若者や親子連れなど2万人が御堂筋あふれた!「政治に無関心でいられても、無関係ではいられない」 〜戦争法案に反対する関西大行動 2015.9.13

記事公開日:2015.9.16取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・関根かんじ)

 「若い世代こそ、政治に興味を持たなければならない。武力は抑止力にならず、軍拡の挑発にしかならない。同級生もみんな理解している。私たちは政治に興味がないのではなく、話す場所がないだけ。無関心でいられても、無関係ではいられない」──。岡山から参加した18歳の女子高生は、よどみなく安保法案の廃案を訴えた。

 2015年9月13日、大阪市西区の靭(うつぼ)公園にて、6府県の8グループと、学生、高校生、障害者のグループの計11団体の共催で、安全保障関連法案と、立憲主義・民主主義に反する立法プロセスに反対する、「戦争法案に反対する関西大行動」を行った。

 集会後、参加者は御堂筋などを6梯団に分かれて行進したが、出発1時間後に、やっと最後尾のグループが公園を出ると言う長大なデモ行進になった。主催者発表では参加者は約2万人。民主党参議院議員の尾立源幸氏、民主党前参議院議員の尾辻かな子氏、共産党衆議院議員の清水ただし氏らも駆けつけた。

 SEALDs KANSAIの寺田ともかさんは、「(安倍政権は)こんなに政治に疎い大学生ひとり、説得できないレベル。それで大丈夫なのか。人の命がかかった時に、しょうがない、なんて言えない。自衛隊員の命をあきめることなど、絶対できない。人間として、ダメなのものはダメだと言い続ける」と強い決意を表明した。

 人間らしく生きる権利を求める有志のGra×Ri(ぐらり)は、「自分はマイノリティだ。今まで、まともな教育も受けたことがない」と、自らの事情を明かすと、「全体主義では、あらゆる多様性は排除される。黙ったままでいると、どんどん自分の権利が奪われていくことを、自分は何度も経験している。国の役に立つかどうかで、人の価値が決まる国にはしたくない」と訴えた。

 デモ行進中はサウンドカーの上から、「民主主義が、憲法が、平和が、自分たちの未来が壊されようとしている今、もう、黙っているわけには行かない。心の中だけでは民主主義は守れない。思考し、主張し、行動することが、この国を独裁と戦争の危機から救う」とアピールが発せられた。

 T-nsSOWL WESTの女子高生は、「つい最近まで、私は鳩山さんが総理大臣だと思っていた。それほど政治には無知だった。でも、安保法制などを教えてもらううちに、政治に無関心だった自分が恥ずかしくなった。母は『あなたは影響されやすい』とバカにしたが、いい影響を受けたと思う。勉強が苦手なバカな自分でも、この法案は要らないとすぐわかった」と廃案を叫んだ。

記事目次

■ハイライト

  • 参加グループ SEALDs KANSAI(シールズ関西)/T-ns SOWL WEST(ティーンズ・ソウル・ウェスト、高校生グループ)/Gra×Ri(ぐらり、大阪)/しーこぷ。(滋賀)/SAY NO WAR Demo(セイ・ノー・ウォー・デモ、京都)/NON STOP KYOTO(ノン・ストップ京都)/SADL(サドル、大阪)/泉州サウンドデモ(大阪)/戦争法案に反対するNARA青年の会/WAVEs(ウェイブズ、和歌山)/戦争法案に反対する神戸デモ実行委員会
  • デモコース 靭公園 → 御堂筋 → 元町中公園
  • タイトル 「戦争法案に反対する関西大行動」
  • 日時 2015年9月13日(日)16:00〜
  • 集合場所 靭公園東園(大阪市西区)
  • 告知 戦争法案に反対する関西大行動(SADLサイト)

自衛隊コースを新設する高校も出現

 集会前に、IWJの柏原記者が参加者に話を聞いた。SADLのメンバーは、安保法制だけに留まらず、自民党の人権軽視、派遣法改正、社会福祉の補助金削減なども心配だと切り出し、こう続けた。

 「地元(高知県)の私立高校では自衛隊コースを新設した。そこの理事長は『安保法制反対の市民運動など知らない』とのたまい、反対運動から目を背ける。すでに教育機関が、そういう動きになっていることに驚きを隠せない。また、安保法案に賛成する民意も大きな範囲で存在し、今回、廃案に持ち込ちこめるか、わからない。

