2012年11月1日(木)、東京都千代田区の日本外国特派員協会で「桜井勝延南相馬市長 記者会見」が行われた。桜井勝延市長は「私には、南相馬で何が起きているのかを、しっかり伝えていく責務がある」と述べ、外国メディアの記者たちに向けて、被災地の現状や、自身の今の心境を語った。
(IWJ・石川)
2012年11月1日(木)、東京都千代田区の日本外国特派員協会で「桜井勝延南相馬市長 記者会見」が行われた。桜井勝延市長は「私には、南相馬で何が起きているのかを、しっかり伝えていく責務がある」と述べ、外国メディアの記者たちに向けて、被災地の現状や、自身の今の心境を語った。
■ハイライト
桜井市長は会見の中で、「日本のメディアはともすると、福島の原発事故が収束したかのように報じている」と述べ、被災地の変わらない状況とのギャップに苛立ちを示した。野田総理は、昨年12月16日、福島第一原発事故の収束を宣言。しかし、南相馬市では2万3千人、双葉郡では7万4千人を超える人たちが、今も避難を余儀なくされている。「避難先でも、南相馬に戻っても、事故前のように家族一緒に生活できる環境ではない」と、桜井市長は訴えた。
また、南相馬では津波で636人、原発事故による避難生活の中で350人が亡くなっている。地震や津波の被害を直接受けなかった市民の中にも、地元が放射能に汚染されたことで、すべてを失ったように感じている人も多いという。桜井市長は「今の国内メディアの報道では、そうした人々が、どんな悲しみを抱えているか、現状が正しく伝わっていない」と語った。
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