【スピーチ全文掲載】「多くのメディアに出る人間が、今の政府に反対しているし怖がっている」~作家の室井佑月氏がいい記事を書いたメディア人への応援を呼びかけ「Twitterやメールを送ってほしい」 2015.9.18

記事公開日:2015.9.18 テキスト動画
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(平山茂樹、文責・岩上安身)

特集 安保法制

 「私、メディアで仕事をさせてもらっていますけれども、多くのテレビに出る人間や物書きの人間が、実は、今の政府のやり方に、不安を持っているし、反対しているし、怖がっております。でも、まだ声をあげられない人がたくさんおります」――。

 安倍総理の「お友達」である籾井勝人氏が会長として君臨するNHKを筆頭に、新聞やテレビといった既存大手メディアには、現在の安倍政権に対して過剰におもねり、政府にとって都合の悪い報道は自粛するという風潮がある。

 しかし、9月17日に国会前の集会でマイクを握った作家の室井佑月氏は、メディアで発言する作家や歌手、タレントの中には、安倍政権の強引な手法に不安を持ち、怖がっている人々が大勢いることを明かした。そして、「いい記事をみつけたら、そちらの記事を応援するような意見を送ってほしい」「応援のTwitterやメールを送ってほしい」と訴え、そうしたメディア人への後押しを呼びかけた。

 これまで、テレビやラジオのコメンテーターとして、あるいは週刊誌に連載をもつ人気コラムニストとして、現在の安倍政権への批判を歯に衣着せぬ言葉で語ってきた室井氏。しかし、メディアの世界では、権力による締め付けがじわじわと浸透してきているのだろう。その圧力をはね返す気概をもったメディア界の人間が圧倒的に少ないことに、はがゆさを禁じえないが、今回の室井氏の呼びかけは、そうした締め付けの前に萎縮するメディア人への市民からの励ましを呼びかけた格好だ。

 以下、室井氏のスピーチ全文を掲載する。

■室井氏のスピーチ動画

室井佑月氏スピーチ全文文字おこし

 「みなさまこんばんは!

 もう、今の政府怖いですよね!私はすごい怖いです。今日は、壇上に乗ったのは、ひとつ皆さんにお願いがあって、ここの壇にのぼって話をさせていただきます。

 今、本当に間違ったことが色々と行われております。そして、メディアの皆さんにもっと頑張ってもらいたいと思う方はどのくらいいるでしょう。

 もうどことは言いませんけれども、きちんと私たちに報道してくれないメディアは数々あります。

 でも、その中でも、頑張って自分の良心のもとに書いている人たちもいれば、あとはメディアで新聞とかでも頑張っている記者の方々もいます。

 そしたら、もう変な報道を繰り返す新聞のほうの悪口ではなくて、もし、ぜひいい新聞記事を見つけたら、そちらの記事を応援するような意見を送っていただけないでしょうか。

 なぜかというと、私、メディアで仕事をさせてもらっていますけれども、多くのテレビに出る人間や物書きの人間が、実は、今の政府のやり方に、不安を持っているし、反対しているし、怖がっております。でも、まだ声をあげられない人がたくさんおります。

 そういう人の中には、私たちと一緒に声をあげてくれる方々もいると思います

 なので、皆さん、ぜひお願いいたします。本当にいい記事とか、いいコメントを言った女優さんでも歌手の方々でも、もし声をかける方がいたら、応援のTwitterでもメールでも、なんでもいいですから送ってください。

 最後まで、一緒に頑張っていきましょう!」

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「【スピーチ全文掲載】「多くのメディアに出る人間が、今の政府に反対しているし怖がっている」~作家の室井佑月氏がいい記事を書いたメディア人への応援を呼びかけ「Twitterやメールを送ってほしい」」への9件のフィードバック

  1. 菅 二彌 より:

    マスコミ関係に仕事をされているみなさんの勇気に心から声援を送ります。鶴瓶さんも石田純一さんも、声を上げています。

  2. あのねあのね より:

     待ってました室井さん。室井さん御自身はアタマが切れるのにオジサン達からは安く見られてきて、オジサン達が馬鹿にして本心をさらけだしてきたのを銀座のホステス時代から沢山見てきた人です。男性の本質をよく知っているだけに嘘も簡単に見破ってしまったのでしょう。しかし、それは多くの女性も実は同じで、自分より年齢が上の男性等には丁寧な言葉を使ってへりくだっていただけである。それが理解できずに自分が偉いと思い込んでいる自民党の議員が強行採決したのが今回の戦争法案。
     余談だが、イラクでボランティアをしている方によると、、海外では戦争法案と報道しているのが普通なんだとか。そういってないのは自民党と公明党だけ。当たり前だが、対案は廃案なので対案を出していないと主張するのは自民党の間違った認識で世間とはズレている。間違っているのは法案に賛成した連中だけ。

