【東京都知事選】与党とこころが「公式」推薦する増田寛也候補が第一声!借金倍増、ファーストクラス愛用、原子力ムラ…過去の経歴との「言行不一致」ぶりが露呈! 2016.7.14

記事公開日:2016.7.14取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材:青木浩文 文:西原良太)

※7月17日テキストを追加しました!

 舛添要一前東京都知事の辞任に伴う東京都知事選。自民党は増田寛也氏に一本化を図っているが、同党から立候補した小池百合子氏にも自民・公明から支援する動きが出るなど、保守分裂の様相を呈している。一方野党側は、候補者をジャーナリストの鳥越俊太郎氏に一本化。参院選に続いて「野党共闘」が実現したかたちである。

 自民党・公明党・日本のこころを大切にする党の推薦を受ける増田寛也氏が、2016年7月14日、東京都千代田区の増田寛也事務所前にて第一声をあげた。

 応援演説には、自民党の丸川珠代 環境大臣・内閣府特命担当大臣、萩生田光一・内閣官房副長官、菅原一秀議員、下村博文議員、石原伸晃・経済再生担当大臣・自民党東京都支部連合会会長、谷垣禎一幹事長、公明党の井上義久幹事長らが駆け付けた。

 演説では誰もが不安に感じる子育てや高齢化、災害の不安に言及し、その解消を訴えた増田氏。しかし、その優等生的な発言とは裏腹に、過去の経歴との「言行不一致」ぶりが露呈した。

記事目次

■ハイライト

  • 日時 2016年7月14日(木) 10:30~
  • 場所 増田寛也事務所前(東京都千代田区

「子育て」「高齢化」「災害」…増田氏が解消を訴える3つの不安

 増田氏は開口一番、「都政の混乱に終止符を」と語り、「都が抱える3つの不安」として、「子育てに対する不安」「高齢化に対する不安」「災害に対する不安」を挙げた。

 「一つ目の不安は子育てに対する不安であります。待機児童8000人。実際にはもっと多い。大変お困りになっている親御さんたちがいっぱいいらっしゃる。私は知事就任して一ヶ月以内に待機児童解消の地域レベルのプログラムを作ります。国や地元、市区町村の全部を利用して、このプログラムを着実に実行していく。子育て予算も足りないでしょう。補正予算をつぎ込んでもこの待機児童の解消に努めてまいります。

 二つ目、高齢化に対する不安の解消。10年以内に50万人の75歳以上の方が増えます。みなさん大変不安に思っておられます。こうした高齢化社会への対応をきちんと進めてまいります。

 三つ目、災害に対する不安の解消。首都直下地震、いつ起こるかもわからない。最悪の場合には61万戸の家屋が喪失・崩壊すると言われています。政府の首都直下地震対策検討本部に私は責任者として、その対策の樹立に努めてまいります。災害に強い東京にする。ハード面でもソフト面でも。こうしたビルのロビーも、帰宅困難者に開放させる。こうしたソフト面の対策も協力に進めてまいります」

「原子力ムラ」を渡り歩きながら原発事故の総括も教訓も語らない増田氏に、「災害対策」など可能なのか?

 今や東京だけでなく、日本全体の深刻な問題となっている少子高齢化に言及した増田氏。同様に、災害対策についても触れたわけだが、ここで大きな疑問符がつく。

 「災害に対する不安の解消」を謳う増田氏だが、2010年に原子力委員会の新大綱策定会議構成員に就任すると、原発の推進や高レベル放射性廃棄物処分のあり方を「容認」の立場を前提として、地元の理解をどう得ていくかという議論を展開している。そして2014年から、都知事選告示直前の2016年7月8日までは東京電力の社外取締役に就任していた。つまり、原子力ムラを渡り歩いてきた人物である。

 福島第一原発事故後、事故の被害を一貫して矮小化し、その原因究明と総括を阻み、責任の所在を曖昧にしてきたのがこの原子力ムラである。「想定外」の津波を事前に予測しながら、「お金がもったいない」という理由で対策工事を取りやめ、結果的に大事故にまで至らしめたのも、彼ら(主に東電の経営幹部たち)だ。

 災害対策、災害に強い街づくりを標榜するのであれば、まずは福島第一原発事故の総括と、そこから得た教訓と反省を論じなければならない立場のはずである。

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です