2012年8月27日(月)、文化放送にて「夕やけ寺ちゃん活動中」の生放送が行われた。
(IWJテキストスタッフ・白藤)
2012年8月27日(月)、文化放送にて「夕やけ寺ちゃん活動中」の生放送が行われた。
■ハイライト
「夕刊読み比べ」のコーナーで、レギュラーコメンテーターのIWJ岩上は、原子力規制委員会の人事案、原発による今夏の電力余剰とコスト、福島県周辺の子供たちの甲状腺検査、日本の諸問題をハンドリングするアメリカ、などについてコメント。「明後日29日から国会は休止する。原子力規制委員会の人事案を明日にも衆議院で通してしまうかもしれない。もしそうなったら、体半分入っちゃったようなもの」。問責決議案が通れば、選挙へ向けて民主党内部の反主流派が集結し、野田首相交代の動きが強まる。
1980年以来、32年ぶりに関西電力は、原発停止による燃料費高騰を理由に、株主への配当ゼロを決めた。赤字は995億円にものぼる。「まるで、もっと原発を動かさないと大変なことになるという、宣伝にしか聞こえない。代替エネルギーを火力に頼ったとしても、今は超円高の時代。価格の適正な比較をきちんとするべき。原発を動かすコストのほうが高いに決まっている」と岩上はコメント。
福島県内の18歳以下の子供たちを対象に、甲状腺検査を行っているが、政府は、福島県以外の全国3ヵ所でも、18歳以下の4500人を対象に、同様の検査をすることを決めた。福島県内の検査結果では、36パーセントにシコリが見つかっている。「地域的な対照群のデータも必要だと思うが、他地域に甲状腺異常が広がっている可能性も歪めない」と岩上。
スペシャルゲストの植草一秀氏(政治経済学者)は、「原発も、増税も、領土問題も、もちろんTPPも、すべてはアメリカがハンドリングしている。一見バラバラに動いているように見えるが、根は一つ」と指摘。「リチャード・アーミテージ元米国務副長官をはじめとする、いわゆるジャパンハンドラーと呼ばれる人物たちが、『日本はああしろ、こうしろ』と言いたい放題。大飯原発よくやった、TPP早くやれ、9条は取り除け、自衛隊は米軍に従え・・・の調子」と岩上。
「かつて日ソ間で、北方4島の領土をめぐり、2島・2島で決着がつきそうな局面があった。それを邪魔したのもアメリカ。アメリカは、尖閣諸島問題も、竹島問題でも、日本の応援もしなければ、中国・韓国の応援もしない。アメリカにとっては、アジア諸国が仲良くしないまま不安定な状態が保たれることが大事。係争地域にしておくことで沖縄を手放さないで済む」と植草氏は解説。「脱原発の民意が目の前にあっても、野田首相はアメリカに言われたから再稼働する。まるで米国発のグローバル資本主義への隷従でしかない」と岩上。