【大義なき解散総選挙】「強行採決から1年 秘密保護法施行するな!」市民、弁護士、国会議員らが大規模集会・デモを開催 2014.12.6

記事公開日:2014.12.8取材地: テキスト動画
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 「私たちが声を上げ続け、今なお声を上げていることの成果として、特定秘密保護法の、当初の古色蒼然とした、おどろおどろしい性格が少し変わってきています」

 特定秘密保護法が強行採決された日からちょうど一年にあたる2014年12月6日(土)午後1時50分より、日比谷野外音楽堂にて、「強行採決から1年 秘密保護法施行するな!12・6大集会」が行われた。4日後の12月10日に迫る秘密保護法施行を前に、「『秘密保護法』廃止へ!実行委員会」と「秘密法に反対する全国ネットワーク」による共催で、全国から約1600人(主催者発表)の参加者が集まった。

 冬型の気圧配置により、寒風が吹きすさぶ中、全国で活動する市民団体や、弁護士団体、特定秘密保護法に反対する国会議員らが登壇し、施行後も反対運動を続けていく意思を明らかにした。カンカラ三線を弾きながら安倍政権の失点を歌い上げる岡大介氏のパフォーマンスから始まった集会は、さまざまな登壇者によるスピーチの後、「特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL)」の奥田愛基氏がリードするシュプレヒコールとなり、世代を越えた連帯を呼びかけた。

 閉会後は、日比谷公園から銀座・八重洲までデモが行われ、歳末商戦で賑わう都心の沿道を行く通行人に特定秘密保護法への反対を訴えた。街を練り歩く行列に飛び入りの参加者が加わり、ゴールに近づくにつれて、老若男女の声がさかんに入り混じるデモとなった。

■ハイライト

  • 集会
    岡大介氏(カンカラ三線)
    主催あいさつ 海渡雄一氏(弁護士)
    アピール 新崎盛吾氏(新聞労連委員長)
    政党・議員から/連帯あいさつ 大迫唯志氏(日本弁護士連合会副会長)
    ゲスト 青井未帆氏(学習院大学大学院法務研究科教授)
    協賛団体から/全国ネットワーク参加団体から
  • デモ

「沖縄に続け」――与党への対抗姿勢の呼びかけ

 司会を務めた出版労連・副中央執行委員長の小日向芳子氏は、先月11月の沖縄県知事選での翁長雄志氏の勝利を「沖縄県民の底力」と表現した。その上で、12月14日に投開票日が予定されている衆議院総選挙において、与党の勢いを削ぎ、特定秘密保護法をストップさせるべく、参加者同士の連帯を呼びかけた。

一年間にわたる全国的な秘密保護法廃止運動――国際社会からの支持、署名は60万筆

 「秘密保護法を廃止へ!実行委員会」委員長を務める海渡雄一弁護士は、一年前、特定秘密保護法が強行採決されるにあたり、国会を数万人の抗議者たちが取り囲んでいた日のことを振り返り、施行後の政府による隠蔽体質の深刻化を危惧した。

 「安倍首相は、『特定秘密保護法は、普通の市民とは関係がない』と言いましたね。私は絶対に違うと思います。政府が自らに都合の悪い情報を秘密にできるならば、次の原発事故が起きても、正確な情報を知らされないまま、多くの市民は被曝をしてしまうことになるでしょう。

 1931年、満州事変のきっかけとなった柳条湖事件、これは関東軍の自作自演でした。1964年アメリカによる北ベトナムへの宣戦布告のきっかけとなったトンキン湾事件、これもアメリカ軍の自作自演でした。特定秘密保護法によって、政府が市民に真実を知らせなければ、これから安倍政権のもとで、偽りの謀略に乗ぜられ、戦争に市民が巻き込まれてしまうかもしれません。安倍首相は政府の宣伝だけを信じよ、と言っているのではないでしょうか。

 施行が近づくにつれて、『基地や原発の監視運動をこれまでと同じように続けていて大丈夫でしょうか』という相談が、我々弁護士のもとにも届いています。適正評価制度の対象となる公務員や政府から情報の提供を求められる医師や医療関係者の間からも、大きな懸念の声が広がっています。ジャーナリストや市民の活動に、さまざまな悪影響をおよぼすことでしょう。

 しかし、この法律の目的は何なのか。それはまさに、我々を萎縮させ、声を上げられなくし、黙らせるためのものだと思います。そうであればこそ、今まで続けてきた市民運動、労働運動を絶対に諦めてはいけないのです。

 我々は一年間、粘り強く特定秘密保護法の廃止運動を全国で続けてきました。署名運動は、我々が関与しているものだけで、60万に達しようとしています。

 アメリカの安全保障の専門家であり、国際基準、ツワネ原則の起草者でもあるハルペリン氏を招待し、シンポジウムを企画しました。約400人の弁護士を結集した対策弁護団も結成しました。運用基準をめぐるパブリックコメントには2万を越える意見が提出されました。

 7月には、国連の人権規約委員会から、人権規約19条に基づいて『秘密指定には厳格な定義が必要だ。制約は最小限度でなくてはならない。ジャーナリストや人権活動家を処罰してはならない』という厳しい勧告が示されました。私たちの反対活動は、国際社会からも大きな支持を受けています。そこに確信を持とうではありませんか」

「朝日バッシングの背後に歴史修正主義者、さらに背後には、現在の政権」

 新聞労連委員長の新崎盛吾氏は、マスメディアへの圧力がかかる昨今のジャーナリズムについて語り、特定秘密保護法施行後の言論統制について危惧の念を表した。

 「政権に批判的な立場のメディアに対する圧力が強くなっています。8月の従軍慰安婦報道の検証記事から始まった朝日新聞へのバッシングにも、その背後に歴史修正主義者の動きがあり、さらに背後には、それを容認してきた現在の政権がいます。

 1972年に沖縄返還に関わる密約をスクープした毎日新聞の記者が国家公務員法により有罪判決を受けた西山事件。秘密保護法施行された今後、こうしたケースが再び起こる可能性はどんどん高まっています。

 捜査当局は批判を避けるために、(報道関係者を)いきなり逮捕するという形は避けるかもしれません。しかし、さまざまな方法で圧力をかけてくることが予想されます。

 米軍や自衛隊の取材を避ける、というような萎縮の傾向が強まるとの懸念の声が寄せられています。しかし、施行後も、国民の知る権利を守る活動を続けていくことを宣言します」

形骸化したチェック制度――安倍首相が示した運用基準の杜撰さ

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