米国保守系ネットメディア、ヒラリー・クリントン候補と「パナマ文書」の“関連”報じる~大統領選挙戦に影響の声も 2016.4.7

記事公開日:2016.4.7 テキスト
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(太田美智子)

※日刊IWJガイド2016.4.7日号~No.1302号~より

 おはようございます。IWJで記者をしている、太田美智子と申します。

 「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」が明らかにした、史上最大の金融取引文書漏洩と言われる「パナマ文書」の続報です。

 米大統領選でバーニー・サンダース氏と熾烈な候補者指名争いを展開している民主党のヒラリー・クリントン氏が、パナマ文書に名前が出ているロシアの大手銀行Sberbankの米国投資子会社と同じロビイング会社を使っていることが、アメリカの保守系ネットメディアで報じられています。

 記事によると、ロビイング会社は、トニー・ポデスタとジョン・ポデスタ兄弟が創業しており、ジョン・ポデスタ氏はクリントン氏の選挙対策本部長、トニー・ポデスタ氏はクリントン氏の選挙運動のための巨額の政治資金集めを束ねる人物です。

 また、ICIJは、グルジアの元首相で実業家のビジナ・イヴァニシヴィリ氏がタックスヘイブン(租税回避地)を利用していることがパナマ文書で明らかになったとしています。「グルジアの夢」党首だったイヴァニシヴィリ氏は、2012年の選挙を前に、仲介者を通じてクリントン氏に支援を求めていました。これは、クリントン氏が国務長官在任中、公務に私用のメールアドレスを使用していた問題で、メールを開示したことから明らかになっています。

 英インディペンデント紙は6日、「パナマ文書からクリントン氏と不正行為を関連づける記載は明らかになっていないが、クリントン氏は(タックスヘイブンを利用する)グローバル・エリートの体現者と見られているため、サンダース氏にとってホワイトハウスへの鍵となるかもしれない」とする記事を掲載しています。

 また、クリントン氏は国務長官時代、オバマ大統領とともにTPPの原型ともいわれる米韓FTA(自由貿易協定)を結びましたが、2011年にはパナマともFTAを結びました。批准のための最終投票を前に、サンダース氏は上院で反対を表明しました。「パナマの経済は米国経済の0.2%。FTAにより米国人の雇用が増えると信じて賛成投票する議員はいないはずだ。ではなぜFTAを結ぶのか?富豪や大企業のための租税回避狙いだ」と演説したのです。

 5日、ウィスコンシン州でクリントン氏を破ったサンダース氏は「スーパーPAC(上限なしに政治献金できる政治活動委員会)にNOと言おう!スーパーPACに資金を提供している大富豪にNoといおう!」と演説し、支持者から大きな歓声が上がりました。

 「スーパーPAC」とは、企業や団体などが上限額なしで大統領候補者の選挙運動に献金できるシステムのことで、先日、岩上さんのインタビューにこたえた経済学者で京都大学名誉教授の本山美彦氏は、「(スーパーPAC)の一番の受益者はヒラリー」であると指摘しています。ぜひインタビューをごらんください!

 ICIJのウェブサイトを見ても、「パナマ文書」で米国人や米国企業の名前はまったく挙がっていません。しかし、この問題は大統領選挙戦にも大きな影響を及ぼす可能性があります。さらなる続報もお出ししますので、引き続きご注目ください!

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