東アジアと中東で大掛かりな戦争準備が同時進行している! 日英が「地位協定」に向けて協議へ~日英の共同訓練を強化し、英国とミサイル共同開発も! NATOの枠組みで日米英の軍事統合化が進み始めている!? 2017.12.2

記事公開日:2017.12.2 テキスト
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(尾内達也)

 米国との軍事一体化を急速に進める安倍政権だが、国民のあずかり知らないところで、英国についても「準同盟国」と位置づけ、共同訓練の強化を進めようとしていることが明らかになった。

 政府は、2017年12月14日にロンドンで開かれる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)で、自衛隊と英軍が互いの国で円滑に活動できるようにするため、「訪問部隊地位協定(VFA)」の締結に向けて協議に入る方針を固めた。

 VFAの締結によって、英国軍と自衛隊が共同展開しやすくなるのは間違いないだろう。自衛隊の指揮権は、米軍司令官にあることから、これまで、日米安保条約体制の中での集団的自衛権の行使による海外展開が想定されてきたが、英国との軍事協力が進めば、米国・英国も加盟するNATO(北大西洋条約機構)の枠組みでも、自衛隊が海外展開する可能性が開かれてくる。

東アジアと中東で同時進行する大掛かりな戦争準備…中東の戦争に自衛隊がNATO軍として参加することになれば、日本もテロの標的に

 NATO軍として自衛隊が戦争に参加することになれば、中東の戦争にメインプレイヤーとして参加することになり、イスラム過激派に敵視され、欧州大陸と米国で頻発するテロが、日本国内まで拡大する可能性が大きくなるだろう。また、NATOに加盟していないロシア・中国・北朝鮮などとの緊張が高まる可能性も出てくる。

トランプ政権は、「戦略的な攻略目標」として、「北朝鮮」と並んで「イラン(シーア派)」を名指ししている。

 世界中が北朝鮮の核実験やミサイル実験に目を向けていた時、シーア派に対してスンニ派アラブの盟主を自認しているサウジアラビアでは、粛清の嵐が吹き荒れ、レバノンのサード・ハリーリー首相を拉致し、フランスのマクロン大統領がサウジアラビアの首都・リヤドまで身柄を引き取りにいくという事件が発生している。

▲サード・ハリーリー首相

 サウジアラビアは、イスラエルと組み、シーア派国家のイランの影響力が強まったシリア・イラク・レバノンを敵視する軍事同盟を形成し始めている。

 米国による北朝鮮に対する攻撃だけでなく、イランに対する攻撃も現実味を帯びつつある。日本のマスメディアが伝えず、日本の国民の多くが見落としている、こうしたアジアと平行して進む中東での大掛かりな戦争準備について、東京大学名誉教授の板垣雄三氏は、愛知大学名古屋キャンパスで、「世界戦争の予感」と題した講演を行い、東アジアと中東で同時進行する戦争への準備に対して、警戒心を持つように呼びかけた。

▲東大名誉教授・板垣雄三氏

※岩上安身による板垣雄三氏への緊急インタビューを、現在、調整中です。決まり次第、告知します。

 読売新聞は、日本政府はVFAと共同訓練の強化によって、朝鮮半島や南シナ海の情勢悪化に備える方針であることを報道している。英国との共同展開の具体的な目的が、北朝鮮と中国を対象にしたものであるというのだが、どれほど信憑性があるのだろうか。

 いざ有事という時に、英軍が日本の国防にとってどれほど頼りになるのかは不明だが、北朝鮮・中国・ロシアと日本・米国・韓国は、38度線を境界にして、現在も冷戦構造を形成しているとも言え、こうした英国との軍事協力が、この冷戦構造を実質的に再生産することになるのはあきらかだろう。

冷戦構造の再生産のもう一つの側面~防衛産業の市場形成 日本は戦争を前提とする国家へ向かうのか?

 冷戦構造の再生産には、軍事的な意味のほかに、もう一つ、防衛産業の市場形成という側面がある。

 日英両政府は、2018年度に、新型の空対空ミサイル(AAM)の共同開発に乗りだすことを決めている。

※空対空ミサイル:空中から発射され、空中の目標を攻撃するためのミサイルのこと。

 これまでAAMは、共同研究(2014年11月開始)のレベルだったが、2017年12月14日の2プラス2で、共同開発に向けた共同文書に署名することになっている。これまで日本が武器の共同開発をおこなったのは、新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の開発などの実績がある米国だけだ。

▲自衛隊のミサイル護衛艦「こんごう」から発射される「SM3ブロック2A」(Wikipediaより)

 英国との共同研究は、開始から3年で共同開発へグレードアップしている。米英両軍との軍事一体化が、急ピッチで先行的に進んでいる様子がわかる。新型AAMは、英国のミサイル産業大手のMBDAが開発した「ミーティア」に、三菱電機の高性能レーダー「シーカー」を組み込み、命中精度をさらに高めることが目指されている。

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