  3. 清沢満之 より:

    国会前デモだけに怒りの矛先を向けず、関係省庁やふざけた報道姿勢のテレビ局・新聞社(政治屋、コメンテーターも含む)にも、抗議デモや抗議電話・メール及び激励電話・メールを日常的にtwitter等で呼びかけ、ただ実行に移していき、彼らに “国民世論の反応” を直接的にもっと「実感」させてやればいい。また同時に、それらの行動参加者を爆発的に増やすためにも、現実空間では街宣デモ、ネット空間ではtwetter・ブログ・動画(コメント欄も)を積極的に使って事実を広め、全国民を啓蒙・啓発し続ける必要がある。

  4. 木村 守住 より:

    室井さんの勇気にかんどうしています。
    もし、貴方に圧力をかける企業や人があれば、公表してください。
    人はその思想や信条を公表してあたりまえです。それに圧力をかけることは、差別です。
    その様な企業は考えを改めていただかなくてはいけません。そのために戦うのも、民主主義を取り戻す戦いでさす。
    室井さんのファンになりました。
    朝イチもみてますよ。

  5. いちかわ・じろー より:

    大竹まことゴールデンラジオ「大竹紳士交遊録」金子勝先生の回を時々きいてます。夜勤をしている時とか失業している時に。 今、失業中で、次は夜勤にしようと思ってるので、ゴールデンラジオを楽しみにしてます。
    室井佑月さん、いつも金子勝先生以上に怒ってらっしゃいますね。金子勝より怒ってる人って珍しい。すばらしいことです。憎しみの連鎖は止めなければなりませんが、怒りは増幅させることが必要な時もあります。人民が怒らなくなったら、得をするのは誰か。愛する者のために怒り続けてください。

  6. 村田昌彦 より:

    室井さん出演のひるおび見てます。なかなかの論客の一人として頼もしいです。ユーモアたっぷりのコメントは力があります値。皆さんのような発言する芸能人、文化人をマスコミが排除するならマスメディアの自殺行為です。

  7. 田代 治義 より:

     戦時中福岡市が米軍の爆撃の時兄弟でお米と布団を被って郊外に避難して街は焼け空が赤くなっていました。それを見ても戦意は高揚していました。「お米(食料)と寝る用具」が有れば当時の普通の生活が出来るからです。
     一昨年の夏雷雨で停電した時はパニックになりました。それは70年前と違って生活が高度なインフラに頼って生活をしているからです。
     戦争で数日停電したらガス、水道水も入手が出来なくなり都会は住めません。食料の運送も困難になるでしょうし食料も不足します。戦後は醤油,塩、味噌も無く海水を海に汲みに塩の代わりにしていました。戦後は栄養失調者も多数生じ多くの人が亡くなりました。

  8. 辰巳幸治 より:

    ぞくぞくと出てくる自民党議員の悪行、それに対して、マスコミの追求は頭を傾げる内容ですね。特にNHKが酷いと思う。うちでは正午のニュース、つまが「ひるおび」にしています。ニュースも分かりやすく、天気予報は最高。そして、室井さん、もっと出演して下さい。

  9. おすぎ より:

    私は今のマスコミの報道に対し、反対し恐怖しています。
    着々と進む中国覇権国家の南シナ海占拠、日本領海への侵攻、国際社会での日本が不利益となる情報拡散。
    こういったことに日本のマスコミがほとんんど全くふれない、批判しないことに疑問に思います。
    古くは長野オリンピックの際のフリーチベットのアピールに対する中国人留学生動員による制圧、韓国の反日活動の支援、フジテレビデモの不報道、沖縄県民以外の外部からの反対運動者の動員、朝日新聞捏造記事のあいまいな終了、最近では安倍総理の発言「選挙のためだったら何でもする。誰とでも組む。こんな無責任な勢力に負けるわけにはいかない。」を「安倍首相『選挙のためだったら何でもする』」とテロップするなど、とんでもない状態が続いています。

    「今の政府は怖い」と述べられていますが、私は「今のマスコミは怖い」と考えます。

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