保安院会見 2012.4.25

記事公開日:2012.4.25取材地: テキスト動画
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 2012年4月25日(水)、原子力安全・保安院会見の模様。

■全編動画

  • 日時 2012年4月25日(水)16:00~
  • 場所 経済産業省(東京都千代田区)

「『南海トラフ巨大地震による震度分布・津波高について』を踏まえた影響評価及び対策に係る報告について確認しました(中部電力株式会社浜岡原子力発電所)」のプレス発表記者会見。

■参照 「南海トラフ巨大地震による震度分布・津波高について」を踏まえた影響評価及び対策に係る報告について確認しました

評価の前提条件は以下のとおり。
浜岡原発について
・1、2号機は廃止措置中、3、4、5号機は冷温停止状態を維持している。
・各号機の燃料装荷状態は、1、2、4号機はなし。3、5号機は入っている。
・電源は使わずに冷却を行う。
・燃料の崩壊熱により冷却水が蒸発し、燃料が露出するまでの時間は、最短は5号機原子炉の6日とした。その間に重機でがれき撤去、ポンプ接続、注水を開始する想定。

対策について
・冷却注水を行う代替ポンプの能力は、3、4、5号機を同時に注水する十分な能力がある
・建屋が水没しても、海水を排水すれば、注水弁操作を手動で行える。
・緊急時対策指揮所は、現在、高さが(想定津波の)21m以下なので、もっと高い場所への代替を検討
・訓練は、個別ではなく、一連の作業訓練を要請

【質疑応答】
(共同通信記者)
Q:津波高21mで、現状で安全を確認したということか?
A:Yes。引き続き詳細を評価し続ける。
Q:引き続き詳細評価を行っても、今回の安全だという評価は覆らないのか?(つまり、安全という結果ありきの評価なのか)
A:ここで(私個人の)予断で判断はできない。
Q:一連の総合訓練はいつまでに行うように指示したのか?
A:具体的な期限の指示は出していない。

(記者)
Q:緊急指揮所は現在どこにあるのか?
A:重要免震棟の2F、高さは10~11程度
Q:一連の総合訓練とは、どういうことか?
A:注水ホースをつなぐ、ポンプを操作するといった、各パート毎の訓練は行っている。しかし、全体を通した訓練は行っていない。実際の現場で、瓦礫撤去と注水ラインの確保はどこから手をつけるか、等、現場の状況に応じた訓練はやったほうがよい。

(読売新聞記者)
Q:今回の評価は、浜岡原発の現状の作業員のみで対応できるという前提なのか?
A:人数的にはその通り。

(産経新聞記者)
Q:緊急指揮所には、どのような設備があり、何を行う場所なのか?
A:作業員や関係者との連絡がきちんとできればよい。その他は時間的な余裕の中で決めていけばよいという考え。
Q:今回は原子炉が停止している前提の評価である。稼動させる場合はどうするのか?
A:改めて評価

(TV朝日・マツイ)
Q:先の回等で、場合によっては野外にテントを設置し、そこを緊急指揮所にすると聞こえたが、その設定でよいのか?
A:一つのバリエーションとして紹介した。
Q:保安院として受領したというレベルだが、テントでよいというのはどういう事なのか?
A:建屋が水でどうなるか、によると思う。バリエーションとして考えておくことも必要。

(記者)
Q:18m高さの防波壁がない場合の評価はどうするのか?
A:防波壁の有無に関係なく、21mの水にズボッと浸かったという前提で評価した。
 波高21m自体が検討中であり、今後変わる可能性もある。その都度評価を見直す。評価するスケジュールは未定。

(記者)
Q:再稼動までの検討の流れなどのようなものか?
A:大飯のプロセスをイメージしてもらうと分かると思う。ただし、これをやったら再稼動だというプロセス(の説明)は難しい。

(記者)
Q:防波壁18mをどう評価するのか?
A:中部電力次第。その評価の具体的な期限は指示していない。

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