福田氏は「地方における太陽光発電は、大手資本が一気に作って短期間に利益を得るのとは異なり、50年、100年と言う期間でコツコツと広げて行くものであり、地域の資源や人材を活用することが大事だ。田舎には耕作放棄地や中山間地域の傾斜地などの土地が多くあり、効率的にエネルギーを取ることが可能である」とした。そして、「供給電力の安定のために、太陽光発電を主として、木質バイオマスを従とし、さらに空圧電池を利用することで安価な電力を作り出すことを考えている。地域で運営、維持をすることで雇用も増加し、余剰の電気を都会に売れば、地域に固定収入をもたらすことができる」と、地方での太陽光発電の可能性を語った。
福田氏は最後に、「これからの社会は、情報、エネルギー、流通の自由があれば、地域の産業は必ず発達する。薪の時代から石炭、石油の時代を経て、太陽エネルギーの時代がやってくるだろう」とまとめた。