 仮に、安保法案が成立したとしても、高校の自衛隊コースに関しては反対運動を続けたい。そこでは、1週間のうち6時間を自衛隊専門の学科にあて、警察官と消防士の試験も受験できるのが売りだが、だったら自衛隊コースは必要ない。高知県では毎年100人が自衛隊に入隊するそうで、需要がある、というのが開設理由なのだ」

 岡山から参加した18歳の女子高生は、地方でも、この問題をみんなに知ってもらいたいから、と参加した理由を話すと、「昨日、岡山で(安保法案反対の)デモをしたら1000人以上集まり、若者も多かった。誰でも、戦争をしたくない気持ちに変わりはない。若い世代こそ、政治に興味を持たなければならない。武力は抑止力にならず、軍拡の挑発にしかならない。同級生も、みんな理解している。私たちは政治に興味がないのではなく、話す場所がないだけだ。政治は学歴や性別に関係ない。無関心でいられても、無関係ではいられない」と、よどみなく話した。

 柏原記者は、「見た目はオシャレで普通の高校生だが、しっかりした考えを持っていて驚いた」と印象を述べ、すでに公園内に収まりきらない多くの人が外にもあふれていると伝えた。

政治に疎い私を、説得できない政府のレベルって大丈夫?

 京都 SAY NO WAR Demoの石垣さん、SEALDs KANSAIの寺田ともかさんが集会開始を告げ、寺田さんが、「安倍政権は、安保法案を成立させようと強行している。私たちは自由と民主主義の社会を求め、この法案の廃案を求め、関西から行動する」と宣言した。

 「昨日、与党国会議員の事務所に片っ端から電話をかけ、国民の8割が納得していないこの法案を強行可決することはまずい、と訴えた。すると、『何でも反対する野党に騙されるな』『まともな新聞を読んでほしい』『戦争を防ぐにはこれしかない』『何が正しいか、自分の頭で考えて行動してほしい』という答えが返ってきた」と続けた寺田さんは、以下のような疑問をぶつけた。

 「この法案が本当に国民にとって必要ならば、国民投票できちんと憲法改正の手続きを踏むべきではないか。戦争にならない、という法案が、他国のために武器弾薬を提供し、自衛隊がそれを運ぶのは、どうしてなのか。日本を守るために作られた法案が、海外に自衛隊を派遣し、軍事費がかさみ、むしろ日本周辺の防衛が手薄になる。アメリカに協力し抑止力を高めると言うが、改定された日米ガイドラインでは、アメリカの軍事負担が減り、日本が増えている。これで日本の防衛が強化されるのか。いったい誰のための法案なのか?」

 そして、誰からも納得できる答えはなかったとし、「戦争には絶対にならないから信じてほしい、と繰り返す彼ら(与党議員)の言葉に根拠はない、と苦言を呈した。

 さらに、「こんなに政治に疎い大学生ひとりを説得できないレベルで、大丈夫なのか。『絶対多数の与党に抗うことはできない。あきらめて大人になれ』とアドバイスする人もいた。しかし、人の命がかかった時に、しょうがない、なんて言えない。自衛隊員の命をあきらめることなど、絶対できない。人間として、ダメなのものはダメだと言い続ける。この努力は絶対、ムダにはならない」と強く廃案を訴えた。

国の役に立つかどうかで、人の価値が決まる国にしたくない

 参加グループの紹介のあと、まず、「滋賀しーこぷ」から意見表明をした。

 「集団的自衛権行使を、正当な政治プロセスを踏まずに成立させることだけでも、反対する理由になる。経済的徴兵制なども言われる中、将来の子どもを守るためにも、今、止めるしかない。憲法9条のもとで70年間戦争をしなかった歴史こそ、抑止力だ。敵がいないことこそ、無敵だ」

 「自分はマイノリティだ。今まで、まともな教育も受けたことがない」と個人的な事情を明かしたのは、人間らしく生きる権利を求める有志「Gra×Ri」(ぐらり)である。「憲法を解釈だけで変えること。国民の声を聞かないこと。与党内で異論がないこと。戦争をする人づくり、空気づくりが始まっていること。そして、違憲法案を、独裁に近い方法で通されたあとに来る日本を、とても恐れる」と力を込めて、このように訴えた。

 「ナチス・ドイツは、障がい者は価値がないとして殺した。それは、社会的弱者をないがしろにする、今の日本と重なる。全体主義では、あらゆる多様性は排除される。黙ったままでいると、どんどん自分の権利が奪われていくことを、自分は何度も経験している。国の役に立つかどうかで、人の価値が決まる国にはしたくない」

70年間平和を貫いてきたことに、もっと誇りを持とう!

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