2016年11月2日(水)、12時より、参議院会館にて、「高江ヘリパッド建設をめぐる集会&省庁交渉」が開かれた。
今年の8月以来、数回にわたって行われているこの交渉。今回は、工事車両として違法改造トラックが走っているのに、これがまったく取り締まられないこと、それどころか機動隊員たちが民間用ダンプの荷台に乗って移動するなど、違法行為が堂々と行われていることについて、市民が防衛省や警察庁を追及した。
ほかにも、県道70号線の道路使用許可、自衛隊ヘリ重機の輸送の合法性の根拠、県外から持ち込まれる張り芝など、市民側から質問が相次いだ。
折しも、高江で機動隊員が抗議派市民に侮辱的言葉を投げかける「事件」が問題になった矢先でもあり、抗議集会も定員200名からなる会場がほぼ満員になった。
不正に改造されたダンプが積載容量無視で砂利を運ぶ「無法地帯」
現地では、安全管理がおろそかであるだけでなく、ダンプもサイドミラーがなかったり、リアバンパーが切断されていたりと、不正に改造されたダンプが積載容量を無視して砂利を積んでくるという。ヘリパッドをともかく年内に完成させるのが防衛省の至上命題なのだろうか。
こうした行政の違法行為を警察は取り締まるべきなのに、それどころか、警察が逆に護衛をしているのだ。どういうことかと市民側が問うと、警察庁は「個別事例については答えられない」などと市民を小馬鹿にしたような答弁の繰り返しに、ついに会場からは怒号が飛び、司会者が会場に冷静になるよう呼びかける一幕もあった。
政府交渉は14時から16時までの予定であったが、予定時間を大幅に過ぎて終了。沖縄平和連絡会・北上田毅氏、自由党の玉城デニー衆議院議員、社民党の福島みずほ参議院議員らが駆けつけ、それぞれ質疑した。司会はFoEジャパンの満島夏花氏(今回も、政府側の官僚らは、顔は映さないという条件での交渉のため、胸から下のみを映す形で撮影した)。
交渉が終わると、沖縄から駆けつけた北上田氏は、「ひとりでも多くのに高江に来ていただきたい、その場にいるだけでも力になる…ヘリパッド工事を彼らは何としても年内に完成させようとしているので、この11月が山場になる。何とか工事を遅らせ、年内完成のために躍起になっている安倍首相の鼻をあかしたい。春まで延ばせれば、ノグチゲラ営巣期になり中止せざるをえなくなる。この11月が山場です」と熱く会場の聴衆に語りかけた。