2018年6月15日（金）11時より東京都千代田区の衆議院にて、第2回カジノ法案の慎重審議を求める野党合同ヒアリングが開かれ、前回のカジノ法案野党合同ヒアリング（6月13日）で提起された10の論点について問いただした。

1. 違法性阻却：刑法の専門家も含め検討は十分だったか
   カジノ管理委員会に免許を受けただけでカジノ業者は賭博罪から免責される（第39条）
2. 世界最高水準の規制―上限絶対値
   IR推進会議のとりまとめにあった絶対値上限（1.5万m²）は与党協議でなぜ消えたか／IR敷地の3%（法案41条7項の政令事項）に対する「ゲーミング・エリア」の定義／諸外国での施設総床面積に対するカジノ施設の割合事例（一覧）
3. 世界最高水準の規制―ギャンブル依存症対策としての制限
   マイナンバーカードによる回数制限およびチェックは現実的に可能か／金額の上限規制の欠落
4. 世界最高水準の規制―RFIDチップなどの先端技術の導入
5. 世界最高水準の規制―マネーロンダリング対策
6. カジノ事業者による特定金融業務
   海外と日本の裕福な「ごくごく限られた顧客」を想定し、その顧客があらかじめ送金し、自分の口座からチップを交換する想定。顧客に対して無利子で貸し付け（2カ月）を行う業務／貸付の上限額の設定はカジノ事業者任せ（貸金業法で上限規制があるサラ金との相違）／カジノ施設内にATMを設けることは禁止、周辺にクレジット機能付きのカードが使えるは置かないようにするが、「周辺」の範囲は不明／IR施設内（たとえばホテルなど）なら、カジノ事業者がATM、信販会社の自動契約機（内閣府はむじんくんを例示）を置ける。それなら、一般人も利用可能となる
   IR施設内にATMを置く銀行や自動契約機を置く信販会社とカジノ事業者が結ぶ契約は、カジノ管理委員会が認可する／カジノ管理委員会は問題が多い（体制、人事、カジノ管理委員会規則は政省令事項331のうち229項目を占める）／カジノ近隣でATMを使えるなら、入場回数だけ制限しても依存症対策にならない
7. 公租公課の想定根拠
   メルボルンとシンガポールのカジノ事業から想定したGGR（賭金総額―顧客への支払金＝カジノの粗収益）を基にした納付金、料金想定は適正か
8. カジノ事業者（＝IR事業者）の失敗・撤退（非更新）の措置（更地に戻す場合等）
   整備計画を共同提案したカジノ事業者と都道府県等の責任分担、立地自治体への影響
9. 韓国の江原（カンウォン）ランドの事例
   規制状況、失敗事案と考えられる理由、社会的悪影響の分析等
10. 利用者想定（日本人・海外旅行者）

• タイトル 第2回カジノ法案の慎重審議を求める野党合同ヒアリング ―内容：前回のカジノ法案野党合同ヒアリング（6月13日）で提起された10の論点について
• 日時 2018年6月15日（金）11:00〜
• 場所 衆議院（東京都千代田区）