2012年8月29日(水)9時半、大阪市中央区の大阪府庁において、「大阪府市エネルギー戦略会議」の第19回会合が開かれた。今回の会合では、大阪府市によるエネルギー戦略策定に向けて、様々な論点を整理するべく、意見を出し合った。
(IWJテキストスタッフ・久保元)
2012年8月29日(水)9時半、大阪市中央区の大阪府庁において、「大阪府市エネルギー戦略会議」の第19回会合が開かれた。今回の会合では、大阪府市によるエネルギー戦略策定に向けて、様々な論点を整理するべく、意見を出し合った。
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この中で、飯田哲也委員は、「関西電力の出した需要予測があまりにも過大で、なおかつ、供給力はあまりにも過小評価していたことが改めて検証された」と述べ、「長期的に見ても、省エネ施策や分散型電源の買い上げなどの施策を強化し拡充していけばいい。電力需給の『足りる・足りない』という非常にレベルの低い議論は、この夏で打ち止めにしたほうがいい」と続けた。その上で、「現に電力は足りた。大飯原発3、4号機(福井県おおい町)も安全の確認ができていない。大阪府市としても、この夏の期間を終えれば『再停止』をしっかりと要請し、国は『全ての原発を止める』といったん宣言すべきだ」とした。
地震予知が専門の長尾年恭委員は、「実は、若狭湾沿いの原発は、本当に(厳格な)調査をしたら、ほとんど動かせないようになると思う」と述べた。また、「活断層というのは、誰が調査するかで決まる。そこが一番の問題」とし、「厳密な活断層定義とは、『当てはまるか、当てはまらないか』の最終判断は人間がするもの。だが、相手が地球のため、わからない部分が多く、地殻現象というのは、かなり曖昧なものがある」と述べた。その上で、「どこまでの安全率を見るかというのは、規制委員会の非常に大きな仕事。それによって、結論がある意味で左右されてしまう。まさに、規制委員会の人事は基準と一緒で、大事なことだ」と強調した。