【東京都知事選】「知事が歩いて都民の声を吸い上げればいい」細川氏と家入氏が「せんきょCAMP」に登場 2014.1.29

記事公開日:2014.1.29取材地: テキスト動画
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(IWJ・ぎぎまき)

 「政治をもっと身近に感じる」をテーマにした対話イベント「せんきょCAMP」が1月29日、東京・代官山で開かれ、東京都知事選に出馬している細川護熙氏と家入一真氏が参加した。両候補は入れ替わりに登壇し、立候補した想いや目指す政策について話した。

■ハイライト

  • スペシャルゲスト 細川護熙氏(都知事選候補者)、家入一真氏(都知事選候補者)
  • 若者ゲスト 原田謙介氏(youth create代表)、後藤寛勝氏(僕らの一歩が日本を変える)、中川健吾氏(ドットジェイピー関東支部代表)
  • モデレーター 横尾俊成氏(東京都港区議会議員)、北川義樹氏、鈴木菜央氏(greenz,jp)
  • 日時 2014年1月29日(水) 19:00~
  • 場所 代官山 THE ROOM(東京都渋谷区)

家入氏が語る「ネット選挙」

 「『ネット選挙』が理解されていない。今まで声を上げたくても上げられなかった人たち、切り捨てられてきた人たちの声を直接届けられるのが、『ネット選挙』の本質だと思っている」

 このように語る家入候補は、「政策はみんなで作ればいいのでは」と訴えかけ、ツィッターを通して一般市民から政策を募集している。候補者から一方的に政策を押し付けられることに違和感を感じていたという家入氏のこうした新しい選挙活動に、多くの若者が注目している。投稿されるテーマは、教育や子育て支援、ホームレス問題など多岐にわたるといい、すでに2万件の意見が集まっているという。

 「インターネットを使えない層はどうするのか」という会場からの質問に、家入氏は「『年配層vs若者』という構図を作りたいわけじゃない。本来、年配層こそインターネットの恩恵を受けるべき。SkypeやLINEなど、遠隔でコミュニケーションも取れるし、配達も受け取れる。家族の世代間を超えて、若者がおじいちゃんやおばあちゃんに、インターネットの使い方をぜひ教えてほしい」と提案した。

細川元総理を知らない若者たち

 家入氏と入れ替わりで会場に到着した細川候補は、まず自己紹介から始めた。会場の若者たちの中には、細川元総理の存在を知らない世代も多かったからだ。

 「2歳で母親が他界し、ひねくれて育ちました」と話す細川氏は、中学2年の時に落第、高校は追放されたといい、家入氏と同様、ひきこもりだったことを明かした。

 細川氏が初めて出馬したのは31歳の時。世の中の不条理に対する憤りをぶつけたが、落選。33歳で初当選し、参議院を2期務めた。その後、1983年から91年まで熊本県知事に就任。衆議院議員を経て、内閣総理大臣という大役まで経験した細川氏だが、「誰もがいきいきと住みやすい社会づくりを目指したが、官僚機構のどうしようもない抵抗は本当に大変だった」と政治家としての過去を振り返り、「政治家になることはおすすめしません」とユーモアを込めて会場に語りかけた。

原発再稼働に「NO」

 「それでも出馬を決意した理由は?」と聞かれると、細川氏は「やはり原発です」と明瞭に回答した。原発事故による被害者が未だ避難生活を送っていることや、事故の収束も究明もままならない状況を懸念し、国民の生活に大きな打撃を与える原発を、強引に再稼働しようとする政府を強く批判した。

 「都知事の一番の任務は都民の命と暮らしを守ることだ」

 「原発は都政の問題じゃない」という指摘に対し、細川氏はこのように切り返し、東京近隣の原発の再稼働はやめて自然エネルギーに切り替え、経済発展を目指すと語った。

「知事が都内を歩いて声を吸い上げればいい」

 会場から、「都民の声をどう取り上げて都政に反映していくのか」と聞かれた細川氏は、「知事を8年やった。いい提案は、かたっぱしから取り入れた。国会ではなかなか難しいかもしれないが、知事は市民と密着している。知事があちこち歩いて声を吸い上げればいい」と答えた。

 また「自分の提案が1つでも実現していくと、みんなやる気になる。それが大事。参加する意欲というものが沸き起こって物事が進んでいくと、世の中が初めて動き出す」と語り、会場からは拍手があがった。

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