岡田外務大臣会見 2010.5.18

記事公開日:2010.5.18取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2010年5月18日(火)15時、東京都千代田区の外務省本庁舎において、岡田克也外相による定例会見が開かれた。冒頭、岡田外相は、21日にアメリカのクリントン国務長官が来日し、日米外相会談を行うと発表した。これに関連し、韓国海軍哨戒艦の沈没事件やイランの核問題、沖縄の普天間基地移設の問題などを会談の議題として挙げた。

■全編動画

 岡田外相は、中国人観光客向けのビザ発給要件の緩和を7月1日から行うことも発表した。これまで、富裕層に限定していた個人観光ビザの発給を、職業上の一定以上の地位や経済力がある「中間層」にまで広げる。中国からの観光客は近年増加傾向にあるが、この政策により、申請対象世帯数が「現在の10倍に相当する1600万世帯程度に拡大する」とし、世帯主に限らず、その家族が個人で来日することも認めることから、「対象者はその数倍になる」とした。これにあわせて、ビザの申請窓口を現在の3ヶ所から7ヶ所に増やすとともに、申請を取り次ぐ旅行代理店などの窓口を48社から290社に拡大するとした。岡田外相は、不法滞在などを心配する声もあるという記者からの質問に対し、「実績を見た上で、ほとんど心配するに当たらないと判断した」と答えた。「日本に来て、実際に見ていただければ、日本のファンになっていただけると考えている。成果が上がれば、さらに(施策を)一歩押し進めることも当然考えられる」と述べた。

 また、15日に韓国の慶州(キョンジュ)で行われた日中外相会談終了後の岡田外相へのぶら下がり会見で、「5つの核保有国の中で、唯一中国だけが核兵器を増やしている」と述べたことに関連し、記者から「核兵器を増やしているという具体的な証拠があるのか」と問われた岡田外相は、「『増やしているという事実はない』という指摘が中国側からない」と述べ、中国が核兵器を増やしているという認識であることを改めて示した。その上で、「核軍縮の問題は、冷静かつ真摯な議論が必要である」と付け加えた。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です