「新潟県知事選で示された民意に、安倍政権はしっかりと向き合うべきだ」――。
10月21日(金)、首相官邸前と国会正門前で行われた毎週恒例の「再稼働反対!首相官邸前抗議」では、新潟県知事選挙で「柏崎刈羽原発の再稼働反対」を掲げる米山隆一氏の勝利をうけ、次々と喜びの声が上がった。
(取材・文:城石裕幸)
「新潟県知事選で示された民意に、安倍政権はしっかりと向き合うべきだ」――。
10月21日(金)、首相官邸前と国会正門前で行われた毎週恒例の「再稼働反対!首相官邸前抗議」では、新潟県知事選挙で「柏崎刈羽原発の再稼働反対」を掲げる米山隆一氏の勝利をうけ、次々と喜びの声が上がった。
■ハイライト
記事目次
マイクを握った日本共産党の宮本徹衆議院議員は次のように述べ、さらなる「野党共闘」の進展を訴えた。
「市民と野党が本気で原発をなくそうと協働したら、原発固執勢力に負けることはない。野党共闘で私たち共産党が一緒になると保守票が逃げると言われるが、自民党支持層の3割が米山さんに投票した。保守票が逃げるなんてことはないじゃないか」
IWJでは、今回の新潟県知事選挙を精力的に取材した。米山隆一氏の当選の瞬間も選挙事務所から中継を行なった。
また、10月20日(木)には、岩上安身が当選後の米山氏に単独インタビューも行っている。ぜひ、アーカイブの鮮明な映像で御覧いただきたい。
一方、この日14時7分頃、鳥取県中部を震源とする地震が発生し、同県倉吉市と湯梨浜(ゆりはま)町などで震度6弱、岡山県真庭市などで震度5強の揺れを観測した。
岡山あたりは、地盤が強固で、地震が少ない、と言われている。3.11以後、東日本から避難した人の中には、岡山を避難先に選び、定住した人も少なくない。こんな岡山ですら、これだけ大きく揺れるのである。活動期に入った地震列島・日本において、完全な「安全圏」はどこにもないことを思い知らされる。
震源地から、北西へ約100km離れた先には、近くには島根原発(松江市)が存在する。今回の地震が原発に与える影響を心配する声も多く聞かれた。「3.11」の東北・太平洋沖大地震が、福島第一原発事故を引き起こした恐怖が抗議行動に参加した人々の脳裏に(あるいは参加しなかった、できなかった人々ののうりにも)まざまざと甦ったことだろう。
スピーチに立った女性は、「地震後の官房長官の記者会見を見た。本当にこの人達は、国民の命とか不安や恐怖にきちんと答えようという気がないんだと、関心がないんだと、その口調で感じ、腹が立った」と語った。
4月の熊本・大分大地震の際、本震と思われた震度7の大地震のあとに、さらに震度7の「本震」が起きたことは記憶に新しい。
中央構造線に沿って九州から四国まで広範に地震が連続していることも我々の我々の不安をかきたてる。
広域にわたって今後も大きな地震が続発するのではないか、という怖れが禁じえない。
鳥取地震をはじめ、一連の地震と、今後、近い将来に必ず起こるといわれている南海トラフ巨大地震に関して、立命館大学の高橋学教授に岩上安身が近日中にインタビューを行う予定なので、ぜひ、御覧いただきたい。
また、高橋教授は鳥取地震の直後、岩上安身に宛ててメールを送ってくださった。その中で高橋教授は、今回の地震で、フィリピンから関東にまでまたがる「スーパー南海地震」は、「いよいよ近い」と分析し、「岩手・宮城内陸地震の例からみても2020年以前に、発生する可能性が高いと思われます。そうだとすれば、東京オリンピックの開催は困難になる」と警鐘を鳴らした。
高橋教授に許可を得て特別掲載させていただいたメールを公開し、速報記事にまとめているので、ぜひ、そちらをお読みいただきたい。