2015年2月12日(木)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。関西電力高浜3、4号炉の適合性審査における設置変更許可が決定されたことに対し、田中委員長は「法律に基づいて、運転にあたり求めてきたレベルの安全性が確保されることを確認した」と所見を述べた。
2015年2月12日(木)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。関西電力高浜3、4号炉の適合性審査における設置変更許可が決定されたことに対し、田中委員長は「法律に基づいて、運転にあたり求めてきたレベルの安全性が確保されることを確認した」と所見を述べた。
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同日午前に開催された2014年度第56回原子力規制委員会にて、関西電力高浜原子力発電所3、4号炉が新規制基準に適合していることを確認し、設置変更許可をすることが決定された。
田中委員長は、「原子力規制委員会として法律に基づいて、運転にあたり求めてきたレベルの安全性が確保されることを確認した」。「今後、工事計画認可や保安規定認可、使用前検査があるので、引き続き詳細な部分について、法令上の確認を進めて行く」と発言した。
同発電所はMOX燃料を使用する。MOX燃料を使うこと自体は1998年に許可したもの。炉心の3分の1までMOX燃料を入れるのは、従来からの安全評価を変える必要はない。諸外国でも経験を積んでおり、「安全上の問題はない」という考えを示した。
高浜原発の審査書案へのパブコメでは、住民避難や避難計画への意見が多かった。これについて、記者から、これらは規制委員会の範疇ではないが、今後審議に含める考えはないのかと、質問があがった。
田中委員長は、福島の事故の最大の反省から、シビアアクシデント対策を規制側から要求し、それを踏まえて内閣府防災担当が中心に防災避難計画を担当しているとして、万が一の緊急時には、落ち着いて避難できるような状況を、住民の理解を求めて、作っていかなければならないという。
規制の中で取組むには、国の考えもあるので、すぐには無理だが、できる範囲で相当やっているつもりだと答えた。