2015年6月7日(日)に、自民党が全国100カ所(※)で一斉に改憲を呼びかける街宣を行う。戦争法案の次はいよいよ憲法の改悪。狙うのは9条2項改正だけではない。国民主権のもと、主権者である国民が権力者を制約するのが憲法だが、その立憲主義そのものが根底から覆される。
(※)沖縄県は6月5日(金)、大阪府・埼玉県は6月6日(土)、栃木県は6月10日(水)、青森県は6月13日(土)、広島県・群馬県は6月14日(日)
特集 憲法改正
※6月3日の岩上安身の連投ツイートを再掲します。
2015年6月7日(日)に、自民党が全国100カ所(※)で一斉に改憲を呼びかける街宣を行う。戦争法案の次はいよいよ憲法の改悪。狙うのは9条2項改正だけではない。国民主権のもと、主権者である国民が権力者を制約するのが憲法だが、その立憲主義そのものが根底から覆される。
(※)沖縄県は6月5日(金)、大阪府・埼玉県は6月6日(土)、栃木県は6月10日(水)、青森県は6月13日(土)、広島県・群馬県は6月14日(日)
この組織的な動きに対して、全国各地の市民有志がカウンターに出る動きを見せている。立憲主義と天賦人権説を否定し、国民主権、基本的人権に制約。そんな自民党の改憲案が通ったら、日本は民主主義国家から脱落する。後戻りは不能である。
自民党の改憲街宣を中継することは彼らの主張を垂れ流し、その拡散にひと役買うことではないか、という声もある。在特会のヘイトスピーチが高揚してきた時と同じジレンマである。
街頭で起きているありのままの事実を、まずは伝えなくてはならない。ヘイトスピーチが蔓延し始めた時、多くの既存メディアは避けて通った。我々はまだ細々とであったが、カウンターの声とともにありのまま、ヘイトスピーチの現状をお伝えした。
今回の自民党による組織だった改憲街宣をお伝えするのも、同じである。自民党の主張のありのままを伝える。同時にこの自民党改憲案に危機感を覚える人々の声も伝える。
何が起きているのか、よくわかっていない人がおそらくはほとんどである。大半のメディアは、自民党の改憲案の恐るべき問題点をほとんど指摘せず、素知らぬ顔で通り過ぎるだろう。そうしている間にも、じわじわと「気分」だけが浸透してゆく。
この街宣は来年の参院選へと続く。ここで自公維新の改憲勢力が3分の2を取れば憲法改正の発議が可能になる。解釈改憲ではなく明文改憲が行われれば、それが日本の立憲主義、民主主義の終わる。最大限の危機感を持って我々は中継する。
自民党改憲案には、「9条改正」だけではない、国民のあらゆる自由と人権を規制し、時の政府が謳う「公共の秩序」に反した者は裁かれ、拷問も解禁される、そんなディストピア小説のような内容が盛り込まれている。そうした数多の問題点を、岩上安身が梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士とともに、計12回、のべ40時間にわたって一条ずつ読み解いた鼎談シリーズをぜひ、ご覧いただきたい。
また、この鼎談シリーズを一冊の本にまとめた『前夜 〜日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』も、ぜひご覧いただければと思う。