細野豪志環境大臣 定例会見 2012.5.8

記事公開日:2012.5.8取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田)

 2012年5月8日(火)、環境省(合同庁舎5号館)で細野豪志環境大臣による定例会見が行われた。大臣から発表されたのは、①突風などによる被害、②東日本大震被災地のがれき処理、③「みんなの力でがれき処理プロジェクト」──に関するもの。

■全編動画

■ぶら下がり

  • 日時 2012年5月8日(火)
  • 場所 環境省(合同庁舎5号館)(東京都千代田区)

 細野大臣は、このたびの突風などによる被害について「茨城県のつくば市、常総市、常陸大宮市、筑西市、桜川市、栃木県真岡市、益子町、茂木町で災害廃棄物が発生している」とし、「その処理については、市町村への災害廃棄物等処理事業費補助金による財政支援措置を行い、事業が円滑に進むよう支援を行っていく」と述べた。

 がれき処理の進捗状況に関しては、「昨日(5月7日)時点で276.5万トンということで、宮城県、岩手県、そして福島県の沿岸部全体で12.3%という進捗率になった」と指摘し、次のように続けた。

 「広域処理は広がりをみせている。ここに来て、ようやく10%を超えており、前進したことは間違いないだろう。ただ、これから2年弱で確実に処理し切れるだけの目途が立っているのかと言われれば、まだまだ取り組みが必要と認識している。域内処理の努力はもとよりも、広域処理も含めて、できるだけ早期に目途を立てたいと考えている」

 大臣は災害廃棄物の発生量自体が下方修正される可能性が出ていることも示した。「これは宮城県からの情報で、海への流出が要因とみられる」と話した。

 3点目は、がれきの広域処理推進が狙いの、自治体有志による「みんなの力でがれき処理プロジェクト」について。細野大臣は、受け入れや試験焼却に関するデータや住民説明会などでの合意に至るプロセスの経験を共有するための先進事例報告・共有会を5月10日に(砂防会館別館で)開催すると説明した。

 「環境省や被災地からの基調報告や、東京都、島田市などの受入れに関する先行事例の紹介に加え、有識者を交えたパネルディスカッションも行う。また、参加する自治体の職員は、会合に先立って、新江東清掃工場でがれきの受け入れの視察も行う予定だ」

 質疑応答では、「今朝、原子力委員会が大綱策定会議における議案隠し行っている報道について──これは、原子力委員会は当初、策定会議で4月に原子力等地域共生というテーマを議論するつもりだったが、エネ庁や電気事業者に再稼働をめぐって議論を巻き起こすのでやめてくれと依頼をされたため、議案から外したというものだが、会議の運営として、これは適切だったと言えるのか」との質問が飛んだ。

 これに対し細野大臣は、「たくさんの議題があるためで、これは議案隠しなどではなく、時間的制約がある中で、どの議題を議論するかを決める経緯によるものだと、私は承知している」とし、さらに同じ記者から「議案を設定していく途中で、存在目的も利害も違うほかの省庁や電気事業者に議案について、ある種の伺いを立てて、議事運営とか議案の設定に影響が出ているという、この点は適切と言えるのか」と質問を重ねられると、「原子力委員会だけで議論してものごとを決めるのは難しいと思う。どことどういうやりとりをしたのか、細かい部分までは把握していないが、さまざまな部門との情報交換がないと議論はできない」と答えた

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