「あまりに悔しくて、辛くて、いてもたってもいられない怒りを言葉にしたいです」
東京医科大学で女性受験者の点数を一律減点していた問題が発覚し、作家の北原みのり氏が友人たちと、8月3日の18時から東京医科大学新宿キャンパス正門前で抗議をおこなう告知をツイート。1日で広まり、問題に憤る100人余りが集結し抗議の声をあげた。
参加者の中には、作家で活動家の雨宮処凛氏、元衆議院議員の井戸正枝氏、前衆議院議員の池内沙織氏などが駆けつけた。女性だけではなく男性の参加も見られた。
医師で日本女医会理事である青木正美氏は、東京医科大学を2回受験し不合格だった体験を語った。当時男子に下駄を履かせるという噂を耳にしていたものの「都市伝説」だと思っていたが、本当だったということがわかり、戦慄が走ったという。
青木氏は、意見を発信したら「自分の大学も」など様々なメッセージをもらったことを語り、「今回の報道で汚い部分が全部出された。一般の会社だって男性に下駄履かせていますよね?これは日本の構造そのものだと思った。だから女性は生きにくいに決まっている!なぜ下駄を履いた男性だけが前に行けるのか」と参加者に呼びかけた。
呼びかけ人の北原氏は、スピーチを受け「これ以上女性だからと言ってシャッターを目の前で降ろされる女性がいなくなるように社会を変えていきたい。女性はもっと怒っていいのです」と訴えた。「私は受験生ではないが、女性の当事者として話した。男性の履いている下駄の高さは必ずしも実力ではない。そのことに気づいて、本当の意味で男女平等の社会を作っていきたい」とIWJに対して目標を語った。
北原氏は、なぜ女性受験者に対して差別的なことを行ったのか、点数の割合についてどう決まっていったのか、女性の受験者に対し損害賠償を行うのか、再発防止のための対策は用意しているのか、「女性研究者研究活動支援事業」の補助として約8千万円もの国の税金をもらっているが返還するつもりはあるのか、など公開質問状にして東京医科大学に提出することを明らかにした。