「自ら前面に出て旗を振らないほうが、かえってスムーズにいくだろうと思っています」
生活の党の小沢一郎代表が12月15日(月)午後4時より、参議院議員会館地下2階生活の党事務室で記者会見を行い、昨日投開票の衆議院解散総選挙の結果について、自身の見解と、今後の党の運営について語った。
投開票日当日には、設けられた記者会見場に姿を見せず、一部のメディアで批判が集まった小沢代表。この日の会見では、わずか2議席しか獲得できなかった党の代表として、全国の支援者に感謝の意を表しながらも、自らの力不足について謝罪した。
今後、党としての主張が変わるわけではないとし、「小さいながらも活動を続けていきたい」と述べ、短い見解発表を終えた。
全国の立候補者の中で最多となる16度目の当選は果たせたものの、記者の質問には具体性に乏しい回答も見られた。自身の次期衆院選への出馬を尋ねられた際には、言葉を濁らせながらも、あくまで政権再編、政権交代という目標を掲げた。
- 日時 2014年12月15日(月) 16:00~
- 場所 参議院議員会館地下2階 生活の党事務室(東京都千代田区)
今期引退の可能性について、明言避ける
ジャーナリストの松田賢弥氏は、30年ぶりに岩手4区入りし、各地を演説に回るなどの努力を続けた小沢代表の努力に注目しつつも、岩手2区から出馬していた畑浩治氏を当選させることのできなかった体制の不備を指摘した。
その上で、「有権者にとって、小沢代表の出馬は『これで最後で、次はない』と考えている有権者に対し、どのように思われるか」と尋ねたところ、小沢代表は以下のように答えた。
「当選させてもらったばかりなので、そのような(次期の出馬に関する)質問にお答えする時期ではありません。日本に議会制民主主義を定着させるということが、生活の党の目標、使命、責任であります」
野党再編、政権交代という最大の目標
自民党独走体制が確立され、一強多弱と呼ばれる衆院選後の国会において、小沢代表は、あくまで野党の再編、結集による対抗軸を形成するという考えを捨てず、今後も同様の主張を貫く方針を示した。
読売新聞記者の「選挙中も強調していた野党結集に向けて、どう役割を果たしていくか」という質問に対しては、「野党の統一については従前の主張とまったく変わりはない」と述べ、「目標に向けて、少しずつ歩み寄っていけばいいのではないかと思っています」と回答した。
岩手日報の記者は、野党結集について、民主党基軸が理想、という考えをそのまま踏襲するのか、という質問をし、小沢代表は「自民党に変わる新しい政権担当能力をもつグループをつくる、というのが、政治家としての最大の目標」と述べるも、質問への直接的な回答は避けた。
NHK記者は、岩手での演説において繰り返し語っていた「次回は必ず政権交代を実現する」という展望をふまえ、小沢代表自身はそうした状況を迎えるにあたり、どのような働きをするのか、と質問。小沢代表は次のように答えた。
「自ら前面に出て旗を振らないほうが、かえってスムーズにいくだろうと思っています。いろいろな機会の中で、人と話して、みんなのコンセンサスをとれたらいいだろうと思っています。
自民党に代わる野党による受け皿を作ることができれば、いつでも政権交代はできると考えています。そのために小選挙区制を作ったのですから」
「最終的には国民の判断を受けることになる」