広域がれきの根拠なし!宮城県・岩手県災害廃棄物受け入れ・焼却の即時中止を求める記者会見 2012.7.27

記事公開日:2012.7.27取材地: 動画
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(IWJテキストスタッフ・富山/澤邉)

 2012年7月27日(金)、東京都庁第1庁舎で「広域がれきの根拠なし!宮城県・岩手県災害廃棄物受け入れ・焼却の即時中止を求める記者会見」が「ストップ!放射能汚染がれき首都圏ネットワーク」の主催で行われ、環境局職員に対する4回目の要請行動の報告と、がれき受け入れ問題に対する、参加者それぞれの思いが語られた。

 女川町のがれきの放射能濃度は、平均133Bq/kg。震災前の放射能管理基準では厳格な保管が義務づけられる数値である。このがれきを、東京都は、議会での審議、決定の手続き、都民への説明が一切ないままに、受け入れる合意をした。高瀬幸子氏は冒頭の挨拶で「民間による、がれきの受け入れ量について東京都は突出している」と述べた。

■ハイライト

  • 参加者 高瀬幸子氏(ストップ!放射能汚染がれき首都圏ネットワーク共同代表)、小川正明氏(ストップ!放射能汚染がれき首都圏ネットワーク共同代表)、青山貞一氏(環境総合研究所顧問、東京都市大学名誉教授)、池田こみち氏(環境総合研究所顧問)、奈須りえ氏(太田区議会議員)、市民有志の方々
  • 日時 2012年7月27日(金)
  • 場所 東京都庁第1庁舎(東京都新宿区)

 要請行動の中で、小川正明氏は「東京都に持ち込まれるがれき、もしくは一般廃棄物から検出される危険物質が、光が丘、世田谷で相次いで検出された事態についてどのように考えているか」と環境局職員に質問した。環境局職員からは、「建材系は現地で選別しているので、アスベストは基本的に出るはずがない。もし出たとしたら、清掃工場の問題であり、そちらに問い合わせてもらいたい。しかし、実際に問題が発生しているので、女川町に報告し、今後、調査検討したい」との回答を得たという。また、「女川のがれき受け入れを一時止めて、検査体制を整えるべきだ」と主張したが、納得のいく回答は得られなかったという。

 続いて、青山貞一氏、池田こみち氏と共同でがれき問題に取り組んでいる奈須りえ氏が、アスベストが新たに測定項目に加わったことを例に挙げ、「東京都には、新たな測定項目を増やし、継続的な測定をするなど、精度の高い安全確認が求められている」と述べた。

 参加した市民有志の一人である高校生は、「今の十代、二十代が、将来担っていく現在の日本は、とても危機的な状況にある。だからこそよく考えなければいけない」と語った。 

 奈須議員は、宮城県とゼネコンの関係、災害廃棄物を巡る経緯を説明し、「広域処理は、再委託のルートと、宮城県を通じた自治体ルートの2つのルートの中で行われているために、本来現地で処理できるはずのものが、どんどん他地域に流れてしまう。宮城県と国が管理をしなければならない」と、災害廃棄物処理の管理の甘さを指摘した。

 高瀬氏は「命より大切なものは地球上にはない。この問題を少しでも多くの人に認知してもらいたい」と語り、記者会見を締めくくった。

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