【新潟・大義なき解散総選挙】「弱肉強食の世界に政治はいらない」――田中角栄の精神で地方から政治を変えると新潟で宣言 ~生活の党 小沢一郎代表 第一声 2014.12.2

記事公開日:2014.12.2取材地: テキスト動画
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(取材:IWJ中継市民・山田朋洋、記事:IWJ・原佑介)

 「どんな地方でも安定して生活できる日本を作らなければいけない、という思いをかつての自民の政治家は持ち続けてきた。しかし今は、『自由競争で勝ったものだけが生き残ればいい』という考えになっている」

 生活の党の小沢一郎代表が衆院選公示日の12月2日午後1時に、新潟県魚沼市・JA北魚沼入広瀬前で第一声をあげた。

 小沢代表は、田中角栄元総理大臣に弟子入りした当時のエピソードを披露。地方や農業に寄り添う政治をしていた自民党はなくなり、今は大企業の利益のみを優先する新自由主義政党になってしまったと批判。「政治を変えなければいけない」と訴えた。

■全編動画

  • 日時 2014年12月2日(火) 13:00〜
  • 場所 JA北魚沼入広瀬前(新潟県魚沼市)

※以下、発言要旨を掲載します

田中角栄に断られた弟子入り「5万人に戸別訪問してから出直せ」

小沢一郎代表(以下、小沢・敬称略)「最初の地に新潟を選んだのはなぜか。日本人の原点は地方にあるからです。安倍総理は『アベノミスクの是非』を問う選挙だと言っています。株は上がり、円は安くなった。しかし、株が上がったからといって、国民の大多数が儲かったわけではありません。

 円が安くなってどうなりましたか。外国からの輸入が高くなり、一部の企業が空前の利益を上げていますが、一般国民にとっては物価が上がって収入は減る一方。アベノミクスの実態は、国民には何もいいことがない。安倍政治を、どうしても変えなければなりません。

 45年前、田中角栄の門を叩き、弟子入りを申し出ましたが、『国会議員になりたいなら、5万人に戸別訪問し、握手してからもう一度来い』と言われました。短時間でも握手し、話さなければ、国民が何に困っているのか、政治に何を望んでいるかがわからないからです。

 あれから40数年経っているが、そのときの先生の言葉を政治信条として持ち続けてきました。かつての自民は、今のような考えではなかった。私も長く自民にいましたが、自民は地域のことを忘れなかった」

変節した自民党「自由競争で勝ったものだけが生き残ればいい」

小沢「かつての自民は地方を甘やかす、農業を甘やかすと批判されたが、どんな地方でも安定して生活できる日本を作らなければいけない、という思いを自民の政治家は持ち続けてきました。今はどうか。自由競争で勝ったものだけが生き残ればいい、という考えになっています。

 大企業の設けたお金を分配すればいいという話でしたが、みんなにまわりましたか? 企業の懐にた貯まっているだけじゃないですか。これが政治だとしたら、もう政治はいらない。まさに弱肉強食の世界じゃないですか。

 安倍政権は基本的な考え方が根本的に間違っています。各党党首と討論会をしました。みんな農業、地域のことにほぼ触れない。経団連のお偉いさんとたまに会います。国民が疲弊すれば、あんた方にツケが回るよ、と言っています。

 日本の経済の6割以上は個人消費。米国では7割以上。大企業がいくら儲かっても、生活が安定しなければ財布の紐を締めるのは当たり前です。個人消費は冷え込み、景気はよくならない。景気が悪くなる前に選挙し、政権を続けたいというのが今回の選挙です」

選挙後、本当に増税を延期するかもわからない?

 TPPで、まっさきに農業がやられます。自民もTPP反対だと言いましたが、政権をとったら一生懸命TPP交渉しているじゃないですか。国民に嘘をついてはいけない。国民に本当のことを言って、理解と力を貸してもらわないと政治はできないんです。

 増税を延期するというが、わかりませんよ。黙っていたら10月に上がります。延期するなら法律を改正しなければいけません。それなら選挙前にやればよかった。誰も反対しませんよ。国会なんて1日で通る。充分間に合ったはずですが、していません。

 国民のみなさんの暮らしを守るためにも、政治を変えなければいけない。これを総選挙の最初に申し上げたくて来ました」

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